今日お電話を繋いでお話を伺ったのは、パラアスリートの栄養指導を行っている、管理栄養士で東京家政大学准教授の内野美恵さんです。
栄養指導のきっかけは、1995年、コンビニで日本初のパラアスリート専門誌「アクティブ・ジャパン」のボランティア募集を見たこと。「栄養士のボランティアはどうか」と直談判したのだとか!
当時、内野さんは自転車のロードレーサーの指導をしており、車いす陸上のレーサー(競技用の3輪の車いす)とタイヤが同じということで、「指導できるのでは?」と思ったそうですが、やってみるとそれは大きな勘違い。
健常者と障害者は体が違い、色々なことを知りたいと感じ、選手の体を教えてもらうことからスタートしたそうです。
管理栄養士として、パラアスリートと接していると驚きと発見の連続!
例えば、パラ陸上の義足の選手と車いすに乗っているボッチャの選手、障害が異なるので栄養指導においても違いがあるというお話をしてくださいました。
ほかにも、練習中のエネルギー消費量が分からなくて、発汗量を調べたいから体重を教えてもらおうとしたところ、「車いすだから家では量れない」、「自律神経が崩れているのでそもそも汗をかかないよ」と言われたことも。
気付き、試行錯誤して工夫しながら取り組んでいらっしゃる内野さんですが、未知の分野へのワクワク感も感じているよう。
「選手をよく観察し、できるだけ多く選手の声を聴く。車いすの選手と話すときは、しゃがんだり中腰で目線を同じに。個人差が大きいパラアスリートに寄り添い、オーダーメイドの指導が基本。」だと語ってくださいました。