636

6月23日 石川真紀 放送後記

◆ゲスト:秋本 治さんの回◆
 
1976年に「こち亀」の連載をスタートされて36年、
単行本の刊行数に計上すると
前人未到の180巻 ― 
 
1つの作品と長く向き合う秘訣を、
「目の前のハードルを
 1つ1つ跳んできたことの積み重ね」

シンプルにお答えになる秋本さんは、
地元・亀有と多くのファンを
大切にされている、
誠実で穏和な心の持ち主でいらっしゃいました。
 
span
 
これまでご一緒してきました
藤子不二雄Aさん、ちばてつやさんに続き、
弘兼さんと漫画家さん同士の対談を
間近で拝見していて感じるのが、
いわゆる本音トークであること。
 
同業者同士でいらっしゃると、
お互いの出方を探り合ったり、
異業種の方との対談とは違う
独特の緊張感がおありなのかと
想像しておりましたが、
日本が世界に誇る一大文化、
劇画の世界を形作ってこられた
漫画家さんが対峙すると、
‘同士’というよりも‘同志’の感が勝り、
自然と素直に
語らうことが出来てしまうのかもしれません。 
 
島 耕作両津勘吉のように、
世界中で愛されるキャラクター、物語は、
周囲への感謝を重んじる
人懐っこい方からこそ生み出されるものなのでしょう。
 
これからはより一層、
両さんの逞しい眉毛の向こうに
秋本さんの優しい笑顔を思い浮かべながら、
愛読させていただきます。 
 
 
※藤子不二雄Aさんの「A」の正しい表記は ○にA です
 
Un cahier de MAKI ブログへのアクセス
 
 Twitter フォローも お願いいたします。

2012年06月23日