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  • オルタネート

    吉田愛梨です。


    2020年下半期の直木賞候補にも選ばれ、
    4月に発表される本屋大賞や
    そして明日受賞作が発表される吉川英治文学新人賞にもノミネートされている
    注目の小説 加藤シゲアキさんの「オルタネート」をご紹介しました。

    20210301orutane2.JPG


    2012年に「ピンクとグレー」で作家デビューした加藤さんは、
    Newsなどの芸能活動の傍ら、話題作を書いて世に送りだしてきました。
    「オルタネート」は「小説新潮」という雑誌で連載されていたものです。


    サキドリ最前線20210301 (2).JPG

    オルタネートの和訳はいろいろとありますが・・・
    この小説の中で高校生限定のマッチングアプリの名前になっています。
    東京のとある高校を舞台に、
    人付き合いにトラウマをかかえる蓉、真実の愛を求め続けオルタネートを信じる凪津、
    高校を中退し、かつてのバンド仲間の存在を求めて大阪から状況した尚志。
    3人が主役の物語です。

    編集者の村上龍人さんは、加藤シゲアキさんについて、
    「そもそも今のご時世に小説雑誌をわざわざ買ってくれる読者層はコアだが、
    小説新潮 創刊から63年来で初めて重版を記録したということで、
    そういう意味でも、加藤さんの話題性、影響力の大きさを感じた」と。

    サキドリ最前線20210301 (1).JPG


    オルタネートについては、
    「今の時代に合った新しい青春小説というものに青春というものがアップデートされているところが本作の魅力。
    SNSと高校生を扱っているというと、
    小説をよく読む人にはSNSでのいじめや社会問題といった負の側面を使っている小説なのでは?と想像されることがある。
    実際にそういう作品は優れた作品もたくさんある。
    そういった悪、毒という刺激物は、物語を動かしやすい。
    つい使いたくなってしまうが、うまく書かないと類型的な物語になってしまう。
    オルタネートには、SNSのちょっとした悪意というものは間接的には描かれてはいるが、
    物語の本質的な面でSNSのポジティブな面を問いただしている。
    悪意に頼らず、純度の高い物語になっている。ある種の新しさ、普遍性も獲得していて
    多くの人が共感する内容になっているのでは?」と話してくださいました。


    加藤シゲアキさんの小説
    「オルタネート」は、新潮社より税込み1,815円で発売中です!
    特設サイトもご覧ください。


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