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11月23日 ゲスト:下重暁子さん

テーマ
  『“心は年をとらない”

     ―― 作家・下重暁子さん


 この日のゲストは元NHKアナウンサー
 作家の下重暁子さん。

 最新刊『老いの戒め』の内容をもとに
 素敵な年齢の重ね方の
 ヒントとなるお話を伺いました。

 また下重さんが かつて経験した
 大恋愛と大失恋――、
 そして今もう一度会いたいと語る
 お相手の男性とのエピソードに
 『黄昏流星群』で中高年の恋愛を描く
 弘兼憲史さんは創作意欲を掻き立てられて・・・!?

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 ▲スケッチブックの言葉について詳しくは こちら(PC版)
  (画像をクリックすると拡大します)



『老いの戒め』より

 下重暁子さんの最新エッセイ『老いの戒め』には
 老後の生き方のヒントが詰まっています。
 そこから一部、
 キーワードとなる言葉をピックアップして
 解説していただきました。

 『心は年をとらない』

  ・年を取った意識がない。
  ・感性・感覚は全く年を取らない

弘兼 「中学2年のまま止まってますね」

下重 「中学2、3年が一番、感受性が強い。
     私もあの頃で止まってますよ」


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 ◆『教養のある人も ない人も
   一様に年を執ると一方的になる』


  ・電話を一方的に切ってしまう
  ・私(下重さん)は 
   『1・2・3』と数えてから電話を切る

弘兼 「向こうのリアクションが
     あるかもしれないですからね。
     それは勉強になりました」


 『年を重ねるほど、人を許したい』

  ・人の過ちを許せないのは、ゆとりがないから
  ・ゆったりと構えて
   “受けの姿勢”を持つことが大事

 『自分をどこまでも信じる』
 
  ・自分を信じなければ
   やりたいこともできなくなってしまう
  ・“おめでたい”ことは才能――
   私は『絶対なる』と信じれば
   知らない間に、そこに向けて努力し、
   気がつけば“そうなってる”

下重 「そこに目をつけたら、絶対に離さない。
     そうすると、そう
    
(思った通りに)いくんです」


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もう一度会ってみたい人

下重 「昔、大恋愛をして、
     大失恋をいたしましたので、その人に
     もういっぺん会ってみたいかな」


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 「もう一度会ってみたい人」
 大学時代に、ある舞台で ひと目惚れした男性。
(俳優ではありません)

 好きな言葉
 「恋というもの 男も女も 身をかばうてなるものか」
 挙げる下重さんでしたが、
 NHKアナウンサーになり、
 自らの立場や仕事を投げ打って
 恋に走ることはできませんでした。

下重 「私は、とてもそれができませんでした」

 その男性とは、NHKのスタジオ(仕事)で
 会う機会があったそうですが、
 時が流れ、
 お互いに別々のパートナーと結婚をし、
 ある時・・・2組の夫婦が偶然
 ホテルのエレベーターで同じ空間に――。

下重 「バッタリ会ったんです」

 妄想が大好きという下重さんは
 もし“空港のロビー”“新幹線の車内”などで
 偶然の再会を果たしたなら
 どんな言葉をかけようか――と
 考えを巡らしていたそうですが、
 不意に訪れた、その機会では・・・

下重 「運が悪いことに亭主がいて、
     向こうも女房がいて・・・」


弘兼 「『黄昏流星群』ですね、まさに」

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 狭い空間の中で、先に声をかけたのは男性――
 『お元気ですか?』

 下重さんは――『お元気そうですね』

下重 「こんな最悪な受け答えはないよね」

 当時、全てをかなぐり捨てて
 に走ることができなかったことを
 後悔している――と語る下重さん。

唐橋 「妄想では、どんな声をかけていたんですか?」

下重 「それは申し上げられませんね(笑)」

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 なお、これから先
 ときめくことがあるとしたら・・・
 対象は30歳以上離れていること――。

下重 「それをハッキリしておきたい(笑)」



下重暁子さんの最新情報

 新刊『老いの戒め』(発売中)
   (海竜社/1,400円+税/2013年6月発売)

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ペリー荻野の怪傑!暴れん坊将軍

 “初チャレンジ”「はじめて」物語――。

映画『ペコロスの母に会いに行く』初主演!
  赤木春恵さん


 62歳漫画家デビュー岡野雄一さんの
 介護日誌コミック「ペコロスの母に会いに行く」
 「ペコロスの玉手箱」を原作に、
 息子と、認知症になった母親との
 心温まる日常を描く感動作を映画化。

 岡野雄一さんは
 第42回 日本漫画家協会賞 優秀賞を受賞

 母親役を演じた赤木春恵さんはこれまで
 133本の作品に出演されましたが
 今回、89歳で初主演

 ペリーさんが赤木さんにインタビューし
 初主演を終えての感想を伺いました。

 「照れくさいですけどもね、
  『いい作品だった』と言ってくださる方も
  いらっしゃるので、それなりに嬉しく…。
  また、優しくて素敵なスタッフに支えられて
  自分がやり遂げられたことが、
  何よりのことだと思います」
(赤木)

弘兼 「89歳まで主演をされたことがなかった
     とは、ビックリしましたね」


 『喜劇・女は度胸』『男はつらいよ フーテンの寅』などの
 人情喜劇で知られる森﨑 東監督
 現役最高齢「85歳」での作品発表に――。

弘兼 「喜劇タッチかな、と思ったら
     メチャクチャ泣ける・・・
    
(スタッフの)山口さんは
     『4回泣いた』と言ってましたね」


荻野 「私も泣いてました。
     赤木さんの人生がにじみ出るような
     温かさがあるし、名演技です」


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 赤木春恵さんに
 今後のお仕事について伺いました。

 「90歳がきたら幕を下ろすべきかな、それとも、
  自分の身の丈に合ったお仕事が来た時には
  よく考えて、もう一回
  お仕事させていただこうかな、という気も
  ちらっとあるんですよ」
(赤木)

 映画『ペコロスの母に会いに行く』公式サイトはこちら
 (11月16日公開)


映画『あさひるばん』初監督!
  やまざき十三さん


 「釣りバカ日誌」の原作者・やまさき十三さんが
 映画『あさひるばん』初監督

 やまさきさんは、大学卒業後
 東映東京制作所に助監督として10年間勤務し
 『キャプテンウルトラ』『キイハンター』などの
 脚本を執筆。
 かつて映画監督を目指したやまさきさんが
 72歳初監督を経験。

 弘兼憲史さんとペリーさんとで
 やまさきさんにインタビューしました。

 「完成してからキャンペーンのため あっちこっち
   まるで“市中引き回し”のように
   引っ張り回されてクタクタです」
(やまさき)

 やまさき十三さんと弘兼さんとは
 かつて『夢工場』(1984年『漫画アクション』連載)
 やまさきさんが原作、
 弘兼さんが漫画を担当した間柄。

弘兼 「楽しい仕事でした。
     僕と同じで考え方が中2のまんま、
     “バカ”のまんま止まっている方です。
    
(監督が実現して)本当にうれしい!
     十三さん、いい方です」


 映画『あさひるばん』
 かつて高校球児だった浅本(あさ)
 日留川(ひる)板東(ばん)の3人のもとに、
 当時3人にとってのマドンナだった
 マネージャー・幸子から
 一通の手紙が届いて・・・

 やまさき監督も中学時代、
 野球部(ピッチャー)で県大会優勝を経験。
 映画冒頭、高校野球部メンバーが
 人文字で いたずらをするシーンは
 やまさき監督の実話――。

 「40年のタイムラグは
  あったと思うんですけど、
  40年の想いを込めた
  ちょっとホットな作品には仕上げられたかな
  ――という自負はあります」
(やまさき)

荻野 「見所はいっぱいあるんですけど
     はずせないシーンが“釣り”です」


 『釣りバカ日誌』でおなじみの
 西田敏行さんも出演しています。

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 映画『あさひるばん』公式サイトはこちら
 (11月29日公開)

 この日は『ペコロスの母に会いに行く』
 『あさひるばん』の劇場招待券を
 プレゼントいたしました。
  ※ご応募受け付けは終了しました



お送りした曲目

お使いは自転車に乗って / 轟夕起子
 (弘兼セレクション)
死と乙女 第2楽章 / プラハ弦楽四重奏団

希望 / 岸洋子

私の回転木馬 / エディット・ピアフ

津軽のふるさと / 美空ひばり

サムライ / 沢田研二
 (RN・4番、クロマティさんが初めて買ったレコード)


下重暁子さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。

過去の放送レポート バックナンバー(PC版)はこちら

2013年11月23日