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11月14日 町田忍コラム『紙芝居』

この日スタジオに持参したのは
昭和30年代の本物の紙芝居『アラジンと魔法のランプ』。

この頃、子供たちの娯楽は限られていた。
 
遊びといえば、漫画、鬼ごっこ、三角ベース…
そんな中『紙芝居』は絶大な人気を誇り、子供たちを虜にした。

町のあちこちに、原っぱや空き地があった頃、
私の地元では、工場跡地に
『紙芝居』のおじさん(いつの日からか おばさんに交代)が
週1回やってきた。

おじさんは『拍子木』で、
後を引き継いだおばさんは『太鼓』で
町内を触れまわって、子どもたちを集めた。

  いよいよ紙芝居・・・というときになると、
  いつも最初に簡単なクイズを出して
  当たるとせんべいをくれたものだ。

また、紙芝居を見るためには何かを買わなければいけなかった。
ソースせんべい、水飴、梅ジャムなど・・・
舌を真っ赤にしながら食べていた。

  中には、家庭で“買い食い”を禁じられていた子もいて、
  その子は遠くから眺めていた。


クイズ! この絵で描かれている動物は?
 
昭和30年代当時、
都内に紙芝居屋さんは約2000人ほどいた。

紙芝居史上最大のヒット作は加太こうじさんの
『黄金バット』(当初は『黒バット』)。

そんな紙芝居も
テレビの普及とともに、急激に衰退していった。




絵が描かれた6枚と「語り」が書かれた2枚
絵の内容と「語り」が合っているのは?

 

放送では「型抜き」も話題に

2009年11月14日