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12月8日 大人の恋の歌対決! ゲスト:三田誠広さん

テーマ
  『大人の歌対決 第2ラウンド!
    大人の恋の歌対決!!
      三田誠広 VS 弘兼憲史

 
ゲストは芥川賞作家の三田誠広さん。
 
両者は今年5月に『男が泣ける歌』をテーマに初対決。
この時の勝負は三田誠広さんが圧勝。
 
この日『大人の恋の歌』をテーマに第2ラウンドのゴング!
 
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(画像をクリックすると拡大します)
 
三田誠広さん連勝なるか?弘兼憲史さんが雪辱を果たすか?
 
三田誠広 VS 弘兼憲史“大人の恋の歌”対決
 
対決は前回同様、
三田誠広さん、弘兼憲史さんがそれぞれ
昭和の時代に登場した楽曲の中から
大人の恋の歌ベスト5を選出。
 
各々の第5位から1位まで1曲ずつ【5vs5】
さらに、この日はジョン・レノンの命日ということから
特別枠【ザ・ビートルズのラブソング】を設け
6曲計12曲の選曲対決を行いました。
 
この企画の聴きどころは、三田さん、弘兼さんそれぞれが
選曲した曲=歌詞の解釈を解説することにより、
歌の世界観がより強く、より深く聴く者の心に響くこと。
 
 選曲対決の勝敗はリスナー投票によって決定。
 いかに、ラジオをお聴きの
 リスナーの皆さんの心を掴むか――
 そしてまた、選曲センスが問われる
 大人の歌対決第2弾――
 その勝敗の行方は?!
 
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第5位 対決!!
 
ジャンケンで勝った三田さんが後攻を選択。
弘兼憲史さんが先攻で第5位対決から順に
選曲対決を繰り返しました。
 
今日でお別れ / 菅原洋一 (弘兼憲史)
 
ポイント(弘兼さんの主観)
 ・作詞は「大人の恋の歌」といえばなかにし礼さん!
  “なかにし礼節”炸裂!
 ・(歌詞より)“最後のタバコに火をつけましょう”
  “曲がったネクタイ直させてね”
  “身の周りにやさしく気を配る”ことは
  →“胸はずむ仕事”
 
弘兼 「こんな人はあまりいないんですけど、
     これが歌謡曲の世界なんです」

 
三田 「“絵に描いた餅”みたいな
     存在しない女性のイメージです。
     男にとって理想の女性ですね」

 
弘兼 「いないけどね。
     ちょっと(この女性は)僕には重いかも」

 
悲しい酒 / 美空ひばり (三田誠広)
 
ポイント(三田さんの主観)
 ・対決企画ですから“勝負”に出て選曲
 ・3番の歌詞
  “一人ぼっちが好きだよと 言った心の裏で泣く”
  たぶん男が歌う歌でしょう
  (原曲は1960年 北見澤惇さん歌唱)
 ・美空ひばりさんがカバーしてセリフが入り、
  女性の気持ちを盛り込んだ
 ・男女、どちらが聴いてもいい歌
 
三田 「いい曲ですね!」
 
 
第4位 対決!!
   
再会 / 金子由香利 (弘兼憲史)
 
ポイント(弘兼さんの主観) 
 ・金子由香利さんの囁くような歌
 ・怖い女――ギリギリのところ
 ・(2番の歌詞から考察)
  男性が奥さんと二人で歩いているところを
  女性が引きとめている
 ・奥さんは離れたところで見ている
 ・「私と似ているかしら」と話している時
  奥さんと目が合っている
 ・(同)挑戦的な態度
 
三田 「会ったら困る人が世界のどこかにいる
     というのは、怖い人生ですね」

 
弘兼 「大方の男は、一人や二人、
     怖い人生が・・・」

 
三田 「私、いません!」
 
 
弘兼(この女性は)大人なのに、子供っぽい・・・
     ちょっと意地悪な感じ」

 
石川 「弄んでる感じがする!」
 
三田 「感じ悪いですね」
 
  3人の意見が一致しました。
 
 
好きだった / 鶴田浩二 (三田誠広)
 
ポイント(三田さんの主観)
 ・鶴田浩二、高倉健んは“任侠の人”
  高倉健は「好きだった」というような歌は歌わないが
  鶴田浩二が歌うからいい
 ・男だが、ちょっと弱いところがある
 ・女が肩にすがって
  泣きじゃくるくらい思いつめているのに、
  それまで一度も「好きだ」と言っていない
  今の“チャラ男”とは正反対
 ・ひと言も「好きだ」と言わないのに
  女に追いかけられる――
  素晴らしい男性像
 ・「さよなら」を言ったのは
  刑務所に行くのかもしれない
 
弘兼 「自首だ!これは」
  
三田 「いや、もっと要人の罪をかぶって
     自首をするとか、かな」

 
石川 「想像が膨らみますね」
 
弘兼 「泣きじゃくる女性はけっこう子供。
     男は40~50かな」

 
 
第3位 対決!!
  
黄昏よ、そばにいて / 西城秀樹 (弘兼憲史)
 
ポイント(弘兼さんの主観) 
 ・大人の恋の歌を書かせたら右に出る人がいない!
  作詞は荒木とよひささん
 ・(弘兼さんが)『黄昏流星群』を描き始めた1995年発表
 ・倦怠期の男女が、人生を迷う歌
 ・(歌詞より)“違う人生 やり直せたら”
  “違う生き方 選んでいたら”どうなるか――
  誰もが一度は考える切ないシチュエーション
 
弘兼 「あまり知られてない曲だと思うんですけど
     本当に素晴らしいいい曲です」

 
三田 「90年代半ばは
     アップテンポなポップス全盛の時代。
     ゆるい感じが 年配者には
     “いいな”という感じがします」

 
暖流 / 石川さゆり (三田誠広)
 
ポイント(三田さんの主観)
 ・黒潮が流れる“南”の方の歌
 ・石川さゆりさんは「津軽海峡・冬景色」
  「能登半島」など“日本海側”のイメージがあるが
  あまり“寒い”と恋をする場合じゃない
 ・心は寒いけど体は温かい――この感じがいい
 ・未練がないと言いつつ、徐々に未練が募ってくる
 ・暖かい南の海を見下ろしながらも
  心が寒い・・・
 ・「心が晴れました」と何度も言ってはいるが、
  最後には泣いている・・・
 
弘兼 「僕も(ベスト5に)入れようと思った
     大好きな曲です」

 
三田 「物語がしっかりしていて、
     すごい小説を読んだような
     ドラマがありますよね」

 
 
第2位 対決!!
   
また君に恋してる / ビリー・バンバン (弘兼憲史)
 
ポイント(弘兼さんの主観)
 ・坂本冬美さんのカバーで大ヒット
 ・タイトルの「また君に恋してる」――
  この言葉はなかなか言えない
 ・(長年 共にいて)飽きてくる頃に
  あらためて「また君に恋してる」とは
  大人でなければ言えない
 ・(歌詞より)“朝露が招く 光を浴びて・・・”
  男が朝、先に目覚めて、
  寝ている女の人の顔を観ている
 
弘兼 「頬に手をかざすと寝息が伝う
     リアルな感じ、
     それで『やっぱり君が好きだ』と
     これは“大人の曲”ですよ」

 
三田 「“また君に恋してる”ということは
     しばらく恋してなかった」

 
冬のリヴィエラ / 森進一 (三田誠広)
 
ポイント(三田さんの主観)
 ・森進一さんが歌うのにオシャレな曲になる
 ・場所はイタリア/地中海に面した海岸
 ・貨物船の船乗りが女を捨てていく
 ・捨てた女に「悲しかったらラジオを聴いて」と
  ひどいセリフだと思うが
  大瀧詠一さんの曲だからオシャレなメロディで
  いい感じに仕上がっている
 
三田 「男の方が純情で、
     女性の方が割り切っている」

 
弘兼 「男は自虐的になっていて
     カッコつけてるけど未練タラタラ」

 
三田 「悲しい男の歌という気がします」
 
 
特別枠 ビートルズ楽曲 対決!!
 
この日はジョン・レノンの命日。
特別枠として
ビートルズの楽曲限定で「ラブソング」選曲対決!
 
Julia ジュリア / ザ・ビートルズ (三田誠広)
 
ポイント(三田さんの主観)
 ・ジュリアはジョン・レノンの母さん
 ・交通事故で亡くなったしまった
  悲しい思い出が込められている
 
三田 「たぶんオノ・ヨーコに向けて
     “お母さん”と言っている曲ではないか、
     と思います」

 
If I Fell 恋におちたら / ザ・ビートルズ (弘兼憲史)
 
ポイント(弘兼さんの主観)
 ・(歌詞から解釈)
  二人が結ばれたことを知ったら、
  彼女は泣いて悔しがるでしょう――
 ・女性が横恋慕して、取ろうとしている曲
 
 
第1位 対決!!
 
大人の恋をしましょう / 大橋純子 (弘兼憲史)
 
ポイント(弘兼さんの主観)
 ・久しぶりに再会するが
  『再会』の“しつこい女”とは異なり
  プラス思考で近代的な女性
  昔風にいうと“翔んでる女”
 ・相手にパートナーがいようがいまいが
  楽しく生きられればいい――という
  ドロドロしていない明るい曲
 
弘兼 「もし『黄昏流星群』をテレビドラマにするなら
     間違いなく、これを主題歌に入れたいと
     思ってる曲です。
     作品では最後はハッピーエンドというか
     明るい希望の光を
     最後のコマに入れるようにしてるんですが
     この曲が流れると、ふさわしい感じしませんか?」

 
三田 「きょう(選曲した)曲を聞いて
     弘兼さんの“大人のイメージ”が
     だんだん見えてきましたね。
     なかなか立派だな、という感じがします」

 
LOVE(抱きしめたい) / 沢田研二 (三田誠広)
 
ポイント(三田さんの主観)
 ・“寒い”という感じがする――
  それが恋の一番いいところ
 ・沢田研二さんの声が甘いので
  温かい感じがする――
  そこがまたいい
 
三田 「寂しいけれども
     きれいな言葉で言われると
     心が温まる感じがして
     この歌はいいですね」

 



リスナー投票結果
 
三田誠広 VS 弘兼憲史 “大人の恋の歌”対決を
番組をお聴きのリスナーの皆さんに
ジャッジしていただきました。
 
中間発表では三田さんがリードしたものの
最後の「1位」対決で弘兼憲史 さんが逆転
 
弘兼憲史・・・ 124票
三田誠広・・・112票
 
最終的に、大人の歌 選曲対決シリーズ 第2弾
「大人の恋の歌 対決」

弘兼憲史さんが勝利!
見事、前回の雪辱を果たしました!

 
弘兼 「最後に逆転したといいうことは
     最後の歌が良かったのかな」

 
三田 「最後の歌、よかったですね。
     渋い、いい歌を聴かせていただいたんで
     よかったな、と思います」

 
弘兼 「僕も三田さんの選曲で
     ものすごい好きなものもありましたから、
     “やられた”と思いましたけどね」

 


三田誠広さんの最新情報
 
 ■三田誠広さんの最新情報は
  三田誠広のHOMEPAGEをご覧ください。
 


お送りした曲目
 
今日でお別れ / 菅原洋一
 (弘兼憲史選曲 大人の恋の歌 第5位)
悲しい酒 / 美空ひばり
 (三田誠広選曲 大人の恋の歌 第5位)
再会 / 金子由香利
 (弘兼憲史選曲 大人の恋の歌 第4位)
好きだった / 鶴田浩二
 (三田誠広選曲 大人の恋の歌 第4位)
黄昏よ、そばにいて / 西城秀樹
 (弘兼憲史選曲 大人の恋の歌 第3位)
暖流 / 石川さゆり
 (三田誠広選曲 大人の恋の歌 第3位)
また君に恋してる / ビリー・バンバン
 (弘兼憲史選曲 大人の恋の歌 第2位)
冬のリヴィエラ / 森進一
 (三田誠広選曲 大人の恋の歌 第2位)
Julia ジュリア / ザ・ビートルズ
 (三田誠広選曲 大人の恋の歌 特別枠 ビートルズ編)
If I Fell 恋におちたら / ザ・ビートルズ
 (弘兼憲史選曲 大人の恋の歌 特別枠 ビートルズ編)
大人の恋をしましょう / 大橋純子
 (弘兼憲史選曲 大人の恋の歌 第1位)
LOVE(抱きしめたい) / 沢田研二
 (三田誠広選曲 大人の恋の歌 第1位)


三田誠広さんの名言・好きな言葉(PC版)はこちらをご覧ください。
 
◇前回2012年5月5日ご出演時の放送リポートはこちら
 「好きな言葉」はこちらをご覧ください。
 
過去の放送レポート バックナンバー(PC版)はこちら

2012年12月08日