
(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2025年7月25日
7月20日 第680回放送
「故郷に住めなくなっても、神社を再建して故郷を思いながら生きる人々」を活写した
映画『そこにあるべきものたち』は福島県"浜通り地方"浪江町請戸地区が舞台です。
「未来へ受け継がれる祈りと記憶」を描いた監督の板橋基之さんに話をうかがいます。
浪江町請戸地区は東日本大震災の津波で住宅も学校も商業施設も全てが流されました。
さらに請戸地区は「福島第一原子力発電所」から北へおよそ7キロの所に位置している
ので原発事故の影響で「災害危険区域」に指定され、誰も住めない土地となりました。
平安時代から伝わるとされる『苕野(くさの)神社』の礎石だけが残りましたが、その
神社の再建と江戸時代から奉納されていた伝統芸能の『田植え踊り』や『請戸神楽』を
次の世代に継承しようと奮闘する住民の方々の真摯な思いを撮り続けた記録映画です。
板橋さんは大震災前の2010年からテレビ放送予定のドキュメンタリー番組を担当し
今回の舞台となった請戸漁港の漁師の方々を大震災発生の前月まで撮り続け3月放送で
作業をしていたところ3月11日に大震災が発生し番組は「お蔵入り」になりました。
震災前の浪江町の映像をいつか世の中に出せないかと考えながら震災後の浪江町を幾度
となく訪れるも取材対象者にカメラを向けられず変わりゆく景色を撮影し続けました。
2023年1月に「神社が再建されるよ」という情報を聞いて、急いで関係する方々に
連絡し、快諾いただいて取材は始まりました。旧住民の「住むことができないのに神社
を再建させる」という並々ならぬ想いに心惹かれ、土地を大切に思う気持ち、前向きに
活動する姿をぜひ映画に描きたいと作品化しました。公開は8月1日より『池袋シネマ
・ロサ』でロードショー、大阪は9月6日より淀川区十三『シアターセブン』で上映。
2025年7月18日
7月13日 第679回放送
イチゴ農家の女性から「ばね指」のお悩み投稿です。原因は手や指を使いすぎること。
指の付け根で腱と腱鞘の炎症が起こり、指が引っ掛かり曲がったまま戻らない現象です
が経験者の村上さんは「曲がったまま戻らなかったらどうしようと不安になって整骨院
で治した」と告白。お寄せいただいた健康相談などに応える『よろず人生相談』です。
◆横浜市の女性。昨年8月に新型コロナに感染して以降、血圧が上がってしまい動脈硬
化が心配ですが、いずれ落ち着くのでしょうか。ドクター鎌田:コロナ感染で血管炎を
起こすことがありその影響かもしれません。血圧対策におすすめは「スクワット」です
◆福岡市の女性。94才の母は「妄想性障害」があり、いまは施設で暮らしています。
「泥棒が部屋に住み着いている」と頻繁に聴かされ、母との接し方に苦慮しています。
ドクター鎌田:妄想性障害を起こすのは、躁うつ病、統合失調症、妄想性パーソナリテ
ィ障害。94歳の年齢を考えると、認知症かレビー小体型認知症が原因かと思います。
主治医と投薬に関して相談してみることと、否定せずに安心感を与えることが大切です
◆越谷市の女性。同じ施設に入居している両親ですが、母はうつ病で父は軽い認知症。
母が元気でいてくれないと父がかわいそうで、見ている私も辛いです。ドクター鎌田:
うつ病には波があるので、波が改善するのを待ちましょう。その時に外食で気分転換。
◆足立区の女性。89歳の体調不良の母は難聴です。思うように動けずにイライラして
恨み言や悪口を繰り返し、娘の私が言うことも素直に聞かず、可哀そうにも思いますが
一緒にいるとストレス一杯で、大声で話しケンカしてるようで自分でも嫌になります。
ドクター鎌田:聴こえない当人も辛いので「もしもしフォン」で会話をしてください。
2025年7月11日
7月6日 第678回放送
♪生きているということは誰かに借りをつくること。生きてゆくということはその借り
を返してゆくこと♪永六輔作詞/中村八大作曲『生きているということは』より。あす
7月7日は永さんの命日です。永さんファンの投稿を中心に『永六輔さん特集』です。
東京・浅草の浄土真宗の寺に生まれた永さんは、十代後半からNHKラジオ番組に投稿
を始め、大学在学中からテレビ番組の台本を手がけ放送作家として活躍するかたわら、
自らも番組に出演。独特の早口なしゃべりで人気を博し唯一無二の存在になりました。
作詞家としても数多のヒット曲を放ち、著書『大往生』は200万部を超えています。
ラジオパーソナリティとして46年9か月続いたTBSラジオの『誰かとどこかで』や
通算29年半放送した『土曜ワイドラジオTOKYO』などの長寿番組のファンは今も
健在で多くの想い出を寄せていただきました。◆熊谷市の男性。病床の永さんから届い
た"お暑いことで"のハガキは私の自慢の宝物◆北区の男性は"いただきます"と言う
意味を永さんに教えられた。◆鎌倉市の女性。永さんが校長をつとめた信州浅間温泉の
神宮寺で開催された『浅間尋常學校』には亡夫と何度も足を運んだ想い出があります。
◆さいたま市の女性からは『全国こども電話相談室』に出演した永さんの回答がとても
印象的で今も記憶しているという。リクエスト曲も多数ありましたが『上を向いて歩こ
う』と『生きているということは』を選曲しました。また、マルチに活動した永さんは
95年の『阪神淡路大震災』をきっかけに被災障害者の救援を目的に発足した『ゆめ風
基金』の初代呼掛け人に就任。以来30年にわたり障害者などの特別なニーズが必要な
人の生命や人権を守るための支援活動を続けている同基金の活動を鎌田實さんが紹介。
2025年7月 4日
6月29日 第677回放送
内科医になって50年の鎌田さんはその間に多くの命を診て、死にも立ち会いました。
末期がんになって亡くなっていく際に「楽しい人生だった」とか「納得している」とか
後悔しない人が増えているそうです。テーマは『死ぬときに後悔しない生き方』です。
「人生会議」をご存じですか?もしもの時のために、自分が望む医療やケアについて前
もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組のことです。
ACP:アドバンス・ケア・プランニングともいいますが、自分らしく生き抜くヒント
がそこにはあります。投稿の「安楽死と尊厳死を考える」に回答の中で出てきました。
「口から食べたい」と希望して鼻から胃にチューブを通したり、胃ろう増設を拒否した
食道がんの男性患者さん。命の期限が迫っていることを承知していた彼は『サピエンス
全史』という話題作を熱心に読んでいました。残念ながら下巻の途中でまで読んで彼の
寿命は尽きましたが、最期はお子さんやお孫さんに囲まれて、おだやかに逝きました。
また、ある末期がん患者のお婆ちゃんは藤沢周平の歴史小説を読みながら逝きました。
緩和ケア病棟に入院していた「末期がん」のAさんに身寄りはなく財産の中から2万円
を病院に寄付したいと申し出がありました。同じ病棟に「最期にメロンを食べたい」と
いう末期のBさんがいました。そこで病棟全体の患者さんでメロンパーティーを開いた
ところAさんは大満足し、Bさんは涙ながらにメロンを食べとてもうれしそうでした。
重い障害がありながらも一人暮らしを続けたEさんは、施設に入る方が安心できますが
大好きな映画を好きな時間に観たいからと入居せず、最期の準備も整えて逝きました。
人生の最期を自己決定することは自分が後悔なく生きるために重要な事だと思います。