仮想通貨が「法定通貨」になると 困るのは「中央銀行のシニョリッジを奪う」~9月9日「おはよう寺ちゃん」

仮想通貨が「法定通貨」になると 困るのは「中央銀行のシニョリッジを奪う」~9月9日「おはよう寺ちゃん」

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9月9日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、番組パーソナリティーの寺島尚正アナウンサーと、木曜コメンテーターのストラテジスト・嶋津洋樹氏が、7日に中米のエルサルバドルでビットコインが法定通貨になったことを話題に取り上げた。
これにより、エルサルバドルでは税金や給与の支払いにビットコインを使えるようになったが、初日からATMやウォレット(仮想通貨を管理するもの)の不備などのトラブルも発生した模様。はたして、仮想通貨の将来はどうなるのか。

中米エルサルバドル、ビットコインを法定通貨に

エルサルバドルでのビットコイン法定通貨化について嶋津氏は、「普通、国の場合、基本的には自国で通貨を持ちたいんですよね」と話を切り出し、その理由としてシニョリッジ(通貨発行益)の例を取り上げた。

「1万円札には1万円の価値が一応ありますけど、あれは紙ですから、製造コストは1万円かかってないわけですよ。その差額がシニョリッジです。単なる紙をみんなに配って、1万円だって言っているのが、この通貨制度なわけですから。それによって、国の歳入は上がってるわけですが、(仮想通貨を法定通貨にすることは)それを手放すことになるんですね」(嶋津氏)

しかし、エルサルバドルでは、もともと米ドルが使われていたため、シニョリッジは存在せず、そこに抵抗感がなかったとも嶋津氏は分析する。

「アメリカドルの場合、インフレや経済状況などを踏まえて、アメリカがコントロールしています。ところが、ビットコインの場合にはそれがなくなるので、価格変動が激しいです。そういうものを法定通貨にしてよいのか、という懸念はありますよね」(嶋津氏)

現在、世界各国の仮想通貨への規制強化が目立っている。たとえば中国は、マイニング業者を国内から締め出した。

これを踏まえて寺島アナは「仮想通貨の将来性はどうですか」と嶋津氏へ質問すると、「私としては悲観的に見ている」と回答した。

「たとえば、中央銀行がデジタルで出すにしても、それが実質的な紙になるか、ネット上のものになるかの違いなわけです。ところが、仮想通貨の場合は、それを具体的に扱っているところがないわけですね。そうなると、中央銀行や政府からすると、自分の国がシニョリッジを稼ぐのを、別の個人・団体に奪われるわけですよね。政府がこれを認めるとは、私には思えません。だから、規制を強化する流れは強まっていくと(考えられます)。すると、仮想通貨の法定通貨としての将来はなかなか難しくて。株や石油などのような(投機的な)ものの1つとして、資産形成・売買の単位にはなるけれど、私たちが通貨として考えるものにはならないかなと思います」(嶋津氏)

<参考ニュース>
【サンパウロ共同】中米エルサルバドルで7日、代表的な暗号資産(仮想通貨)のビットコインが正式に法定通貨となった。ビットコインの法定通貨化は世界初。世論調査によると、8割以上が法定通貨として信頼していないと回答するなど国民の間では懸念の強さが目立つ。
同国のブケレ政権は「ビットコイン法」と名付けた法案を提出し、与党が多数を占める国会で6月に可決された。エルサルバドルは米国にいる出稼ぎ労働者からの仕送りが経済を支えており、2001年に法定通貨として米ドルを採用した。ドルも今後、従来通り流通する。
(共同通信ニュースより)

「おはよう寺ちゃん」は平日朝5~9時、文化放送(AM1134kHz、FM91.6MHz、radiko)で放送中。 radikoのタイムフリー機能では、1週間後まで聴取できます。

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