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7月28日 ブラジル音楽 ショーロ特集 ~ ゲスト:熊本尚美さん

テーマ
  『 サンバやボサノヴァの源流!
 
          ショーロ ライブ !!

 
ロンドンオリンピックが開幕!
 
日本時間のこの日午前に行われた開会式では、
まるでUKロックの祭典のような
パフォーマンスが繰り広げられましたが、
番組ではいちはやく
4年後のリオデジャネイロオリンピックの開会式を予想。 
 
弘兼 「最初はショーロで始まって、
     サンバ、ボサノヴァで締める気がします」

 
そう、この日はリオデジャネイロで生まれ
サンバ、ボサノヴァの源流とされる
ブラジル音楽 ショーロを大特集!
 
弘兼憲史さんが去年10月の
ブラジル取材で出会い、魅了されたショーロ。
 
「ぜひ番組で紹介したい」と実現したのが
この日のショーロ ライブ!
 
ゲストには、ショーロに魅せられ
リオデジャネイロに移り住んだ
ショーロのフルート奏者・熊本尚美さん、
そしてスタジオライブ開催が決まって
急遽オファーした
7弦ギター奏者・山田やーそゆたかさんをお招きして
ブラジル音楽の源流をたどる2時間。
 
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(画像をクリックすると拡大します)
 
「団塊倶楽部」だから実現した異色の音楽特集――
地球の反対側の音楽ショーロの世界に浸りました。
 
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ショーロとは
 
スタジオライブ オープニングは
“ココナッツのお菓子”を意味する『Doce de Coco』
 
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▲写真は『Papo de Anjo』演奏の時のもの
  アルトフルートに持ち替えて

 
石川 「素敵な響きですね♪」
 
弘兼 「いきなりリオの雰囲気になりました」
 
ショーロは150年前に、フルート、ギター、
カヴァキーニョ(ウクレレに似た小型弦楽器)の
トリオ形式で演奏されたのが始まり
その後、パンデイロ(タンバリンに似た打楽器)や
クラリネット、サックスなど様々な楽器が加わるように。
 
熊本 「ショーロは(サンバ、ボサノヴァ)
     すべての源流ですね」

 
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「半分以上」というほど、ヨーロッパからやってきた
音楽の影響を強く受けているショーロ。
さらにアフリカからやってきたリズムも加わりました。
 
熊本 「ブラジルは移民の国ですから、
     いろんな国から
     いろんなものが入ってきました」

 
当時ブラジルの首都だったリオデジャネイロは
海外文化の流入がとりわけ盛んだったようです。
 
  ブラジル音楽といえば、日本では
  ボサノヴァが有名ですが、
  リオデジェネイロを歩いた弘兼さんによれば
  ブラジルで見聞きする音楽のほとんどは
  ショーロなのだとか。

山田(日本で演奏する人は)
     まだまだ少ないですけど
     着実に増えてます」

 
熊本 「プロでやってる人だと20人くらい…?」
 
弘兼 「もっと広めたいですよね、知らない人たちに」
 
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ショーロに魅せられブラジルへ
 
世界の中に、もっと気に入る音楽があるはず――と
クラシック音楽を続けていた熊本尚美さんが
フルートに似合う曲を探して
中南米の音楽を聴く日々を送っていると
ある日、友人から借りた1枚のCDに
ショーロがありました。
 
熊本 「これ!これがやりたかったんだ!と思って…」
  
2001年、熊本尚美さんは
ブラジルから日本にやってきた
ショーロの普及に尽力する あるギタリスト
運命的な出会いを果たします。
 
「ブラジルに行って勉強しないとダメ」
と勧めるその人は
『Naomi vai pro Rio ~ナオミ、リオへ行く~』という
曲を熊本さんにプレゼント。
 
熊本 「行かなきゃ女がすたる、と思って」
 
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こうしてリオデジャネイロに渡った熊本尚美さん。
 
その後、感謝のしるしとして
“アンサーソング”ともいえる
『Espere no Rio~私をリオで待っててね~』を作曲。
 
この日、スタジオライブでも演奏していただきました。
 
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このほか“ブラジルの第2の国歌”といわれている
『カリニョーゾ』
さらに『ヘメシェンド』
生演奏を披露してくださり、
そのほか、熊本尚美さんがオススメする
CDの中から、4曲をお楽しみいただきました。
 
熊本 「音楽っていうのは
     本当に素晴らしいと思いました。
     言葉が伝わらなくても楽器があれば
     楽器同士で音で会話ができるというか、
     それがすごく素晴らしいと思います」

 
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ブラジルの人はなぜ陽気なのか?
 
音楽だけでなく、
ブラジル文化に関することもお聞きしました。
 
番組をお聴きのリスナーの方からの質問。
 
Q.ブラジルの人はなぜ みんな陽気なのでしょうか?
 
熊本 「陽気な人しかいないんじゃないですかね。
     (思い悩むことは“経済的なこと”より)
     “失恋”の方が深刻かもしれない」

 

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石川 「そういう時にショーロで浸るわけですね。
     別れた彼女の名前を付けた曲を
     演奏して・・・」

 
熊本 「そんな歌詞がついた曲、いっぱいありますね。
     海沿いに街があるので、
     毎日、みんな海に行って過ごすんですよね。
     あの生活をしてると
     “明るくならざるを得ない”というか」

 
弘兼 「暗くはならないですね」
 
石川 「弘兼さん、ピッタリですね」



ショーロが気になったら 熊本さん、山田さんのサイトへアクセス!
 
 熊本尚美さんの最新情報について詳しくは
 熊本尚美のページ Naomi Kumamoto, flautista de choro
 山田やーそ裕さんの最新情報は
 山田やーそ裕 / 7弦ギタリスト・ウェブサイト YASO7.COM
 をご覧ください!


お送りした曲目
 
Doce de Coco / 熊本尚美、山田やーそ裕 LIVE!!
 
私をリオで待っててね / 熊本尚美、山田やーそ裕 LIVE!!
 
カリニョーゾ / 熊本尚美、山田やーそ裕 LIVE!!
 
Brejeiro 
 (CD『Cafe Brasil』より)
Papo de Anjo / 熊本尚美、山田やーそ裕 LIVE!!
 
Rio Na Chuva
 (CD『Naomi vai pro rio』より)
ペッパー警部 / ピンク・レディー
 (熊本尚美さんが初めて買ったレコード) 
Vibracoes
 (CD『Ao Jacob, Seus Bandolins』より)
Noites Cariocas
 (CD『Noites Cariocas』より)
ヘメシェンド / 熊本尚美、山田やーそ裕 LIVE!!
 


ショーロ フルート奏者・熊本尚美さん、
  7弦ギター奏者・山田やーそ裕さんの名言・好きな言葉(PC版)はこちらをご覧ください。
 
過去の放送レポート バックナンバー(PC版)はこちら

2012年07月28日