木村草太「リーズナブル・アコモデーションとは?」
障害のある人が他の人と平等に教育や社会生活を送るために必要なリーズナブル・アコモデーションという概念が注目されています。
6月23日の「武田砂鉄ラジオマガジン(文化放送)」では、憲法学者で東京都立大学教授の木村草太がこの問題について語りました。
木村「今、障がい者差別解消の分野で合理的配慮、英語でリーズナブル・アコモデーションという概念が注目されています。2006年、国連で障がい者の権利条約が採択されまして、2014年に日本も批准しました。批准に際し、障がい者の差別解消法という法律が制定され、2024年からは事業者に合理的な配慮の義務というのが課されるようになりました。
合理的配慮というのは障がいを持つ人が基本的な権利を行使したり、あるいは誰もが受けられるサービスを受けたりする時に『字が見えにくい』『車椅子で移動できない』などのバリアがあることがあります。現場で権利行使、サービス行使のためのバリアを除去する、個別対応すること、これが合理的配慮です。その対応が理にかなっていて現場で過度の負担にならない場合、事業者はその対応をする義務があるというふうになっています。
アコモデーションという単語については、『配慮』と訳すと上から目線になってしまうので、調整と訳すべきという指摘もあったりします。私としてはは『合理的な配慮にかなった調整』というように言い換えると、あまり意味が伝わらないのではと考えています。
さらに思い切って意訳をして『普遍的な権利、サービスのための現場の個別対応』と訳したいと思っています。合理的配慮というのは実はこの翻訳で表現したように現場の担当者が申し出に応じて個別に対応するという場面を想定しています。現場の負担にならないように過度の負担にならない範囲という限定になっています。
一方、障がい者の権利条約では、こうした個別対応とは別にアクセシビリティの権利の保証というものにも言及しています。
この権利は利用者の申し出がなくても国がバリアを解消する施策をとっていくことで実現していくというもので、過度に負担にならないという制限があるわけではなく、必要なコストを国が責任をもってかけていくということが想定されています」
番組では、この他にも木村草太がこの問題について語っています。もっと聴きたいという方はradikoのタイムフリー機能でお楽しみ下さい。
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