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11月6日 ゲスト:向谷 実さん


テーマ『発車メロディは
         そっと背中に語りかける愛のオタマジャクシ!』

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 大好評 鉄道特集!
 今回は、発車ベルにとってかわり、すでに広く定着している発車メロディに焦点をあてた2時間。
 
 ゲストは
 フュージョンバンド『カシオペア』のキーボード奏者、
 そして、様々な路線で
 数多くの発車メロディを手掛けられた
 “鉄道タレント”向谷むかいや みのる さん。
 
 時に、深すぎる話になりながら、
 発車メロディにかけた想い、
 制作秘話を伺いながら、
 実際のメロディもお楽しみいただきました。

そして、来年3月全線開業の九州新幹線の発車メロディを本邦初公開!!



話術で呼びこんだ 発車メロディ制作依頼
 
自ら作曲した発車メロディを聴きながら電車に乗る時こそ
「生きててよかったと思う瞬間」と語る向谷 実さん。
 
 鉄道ゲームの制作を依頼された際、
 発車メロディを試聴…感想を尋ねられ
 持ち前の“話術”が本領発揮!
 
 その場では「いい」とも「悪い」とも言わず
 「う~ん、どうですかね」と答えるのみに留め、
 翌日、自作の発車メロディを提案すると、
 見事 採用!!
 これをきっかけに、多くの鉄道会社から
 発車メロディ作曲の依頼が舞い込むようになりました。

初めて作った九州新幹線全駅共通 発車メロディ
電車に乗る前のワクワク感を大切にしたのだそうです。


モーター音を聞けば、車種がわかる!
 
「団塊倶楽部」ではシリーズ化してお送りしている鉄道特集・・・
この日は、過去最大級の深い話に!?
 
  加速する際、♪ドレミファソラシドレミ…という音階を奏でる
  インバーター制御モーターの話題になると・・・
 
高速時と低速時とのモーター音の違いをキーボードで再現。
 

 
向谷 「インバーター制御のモーターに こういう音が出る要素があるんです。
     だんだん、この音が減っていて、
     今、日本中の鉄道ファンに呼びかけて なんとか守ろうとやってるんですけど…」

 
弘兼 「みんな、ついてきてますか?」
石川 「かなりハイレベルですね」
 



CD完売!京阪電鉄 54種類 発車メロディ制作秘話
 
京阪電気鉄道の発車メロディ全面リニューアルに伴い
「特急と それ以外」「上りと下り」で異なる
全54種類の発車メロディを制作することになった向谷 実さん。
 
  大阪から京都に向かう列車を「上り」ということから
  “京に上る”=“和モノ”のイメージが完成。
 
「淀屋橋」の特急・上りホームの発車メロディにつづみの音色を採用。
 
向谷 「発車メロディに鼓を入れたのは世界で初だと思いますね」
 
さぁ1曲完成! しかし「54種類」は膨大な数・・・
そこで思いついたアイディアが「つなげて一曲にする」こと。
 
大阪「淀屋橋」から京都「出町柳」を結ぶ京阪特急の区間の特徴から
 
  地下~地上~高速区間…~速度を抑えるエリア~
    ~しかし“特急のモチベーション”を維持したい…~

 
このようなイメージを元に、駅ごとのメロディに変化をつけました。
 

「京橋駅」で地下から地上に出る際の“羽ばたき”をイメージ
 
放送では、一曲につなげた特急用発車メロディ「MIYABI」の一部をお聴きいただきました。
 
関係者に披露する際、作曲にこめた想い・制作意図を説明すると大喝采!
 
向谷 「社長以下、皆さん大ウケでした」
 
  また、このメロディはCD化され、駅限定で販売したところ完売!
 
  向谷 「全国の鉄道ファン新幹線に乗って2千円のCDを買いに来たんです」


発車メロディに関する3つのルール
 
向谷 実さんの発車メロディ制作に関するこだわりを伺いました。
 
1.電車に乗る前に楽曲を終結させない
 
  曲が“終わる”と乗りにくいため。
 
2.単純な音源を使わない
 
  発車メロディは けっして音楽向きではない
  駅備え付けのスピーカーから流れますが、
  できるだけ自分のやりたい音楽をかけられるように研究。
 
  向谷 「スピーカーの特性と状況に応じて出来る限り
       オーケストレーションされた音楽を作りたい」

 
3.できるだけ生音と手弾きで演奏にこだわる
 
  電子系のメロディは、機械でキッチリとリズムを調整されてしまいがち・・・
  しかし、微妙にずれた“生音”“手弾き”の演奏によって人間味が加わります。
 
  向谷 「できるだけ自分のグルーヴで弾いたもので
       電子系の音でありながら“人間臭さ”“人間らしさ”を残す――。
       理想的な不条理の世界を生み出すために
       できるだけ生音と手弾きにこだわるんです」



九州新幹線 熊本駅(使用予定)発車メロディを本邦初公開!
 
九州新幹線は来年3月に全線開業。
 
  JR九州から熊本~鹿児島間の発車メロディには
  “ご当地っぽさ”を取り入れるよう求められ・・・
  熊本駅には“おてもやん”
  鹿児島駅には“小原節”のイメージを盛り込んだという 
  発車メロディを いち早くお聴きいただきました。
 
弘兼 「おてもやんの感じ、最後のところでわかりました!」
 
向谷 「この曲(鹿児島駅)が一番苦労しました。
     10回くらい聴くとわかります」

 

 
向谷さんは“九州新幹線全線開業の意味”として、
これまで【最終目的地】とされることの多かった【博多・熊本・鹿児島】などから
さらに移動することが容易となる――という点で
「鉄道旅行の面白さと、旅全体のダイナミズムが変わる」と力説されました。


ジャズフェスティバルの期間限定!ビッグバンド バージョン
 
神奈川県横浜市旭区で毎年夏に開催される「旭ジャズまつり」。
 
盛り上がった街を支援するため、相模鉄道「二俣川」駅では
期間限定でビッグバンド バージョン接近放送用メロディを放送。
 
 もちろん、作曲は向谷 実さんです。
 
 上り(横浜方面行き)と
 下り(海老名方面行き)とで
 異なるテンポの曲に仕上げた――
 というエピソードとともに
 夏にしか聴くことのできない
 メロディをお聴きいただきました。

※下りホーム用のメロディは“ゆったり帰る”ことをイメージし、ゆったりしたテンポに


お送りした曲目
 
ASAYAKE / CASIOPEA
  (弘兼セレクション)
赤いランプの終列車 / 春日八郎
  (弘兼セレクション)
VVVFの宴 / SUPER BELL"Z&向谷実
  (アルバム『東横特急』より)
パリの四月 / カウント・ベイシー楽団
  (向谷 実さんのリクエスト)
D51 走行音
  (RN・げじまゆさんが初めて買ったレコード)
モンキーズのテーマ / モンキーズ
  (向谷 実さんが初めて買ったレコード)
Twilight Stream / 向谷実×中西圭三プロジェクト


向谷 実さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。
 
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2010年11月06日