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7月10日 ゲスト:弦 哲也さん


テーマ『音楽生活45周年!
       心に沁み入る“弦メロディー”の秘密!』

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 「作曲家のかたが、自分で作った歌を
  自ら歌うっていうのは
  “心が入る”というか、
  ものすごくいいですね!」
(弘兼)


 ゲストは・・・石原裕次郎さんの『北の旅人』
 ギター生演奏で登場――
 1947年9月生まれ、弘兼憲史さんとは同い年の
 作曲家・弦 哲也さん!

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登場と同時に『北の旅人』を生演奏♪
 (画像をクリックすると別画像を拡大表示します)

 
 ▲目の前での生演奏に聴き入る弘兼憲史さんと石川真紀アナウンサー

  この日は、スタジオ生演奏に
 『天城越え』制作秘話、
 故 吉岡治さんとのエピソード、
 そして、まさかの弦 哲也さんの伴奏による
 石川真紀アナウンサーの生歌あり…と
 盛りだくさんの内容。

 45年間の音楽活動を振り返るとともに
 “歌手の気持ちに寄った”
 作曲家・弦 哲也さんの
 作曲精神を伺いました。

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45年の音楽家生活は“歌手”から

 この日、スタジオで生演奏を披露してくださった
 石原裕次郎さんの『北の旅人』、
 石川さゆりさんの『天城越え』、
 晴山さおりさんの
 『一円玉の旅がらす』などなど
 大ヒットを記録した曲の
 “作曲家”として広く知られている
 弦 哲也さんんです。
 音楽生活は“歌手”としてスタートしています。

  三橋美智也さんや春日八郎さんに憧れて
  歌手を目指した弦 哲也さんは、
  歌手の夢を後押ししてくれた
  中学の担任の先生の紹介で、
  浪曲家の春日井梅鶯さんに弟子入り。

 『田村進二』の芸名で“歌手”デビューを果たしますが・・・
 
「2、3年やったんですけど、売れないんです。
    地味だから『名前を変えたら売れるんじゃないか』ということで・・・」


  【姓】は“ギターが好きだから”『弦』
  【名】は…なかなか決まらず
   “芸名会議”は とうとう“徹夜”に――そこで『哲也』

   「いつの間にか徹夜してたんで『哲也』にしよう、って(笑)」

 しかし・・・「5年6年7年、8年が過ぎて…
        なかなか結果が出ないんです」
(弦)


 音楽生活の転機北島三郎さんに“旅”に誘われたこと。

  約2年間、北島三郎さんと一緒に、全国を回り、
  北島さんのステージでギターを演奏。
  そしてある日の旅先で・・・

 「弦、歌手を夢見ているのもいいけど
  “歌を作る”のも
  生き延びていく道かもしれないよ」(北島三郎)


  この 北島三郎さんの助言で
  作曲家・弦 哲也が誕生!

「北島さんから、温かい助言をいただきました」

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大きな決意で“作曲家一本”に

 「“作曲”としては、凄い人たちと出会って
  “ラッキー”な作曲活動をしてるんですけど
  片方で“歌手”としての夢が消えないんです」


  1976年――作曲家としてのデビュー曲、
  棋士・内藤国雄さんが歌った『おゆき』
  いきなりミリオンセラーの大ヒット。

  その後“歌手”と“作曲家”の二足のわらじを履く状態の
  弦 哲也さんでしたが、
  作曲を手掛けた曲はヒットを飛ばすものの、
  「“歌手”としてはヒット曲を持つことができず」
  全国100か所を回るコンサート期間に
  歌手としてのヒット曲がでなければ・・・(やめる)と、
  自ら“線引き”として定めた
  1985年12月3日をもって「作曲家一本でいく」ことに。

 その“決意”の最後のコンサートには
 都はるみさんが花束を手に登場。

  このパートでは、弦 哲也さん作曲、
  都はるみさんが歌う『千年の古都』をお送りしました。

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「天城越え」


▲生演奏2曲目は『天城越え』

 12時台は弦 哲也さんが作曲を手がけた
 代表曲のひとつ『天城越え』の生演奏から。

  弦 哲也さんは
  「天城という土地は、
   日本の典型的な“和”のイメージがある」
としながらも
  旅をした際に
 「“和”とか“洋”とか、感情的なイメージを感じた」そうで、
  作曲家ならではの“想い”がつまったアレンジ演奏に
  スタジオは魅了され・・・

  石川 「ゾクゾクしました!!」
  弘兼 「素晴らしい!
       イントロと最後のところに、アレンジがありました」


 1986年発表の『天城越え』制作にあたっては、
 作詞家の吉岡 治さんとともに、
 伊豆・湯河原の旅館で
 3日間の合宿を張ったそうです。

  吉岡 治さんが準備していた
  “たたき台”の歌詞には、それまで
  「僕が得意としていた“幸せ演歌”とは
   まるで別世界」
といえる、
  「あなたを殺していいですか」――といった
  “情念”の歌詞が…。

 また、吉岡さんは、旅館の周辺を散策中、
 旧天城トンネル(天城山隧道)に足を踏み入れると
 「風が群れてくるんだよ」と、身を包み込む風に心動かされ・・・

『“風の群れ”“天城隧道”――
    この言葉を入れてくれ』って――
    ひとつ、僕の中で完成していたのを、
    またバラして
    “風の群れ”“天城隧道”を入れた
    メロディを作りなおして・・・という、
    作詞家が僕に投げかけた“言葉”を
    僕がメロディ”にして『どう?』って
    また投げかけて
    “キャッチボール”するような歌作りでした」


◆カラオケでの難易度が高いワケ

 “カラオケ”の人気により、
 現在では「ヒット曲」に欠かせない要素として
 “歌い易い”ことも大切に――。

  しかし“作詞家と作曲家が歌作りで戦ったように
   歌手にも戦ってもらおう”
  “石川さゆりの
   存在の大きさ・重さを左右する楽曲”として、
  “歌い易さ”“カラオケでヒットすること”を
  一切排除

弘兼 「カラオケで、いろんな人が歌いたくなるんですけど、
     “上がる”ところは、声が出ないですからね」


石川 「自分が“主人公”になれて…
     なぜだか挑みたくなります」


「よかったら歌ってみてください。伴奏しますよ」

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 ▲突然、歌を促されて・・・この表情。そして・・・
   本当に歌わせていただきました!!

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▲演奏が始まり・・・
   (画像をクリックすると『天城越え』熱唱画像を拡大表示します)


石川♪♪隠しきれない移り香が・・・
        ・・・あなたを殺していいですか♪♪


    「顔から火が出そうです!
     ありがとうございます!こんな贅沢なことをさせていただいて!
     実家の母に送ります。 一生の宝物ができました」


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 ▲石川真紀アナウンサーが歌う『天城越え』に“OK サイン”弘兼さん
  (画像をクリックすると歌い終わりのショットを拡大表示します)


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オマケ

 カリフォルニアワインにハマっているという
 弦 哲也さんと
 放送中に意気投合した弘兼憲史さん。

  曲をおかけしている合間に、ワイン談議になって・・・

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 ▲曲の間に“ワイン”の話になって・・・
  スラスラとイラストを描き上げる弘兼さん
  (画像をクリックすると、イラストを拡大表示します)


 
 ▲放送終了後「黄昏流星群」にサインを入れる弘兼さん

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お送りした曲目

東京パラダイス / 高田純次、河合美智子
  (弘兼セレクション)
北の旅人 / 弦 哲也 LIVE

さよならの翼 / 石川さゆり
  (弘兼セレクション)
千年の古都 / 都はるみ

天城越え / 弦 哲也 LIVE

なにわの女 / 川中美幸、吉岡 治、弦 哲也
  (作家デュエットバージョン)
新宿の女 / 藤 圭子
  (RN・アルビ中毒さんが初めて買ったレコード)
ギター仁義 / 北島三郎
  (弦 哲也さんが初めて買ったレコード)
帰り花 / 弦 哲也
  (弦 哲也さん 音楽生活45周年記念 楽曲)

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 弦 哲也さんの名言・好きな言葉はこちらをご覧ください。

2010年07月09日