林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

サンデーユニバーシティとは?
日曜日に、「勉強より易しく雑学よりもためになる」話題をお届けしている番組
『林家正蔵のサンデーユニバーシティ』。
毎週、様々なジャンルの先生をお迎えして、興味深いお話を伺います。
その内容は、政治・経済・スポーツ・福祉・薬学・環境・観光・メディアなどなど、
多岐に渡っています。
受講生は落語家で、城西国際大学・客員教授を務めている
林家正蔵師匠と石川真紀アナウンサー。
聴けば、ヒザをポン!と打ちたくなるようなお話ばかり!
あなたも正蔵師匠や石川アナと一緒に、楽しい授業を受講してみませんか?

4月1日(日)13年半、ありがとうございました。

こぶ平さん時代から、

現在の落語協会副会長に至るまで、

番組を率いてくださった正蔵師匠。

ご一緒している間、敢えてお伺いしたことはありませんでしたが、

今日、改めて言葉にしていらしたとおり、

今を生きる人々への尽きない興味が、

先生方の個性を引き出し、

一般的な授業ではなかなか披露されない面までも

先生方自ら、表現してくださったのだと、

私も今振り返ってみて、感じているところです。

きっと学生さんたちも、

キャンパスでの先生方とは異なる魅力を、

再発見してくださったのではないでしょうか。


以前、別の番組でご一緒させていただ吉永小百合さんに、

お好きな言葉を、とお願いしましたところ、

「一生 生徒」と流麗な文字でしたためてくださいました。

学ぶ姿勢には、

謙虚さ、協調性、向上心、探究心、周囲への感謝が伴います。

人生100年とも言われる時代、

生涯学習と呼ぶほど大それたものではなくても、

昨日まで知らなかった、気づかなかったことを、

今日、学習することができたと実感する喜びを

心の根っこに持ち続けてさえ居れば、

前を向いて凛々しく在ることが出来そうです。


13年半にわたり、お送りしてまいりました

「林家正蔵のサンデーユニバーシティ」、

長らくお付き合いいただきました皆さま、

つい最近聞き始めてくださった皆さま、

ご登場くださいました先生方、

ご関係の皆さま、

ありがとうございました。

                   石川真紀

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番組日記 | 2018年4月 1日 08:00

3月25日(日)イノベーションの糸口

本日の放送でお知らせしましたとおり、

当番組は、

来週4月1日の放送をもちまして終了することとなり、

今週は、

番組13年半の軌跡を振り返ってお届けしました。


「サンデーユニバーシティ」は、2004年10月にスタート。

当初から2011年3月までは、野中直子アナウンサーが、

2011年4月以降は、私、石川が、

お伴させていただきました。


これまで、延べ250人以上の先生方に教えていただき、

正蔵師匠も私も、お聞きの皆さんや学生さんたちと一緒に、

多くを学ばせていただきました。


師匠も仰っていましたように、

教える側、教わる側、分け隔てなく、

お互いを尊重し、リスペクトし合いながら向上する関係性は、

これからの時代、

様々な場面で重視されるはず。

労使関係、性差、差別、政治、経済、格差、国際、言語、文化、地域、家族...

社会を構成するあらゆる問題が、噴出しては渦巻く現代にあって、

私たちに求められている、

' 共に切り拓く為の糸口 ' が、

毎回、必ず見つかる ―

「サンデーユニバーシティ」は、そんな番組でした。


来週の最終回でも、

正蔵師匠と私で、これまでを振り返ります。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  That's What Friends Are For ( 愛のハーモニー )
 
                / Dionne Warwick & Friends


番組日記 | 2018年3月25日 08:00

3/25.4/1(日)の番組は・・・

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<写真: 石川ANが前任アシスタント野中ANより番組を引き継いだた2011年の物>
(ゲスト:蓼沼先生)

サンデーユニバーシティは、2004年10月にスタートしました。
今回は、これまで13年半にわたって皆様にお届けしてきた軌跡を辿っていきます。
正蔵師匠・石川ANの印象に残っている先生や、先生の言葉を通じてお二人が感じ【学び】得たことを改めてお伝えしていきます。



| 2018年3月22日 09:37

3月18日(日)1つだけでなく、1つしかないもの

今週は、

城西大学 入試・広報センター部長、

鈴木 文雄(すずき・ふみお)さんの授業でした。

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番組の大黒柱として多大なるご尽力をいただいております

鈴木部長に、

今回、ゲストとして、じっくりお話を伺いました。


城西高校から城西大学へ進学され、

経済学部の第3期ご卒業生でいらっしゃる鈴木部長は、

同郷である千葉県鴨川市ご出身の創立者・水田三喜男氏とも

ご縁がおありだったとのこと。

城西大学のキャンパスは、

今でこそ学部が増え、様々な建物やホール、設備も増設されましたが、

創立当初は、およそ5万坪の広大な土地に、

経済学部棟、理学部棟、男子寮、食堂といった規模の施設でスタート。

鈴木部長ご自身、

卒業後、大学職員として長きにわたり従事されてきた学生募集の広報活動について

振り返ってくださいました。


鈴木部長曰く、大学としての知名度が足りなかった頃、

お約束を取り付けて高校を訪問したとしても、

話を聞いてもらえないどころか、

先方の教諭から、資料、そこに置いておいてください、と

冷たくあしらわれたことも少なくなかったそう。

こうした逆境を突破できたのは、

ご友人からの一言が励みになったからだと、仰います。

その一言とは・・・

「 人の行く裏に道あり 花の山」。

証券業界を中心に言い伝えられる格言で、

他人とは違うことをすると、うまくいく場合が多いと、説いています。

創立当初、

ある学科の第1期に、定員80人に対して1人しか卒業生がいなかった時代を経て、

今では、全国におよそ770名の卒業生社長を輩出し、

8万人を超えるOB会を運営するまでに成長した城西大学。

鈴木部長が取り組んでこられた広報活動が、1つ1つ実を結び、

国際人教育や地域貢献といった特色が培われ、

それぞれの花を咲かせていることでしょう。


世に言うビジネスモデルに、

そっくりそのまま真似して成功できるような単純なものはなく、

試行錯誤と挫折を繰り返しながら、

自分なりに切り開いていくことでしか、

成し得ない。

それはきっと、

何をもって成功とするかも、

その成功に繋がる道も、1つではないから。

成功も挫折の両方が刻まれることで初めて、

人の軌跡と呼べるのだと、

鈴木部長のお話を伺って実感しております。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Love Letter / Nat King Cole


番組日記 | 2018年3月18日 08:00

3/18(日)のゲストは・・・

学校法人 城西大学 
入試・広報センター部長 鈴木 文雄(すずき・ふみお)さん
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鈴木さんは、ご自身の出身地の名士でもある、城西大学の創立者「水田三喜男」氏の影響を強く受け、城西高校から城西大学へ進まれました。
その後、心は迷わずに「この大学の職員になる」と決めたそうです。
今でこそ、駅伝を筆頭に多くの方へ名が知れるようになった城西大学ですが、
当時、学生募集の際には色々なご苦労と工夫があったとか。
大学の移り変わりを長く知るお一人でもあります鈴木さんにこれまでの様子を伺います。

| 2018年3月15日 10:36

3月11日(日)カイシャニンゲン'リスペクト'誕生!?

今週も、

城西短期大学 教授、

蓼沼 康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。

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今回の授業を終えて、

まずもって

蓼沼先生と正蔵師匠にお礼を申し上げたいことがあります。

それは、

年齢、性別を問わず、自由闊達なお話の場にしてくださったこと。

結局のところ、

世の中を変えるのは大規模かつ劇的な転換によるものではなく、

こうした前向きな意思疎通を、

身近な人同士、日々、積み重ね、

お互いが、問題だと思っていること、よいと思うことを共有して行くことで、

少しずつよくなっていると感じることが、程よい気がしています。


職場での労使関係、お仕事の仕方が改善するまでには、

まだまだ時間がかかりそうですが、

友人同士や地域での人間関係、家庭での家事・育児は、

相手をいかに理解しようとするか、

今まさに取り組んでいる課題や問題点を把握し合い、

大それたことは出来なくても、一人ぼっちにはしない。

そうした繋がりが、

お互いを思い合う敬意を築き上げるのだと思います。


会社人間から、膾炙人間へ。

働き方、ワークライフバランスと同時に、

性差、LGBT、国籍、人種、言語、文化、格差、あらゆるハラスメント...

様々な問題に立ち向かい、

ありのままで、生きやすい世の中を実現しようという動きが

同時に起きている現代。

この社会が、少なくとも後退だけはしないはずという実感が、

じわじわと沸いてきています。

                   石川真紀


番組日記 | 2018年3月11日 08:00

3月4日(日)働き方、考え方、生き方を思う

今週は、

城西短期大学 教授、

蓼沼 康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。

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現代日本が抱える最大かつ改善困難な問題の1つ、

働き方改革。

この番組では、蓼沼先生がお見えになるごと、

鼎談形式でお話を重ねているものの、

前回、先生とお会いしてからこれまで、

社会全体が一進一退を繰り返し、

さほど変わった実感がないというのが率直なところ。

さはさりながら、

多様性の存在を知り、受け入れようという流れにはなっていたり、

様々な暴力・嫌がらせにNOを突きつけ、法令順守の価値観が浸透してきたり...

世の中、この調子で良くなったらいいな~という事象も多く、

僅かながらも前進しつつあると感じています。


今回、蓼沼先生から提示されたテーマが、

考え方を大きく変える必要がある、というもの。

導入から1年が経過したプレミアムフライデーを例にとってみても、

役所からの号令だけで労働環境が劇的に改善するなら、

誰も苦労はしない、という現実が露呈しました。

正蔵師匠からも、

求人倍率が改善しているのも、

倒産率が下がっているのも大企業のみ、という指摘がありましたとおり、

日本社会が、格差を広げやすい構造から脱しないかぎり、

中小零細企業の現状が、経済界で重視されることも、

まして改善されることも難しい。

閉塞感の極みが、トリクルダウンという理論です。


政治なんて、誰がやっても同じ、

1人の声なんて小さい、

日々の暮らしで精いっぱい-

だからこそ、

そうした思いを心の根っこに持ち、

問題点と善後策を言い続け、

選挙で意思表示すること。

何かを変えるには、

今の不満、不安、怒りを諦めずに、

時が来るまで静かに持ち続けることから始まると思っています。

為政者、経営者の至上命題でありながら、

働かせ方改革ではなく、働き方改革と表現し続けている以上、

主人公は、私たちなんですよね。

                   石川真紀


番組日記 | 2018年3月 4日 08:00

3/4・11(日)ゲストの先生は・・・

城西短期大学
教授 蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生
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先生には、これまでご専門分野である文化人類学・民俗学・社会学の中から、
特に『働き方』について女性目線・企業目線、世間の動きなど様々な視点でお話を
伺ってきました。
さて、今回はこの10年で一体どんなことが変革され、また未だ課題となっていることは
どんなことなのか、総まとめとして皆さんと一緒に考えていきたいと思います。





| 2018年3月 1日 12:50

2月25日(日)道が放つ光

今週も、

学校法人 城西大学 水田記念博物館 大石化石ギャラリー 学芸員、

宮田 真也(みやた・しんや)先生の授業。

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今日は、シーラカンスのお話でスタート。

現在も、インドネシアやインド洋の一部で生息が確認されているものの、

太古の昔にはあった肺が、現生のシーラカンスは退化しているとのこと。

肺を持たなくなったのは、

外敵から身を守ろうと住処を深海に移したことが理由なのだそう。

とは言え、他は、ほとんど変わっていないのと、

シーラカンスを魚に分類するか、違う種類に分類するかで、

生物の進化の過程や、他の生き物たちとの関連性も様々に解釈できる為に

生きた化石と呼ばれるということを、

より深く理解させてくださる解説でした。

 

そして、後半は、

宮田先生がお持ちのお宝私物の中から。

今回は、とある恐竜の下顎の化石のレプリカをご持参くださいました。

(上の写真で、先生がお持ちになっています!)

長さ約40㎝、ずしりと重く、

一見、高級な鰹節にも見える代物の持ち主は、

パラサウロロフス。

体長10m以上、頭に共鳴管の役目を持つ鶏冠を有するのが特徴で、

草をすりつぶす為に、顎が発達し、

大量の替え歯が花びらのように連なっています。

 

今日の授業でもキラリと光ったのが、宮田先生の言葉遣い。

生き物たちの躯や化石を' ご遺体 'と、

パラサウロロフスの化石のレプリカを紹介する際には、

' この子 'と表現される所以をお訊ねしますと、

宮田先生は「恩師にならって」と即答されました。
 


希望する道を進み、生業とする以上、

先達や同僚、関係者に敬意と感謝を忘れずに居続けることが大切で、

そうした姿勢は、

ライフワークとして取り組む対象についても同様。

自分に与えられた時間のうちに得られる結果が、

どんなに小さいものであったとしても、

真摯に向き合うことで、

努力が実を結んだことを実感し、生命の光が受け継がれていくことでしょう。

                   石川真紀


番組日記 | 2018年2月25日 08:00

2月18日(日)悠久の岐路

今週は、

学校法人 城西大学 水田記念博物館 大石化石ギャラリー 学芸員、

宮田 真也(みやた・しんや)先生の授業でした。

 

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地質古生物学がご専門で、化石博士としてもご活躍中の宮田先生に、

今回は、

' 化石の不思議 'をテーマに、お話しいただきました。


世界で初めて発見された恐竜の化石は、

イギリスの医師、マルテル、あるいは、妻のメアリーが発見した

イグアノドンの歯の化石とされ、

1820年頃のことと言われています。

化石を発見し、同定され、世界的に認められるには、

多くの人々や組織が関わる為、

最初に見つけた人の名前が恐竜に名づけられることは、皆無に等しいのだそう。

イグアノドンの歯の化石を最初に見つけたのが、

妻のメアリーだったとしても、

当時の時代背景等を鑑みると、

男性で、より社会的地位があったであろう夫のマルテルの名が後世に残り、

かつ、

発見された骨の持ち主である恐竜の名前が、

国際動物命名規約に準ずる形でつけられる経緯を想像すると、

当の恐竜も、絶命後のあまりの騒ぎに当惑するほどでしょう。


恐竜が、古今東西、人々の心をとらえて離さないのは、

恐竜たちが絶滅したとされるのが6600万年前と大昔であること、

また、

その6600万年前に、10km大とも言われる巨大な隕石が地球に衝突したこと、

そして、

そもそも、恐竜たちが、現代には在り得ない巨大な生物であったこと、

そうした人知を超える要素に畏敬の念を覚え、

どれだけ探究したとしても、し尽くすことができないから。


悠久の歴史において、

地球規模、宇宙規模で、

計り知れない事態に見舞われた時には、

きっと、

絶滅した方にも、生き延びた方にも、

然るべき理由、そうなった使命が、

確実に存在するような気がしてなりません。

時代が進むほど、

人為が自然を超えることなど決してないのだと、

思い知らされます。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  More Than a Feeling ( 宇宙の彼方へ ) / Boston


番組日記 | 2018年2月18日 08:00

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