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2016年2月 6日 丼ぶりも店主の目もキラキラしてた

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この「キラキラいくら丼」がたべられるのは
宮城県南三陸町『さんさん商店街』の「松原食堂」さん。


『さんさん商店街』は
震災から1年もしないうちにオープンした仮設商店街です。
復興をになう地元の事業者32店が軒を連ね、
連日多くの観光客でにぎわっています。
ツアーバスが停められる大きな駐車場もあります。


飲食店の共通メニューである「キラキラ丼」は目玉商品となり
さんさん商店街を有名にするきっかけにもなりました。
「南三陸をもっと知ってもらおう」として、
町外や県外に向けた商品を展開しています。


ただし近隣の仮設住宅の人はあれは「観光客向けだ」といいます。
キラキラ丼というのは比較的高価な海鮮丼で
日常生活の買い物には必ずしも向いていないからです。
商店街側もそれはわかっています。
でも、わずかながら南三陸にきて定住してくれるひとが増えたり
町民とつながりを持つ人が増えたのも事実です。


「松原食堂」は
元々は志津川にあった歴史ある食堂でしたが
津波に流されてしまいました。
でも店主ら家族は歯を食いしばり、
プレハブの商店街で再び歩き始めたのです。
この店を4年ぶりに訪ねました。


南三陸には元々商店が集まった商店街がなかったため
復興商店街でやっていけるのか?当初は不安だったといいます。
しかし、互いに切磋琢磨することができたほか
違う業種のお店からも学ぶことが多かったといいます。


でも、店主はそっと話してくださいました。
キラキラ丼という目玉があったから
皆さん来てくださって商店街はもりあがった。
でも、かつて、毎日、日常の食事をしに
地元の皆さんが来てくださったことも忘れてはいないのです。
松原食堂には昔ながらのメニューも並んでいます。


松原食堂は、近く本設される商店街には参加せず、
商店街の近くに頑張って店を再建する予定です。


さんさん商店街も良かったけれど
今よりも広い店舗で
昔みたいに地元のみんなが来てくれる、
たくさんの人が集まれる店を作るんだと意気込んでいました。

文化放送報道制作部では「ニュースパレード」を中心に、日々のニュースをお伝えしています。

その一方で、私たちの周りには普段のニュースでは伝えきれないような話が溢れています。

それをお伝えする場所が、このリニューアルしたブログ。
部員それぞれがゆるやかに伝えていきます。
ニュースの「おまけ」として楽しんで頂ければ幸いです。
よろしくお付き合いください。

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