木村草太「日本とヨーロッパのDV対策の違い」

木村草太「日本とヨーロッパのDV対策の違い」

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日本とヨーロッパのDV対策に違いはあるのでしょうか? 

714日の武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では憲法学者で東京都立大学教授の木村草太がこの問題について語りました。 

木村「最近、ヨーロッパのDV対策は進んでいて、日本は遅れているという話を聞くことがあります。ヨーロッパでは欧州全体のDV対策であるイスタンブール条約をつくり、これに基づく専門家委員会が各国のDV対策をモニタリングするなど優れた仕組みがあります。またヨーロッパでは社会学や心理学でのDV研究が進んでいて、多くの日本の専門家も学んでいます。 

しかし日本のほうが優れているのではないかと思える面も色々あります。 

数字を見てみますと、パートナー・あるいは元パートナーによる女性に対する殺人件数は、日本では年間40人程度なのですが、ドイツやフランスでは例年100人を超えています。 

ドイツは人口8350万人、フランスは6910万人ですので、日本の6~7割です。 

絶対数で2倍以上、人口比だともっと多い被害者が出ているんです。 

障害や暴行件数も日本のほうが件数は少ないです。 

なぜ、このような数字になるのか、色々な原因が指摘できますが、日本は被害者が子連れで逃げやすい環境をつくってきたところが重要です。ドイツやフランスではDVがあっても被害者とされる親と子の交流をできるだけ実現しようとする思想が強く、加害者が被害者に対して接近できないように接近禁止命令を充実させている一方、被害者の子連れ別居を誘拐罪のような罪で罰したり、DVがあっても被害者に面会のために加害者のところに子どもを連れてくるように命じたりするということがあります。 

それに対し日本のDV対策は子連れ別居の刑罰はごく例外的にしますが、比較的簡単に住所を秘匿できるという仕組みを発展させてきました。今、ヨーロッパでは子どもとDV加害者の接触を推奨する制度では結局、被害者を守れないのではないかと認識されるようになり、反省と法改正の議論が進んでいるといわれています。被害者の逃げやすさという点においては、日本はヨーロッパより優れているといえるでしょう」 

 

番組では、この他にも木村草太がこの問題について語っています。 

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