認知症と加齢の物忘れの違い、アルツハイマー病の原因を探る
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日15時~17時、火~金曜日15時~17時35分)、5月30日の放送に元・日刊スポーツ編集局長の久保勇人が出演。「認知症1000万人時代」という言葉も聞かれる中、日本の認知症、アルツハイマー病の実情はどうなっているのか解説した。
長野智子「認知症、そしてアルツハイマー病というものがあります」
久保勇人「混同しがちですね。認知症は記憶や判断力が低下していって、日常生活に支障が出ていく、という症状をいうんです。病名ではない。一方で症状の原因には病気がある。その6~7割を占めているのがアルツハイマー病、という病気なんです」
長野「症状が認知症、ということですね」
久保「認知症は記憶がなくなっていくもの。私たちも人の名前が出てこない、みたいなことはあります。よく使われる例で。ご飯を食べた、ということは憶えている。でもメニューはなんだったか、ということは忘れる。これはただの加齢による物忘れです。認知症だとご飯を食べたかどうかも忘れる、という状態になるわけです」
長野「なるほど」
久保「では多くの原因となっているアルツハイマー病はどういうものか。脳の神経細胞の外にアミロイドβという悪いタンパク質が溜まっていって。それによって脳の神経細胞が壊れていく。そして認知機能が衰えていく、というわけです。日本のこの研究の第一人者で、日本認知症学会で代表理事を務めていた岩坪(威)さんという方に何度か取材させていただいていて」
長野「はい」
久保「岩坪先生によると、原因物質のアミロイドβは形の悪いゴミのようなタンパク質、というイメージだと。誰でも生まれたときから、つくられている。ただ若いうちや健康の人だと掃除されて、溜まっていかない。ところがアルツハイマー病になっていく人は加齢によって、これが脳の神経細胞の外に溜まりだす。毒性を持つようになる。それが神経細胞を壊して、認知症の症状を引き出す、ということのようです」
長野「なるほど」
久保「アルツハイマー型の認知症の方は、発症の10~20年前には悪いタンパク質が溜まり始めている、と。脳細胞もかなり壊されているそうです」
長野「高齢でアルツハイマー病にならない方もいらっしゃいます。掃除が続いている、ということですか?」
久保「ある程度の脳細胞は壊されています。ただし壊される割合がまだ小さくて正常な判断ができる状態を保っている、と」
長野「はい」
久保「壊された神経細胞は戻らない。進む一方だと。根本的な治療法もないといわれます。国内の認知症患者は450万人ほどいて、前の段階、神経細胞がかなり減っていて物忘れが増えてはいるけど日常生活に支障はない。そういう人を軽度認知障害(MCI)と区分していて、550万人ぐらい。合わせて1000万人ぐらい。国民病になっている、ということです」
長野「受診されている方の数ですね。実際はもっといるのかもしれない」
このあとは認知症の治療、薬についても久保が解説した。詳しくはradikoのタイムフリー機能で確認してほしい。
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