林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2011年 1/9・16(日)のゲストの先生は・・・

◎1月2日(日)は、『第87回箱根駅伝』往路の模様を
 完全実況生中継のためお休み。
 
 2011年は、1月9日(日)の放送から
 『林家正蔵のサンデーユニバーシティー』は始まります。
 聞いて下さいね。

 

1/9と1/16のゲストの先生は、城西国際大学薬学部教授の
懸川友人(かけがわともひと)先生です。

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先生のご専門は、「既存医薬品の新作用と安全性に関する研究」

ひらたく言うと、
私たちが今まで、この病気に効くとわかって飲んでいた薬の中に
ほかの病気にも効くかもしれない新しい作用が存在する可能性が
ある____そんな既存の薬の中にある新しい作用の発見と、
安全性の確認____ということになります。

文字にすると、やっぱり難しい感じですが、
懸川先生のお話には、私たちの健康に密接に関わっている
薬について、「へぇ~っ、知らなかった」と感心するお話が
たくさん出てきます。

とっても興味深いお話ですよ!どうぞ、お楽しみに!!


今週のゲスト | 2010年12月27日 08:00

12/26(日) 頑張れ!城西大学

今年最後の放送となる今日は、
"箱根駅伝直前スペシャル 頑張れ!城西大学"と題して
城西大学男子駅伝部の櫛部静二監督をスタジオにお招きして
お送りしました。

去年もこの時期にお越しいただきましたが、
櫛部監督は、相変わらず颯爽として、さわやかです。

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今年も、長年「箱根駅伝」の実況を担当している
文化放送の松島茂アナウンサーに話に加わってもらい、
「箱根駅伝」の魅力や、直前に迫った城西大学の選手の皆さんの
仕上がり具合など伺いました。

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今年の86回大会で城西大学は総合6位と大健闘!
初のシード権を獲得したことは皆さんご存知の通り。
年明けに行なわれる87回大会は、もっと上にいけるんじゃないか
いやが上にも期待が高まります。


まず、一番知りたい本番直前の選手たちの調子は____?

櫛部監督 『いいですねぇ~』 と自信満々な表情。
余裕すら感じさせます。

櫛部監督によれば、箱根駅伝のあと、夏の強化合宿を経て、
夏の疲れが秋に出てしまい、選手たちは少し調子を落とし
ましたが、「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」と連続出場する中で、
徐々に調子を上げ、今、とてもいい状況にあるということです。

「箱根駅伝」の取材を続けて十数年の松島アナウンサーに
<城西大学駅伝部の特徴>を分析してもらったところ、
どの大学のチームも、学年によって選手層の薄いところがあるもの
だけど、城西大学は、<各学年に軸になる選手がいる>
<安定感のあるチーム>だといいます。

では、今度の「箱根駅伝」で鍵を握る選手は誰ですか?と、
櫛部監督に質問をぶつけると_____

ズバリ、『田中圭祐です』 というお答え。

田中選手は、4年連続箱根駅伝に出場する、チームの主将で
9月の学生対校選手権では1500mを制したスピードが持ち味。
前回大会では、復路9区を走って区間2位の成績だったそうです。

なんだか、楽しみになってきました。
城西大学がどこまで頑張れるか、期待が高まります。


最後に、櫛部監督に「箱根駅伝」にかける意気込みを伺いました。

『ミスを少なくすることが勝利につながる。
 とにかく、今年獲得した6位は守りたい。その上で、
 3強(早稲田・駒沢・東洋)に1つでも迫りたい。』

ちょっと控えめな、でも、とても確信に満ちた力強いお答えが
かえってきました。


文化放送では、1/2往路・1/3復路とも、午前7時半から
第87回「箱根駅伝」を完全実況生中継します。

『サンデーユニバーシティー』はお休みしますが、
是非『箱根駅伝』聞いて下さいね。

松島茂アナウンサーは、1/2往路の実況を担当。
私も、「駅伝中継」の中で、ニュースや各区間のコース紹介などを
担当します。

監督車に乗って選手に檄を飛ばす櫛部監督は、
必ず車の中で文化放送の実況を聞く、と約束して下さいました。


来年の『箱根駅伝』は、どんなドラマが生まれるでしょうか?

          城西 ガンバレ!

あなたも、文化放送の『箱根駅伝』を聞いて応援してください。

 

 


 


番組日記 | 2010年12月26日 08:00

12/26(日)のゲストの先生は・・・

城西大学 男子駅伝部
櫛部静二(くしべせいじ)監督。

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今年も、残すところあとわずか・・・・

年が明ければ、1/2、1/3は
お正月のみんなのお楽しみ 『箱根駅伝』がありますよ!

城西大学は、ご存知のように今年、86回大会で頑張り
総合6位で、初のシード権獲得!!

今度の87回大会は、もっと上に行けそう!
すっごく楽しみです。


そこで今年も
"箱根駅伝直前スペシャル 頑張れ!城西大学"と題して
26日は櫛部監督をスタジオにお招きし、
箱根駅伝の実況担当、文化放送・松島茂アナウンサーも加わって
城西大学駅伝部の本番直前の様子、また、87回大会にかける
意気込みなどを監督に伺います。

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26日の『サンデーユニバーシティー』を聞いて、
1/2、1/3の『箱根駅伝』を聞けば、面白さ倍増!

必ず、両方聞いてくださいネ!


今週のゲスト | 2010年12月20日 08:00

12/19(日) 日曜の朝から難しい話は・・・

土屋高宏先生は、「統計学」や「多変量解析」の理論を
専門に研究していらっしゃいます。

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「具体的に、研究室では、どのようなご研究をされている
 のですか?」と伺うと、
先生は、「待ってました!」と言わんばかりにニコニコしながら
〈トランプのカード〉を持ち出されました。


『日曜の朝から難しい話は、ナニでしょうから、今日は、
 このトランプのカードを使って私の最近の研究を1つ
 紹介したいと思います。』

(先生!そうこなくっちゃ。今日は、ついていけそう!
 「多変量解析」何するものぞ! よろしくお願いします。)


土屋先生の最近のご研究は、《データの並べ替え》。

大学の講義のあと、出席カードを集めて番号順に並べ替え
出席簿に記入することが結構面倒な作業なので、効率のいい
数字の並べ替え方はないか、と考えたことが研究を始める
きっかけとなったそうです。

先生が持ち出されたのは①~⑩までの10枚のハートのトランプ。

これを正蔵さんに渡して、よくカードを切ってもらい
バラバラになった数字を①~⑩まで番号順に並べるやり方を
教えてもらいました。


正蔵さんが最初にめくったカードは⑤。

これをテーブルの中央に置いて、次々にめくったカードを、
テーブルの上に出ている数字より小さいものは、左に。
大きいものは、右に。

そして、テーブルの上に出ている数字より
1つ小さい数字が出たら、そのカードの上に重ねる(たとえば
⑤の次に④が出たら、④は⑤の上に重ねる)というやり方で
並べていくと、

テーブルの上には①③⑥⑦⑨というカードの山が5つできました。

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土屋先生は、このとき、

「私は、最初から山は5つになると予測してました。」と
おっしゃいました。

統計学的には10枚のカードをこのような並べ方で並べると
カードの山の数が4~7になる確率が非常に高いんだそうです。

(・・・・ここまでくると、先生、今日もまたわからなくなって
 きました)

とにかく、このできたカードの山を左から順に①の山を③の上に、
というやり方で①を上にして重ねていくと、アラ不思議①~⑩まで
ちゃんと順番に数字が並んでいます。

「このやり方だと、10個の場所にカードを並べていくより
 束ねる回数が減るので効率的です」と先生はおっしゃいました。


ちなみに、正蔵さんがめくった数字の順番は

⑤→②→④→⑩→⑧→⑨→③→①→⑥→⑦ です。

そして、正蔵さんがめくった数字の並び順は
[131万354通り]あるうちの1つだそうです。

あなたもトランプがあったら試してみて下さい。


土屋先生、結局、また今日も
キツネにつままれたような気持ちで終わってしまいました。

すみません。やっぱり「多変量解析」って、むずかしいです。


【今日の一曲】

クレア / ギルバート・オサリバン


番組日記 | 2010年12月19日 08:00

12/12(日) 1%は誤差の範囲!?

土屋高宏(つちやたかひろ)先生のご専門は「統計学」と聞いて
何から伺おうかと迷いながら、
「ちょっと、一般の人にはなじみの薄い学問ですが・・・」
と切り出すと
『そんなことないですよ。"データあるところに統計学あり!"
 といっても過言ではありません。』と先生は話し始めました。

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先生のお話では、「統計学」は私たちの日常生活に
知らず知らずのうちに溶け込んでいるなじみの深い学問です。


たとえば、ラジオの聴取率やテレビの視聴率
(私たち放送局に勤める者は、この数字に一喜一憂します)、
それから、世論調査や国勢調査、さらには、アイスクリームの
売り上げと真夏の気温の関係など、日常生活のあらゆる分野で
データから情報を引き出そうとするとき、「統計学」の理論が
重要な役割を果たしている、というのです。

先生は、具体例を挙げて説明して下さいました。

たとえば、関東地方のテレビの視聴率を調査する場合
(ラジオの聴取率とおっしゃったかどうか、ちょっと覚えて
 いません、すみません)
全世帯を対象に調査するのは不可能なので、対象を無作為に
600世帯抽出して、その調査結果から全体の傾向を推測
するんだそうです。

この場合、全世帯を調査していないので、当然〈誤差〉が
生じます。対象が600世帯の場合の誤差は2%~4%、
調査結果は〈95%の確かさ〉だそうです。

この2~4という〈誤差〉の数字の出し方は、
確率と統計学を使うと計算することができますよ!とのこと
でしたが、「数式」を使うので、土屋先生はこの説明を省略
されました。


ここで、正蔵さんと私が気になったことは、
なぜ、調査対象を「600世帯」にするのか、ということ。

土屋先生は、
「それは、〈誤差〉をどのくらいにするか、によりますネ。
 調査対象を600から、2000、3000と増やせば、
 当然〈誤差〉は小さくなりますが、全世帯を対象にしない限り
 100%確か、ということはありえない。」

そして、『1%は〈誤差〉の範囲です。』とおっしゃいました。

それを聞いて、私は、

『先生、ラジオでは、その1%がとても重要な数字なんです!』

と言いたかったんですが、話の腰を折るといけないので
スルーさせました・・・・。


この後も、日常生活と関係のある「統計学」のお話ということで、
「アイスクリームの売り上げと真夏の気温」の関係、
「マンションの価格と部屋の広さ、最寄り駅までの時間、
 都心からの距離」との関係など、土屋先生から伺いましたが、
「多変量解析」「回帰分析」といった言葉が登場して
正蔵さんと私、どうも腰が引けてしまいました。

耳慣れない言葉って、相当高い壁となって行く手を阻むもの
ですね。

土屋先生、来週は、もう少しお手柔らかにお願いします。


【今日の一曲】

Hello It's Me  /  トッド・ラングレン


番組日記 | 2010年12月12日 08:00

12/12・19(日)のゲストの先生は・・・

城西大学理学部 准教授
土屋高宏(つちやたかひろ)先生。

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土屋先生のご専門は「統計学」。

「統計学」というと、なじみの薄い学問のように思われがち
ですが、その理論は、私たちの日常生活のいろんな場面で
役立っています。

たとえば、テレビの視聴率やラジオの聴取率、世論調査や国勢調査
さらに、アイスクリームの売り上げと真夏の気温の関係など
あらゆる分野で「統計学」の考え方が使われているんだそうです。

「統計学」について本で読んだら難しいところを
正蔵さんと私という二重のフィルターを通して聞けば
「なんだ、そうなんだ」と、わかりやすい話になるように
土屋先生に、根掘り葉掘り伺ってまいります。

どうぞ、お楽しみに!


今週のゲスト | 2010年12月 6日 08:00

12/5(日) 教育とは"引き出す"こと

東谷(とうこく)先生は、子供の教育について
家庭と学校の他に、もう一つ〈地域〉が加わって
この三者がうまく連携してこそ、子供は育っていくものだ、と
お話下さいました。

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東谷先生が子供の頃は、地域のおじさん、おばさんたちから
声をかけられたり、"お祭り"など地域のいろんな行事とともに
子供は育ってきたけれど、今はマンション暮らしが多く
マンションじゃなくても「隣は何をする人ぞ」で、
隣の人の暮らしもわからない。

この、「子供が地域と関わっていないこと」が
教育に大きなマイナスだと先生はおっしゃいます。

そういえば、私が子供の頃は、町内の知らないおじさん、
おばさんが、いたずらっ子に
「コラッ、そんなことするんじゃないっ!」とか、注意していた
のを想い出します。

今は、悪さをする子を見かけても、大人たちは、見て見ぬふり。
子供たちも、知らないおじさん、おばさんに声をかけられるだけで
気味悪がる素振り。
なんだか心が寒々してきます。


長年教育の現場にいらっしゃる東谷先生は、
『子供が育つには地域が必要』と、声を大にしておっしゃいます。
それは何故かというと、
学校は、どうしても子供たちを点数(成績)で見てしまうけど
地域は違う。地域には地域の物差しがあり、点数でなく子供を
見てくれる、という点にあります。

地域社会が子供を育てていた昔のようにするには
どうしたらよいか、と東谷先生は考えました。

そこで、たどりついた結論は、
学校周辺の地域で、そこの行事に参加することで地域の人々と
触れ合い、その触れ合いの中で子供を教育する力をいただこう、
というものでした。

豊島区には、江戸時代から伝わる「長崎獅子舞」という伝統芸能が
あり、3百数十年の伝統を継承する人がいなくなって地元の人も
困っていたので、東谷先生の方から、

「子供たちにクラブ活動として"獅子舞"を習わせて下さい。
 伝統芸能の継承を手伝わせて下さい。」とお願いしたそうです。

地元の人たちは、
「ありがたい話だけど、何ができるんですか?」と、
初めは消極的だったそうですが、"祭り"が近づくにつれて
先生が考えていた通りの効果が出てきました。

それは、お祭りが近くなって"獅子舞"を子供たちに教えていた
お年寄りが「本当にできているか」心配になって学校に見に来た
ときです。

『あの子、ウマイね!』と感心して一人の子を褒めました。

その子は、「勉強嫌いの子」で
学校では教師から「褒められたことのない子」でした。
その子は、お年寄りから『踊りがウマイね!』と褒められたことで
自信をつけ、のちにはクラブの部長になって高校3年まで
"獅子舞"をやり通したそうです。

『ほめることは子供の成長に大切なこと』と先生はおっしゃいます。

「その子は、今は、立派な社会人になって活躍し、おそらく
 地域の活動にも力を入れているんじゃないかと思う。」と
東谷先生は嬉しそうに目を細めました。

その笑顔を見て、あぁ先生は心の底から子供を育てることがお好き
なんだな、とわかりました。


最後に、東谷先生に、「理想の教育」とは?と尋ねると_____

その子が本来持っている力を"引き出す"こと

それが「教育」であり、そういう教師でありたい、と
ニッコリ笑いました。


そして、先生はスタジオを去り際、良い言葉を残していかれました。

『エデュケーション(教育)とは、
 ラテン語で〈引き出す〉という意味なんですよ!』

正蔵さんも、私も、それを聞いていたく感動しました。


これまで先生は、一体、何人の子供たちの〈本来持っている力〉を
引き出してあげたことでしょう。
先生と巡り合えた子供たちは幸せですネ。


【今日の一曲】

ニューヨーク・シティ・ナイト / レイフ・ギャレット

 


番組日記 | 2010年12月 5日 08:00

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