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11月7日 ゲスト:湯原昌幸さん、荒木由美子さん

テーマ:『年の差13歳の“おしどり夫婦”が
         20年間の介護の修羅場を経て掴んだ
           本当の愛と夫婦の絆!』  

 芸能界の“おしどり夫婦”として知られる
 湯原昌幸さんと
 荒木由美子さんの
 ご夫妻をゲストにお招きして
 20年に及ぶ介護生活を乗り越えた
 “夫婦の力”を伺いました。

 
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夫-妻-姑 の 素敵な関係

「なんで湯原さんにとられたんだ!?」
弘兼憲史さんはじめ、世の男性が驚き、悔しがった
36歳 湯原昌幸さん と 23歳 荒木由美子さん の
13歳 年の離れたお二人のご結婚。(1983年)

  荒木由美子さんは、結婚を機に
  7年間の芸能生活にピリオドを打って引退、
  湯原さんのお母さんとの同居を快諾し
  家庭に入られました。

しかし、わずか2週間後にお姑さんが入院してしまいます。

荒木 「新婚生活や、嫁-姑の関係は病院で始まったようなもので
     毎日病院に通ううちに、お姑さんの好みが全部わかって
     昌幸さんの入る隙間がないくらい、
     キッチリ2ヶ月間で出来上がったんです」

一方、嫁-姑の関係に対する湯原昌幸さんの“ポジション”は
全て“由美子さんサイド”に立つことに徹底。

  それではお母さんの不満がたまるのでは?という心配には…

湯原 「お袋とのつながりは切っても切れないと
     自分の中で自信があるんです。
     だから思いっきり(妻側に)つけるんです」

 
 ◆湯原家の 夫婦-姑 関係

  ○ 湯原さんがお母さんを冷たく突き放す

   → 由美子さんがかばう + お母さんは由美子さんを頼る

    = 女性二人のタッグが完成!

弘兼 「いいシステムを作りましたよね」
荒木 「そうなんですよ!最初にできたんです、そのシステム」

  弘兼 「男はあえて悪役を演じなきゃ、ってありますよね」
  湯原 「それでいいんです。ヒール役がいないとね」

荒木 「(お姑さんは)娘がいなかったので
     (自分が嫁いできたことを)喜んでくれてました。
     二人で出掛けて、帰りが遅くなっても
     嫁と姑が仲良くしてる分には、湯原さんは怒らないですから
     私はけっこう楽しかったです」

 写真は…
 
 団塊ホームルームで
 石川真紀ぴょんの
 “寝る時はフンドシスタイル”の
 話題になって…

 
 荒木 「どこで買うんですか?!
      がいいですか??」

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認知症と向き合った介護生活

荒木 「全て夫婦で乗り越えてきた20年でした」

ご夫妻は、結婚間もない頃から20年に及ぶ介護生活を送られました。

後年は認知症と向かい合う介護…
「認知症」という言葉も浸透していなかった時代、
筆舌に尽くしがたいご苦労があった一方で
得るものややりがいも大きかったそうです。

弘兼 「医学の発達でどんどん長生きするようになると
     認知症の介護は、おそらく誰にでもふりかかる問題で
     人ごとではないですね。
     だからこれは“老化”というよりも“人間の成長”のひとつ
     と考えないと、やっていけないですね」

荒木 「世間の皆さんがそれを“病気”として
     受け入れられるようになることが、
     社会的に開けていけることだと思うんです。
     患者を救うことはもちろん、介護している家族を
     救ってあげることが、第一のテーマだと思います。
     介護しやすい方法を教えてあげることがとても大事ですね」

お二人が特に困惑したことは、
元気な状態と、おかしな言動をとる状態を繰り返す“まだら認知症”

荒木 「これを受け入れるのが難しかったです」
湯原 「お医者さんに行って、認知の度合いをはかってもらう時に
     先生と話す時はハッキリ答えるんです」

  荒木さんは、先生に正しい症状を理解してもらうため
  日記をつけたそうです。

また、最も大変だったときを振り返り
「今でも大変なのに、来年はどうなるんだろう?」
“先が見えない”ことの苦労を感じた荒木さんは

荒木 「夜一緒に寝るようになってから
     これを考えるのをやめよう、
     “きょう一日をおばあちゃんと生きよう”と思うようにしたんです」

お母さんは、実の息子さんの昌幸さんのことを忘れてしまっても
最後まで由美子さんのことを頼りにされたそうです。

荒木 「湯原さんに口説かれたかと思いましたけど
     おばあちゃんが『私の面倒を見て!』って
     赤い糸で引っぱったんじゃないかと思うくらいです」

 
    「本当にやりがいがありました」

やがて、老人保健施設のお世話になることを決断されますが
その点でも“苦しさ”を感じたそうです。

弘兼 「昔は、施設に預けることは
     悪だという考え方がありましたよね。
     今は違うんですけどね」

荒木 「“放っている”という世間の目がありましたけど
     介護している家族が判断したことは
     間違いなくて、昌幸さんが
     『このままでは家庭が壊れてしまう。
      最終的な決断は俺にさせてくれ。すべて責任をとる』
     って言ってくれたのが、ものすごい力になりました」

弘兼 「女性の平均寿命は90を越える時代を迎えますので
     必ずこういうのを経る時代になりますので
     施設は充実させなきゃいけないですよね」

  ◆共著『夫婦力 22章』 (出版社:バジリコ/価格:税込1,470円)

  “なぜ、この二人は乗り越えられたのか”
  “どうやって乗り越えたのか”
  “なぜ、こんなに仲良く出来るのか”
  “別居・離婚を考えた事はないのか”

  夫・妻それぞれの目線から
  “夫婦”を続けるためのコツを、お二人のエピソードをたっぷり交えて
  22章にまとめられた一冊が
  11月22日(いい夫婦の日)に発売されます。

湯原 「どちらかが欠けたときに、一方が埋める力…
     “バランスをとる力”が『夫婦力』だと
     この本を書いていて理解しましたね」

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三木たかしさんの絶筆となった曲『蝉しぐれ』

今年8月に発売された湯原昌幸さんの新曲『蝉しぐれ』
闘病中の三木たかしさんが死の直前まで書き続けた
「8小節のメロディ」を
三木さんを兄のように慕っていた藤 竜之介さんが、
引き継いで完成に至りました。

湯原 「奥さんが病気した時、残った旦那さんが
     家で“焼き飯”一つも作れない不自由さに
     しみじみと奥さんのありがたみを感じる――という歌で
     女性の立場からすると
     『私のありがたみがわかった?』という目線も感じますね」

この曲には、多くのリスナーの皆さんから
リクエストをお寄せいただきました。

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お送りした曲目

渚でクロス / 荒木由美子
  (弘兼セレクション/荒木美優子さんのデビュー曲=1977年)
雨のバラード / 湯原昌幸
  (湯原昌幸さんのソロデビュー曲=1971年)
千年の旅人 / 湯原昌幸、荒木由美子
  (湯原さん、荒木さんのお二人の初めてのデュエット曲)
オンリー・ユー / プラターズ
  (RN・秋深し さんが初めて買ったレコード)
トワイライト・タイム / プラターズ
  (弘兼セレクション)
想い出めぐり / 湯原昌幸、荒木由美子
  (5千枚限定のアルバム『ザ・コントラスト』から)
蝉しぐれ / 湯原昌幸
  (湯原昌幸さんの新曲/今年8月リリース)

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湯原昌幸さん、荒木由美子さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。

2009年11月07日