林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

8/2・9(日)ゲストの先生は・・・

城西大学 薬学部

教授 太田 昌一郎(おおた・しょういちろう)先生

CIMG0185.JPG

臨床病理学を中心に教鞭に立たれている先生ですが、実は泌尿器科の医師でもあります。

今回は、「癌」をテーマに泌尿器科の領域から「がん」の現状と予防法などを伺っていきたいと思います。

 

癌は、ある確率で誰にでも起こりうるらしい・・・その理由は一体??

また、男性特融の前立腺がんについても聞いてみましょう!


| 2015年7月28日 20:17

7月26日(日)積み重なる歴史

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

橋本理子(はしもと・あやこ)先生の授業。

20150726-1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、

先生が研究されているアナベラ・ケント女史の例など、

今では各地に定着している社会福祉の事例について、

解説していただきました。

アナベラさんは、

第二次世界大戦後、日本の占領に関わったご主人と伴に、

アメリカから来日。

医療ソーシャルワーカーとしての実績を活かして、

日本に滞在した7年の間に、

埼玉・浦和の民生委員制度改革を行ったり、

保健所の原形を造ったりと、

その名前よりも功績・システムが残った功労者。


また、

長野・上田が発祥とされるホームヘルパーのシステムは、

当時の市職員の中でも特に意欲的な人物が主導して

構築されたのだそうです。


古今東西、変革には鍵となる人物が存在し、

何かがおかしい、とか、

こうすればもっと良くなるのに、といった

周囲の不満を上手に汲み取って、

人々の暮らしを少しずつ向上させてきた歩みを垣間見ることができます。


橋本先生が授業の締めくくりとして仰っていた

「 歴史は、1人1人の人生の積み重ね 」 という言葉。

福祉はもちろん、社会を巡るあらゆる事象は、

過去・現在・未来が全て関わっているものであり、

自分たちさえ良ければ、

後のことは関係ないという類のものでもなければ、

反対に、

自分たちの代では叶わなくても、

後世に生かしてほしい、という思いも。


日々の生活を着実に送る中では、

一息に、劇的な変化を遂げることは難しくても、

一進一退を繰り返しながら、

10年単位、100年単位で僅かずつ前進するのが、

人類の歴史なのかも知れません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  I'll Be There / The Jackson 5


番組日記 | 2015年7月26日 08:00

7月19日(日)日本を作り直すには

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

橋本理子(はしもと・あやこ)先生の授業でした。

20150719-1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 


社会福祉学、地域社会福祉史がご専門の先生に、

日本における福祉の歴史を、

戦前から解説していただきました。

福祉が国の施策として形作られていなかった戦前、

篤志家が民間の施設を使用して、

持てる者が持たざる者に与える

自警的な福祉を行っていました。

こうした動きは、明治時代に生まれ、

大正デモクラシーの頃に福祉の対象が広がったようです。


やがて迎えた、終戦・敗戦。

日本の人々の多くは、住む所も職も失い、

過酷な困窮状態に。

GHQ( =連合国最高司令官総司令部 )の指導の下、

国民が基本的な権利として福祉を平等に利用できるよう

制度として確立されるようになっていった経緯があるそうです。


全国の各自治体には軍政部が置かれ、

非軍事化、民主化、公私分離の政策が進められた中で、

それぞれ、担当官の意向が

色濃く反映された時期でもあったのだそうです。


日本が施策や法整備を導入・改正する際、

欧米のケースを参考にしてきた事例は少なくありません。

' こういうものだから 'と為政者が持ち込むことを決め、

市井の人々は、体制について考える暇もなく、

地道に、勤勉に、日々の暮らしを建て直し、

戦後の豊かさ・富を築いてきた面があるように思います。

不穏な議題が続く昨今、

これからの日本社会は、

役割を分担したり、任せたりの、' しっ放し 'から卒業し、

お互いの言動を確かめ、チェックし、共有し合うことで、

作り直していく時代です。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年7月19日 08:00

7/19・26(日)ゲストの先生は・・・

城西国際大学 福祉総合学部

助教  橋本 理子(はしもと・あやこ)先生

IMG_3450.JPG

先生のご専門は、社会福祉学。その中でも、「地域社会福祉史」について研究をされています。

 

現在の社会福祉の基となる政策は、戦中・戦後の日本の占領期までさかのぼるそうです。

東京(中央)を中心に、地方は政策の運用をどのように行ってきたのでしょうか?

 

現在の社会福祉が定着するまでの経緯をたどってみたいと思います。

 


| 2015年7月14日 16:04

7月12日(日)水槽に学ぶダイバーシティ

今週も、

城西大学 理学部、

佐野香織(さの・かおり)先生の授業。

20150712-1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、先生のご専門分野のうち、

様々な魚類の卵膜や生態・習性を列挙して、

ご解説いただきました。


例えば・・・

カタクチイワシの稚魚は、卵膜を缶切り型に破って出てくるそうで、

ウナギの稚魚は、頭部で孵化酵素を分泌、

ゼブラフィッシュの稚魚は、

卵の中でクルクル動くので、酵素が卵内中に行きわたり、

メダカは、藻に卵を産み付ける沈静卵に分類されるそうです。


魚類と一括りにしても、

その姿・形や暮らしぶり、

生活環境や好んで食べる餌も様々。

そして、それぞれに上手く住み分けながら、

生態を形成していることを考えると、

私たち陸上の生物も、

お互いをもっと尊重し合いながら共存共生していかなければと、

生命の必然性を思い知ります。


先生がお話の中で触れていらした、小学校の飼育実験での一コマ。

多くの児童は、孵った魚に目が行き、

稚魚が育って出てきた卵膜には、ほとんど見向きもしない。

世の中には、生き方も考え方も多様に存在することを認識し、

一般的な視点と、独自の視点を併せ持つ為にも、

観察眼を養うことの大切さを感じます。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Separate Ways / Journey


番組日記 | 2015年7月12日 08:00

7月5日(日)命の歴史

今週は、

城西大学 理学部、

佐野香織(さの・かおり)先生の授業でした。

20150705-1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

進化学・分子生物学の中でも、

魚類の卵膜をご専門とする佐野先生。

稚魚が卵からかえるときに分泌される

卵膜を分解する酵素=孵化酵素について、

研究されています。


脊椎生物すべて、同じ成分からなる卵膜。

ただ、魚類の場合は特殊で、

古来から存在する魚類を含む多くの生物は、

卵巣で卵膜を合成していますが、

進化上、比較的新しい魚類

( '新しい'と言っても、およそ5億年ほど前から現代にかけて ) には、

卵膜を肝臓で合成するものも出現したのだそうです。

肝臓で合成された卵膜は、

卵巣で合成されるものに比して、

受精した際に、より硬化することが可能で、

つまり、

外敵から稚魚を守る確率を高めることができるようになりました。

そして、

卵膜の硬軟に合わせて孵化酵素も進化し、

卵膜を柔らかくしたり、

完全に溶かしてしまうタイプの酵素をもつ

魚類も存在するとのことです。


何億年という単位で脈々と受け継がれる命の歴史―。

数字を目にするだけで気が遠くなりそうですが、

生きものたちは、いつの時代も、

生を逞しく全うする為に人知を超えた進化を重ね、

私たち人類もまた、

着実にその中で生を営んでいることを省みます。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年7月 5日 08:00

Copyright © Nippon Cultural Broadcasting Inc.All right reserved.