災害時におけるフェイクニュース 10年前と現在の最大の違いは
8月7日(金)、ニュースキャスター・長野智子がパーソナリティを務めるラジオ番組「長野智子アップデート」(文化放送・15時30分~17時)が放送。午後3時台「アップデート・コラム」のコーナーでは、「下村健一のフェイクニュース道場」というテーマで、白鴎大学教授・元TBSアナウンサーの下村健一氏に話を伺った。
下村健一「今回は、先週発生した熊本地震関連(のフェイクニュース)を集中的にやっていきたいと思います」
長野智子「お願いします」
下村「発生の3日後には、熊本県警の犯罪抑止対策室っていうところがX(エックス)でかなり強い口調で警告を出しているんです。『非常時にインプ稼ぎの偽情報は許されません』と。インプっていうのはインプレッション、反応をいっぱい稼ごうとして偽情報を流すなよ、と。今回は本当に強い口調だなと思うのは、前回の10年前の熊本地震や、それから能登半島地震では『偽情報を投稿した者を検挙しております』と。『捕まえるよ?』というところまで言っているぐらいなんですね」
長野「あー、なるほど」
下村「今回は細かい事例をご紹介する前に、時々このコーナーで引用させていただいているJFC、日本ファクトチェックセンターが一昨年、能登半島地震の直後に注意喚起した、『地震の時のデマってこのパターンがあるよ』っていう類型がありまして、このパターンを下村流にアレンジして短い言葉でご紹介します。まず“嘘被害”。昔の津波の映像とかを出しちゃって、それでインプレッションを稼ぐっていうやつ。それから“嘘SOS”。『こんな被害に遭いました、助けてー!』っていうけど実は無いじゃんっていうやつ。それから“嘘寄付”」
長野「あー!これも今、問題になってます」
下村「ね。これはもうストレートに『これでお金集めちゃおう』っていうやつ。それから“嘘犯罪”。『こういう犯罪が起きてるから気をつけろ!』っていう。特に外国人と絡めて煽ってくるっていうのは多いです。そして“嘘陰謀論”。『この地震も人工地震だぞ』とか」
長野「なんか『こんな雲が出たら揺れるぞ』みたいなね?」
下村「そうです。この嘘被害、嘘SOS、嘘寄付、嘘犯罪、嘘陰謀論。この辺はもう典型的に今回も出回っていますが、今までと違って、この全てに大きな要素が一つ加わりました。10年前の熊本地震と今回の熊本地震の最大の違いは“AIの有無”」
長野「あー、ほんとだ……」
下村「これはもう決定的に大きいですね。すべてのこういう嘘にAIによる巧妙なのし上がりが、磨きがかけられてしまったということがあります。これは嘘が精巧になったっていうだけじゃなくて、実は最悪の影響は、本当の情報が疑われるようになっちゃった。これこそが最も大きな本質的な迷惑ですよね」
長野「AIの嘘情報がリアルすぎて?」
下村「リアルすぎて、本当の情報なのに『これ、本当なの?』と疑われるようになっちゃった。これは深刻です」
長野「うわぁ……」
この後、下村氏が熊本地震発生後に拡散されたフェイクニュースの事例を紹介した。そちらは是非タイムフリーで。
「長野智子アップデート」は毎週月曜午後3時~5時、火曜~金曜午後3時~5時35分、文化放送(FM91.6MHz、AM1134kHz、radiko)で放送中。radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。
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