林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

9月17日(日)てのひらのクレヨン

今週は、

城西国際大学 メディア学部 准教授、

プルチョウ次郎(ぷるちょう・じろう)先生の授業でした。

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少年時代にベースの演奏を始めたことで音楽の道を進み、

現在は、

クラシック、ジャズ、ラテン音楽、ポップス、DTM(デスクトップミュージック)など、

幅広いジャンルを手掛けながら、

学生さんたちの指導に当たっていらっしゃるプルチョウ先生。

近年、

耳で味わう音楽が減ってきているという憂うべき現実から、

お話が始まりました。


かつては、

音の世界から聴衆がイメージをふくらませ、

思い思いに想像することこそが醍醐味でしたが、

1980年代頃から、ルックス中心のオーディションが始まり、

やがて、ミュージックビデオが出現したことで、

作り手が一方的に限定するイメージが、

聴衆・観衆に向けて発信されるようになりました。

今とは違って、

往年のビッグネームの中には、

話し方や立ち居振る舞い、容姿の如何に関わることなく、

紡ぎ出す音の世界だけで、純粋に評価された人が少なくないと言います。


後半では、

はからずも、私が携わるニュース番組についても話題が展開。

音楽とニュースが、いずれも、人が発し、人が受け取るものであり、

ゆえに、

人間らしい感情が出るものであるという共通点が浮き彫りになりました。

何度も練習し、同じようにミスなく演奏することよりも、

間違えてもいいから、自分の感情を表現することの大切さを、

プルチョウ先生は説いておられます。


楽器が、子どもに渡すクレヨンのように、身近で自由なものであってほしい-

枠に抑え込まれることなく、伸び伸びと表現することが、

生を受けた意味なのだと、

思い出させてくれる授業でした。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  You Send Me / Sam Cooke


番組日記 | 2017年9月17日 08:00

9月10日(日)受け継がれる理由

今週も、

城西国際大学 メディア学部 助教、

滝口幸子(たきぐち・さちこ)先生の授業。

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移住生活を続けながら、

言葉や音楽を、それぞれの土地に合わせてアレンジ、発展させてきた、

ロマ民族。

ロマネス語を話す人々は世界中にいるものの、

現地の言葉とミックスし、

軌跡ごと全く異なる言語へと派生させてきた歴史があるそう。

それでも、

目、花、水といった基本的な言葉は変わらず、

各地のロマの方々に共通して話されていたり、

音楽性の根底に流れているのが、

源流とも言えるインド北西部に暮らした当時から得意としていた

超絶技巧とリズム、音色の奏で方であることを知ると、

時を重ね、幾人もの人の手を経てもなお永久不変の心髄が、

民族を形成する1人1人の心の中に、

確実に存在する奇跡を実感します。


無条件に魅せられたフラメンコに、

趣味として向き合うようになって15年以上の歳月を重ねる中、

岩を穿つように蓄積される何某か。

ロマの方々が、20世紀初頭まで文字を持たなかったこと。

書物や楽譜もない中、口伝で豊かな音楽を受け継ぎ、

各地の人々の心をつないできたこと。

喜怒哀楽、恨み、後悔、運命との葛藤...

様々な感情と時空を超えて語らうことのできる時間こそ、

ロマ民族の文化と音楽が広まり続け、

足跡を着実に刻む所以なのでしょう。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  A Horse With No Name ( 名前のない馬 ) / AMERICA


番組日記 | 2017年9月10日 08:00

9月3日(日)ロマ民族の軌跡

今週は、

城西国際大学 メディア学部 助教、

滝口幸子(たきぐち・さちこ)先生の授業でした。

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主に東ヨーロッパの民族音楽について研究を重ねていらっしゃる

滝口先生に、

ご専門であるロマ民族の文化と音楽について、

教えていただきました。

ロマ民族とは、ロマネス語を話す人々のこと。

国家を形成したことがなく、

土地土地を流浪しながら、

各地の文化と融合させた音楽を発信する音楽家として生計を立ててきました。

もともと、インド北西部の辺りにいらしたロマの方々が、

やがて、

ヨーロッパやアフリカへと移り住むようになっていったと言われていますが、

そうせざるを得なかったのか、移動する生活を選んだのかは、

今も不明なのだそう。


先生のお話から浮き彫りになるのが、

移民・難民の受け入れに代表される

現代につながる問題。


歴史上、

新しく入ってきた方々の定住が、なかなか許されなかった西ヨーロッパと、

納税義務を負うかぎり、定住を受け入れてきた東ヨーロッパ ―

宗教的な背景や、地政学的な理由を含め、

国民の思考や国際社会における理想と現実など、

有史以来、山積する問題は、解決をみるまでに至っていません。


おしなべて、文化や生活習慣、世論の動きが革新するには、

3世代は要するという考え方が一般的ですが、

後世が、平和で友好的な世の中であってほしいという思いは1つ。

いつの日か、きっと、

多様性を受け入れ合う時代が訪れ、

憧憬の象徴だった自由というものが、

異質の域から当然の要素へと昇華していますように。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Volare! / Gipsy Kings


番組日記 | 2017年9月 3日 08:00

8月27日(日)教育と研究

今週も、

城西大学 理学部 准教授、

井沼 学(いぬま・まなぶ)先生の授業。

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井沼先生がお召しのユニフォームは、

城西大学硬式野球部の本物のユニフォーム。

しかも、

代田建紀監督がコーチ時代に実際に着ていらした

背番号51があしらわれたものを、

直々に贈られたのだそう。


井沼先生がユニフォームを所望した理由が、またユニーク。

「着て、講義したいから。」

この姿で教壇に立つと、

学生さんたちはザワザワしながらも、訊ねてくることはなく、

井沼先生からは、

「講義で出した問題の答えは、球場に来ないと渡しません。」(笑)。

城西大学には、野球のほか、

駅伝、ソフトボールなど、健闘している部活動が多く、

普段、通うキャンパス以外に、

競技場へも足を運んで、一緒に応援することで、

学生生活を謳歌してほしいという願いから、とのことです。


もう1回、驚いたのが、授業の終盤。

先生が、

ご専門分野である情報セキュリティ、バイオメトリクス(生体)認証のお話を始めた時。

表情が凛々しく一変した瞬間でした。

先週の授業の冒頭、

教育と研究を両立することの大変さ、

予め抱いていたイメージと実際とのギャップに思い悩んだとお話しされていた片鱗を

垣間見た気がします。

教育も研究も、

その場、時代を共有する者同士の相乗効果で生み出され、向上を遂げて行くもの。

井沼先生と学生さんたちが、どんな授業と研究の時間を積み重ねていらっしゃるのか、

いつか、見学させていただきたいと思わせてくれる回でした。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年8月27日 08:00

8月20日(日)ゆんたく

今週は、

城西大学 理学部 准教授、

井沼 学(いぬま・まなぶ)先生の授業でした。

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情報セキュリティ、バイオメトリクス(生体)認証がご専門の

井沼先生ですが・・・

ご専門分野の前に、

そのユニーク過ぎるご経歴を紐解く回となりました。


青森県南津軽郡尾上町(現在の平川市)に生まれ育ち、

関東地方で学生時代などをお過ごしになった後、

連続テレビ小説「ちゅらさん」に感化され、

教諭志願の初志を思い起こした先生は、

沖縄で教職に就き、

人生の一時期を過ごすことに。

職場の先生同士の宴会が、

定刻を過ぎてもなかなか始まらず、

参加者が、1時間遅れ、2時間遅れで集まるのが常だったり、

津軽弁や秋田弁で言うところの、

えふりこぎ(自分をよく見せること。見栄っ張り)や、

じょっぱり(強情なこと。頑固者)でない、

沖縄の県民性に、

すっかり馴染んで暮らしていらした様子がうかがえます。


津軽ご出身でありながら、

ゆんたく(ウチナーグチ:沖縄言葉で、おしゃべり。井戸端会議)が板についている

井沼先生が、

導かれるように沖縄へと向かわれたのは、

必然にして、運命。

授業、学び舎での生活というものは、

教科書の何ページから何ページまでと区切れるものでも、

一方的に、機械的に進められるものでもないということを、

再認識します。


心に海風を感じながら、

ゆんたく ( のんびり、ゆったり、という意味も。 )の日曜日を!

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  California Dreamin' ( 夢のカリフォルニア ) / The Mamas & the Papas


番組日記 | 2017年8月20日 08:00

8月13日(日)化ける

今週も、

城西大学 経営学部 教授、

蛭川 幹夫(ひるかわ・みきお)先生の授業。

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今日のお話は、

正蔵師匠がお弟子さん方と接していてお感じになっていることから。

日頃、指導に当たる中で、

なぜ、注意や小言を受けているのか、

お弟子さんにきちんと伝わっていないのではと感じることがあるのだそう。

その答えの1つが、蛭川先生のお話に出てきました。

それは...

知識や技能は主体的に取り組まないと身につかない、というもの。

本人が気づき、向上心を持って能動的に臨むようになると、

急速に成長する、化けることがあるのだそうです。

ただ、ここで大前提となるのが、

教師・師匠と、生徒・弟子の間の信頼関係。

まずは、ほめることで、認め合うことになり、

次第に、相手の為を思う心が培われるイメージです。

叱る側の思いが伝わるかどうかは、

お互いの心と心を結ぶ

太いパイプが築けているかどうかにかかっているのでしょう。


これまで長きにわたり、

様々な境遇の生徒さんたちと接してこられ、

現在は、教員を養成するお役目も担う蛭川先生。

教える立場にある人も、心のどこかに教わる気持ちを兼ね備え、

伴に成長する大らかな覚悟が、

師弟関係を醸成させてくれるのかもしれません。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年8月13日 08:00

8月6日(日)学び舎

今週は、

城西大学 経営学部 教授、

蛭川 幹夫(ひるかわ・みきお)先生の授業でした。

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蛭川先生が丹精こめて手掛けてこられ、

全国的にも名物塾として知られる簿記塾。

久々の授業となりました今回は、

簿記塾でのご経験をもとに、

教えることの喜びについて、思いを語っていただきました。


蛭川先生が教師の道を進路として意識されたのが、

高校2年生の時。

恩師の先生から、教員になることを勧められたものの、

就職活動の時期には民間企業の採用試験もお受けになり、内定を獲得。

迷いに迷った結果、占いで背中を押され、教師の道を選択されたのだそう。

迷ったり悩んだりされた先生が、

現在、進路指導、就職相談にも当たっていらっしゃるのは、

まさに適任と拝察しますし、

学生さんたちが教わったり相談したりする際にも、

一方的なものに止まらず、共有しながら前進を模索できる、

鏡のような存在でいてくださることでしょう。


保護されていた場所から、殻を破って、社会へと巣立つ時は、

一瞬、無我夢中で突き進むだけの時期が合ったとしても、

巣立つまでの間、叱咤激励してくれて、目標に向かって進むよう応援してくれた

親やきょうだい、恩師、友人たちのことは、いつも心に在り、

年を重ねるのに比例して感謝の念が増大する、

細くとも長い、堅固な絆。

教え、教わる、という間柄は、

有形無形を問わず、生涯のお付き合いに繋がるものである-

学び舎が、そういう場所であり続けてくれることを願います。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  If You Don't Know Me By Now ( 二人の絆 )  / Simply Red


番組日記 | 2017年8月 6日 08:00

7月30日(日)旅のおもひで

今週も、

城西国際大学 観光学部 助教、

山本 剛(やまもと・つよし)先生の授業。

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観光分野での日本の課題は、

インバウンド=訪日観光客の視点に立つこと。

例えば、

これまで生活者の為だった交通機関の案内表示を、

初めて訪れた人にもわかりやすくすることが大切です。

そして、リピーターを増やすこと。

日本を初めて訪れる観光客は、

東京、京都、大阪、富士山といったゴールデンルートを選択しますが、

2回目以降は別の所に行きたいのが一般的ですので、

メジャーではないけれど実は名所という所や、

大都市からのアクセスの利便性、

物語性、話題性など、

その場所でないと出会えない事象を観光資源として、

まずは地元の人々が認識し

発信することが大切です。


また、地元のガイドさんを始めとする各種サービスが、

始めのうちはボランティアでスタートしたとしても、

長続きさせる為には、

ある程度、マネタイズする、収益化することが重要になってくると、

山本先生は指摘していらっしゃいました。


観光を成長戦略の1つに掲げている日本にとって、

数値目標の達成も然ることながら、

内容を充実させ、

行ってよかった、来てもらってよかった、と

お互いにとって嬉しい思い出にしたいものです。


鴨川シ―ワールドのナイトステイ、

濃溝の滝など話題の秘境、

バーベキュー、キャンプ、ウォータースポーツ、帰省、旅行...

お聞きの皆さんは、

この夏、どんなご予定、計画があるでしょうか?

事故やトラブルのない、楽しい夏になりますように!

                    石川真紀


番組日記 | 2017年7月30日 08:00

7月23日(日)ライフとワークの主人公

今週は、

城西国際大学 観光学部 助教、

山本 剛(やまもと・つよし)先生の授業でした。

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旅行会社で勤務されたご経験があり、

以前、番組にご出演くださいました于 航先生と一緒に研究を進めていらっしゃる

山本先生。

ご専門であるクラブツーリズムや公共交通と観光について、

入門のお話を聞かせていただきました。


冒頭、はからずも盛り上がったのが、

正蔵師匠も移動中、たびたび見かけるという

添乗員さんへのクレーム&リクエストに関するエピソード。

よくあるものとしては、

座席や弁当が気に入らないとか、

咲いているはずの花が、まだ咲いていない、など。

こうした数々の場面において、マニュアルは存在せず、

お客様と向き合うことで乗り越えてきたと、

山本先生は仰います。

「私の座席は、どうして、富士山が見えないの?」と言う客には、

「帰りは見えるお席にしましょう!」と応じ、

「桜、咲いてると思ってきたのに!」と言う客には、

「来年、またぜひ来ましょう!」と。

さらに、

「パンフレットの蟹と違う!夕食、食べない!」と言う客には、

一緒にお茶を飲んで、話すことから始め、

夕食を共にされたとのこと。

山本先生の中にある、

「お客さんに喜んでいただきたい」という真心が

一番大切なのはもちろん、

逃げず、かわさず、向き合うこと、

願いをかなえる努力をする姿勢こそが、

あらゆるお仕事、人間関係に共通することのような気がしています。


そして、先生が仰る、

ライスワーク(生活の為の仕事)と

ライクワーク、ライフワーク(天性の仕事、やるべき仕事)との違い。

仕事も人生も、

100%良いことばかりではないものですが、

どこを好きになるか、

どこに納得して取り組むか、という考え方次第で、

光り輝くものにできる。

主人公は、やはり、自分自身なんですね。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年7月23日 08:00

7月16日(日)共生

今週も、

城西国際大学 薬学部 教授、

額賀路尋(ぬかが・みちよし)先生の授業。

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今回は、私たちにとって身近な風邪のお話も。


昨年冬から今年春にかけて長期流行したインフルエンザを含め、

風邪はウイルス性のものが圧倒的に多い一方、

のどや扁桃腺が腫れるのは、細菌性のもので、

抗生物質の功罪、耐性についても、

先生に解説していただきました。


授業の後半は、エマージング(出現)・ウイルスについて。

従来は知られずにいて、突如、出現したウイルスを指すもので、

エボラ・ウイルス、SARSウイルス、HIV、C型肝炎ウイルスなどが

これに当たります。


興味深いのが、

「ウイルスは本来、怖い存在ではなく、共生していく相手である」という

額賀先生の言葉。

エボラにしても、HIVにしても、

古来、コウモリやサルなど、近接する動物を宿主に、共生してきた間柄で、

そこに、何らかの理由でヒトが介入、介在したことで、

被害が拡大した経緯があります。


道理をわきまえ、矩を踰えず、敬意をもって・・・


先週の授業で疑問に残った、

ウイルスの存在意義 ―

その答えがあるとすれば、

共生という価値観を継承する為なのかも知れません。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年7月16日 08:00

7月9日(日)存在意義

今週は、

城西国際大学 薬学部 教授、

額賀路尋(ぬかが・みちよし)先生の授業でした。

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生命薬学分野がご専門の先生に、

今回は、ウイルスと細菌による感染について、

教えていただきました。


導入から驚きの連続だったのが、

ウイルスと細菌(バクテリア)の違い。

教科書上、細菌が生物(原核生物)であるのに対し、

ウイルスは非生物に分類され、

自分自身で増殖することができず、

宿主から栄養を受けて代謝することもできないのだそう。

非生物ゆえに、

生命があるのかどうかの判断も難しいそうですが、

こうした'生命体'が存在する意義を、

授業を受けながら、不意に考えておりました。


現代世界で脅威となっているコンピュータウイルス。

端末やサーバーが感染すると、ウイルスに乗っ取られてしまった形になり、

データの修復や通常の業務が行えなくなる場合が多いですが、

一般的なウイルスとコンピューターウイルスには、

犯行に及ぶ人物と、意思が存在するか否かという

決定的な違いが。


ウイルスが地球上に存在する意義。

そこには、

万物を創生した神のどんな意思が込められているのか ―

額賀先生のお話の続きを待ちながら、

知恵熱と闘う日々が続きそうです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Eternal Flame (胸いっぱいの愛) / The Bangles


番組日記 | 2017年7月 9日 08:00

7月2日(日)石+意思=化石

今週も、

学校法人 城西大学

水田記念博物館 大石化石ギャラリー 学芸員、

宮田真也(みやた・しんや)先生の授業。

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今回は、

宮田先生お手製の稚貝や鰆の剥製をお持ちいただき、

剥製の作り方と観察する際のポイントから教えていただきました。

例えば、鯛。

骨格の全体像や、鰭の位置、鰭条と呼ばれる鰭筋の数が種類によって異なる為、

これらをよく観察すると、

真鯛、チダイ、アオダイなどの種類を識別できるのだそうです。


また、驚いたのが、魚が化石化するきっかけ。

私の素朴な疑問として、

水の中で暮らす魚類にとって、水分が奪われて化石化することなど、

どうしたらあり得るのか、お訊ねしたところ、

夏場の海底といった上下循環が滞って酸素不足になる環境では、

貧酸素水塊が生成され、

死んだ魚が分解されずに残りやすいとのこと。

いわば、天然のタイムカプセルのような形となり、

数千万年単位もの長い歳月を超えて、

後世にまで残り続けるとは、

もはや壮大な使命を帯びた必然であり、

自然の脅威たるや、かくまで、と感心します。


持ち主が天に召され、魂を宿さなくなった化石でありながら、

後世に残さなくては、何かを伝えなくては、という意思さえ感じ...

化石の世界の奥深さに惹きこまれる授業でした。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年7月 2日 08:00

6月25日(日)まさか、こんな所に!?

今週は、

学校法人 城西大学

水田記念博物館 大石化石ギャラリー 学芸員、

宮田真也(みやた・しんや)先生の授業でした。

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学芸員として活動される際の定番衣裳、

恐竜のイラストがあしらわれた

カラフルなパーカーとエプロン姿で登場してくださった

' 化石くん 'こと、宮田先生。

鮫と恐竜が大好きだった少年時代を経て、

地質学、古生物学の道へと進まれ、

主に、魚類の化石を研究されているそうです。

恐竜の化石は、全身のものが見つかることは稀ですが、

魚類の場合は、それが可能。

とは言え、魚や貝なども、

歯や骨、鰭、殻など、見つかるのは破片が多く、

完全に原形を保ったまま化石として発見するのは、

とても難しいとのこと。

だからこそ、きっと、

見つけた時の喜びが大きく、

地球環境や生物の生態について

現代から未来にわたって役立つ研究への挑戦を続ける意義が深いのだと感じます。


そして意外だったのが、

化石の第一発見者が一般の人である率の高さ。

地元の愛好家や、化石掘り教室に参加した子どもたちが、

思いがけず発見することが多いのだそうです。

外遊びをする機会の増える、これからの季節、

もしかしたら、身近な場所で、

何かが見つかったり、自分が見つけたり ―

そんな時空を超えた邂逅が、待ち構えているかも!?

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Separate Ways (Worlds Apart) / Journey


番組日記 | 2017年6月25日 08:00

6月18日(日)「防護の名目」

今週も、

城西大学 薬学部 助教、

浦野重之(うらの・しげゆき)先生の授業。

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近年、相次いで報じられる化学兵器による攻撃。

被害者が防護できず、最悪の場合、命を落とす危険性が高い為、

被害者の数も膨大になり、

世界に与えるインパクトが大きくなってしまっています。


目には目を、歯には歯を、とばかりに、

不穏な国・地域に空爆を行う古い報復律から脱却し、

平和的な解決を模索しようというのが、

化学兵器にまつわる国際条約。

これまで、内容の拡充、変遷を経て、

1997年に発効したのが、化学兵器禁止条約(CWC)。

そして、

この条約のもとオランダ・ハーグに設置された、

査察実施機関・OPCW(化学兵器禁止機関)の

査察局運用計画部長を勤めた経験を、

浦野先生はお持ちでいらっしゃいます。


現在、CWCを締約しているのは、192ヶ国。

イスラエル、北朝鮮、エジプト、南スーダンは未締結で、

締約国の中でも、

周辺国から現物や材料を持ち込まれ、

市中で製造されているケースもあるのだそうです。


今回の授業で触れられた中で特に留意しておきたいのは、

「防護の名目で」という考え方。

OPCWに申告さえすれば、

防護の研究の為に、化学兵器を一定量、保持することが可能ですし、

法解釈の仕方によっては、

「防護の名目」であれば、化学兵器を使用することも可能な場合が。

日々の平和で安全な暮らしのすぐそばに、そうしたモノが存在し、

一見、平和で安全な中にも、

バランスを崩しかねない要素が潜在しているということ。

私たちは、自分たちの暮らしを守る大前提として、

そうした現実を把握することから始めなくてはなりません。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  My Love / Julio Iglesias & Stevie Wonder


番組日記 | 2017年6月18日 08:00

6月11日(日)忌まわしいモノたち

今週は、

城西大学 薬学部 助教、

浦野重之(うらの・しげゆき)先生の授業でした。

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現在は、化学を専門に教えていらっしゃる先生に、

陸上自衛官として勤務されていた頃の経験談と、

そうしたご経験をもとに、昨今起きた化学兵器関連の事件について、

ご所感を語っていただきました。


浦野先生がお勤めされていた陸上自衛隊の化学科職種は、

総勢15万人にのぼる陸上自衛官の中でも最小規模とされる

1000人ほどの組織とのこと。

放射性物質や薬品などで汚染された地域を偵察・検知し、

汚染された人員・装備品等の除染を行うという、重要な任務。

多様な化学兵器からの防護を想定した訓練施設は、日本国内にはなく、

国土が狭小であることなどから、

そもそも日本には専門設備を構えることが困難な為、

欧米にある安全管理がきちんとされた施設に

研修で出向くことがあるのだそう。

専門家として、自衛官として、自信をつける意味でも、

実際に訓練を行うことが大切なのだと仰います。


化学兵器や、原子力、細菌兵器、コンピューターのウイルス...

自分自身は持ってもいないし、使う可能性のないものであっても、

他者によって巻き込まれ、被害を受けることのある現代。

個人同士でも、国家間でも、こうした相関図が成り立つ可能性があります。

人類によって、

後進が気づいた時には既に生み出され、存在してしまっていた忌まわしいモノたちに、

正義感をもって立ち向かうことができるのも、また人類。

人である以上、決して使い方を誤りたくないモノが、

今の世の中には、溢れています。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Hold The Line / TOTO


番組日記 | 2017年6月11日 08:00

6月4日(日)くさい中にも愛あり

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業。

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今日は、臭いにおいをめぐるお話あれこれ、という回でした。


授業中、正蔵師匠から私に、

「人の口臭が気になった場合、
 
 言葉のプロとして、どう伝える?」と質問があり、

私なりに精一杯答えたくだりがありました。

私が挙げたのは、例えば...

「私、昨日、焼き肉食べまして、くさいかもしれません」

ですとか、

「歯医者さん、行かないといけませんね」など、

キーワードを入れ込むことによって、

「自分のにおいは大丈夫かしら」、と気づいていただければという案。

直接の物言いでは、傷つけ合ってしまいがちな話題ですが、

家族や親しい間柄で、お互いを思いやる心があれば、

はっきり伝えた方がよい場合もありそうです。

回りくどい言い方を選ばないのは、

本人の健康や社会的立場を優先すればこそ。

そう思える人同士なら、

必要以上に傷つくリスクを抑えられる気がします。


授業の後半では、

落語の「酢豆腐」に始まり、

くさや、納豆、キムチ、チーズなど、

くさい食べ物のお話も。

独特のくささは、

発酵することでできる酪酸のにおいで、

酪酸は、

腸内細菌が生成し腸に常在する酪酸菌から発生するものなのだそうです。

くさいけど美味しい、

くさいほど大好き、という、この不思議な感覚は、

自分の中にもともとあるモノで、

欠乏すると欲するようにできているから。

くさいことには変わりありませんが、

知らなかったことがわかると、視界が広がり、

くさい中にも愛おしさが増して、

なにげない日常生活さえも、ステップアップするものです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Karma Chameleon ( カーマはきまぐれ ) / Culture Club


番組日記 | 2017年6月 4日 08:00

5月28日(日)生き、そして、生かされ

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業でした。

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今回のお話の入り口は、フェロモン。

多くの哺乳類は、嗅覚によって異性を識別し、

オスは、相手が妊娠可能かどうか、判断する一方、

人は、およそ10万年前を境に嗅覚が衰え、

服装や体形など見かけで、性別を識別するようになったのだそうです。


先生がご紹介くださった研究の中で特に感慨深かったのが、

オランウータンの事例。

つがいのオランウータンを飼育する とある動物園で、

オランウータンに繁殖行動のビデオを見せたものの、

相手の匂いに興味を持つことも、まして繁殖行動に移ることも、

なかったのだとか。

飼育されている個体だからなのか、

視覚を使って学習することが困難だからなのか...、

理由は定かではありませんが、

オランウータンの中には、

本能だけで生きているのではない個体も存在することが、垣間見られる事例です。


人として生きていると、

理性でコントロールできるところと、

好き嫌いが無条件に分かれてしまうところ、

我が心と身体にも、両方が共存していることを実感しますが、

空気のにおいから季節の移ろいを感じたり、

空腹時に欲する食べ物を摂取したり、

生きていると自覚するだけでなく、

生かされていることも思い出しながら、

日々を過ごしていたいと思う授業でした。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   I Wish / Stevie Wonder


番組日記 | 2017年5月28日 08:00

5月21日(日)待合室の、あの表示

今週も、

城西国際大学 看護学部 助教、

高田良子(たかだ・りょうこ)先生の授業。

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医療機関を受診する時、

受け付けや待合スペースでよく見かける、

「症状や診療内容によって、

 順番がかわる場合があります」という表示。

初診・再診を問わず、

看護師さん方は、待合スペースにいる患者さんの様子を見て、

発熱や脱水症状、呼吸器疾患の有無を察知し、

適宜、

診察の順番を繰り上げるかどうか

判断しているのだそうです。

自分としては、痛かったり、苦しかったりして、

症状が重いと自覚していても、

緊急度が自分よりも高い人がいるということですから、

そうした医療機関の対応を知っておくと、

診察を受ける側の私たちも

安心材料が増える気がします。


今日の授業で触れた、

#8000の小児救急電話相談や予防接種を含め、

家族の年代や状況に合わせた対応の仕方を、

日頃から確認しておくことが大切。


いつもと違うことが起きると、

慌ててしまいがちですが、

何かあっても大丈夫、と安心して暮らせるように、

信じて頼れる社会を作っていきたいですし、

困った時、

信頼に応えてくれる社会システムであってほしいと

切に願います。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   CACHITO / Nat King Cole


番組日記 | 2017年5月21日 08:00

5月14日(日)母のような・・・

今週は、

城西国際大学 看護学部 助教、

高田良子(たかだ・りょうこ)先生の授業でした。

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先生のご専門である

外来看護を始めとする小児看護学について、

豊富なご経験をもとにお話しいただきました。


初診の場合、

既往症を含む これまでのこと、背景、家族構成、家庭環境などを

看護師さんが中心となって聞き出し、

帰宅してから看護できるようサポート。

複数回通院し、かかりつけ医になることで、

緊急事態への対応や電話での問い合わせも可能となり、

次第に身近な、親しい間柄になっていくことが多いそうです。


特に配慮していらっしゃるのが、

患者さんやご家族が、重い病について告げられる場面。

規模の大きい病院の場合、

重篤な病名と治療・処置について説明を受ける機会があり、

看護師さんは、患者さんやご家族が、

どのくらい動揺しているか、しっかり受け止め、理解できているか、

診察室や待合スペースなどで必ず立ち会い、寄り添うよう、

心がけていらっしゃるとのこと。

小児科の場合、さらに、

親御さんが先に告げられる場合が多く、

患者本人であるお子さんに、

どう説明し、

治療や処置に臨んでいくのか、

様子を見ながら相談に応じるよう

努めていらっしゃるのだそうです。


近年では、

女性も男性も従事していらっしゃる看護師さんというお仕事。

「看る」という言葉には、

気を配る、世話をする、

という意味が込められていることを再認識しながら、

性差を超越して' 母のような心 'を胸に接してくださっている看護師さん方に、

感謝の気持ちを新たにしています。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年5月14日 08:00

5月7日(日)管が成す身体

今週も、

城西大学 薬学部 准教授、

内田博之(うちだ・ひろゆき)先生の授業。

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今回は、「高齢化社会と小腸の働き」をテーマに、

お話しいただきました。


加齢、あるいは疾患、体調不良によって、

食事が上手く出来ない場合、

食べ物を直接、チューブで胃腸に流し込む

胃ろう・腸ろうと呼ばれる方法や、

血管へ点滴で流し込む方法がありますが、

医療の現場では、

可能なかぎり口からの食事を励行しているとのこと。

それだけ、口から食べるという行為が、

人の営みの根幹を成す重要なことであると、

再認識します。


また、

私たちの暮らしに、' 日常 'というものがあるように、

腸の働きにも日課があるというのも、

意外にして納得の事実でした。

加齢や疾患、体調不良によって食べられない、

食べる量が少ないという、やむを得ない事情の他に、

極度のダイエット、絶食、断食という選択をする人もいますが、

小腸にとっては、

定期的に入ってくるはずの食べ物が入ってこないことで、

働きがにぶり、

弾力が失われたり、軽くなってしまったり...。

長期化すると、さらには、

免疫力が低下して、

病気にかかりやすく、感染しやすくなるおそれがあるのだそうです。


このお話を聞いていて、

必要な栄養を摂ること、

バランスのよい食生活を心がけることは、

自分の身体に果たすべき責務なのだと、

遅ればせながら実感。

血液が血管を流れるように、

口から腸にかけての管には、

過不足のない食べ物、水分を

定期的に送り込んであげなくてはなりません。


成長期の子どもたちに充分な栄養が必要なのはもちろん、

大人である私たちも、

コンディションを維持する為に、

そして、かけがえのない腸の為に、

食べるという営みを前向きに捉えていたいと思います。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   I Wanna Be Free(自由になりたい) / The Monkees


番組日記 | 2017年5月 7日 08:00

4月30日(日)仲良し

今週は、

城西大学 薬学部 准教授、

内田博之(うちだ・ひろゆき)先生の授業でした。

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先生のご専門分野のうち、

まずは予防医学の入門編として、

小腸のお話から紐解いていただきました。


小腸は、食べ物の消化・吸収を行う器官。

長さは、身長とほぼ同じと言われる大腸の、およそ3倍もあり、

面積は、絨毛などを全て広げるとテニスコート一面分に相当するとも。

近頃では、乳酸菌や腸内フローラにまつわる商品の増加に伴い、

おなかの健康を意識する機会が増えています。


今回の授業を受けて省みるのが、

規則正しい生活の大切さ。

暴飲暴食、偏食、ストレスなど、

日常生活で直面しがちな悪習慣が

そのまま腸のコンディションに影響することがわかると、

自ずと、

我が肉体を酷使している不甲斐なさを覚え、

いたわってあげて然るべきという気持ちになります。


内田先生のユニークな表現の中で、

特に惹きこまれたのが、

「小腸は神経と仲良し」というフレーズ。

精神的な影響を受けやすく、生活を乱しがちな現代人は、

この一文を心に留め置くだけで、

心にとっても身体にとっても

健やかな毎日を送れそうです。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年4月30日 08:00

4月23日(日)生態系の繊細さ

今週も、

城西大学 理学部 准教授、

石黒直哉(いしぐろ・なおや)先生の授業。

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先生が進めていらっしゃる

遺伝子の生物学的研究について、入門のお話を伺いました。


同じ種でも、個体ごとに異なるのがDNA。


一卵性双生児の場合。

DNAは完全に同じですが、

例えば、ホクロの位置や、得意分野が違うことがあり、

遺伝子で、その人のことが全て決まるわけではない、

環境によって、努力の仕方によって、変わっていくものであることが、

立証される典型例と言えます。


心配なのが、

環境の変化が魚たちに及ぼす影響。

有史以来、

人類は気象の変化を、それなりに、幾度か克服してきたようですが、

魚類にとって、水温の変化は大打撃となるのだそう。

海流という大規模での変化だけでなく、

川の上流と下流での微妙な変化も大きな影響に繋がりかねず、

結果、

活動エリアが狭くなることで、近親交配を招き、

遺伝子の弱体化や繁殖力の低下を引き起こしてしまうとのことです。


種が絶滅する場合、

徐々に、ではなく、

一気にいなくなってしまう事例が多いと知ると、

生態系の繊細さ、命を繋ぐ計り知れない力に

思いが至ります。


38億年という壮大な生命の歴史を、

直接的であれ、間接的であれ、

途絶えさせてしまうとすれば、人、なんですよね。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年4月23日 08:00

4月16日(日)深解・進化

今週は、

城西大学 理学部 准教授、

石黒直哉(いしぐろ・なおや)先生の授業でした。

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海洋生命科学、環境生命科学、生態学、環境学などがご専門の先生に、

今回は、

「 魚類の進化史 」について、教えていただきました。


冒頭、石黒先生から出された問題。

◆シーラカンス、真鯛、人

さらには、

◆鮫、真鯛、人 のそれぞれ3種類の生物の中で、

進化の過程を考慮して分類した場合、

近縁なのは、どの生物か、と出題されました。

正解は、お聞きのとおり。

解説は、生物の系統樹を参考に進めてくださいました。


一般的に、魚類と大きく分類されることが多いですが、

軟骨魚類、硬骨魚類、無顎類など、

細分化されていることを知ると、

進化の過程を、

さかのぼりながら、把握することが出来ます。


また、進化という言葉の意味について。

私たちが日常的に用いる場合は、

進歩、前進を意味することが多いですが、

生物学的には、時間とともに変化すること全般を指す為、

退化も進化なのだそう。

と考えると、

老化も、好みや習慣の変化も、忘却さえも、

進化と解釈することが出来ますが、

そこで、怠惰、堕落に陥らない一線を、どうにか保っていたい。

前向きな精神性を伴って、生命を全うしたい。

そんなことを、

生き物の端くれとして、思う授業でした。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年4月16日 08:00

4月9日(日)親切×おもてなし

今週も、

城西国際大学 観光学部 助教、

于 航(う・こう)先生の授業。

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先週に引き続き、

外国人観光客を増やす為の課題が挙げられました。


例えば、

①2次交通の案内

  空港や駅に着いてから、市町村内を移動する手段を発信し、

  アクセスが不便な場合は、送迎を検討するなど。
  
  広域ルートを考慮し、周辺の市町村とも協力を。

②パンフレットが多すぎ

  日本の場合、

  交通機関ごと、宿泊施設ごと、観光スポットごと、など、

  種類が多すぎて、選択に時間がかかるのがデメリット。

  外国人観光客にとっては、言語ごと、

  単純化された、コンパクトなパンフレットがあれば充分。

③長期滞在、リピーターを増やす戦略

  マレーシアの医療観光や、

  千葉・安房地域の学習観光を参考にしながらも、

  模倣に止まらず、

  その土地に合ったプログラムを提示することが大切。

...等々。


こうして列挙してみますと改めて、

客観的な視点の大切さを実感します。


日本を訪れる外国人観光客数が、

去年、2016年に、初めて2400万人を突破。

今後、

2020年には、4000万人、

2030年には、6000万人という数を目標としている日本は、

初めて訪れる人を増やすよりも、

訪れる回数や滞在日数、

定期性(修学旅行など、メンバーは代わっても、毎年、訪れるケース)を

バランスよく増やすことで、

延べ人数の増加を目指すことの方が、

期待値が高いのだそう。


インバウンド観光を受け入れる立場としては、

世界基準の親切さと、日本流'おもてなし'の長所を上手く合成して、

訪れてくれる外国人も、招き入れる私たちも、

どちらも、

お互いにまた会いたいと思えるような邂逅を積み重ねていきたいものです。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年4月 9日 08:00

4月2日(日)「粗品」

今週は、

城西国際大学 観光学部 助教、

于 航(う・こう)先生の授業でした。

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中国・長春市ご出身の于先生に、

今回は、

「インバウンド観光の さらなる可能性と問題」をテーマに、

お話しいただきました。


今後、

一層の外国人観光客誘致を目指している日本にとって課題となるのは、

地方への観光客を増やすこと。

観光地への来訪も、宿泊施設の利用も、

東京、大阪、京都を中心とする都市部に限られているのが現状ですが、

これからは、全国津々浦々への誘致が期待され、

しかも、

各土地土地には、地元の方が自覚されていない魅力が、

まだまだ、あるものなのだとか。

確かに、

私自身、ふるさと秋田に居た頃は当たり前に思っていたことが、

上京後にできた友人に話すと、興味津々だったり...。

その土地に暮らしている当人にとっては、

まさかこんなことが、と思うようなことこそ、

観光資源になるものなのだそう。

地方の良さをアピールするには、

観光資源ごとに、テーマ性、ストーリー性で特徴づけ、

滞在日数や趣味趣向によって選べる選択肢を幾つか示すと良いでしょうと、

于先生がアドヴァイスをしてくださいました。


そして、ハッとしたのは、

私たち外国人観光客を迎え入れる側が、気をつけた方がよいこと。

それは、

「粗品」という言葉に代表される日本の習慣。

へりくだる、謙遜するのは、日本が誇る美徳ですが、

于先生曰く、

「来てほしいなら、つまらないものですが、とか、

 何もない所、などとは言わなくていい」と。

このお話から思い浮かぶところでは、

ほかにも、推し量ったり、玉虫色の表現をするより、

どうしたいのか、や、

Yes or Noをはっきり伝える方が、

特に外国の方々とは意志疎通しやすいもの。


まずは、訪れてもらって、知ってもらうこと。

日本の心である謙虚さを理解してもらうのは、

その後でも良い、ですよね。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年4月 2日 08:00

3月26日(日)'ヒット'考

今週も、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

北川篤也(きたがわ・あつや)先生の授業。

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技術革新が進み、

誰もが、写真や動画を撮影するという行為の入り口に立ちやすくなった現代。

一般的には、作り手が作りたいもの、見せたいものを撮り、

個人レベルで公開する機会が増えましたが、

職業として、プロフェッショナルとして取り組む場合には、

他人の目に触れて、批評を受ける立場に身を置く覚悟が必要になります。


撮影現場での演出について指導されている北川先生は、

その学生さんが、これまでどんな作品を観てきたのか、

どんな目標を持って学んでいるのか、

1人1人と話す中で、次にこういった作品を観てみては、と

アドヴァイスすることもあるそう。

以前は、映画・映像と言えば、= 劇映画という時代でしたが、

ジャンルも撮影手法も記録・再生・発信媒体も多様化した現代においては、

それぞれのニーズに応じた、

きめ細かい指導スタイルが求められているということなのかも知れません。


先生が表現されたように、

数多の情報、映像、カルチャーがシャワーのように降り注ぐ社会。

能動的に取捨選択する、というよりも、

「自分にぶつかった」から、という理由が行動の動機になるのが

ネット社会というもののようです。

「自分にぶつかった」のは、

偶発的なのか、それとも、必然的な選択なのか。

両方の間に絶妙に入り込む商品が、2017年現在の' ヒット 'のようです。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年3月26日 08:00

3月19日(日)シーンとシーンの間に

今週は、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

北川篤也(きたがわ・あつや)先生の授業でした。

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現在、学生さんたちに、撮影現場における演出を指導されている北川先生。

作品全体を俯瞰し、

まだ撮影していない部分も含めて、

観客にどう伝わるかを想像しながら

1シーン、1シーンを撮影するには、

場面と場面の繋がりが大切なのだそう。

例えて、人の語り口と同様、と仰るように、

前置き、枕詞、前段の流れが、

次の展開にどう活きるのか、

文脈を生かすも殺すも、間、呼吸であることが理解できます。


そして、

フィルムからディジタルへと、記録・再生媒体が移行する中、

フィルムの時代、映画創成期ならではのエピソードも。

正蔵師匠がふらりと訪れた東京国立近代美術館フィルムセンターに所蔵されているのが、

1899年(明治32年)に製作された日本のサイレント映画「紅葉狩」。

日本人によって撮影された現存する最古の動画とされ、

重要文化財にも指定されている貴重なフィルムです。

撮影者も出演者も、

映画、活動写真というものを知らない、見たこともない当時、

主演の九代目 市川團十郎と五代目 尾上菊五郎が

戸惑いながら立ち居振る舞う様子が活き活きと記録されているそうです。


映画監督、映像クリエイター、指揮者、プロデューサー、

キャプテン、建築家、シェフ、パティシエ、造園家...

今でこそ、多様な職業が存在することを知り、

それぞれが生み出す作品・事象に触れる機会も増えましたが、

何を造り、誰に何を伝えたいのかという船頭の意思と、

全体の中の役割を、きちんと伝え、受け止め合う人間関係がなければ、

人の心を打つ作品には成り得ません。


創成期の苦難を想像する時、

先達が辿った革新・進化の歴史と、好奇心・向上心の逞しさに感服します。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Up! / Shania Twain


番組日記 | 2017年3月19日 08:00

3月12日(日)突破を期す日本

今週も、

城西大学 経営学部 教授、

清水公一(しみず・こういち)先生の授業。

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今回は、

広告代理店の成り立ち、

屋外広告、テレビ、新聞、雑誌、ラジオ、インターネットといった

媒体の市場占有率の変遷、

日本の大学に広告学科が存在しない背景など、

歴史から世相に至るまでのお話を伺いました。


アメリカでは30以上の大学に、

中国では200以上の大学に設置されている広告学科。

日本で開設するには、

例えば、

広告・マーケティングに止まらず、

経済学、経営学、哲学、歴史学なども網羅すべくカリキュラムを拡大し、

かつ、

企業側も広告宣伝の専門職として採用するようになれば、

世界基準に近づくことが期待できますが、

実現は...難しいようです。


そして、

後半で解説していただいたのが、

清水先生が1972年から提唱されていた共生マーケティングという考え方。

言わば、現代版の三方よし。

明治維新以前、近江商人が大切にしていた、

売り手よし、買い手よし、世間よし、という、三方よしの精神が、

規模と形を変えてよみがえった感があります。

売り手市場から、消費者重視の市場へ成熟するには、

必要不可欠な概念で、

先生の考え方に、時代が後から追いついたと言えますし、

ひとたび、バランスを欠いたとしても、

やがて、上手に持ち直す、

人間社会の自浄作用と捉えることも。


様々な分野でガラパゴス状態にあることを痛感させられる、日本。

ただ手をこまねいて、押し寄せる波を待つよりも、

1つでも2つでも突破口を開いた方が、

生を受けた者として断然、能動的、主体的な営みであるはず。

先人たちも、そうして現状打破と原点回帰を繰り返し、

社会の成熟を目指してきたのでしょう。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年3月12日 08:00

3月5日(日)広告の起源と変遷

今週は、

城西大学 経営学部 教授、

清水公一(しみず・こういち)先生の授業でした。

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広告論、マーケティング・コミュニケーション、消費者行動論がご専門の先生に、

広告の歴史について、解説していただきました。


広告の起源を辿ると、

確認できる中では、紀元前1000年のエジプトに遡ります。

その内容は...

「 逃げ出した奴隷を探してください 」というもの。

当時の労使関係は、想像してもしきれませんが、

広告主の趣旨としては、

熟練労働者を手元に置いておきたいということのようで、

見つけた人と、連れ戻した人には、謝礼金が贈られたそうです。


日本では、遺跡が残っている中で、

奈良市の平城京跡から出土した木簡に、

「 逃げた馬を探してください 」という表記が確認されているそうで、

対象が特定された捜索から始まった広告が、

時代とともに、

興行への集客や新しい文化の発信、新商品の発売告知と、

様変わりしてきた足跡を見て取ることができます。


冒頭でご紹介させていただきましたように、

城西大学 経済学部を第一期生として卒業された清水先生。

以後の40年以上という歴史を振り返る時、

世界の目まぐるしい移り変わりに驚愕します。

学問とは、

社会の変化に適応し、

生きる力、活用する力を養う触媒であることを、

改めて感じます。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年3月 5日 08:00

2月26日(日)自動上昇をやめるとき

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授で、

国際教育センター副所長、

飯尾唯紀(いいお・ただき)先生の授業。

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今回の授業で際立ったのが、

ライフ・ワーク・バランスを大切にするハンガリーの国民性でした。

スーパーマーケットは朝6時から、

役所や郵便局は朝7時から夕方4時までの営業と

社会全体が朝型の生活時間で、

その分、家庭や自分の時間を大切にするのが、

ハンガリー・スタイル。

日本と似ているのは、遅刻に厳しいことくらいでしょうか。


また、ハンガリーは消費税が27%と高い分、

福祉政策が充実。

医療費や大学の授業料(2校まで)が無料だったり、

食費は軽減税率が導入されるなど、

日本と比べると合理的で羨ましく思えます。


他方、宗教教育にも税金が投入され、

公立学校でも宗教の授業があるということで、

自分自身のアイデンティティや、暮らしについて、

しっかり学び、

それと同時並行で国際人を育てる教育も進んでいるのが、

現代ならでは。

伝統と文化を尊重、継承しつつも、

よりよい世界に向けて、未来志向で歩みを進めることが、

現代世界に生きる私たち共通の課題であることを再認識します。


先日、期せずして、

2024年夏季オリンピックの首都ブダペストでの開催招致断念を発表した

ハンガリー政府。

ドイツのハンブルク、イタリアのローマに続いての撤退で、

オリンピック離れに歯止めがかからない現状が浮き彫りになっています。

費用や開催規模という現実と、

アスリートの夢の舞台との間で揺れる地球号の住民たちは、

同時に、

いつの間にか想定外の速さで上昇し続けていたエスカレーターを降り、

地に足を付けた堅実な生き方を取り戻そうとしているのかも。

商業主義に走り、手におえない膨張を続けてきた歪みが、

至る所で生じてしまっている今を、

私たちはきっと、乗り越えなくてはなりません。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  There's a Kind of Hush ( All Over the World ) ~ 見つめあう恋

                         / Herman's Hermits


番組日記 | 2017年2月26日 08:00

2月12日(日)話すこと、支え合うこと

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

大内善広(おおうち・よしひろ)先生の授業。

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今回は、

正蔵師匠ご自身の心境の変化から、

お話が始まりました。

以前は、他者と比較して、勝ち負けや褒賞を気にすることもあったそうですが、

今は、

「 自分は自分。

  自分が良いと思えるものになれば、
 
  例え、

  100人のうち、自分を評価してくれる人が1人~2人だったとしても、満足」

だと思えるようになったとのこと。

これを受けて、

大内先生も、「 良い考え方 」と賛同されていました。


そして、人と話すことの大切さについても解説。

心が折れても、自暴自棄にならない為に、

自分自身を支える機能を持ち、

話しているうちに心が整理されるという、

大きな意味があるようです。

話し相手の具体的なアドバイスは、あくまでも補助的なものと考えられ、

日常生活においては、

必ずしも専門家でなく、ごく一般的な話し相手が好ましいのだそうです。


親しい友人と話していると、

心が通うことの素晴らしさこそ、

生命の光であることに気づきます。

育った環境も、見聞きしてきたことも違うはずなのに、

様々な事象について共感したり、

価値観の近さを感じられるのは、まさに奇跡。

同じ時代を共有する者同士、

喜怒哀楽を分け合い、寄り添いながら、

言葉や振る舞いを通じて支え合っていられる ―

お互いに、そうした実感さえあれば、

人の心理も行動も、より良い方向に働き、

ひいては、争いも悲しみも、なくなる・・・んですよね。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年2月12日 08:00

2月5日(日)挫折の恵み

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

大内善広(おおうち・よしひろ)先生の授業でした。

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教育心理学がご専門の先生に、

今回は、

「 挫けてしまった時に起こる人の心理 」について、

解説していただきました。


心理学において、

結果の原因をどこに求めるかという原因帰属は、

内的・外的、安定・不安定の組み合わせで4種類に分類され、

感じる本人と相手の性格や機嫌によって、

お互いの受け止め方も様々。

また、

ショックな言葉をかけられたり、挫折したりしても、

やれるだけやってみよう、なんとかして克服しようと思える

正蔵師匠のような方は、

好ましい心理状態にあり、適応的な考え方の持ち主なのだそうです。


元来、人には自己実現の欲求があり、

持って生まれた才能・能力を発揮したい、広げていきたい、という願いは

誰もが抱くもの。

人と比べて勝ちたいという気持ちを強く持つタイプの人が存在し、

スポーツなど勝ちたいと思うことが重要な場面もあるものの、

そもそもは、

自分なりの進歩・向上を受け入れることが大切です。


仕事や学業、スポーツや試験、人間関係...

日々の暮らしの中で、大なり小なり挫折はつきもの。

挫折の経験があるかないか、

その大きさは、など、

他人には知るよしもありませんし、

他人に知られるようでは、半人前 ―

そんな思いで、20代~30代を過ごしてきたような気がします。

挫けた分だけ、優しさを知り、

乗り越えた分だけ、心が育つはずです。

                       石川真紀                   


番組日記 | 2017年2月 5日 08:00

1月29日(日)痛みの源

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

烏野 大(からすの・ひろし)先生の授業。

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今回は、主に関連痛について、お話しいただきました。

関連痛とは、

痛みの原因が発生した部位と別の部位に感じる痛みのことで、

体のある部位の痛みを、

脳が別の部位の痛みと誤認識して生じる痛みと考えられています。


その身近な例が、肩こり。

肩の痛みや張りを感じる場合、

肩そのものに痛みの原因があるケースと、

目や首の不調を肩こりとして自覚するケースが。

目の疲れをとったり、

首の凝りをほぐすことで、

肩こりが解消するケースもあるそうです。


また、こちらも身近な、腰痛。

腰が痛い、と思っても、痛みの原因は腰ではなく、

先生が担当してこられた患者さんの中には、

お尻の内側にあって、足を外側に広げる時に働く中臀筋や、

深層筋肉と呼ばれ、上半身と下半身を繋ぐ働きのある

腸腰筋 ( 腸骨筋と大腰筋の総称 )を手当てすることで、

痛みの源を認識する方もいらっしゃるとのこと。


痛みから早く解放されたいからと、

自分で痛みの大元を探したり、

痛がっている人の体に刺激を加えるのは禁物。

専門知識がないまま、不用意に手当てするのは危険ですし、

よくなるどころか、悪化させてしまうおそれがありますので、

かかりつけの医療機関などを受診して、

「 だいたい、この辺りが痛い 」、

「 どんな風に痛む 」といった情報を伝えることが大切です。

そして、深刻な事態になる前に、

適度な運動やストレッチなどに取り組みながら、

自分の身体の構造を把握する時間を持つことの大切さも

感じる授業でした。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  9 to 5 / DollyParton


番組日記 | 2017年1月29日 08:00

1月22日(日)スペシャリストの願い

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

烏野 大(からすの・ひろし)先生の授業でした。

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介護支援専門医の資格を持ち、

理学療法学科で教えていらっしゃる烏野先生に、

ご専門分野である物理療法の入門のお話を

聞かせていただきました。


太陽光、温泉など、自然的エネルギーを使って体の調子を整える、物理療法。

より医療に近い行為を指しますが、

私たちが日常行っている、入浴、日光浴、森林浴なども、

広義では、物理療法に含まれるそうです。

大切なのは、適度な量を与える、ということ。

日光にしても、温熱や超音波、光線、牽引、電気刺激にしても、

過度になると、細胞を壊したり、悪影響を及ぼす可能性がある為、

細胞の活性化に繋がる好ましい量を調節して加療することが

重要なのだそうです。


物理療法のうち、様々な場面で使用される超音波療法。

微細な振動を与えることで細胞が震え、代謝がアップすると考えられていて、

例えば、骨折した場合に、骨の癒合を早める為にも活用されています。

また、筋肉の凝りをほぐすのにも、超音波が利用され、

マッサージ器のドンドンといった大きな動きよりも、

超音波の細かな振動が適するとされています。


授業の中で、先生が仰った、

「 加療によって気分がリフレッシュすれば最高 」という言葉。

豊富なご経験と、痛みや症状の傾向から、

その人その人に合った治療方法、ペースを探りながら、

寄り添ってくださる ―

医療・介護のスペシャリストの方々の心意気と存在の大きさに

敬意を表し、

同時に、我が心身への責任を省みる授業でした。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Just One Look / Linda Ronstadt


番組日記 | 2017年1月22日 08:00

1月15日(日)日々の狭間に・・・

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

太田昌一郎(おおた・しょういちろう)先生の授業。

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今回、2週にわたり、

「 尿の不思議 」をテーマに授業を受け、

先生から教わったことを

少しずつ生活習慣に取り入れております。

例えば、

' お手紙 ' をセルフチェックする習慣。

水洗トイレになってから、

年に数度の採尿・採便以外は、すぐに流してしまっていましたが、

流す前に、色や量、形状などを出来るだけ確認した方が良いとのこと。

そして、

排泄時に上昇する血圧が、

排泄後には元に戻っていることを、意識すること。

健康なうちから、こうした習慣をつけておくことで、

高血圧による症状の激化やヒートショックの防止に繋がりそうです。


太田先生の授業を含め、様々な専門家にお話を伺っていますと、

自分の体と心に起きていることを自覚したり、

臓器や骨格、筋肉といった部位の位置と働きを

きちんと把握しながら生活することが、いかに大切であるか、

都度、感じることがあります。

もちろん、四六時中、というわけにはいきませんが、

今回の授業で向き合ったお手洗いでの時間、

着替えや歯磨きで鏡を見る時間、

信号待ちで立っている時間など、

日々の狭間に、

24時間365日無休、かつ昼夜を分かたず、

自らの暮らしを維持してくれている此の心身に

感謝する時間を持っていたいものです。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年1月15日 08:00

1月8日(日)カラダからの手紙

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

太田昌一郎(おおた・しょういちろう)先生の授業でした。

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臨床病理学がご専門で、

泌尿器科の医師でもいらっしゃる先生に、

今回は、基本に立ち返って 「 尿の不思議 」をテーマに

お話しいただきました。

 

子どもの頃、トイレの訓練で使われる「 シー 」という擬音語や、

水が流れる音を聞くと、

大人になった今でも、トイレに行きたくなる不思議・・・。

緊張するとトイレに行きたくなったり、

授業や舞台上演中、トイレに行きたくなること、あるものですが、

我慢しないで、途中でトイレに行ってもいいのだと言ってもらえたり、

そう思い込むことで安心感を覚えると、

意外と急を要する事態にならない不思議・・・。

尿意・便意に、精神面が反映する現実を、

誰しも実感していることでしょう。


先生のお話を伺っていて、改めて自覚したのが、

排泄と血圧の関係。

我慢したり、力んだりすると、血圧が上がる傾向にあるものの、

排泄後は戻ったり、正常値に近い値になるのだとか。

お手洗いで「 スッキリする、安心する 」といった心持ちが、

決して感覚的なものだけでなく、科学的に裏付けられていると知り、

生理現象、調節機能の高度さに、今更ながら感心しております。


お話の冒頭、はからずも編み出した

「 尿は、身体の状況を知らせてくれるお手紙 」という表現。

生命があるということは、代謝が行われるということであり、

栄養の摂取と排泄を繰り返しながら維持されるのが、生命であることを思い、

そうした営みを、当たり前のように、静かに続けていてくれる我が身を

愛おしく思う年初です。

                                                               石川真紀


番組日記 | 2017年1月 8日 08:00

1月1日(日)希望の光

新年、おめでとうございます。

2017年も、どうぞ宜しくお願い致します。


先週、年末の放送に引き続き、

今週も、

城西大学 理学部 助教、

宇和田貴之(うわだ・たかゆき)先生の授業。

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今回は、先生の現在の研究テーマの1つであるナノ機能化学について、

概要をお話しいただきました。


1メートルの10億分の1が、ナノメートル。

人間の目では見ることのできない、ごく小さな世界で、

金を使い、光る金属微粒子の研究を重ねていらっしゃるのだそうです。


肉眼で見える大きさの金は、

それ自体が光っているのではなく、光を反射することで輝いて見えますが、

ナノメートルの微粒子に加工すると、

自ら光る力を発揮するように。

金は金属のこうした性質をもつ典型的な例とされ、

しかも、

金は、安定した金属で、酸化せず、小さく加工しやすい、など、

研究・加工に好都合とされます。


金のナノ機能化学は、

将来的に医療分野での実用化が期待されるとのこと。

実現までには、

臨床を経て、数十年単位の時間を要しますが、

数々の研究が、同時並行して進められていることを推し量る時、

結果には、しかるべき動機と、地道な過程とが存在し、

種を植えている人が胸に抱く希望に、想い至ります。


希望とは、

自ら光り輝くことも、

他の光を反射して輝くこともできる、稀有なもの。

今年が、光にあふれ、未来につながる年でありますように・・・

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  I can't tell you why( 言い出せなくて ) / Eagles


番組日記 | 2017年1月 1日 08:00

12月25日(日)やさしい光

今週は、

城西大学 理学部 助教、

宇和田貴之(うわだ・たかゆき)先生の授業でした。

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光化学、光物理、顕微分光がご専門で、

現在は、ナノ機能化学の研究を進めていらっしゃる先生に、

「 光、光ること 」がどういうことなのか、というところから、

解説していただきました。

例えば、電球は、

電気というエネルギーを与えることで、

分子が元気になって光る、とのこと。

そして、私たちが、光っている、輝いている、と感じるのは、

光の反射によるもの。

明るい場所で光がモノに当たって跳ね返った光を見て、

モノを見ている、

さらには、

そのモノが、光っている、輝いている、と感じるのだそうです。


ノーベル賞を受賞した青色発光ダイオード( LED )の開発によって、

どんな色も再現できるようになり、

昨今、益々、シェアを拡大しているLED。

太陽の光に近い光を温かいと感じる人の感性に沿うべく、

LEDの光も、太陽の光に近づけて、柔らかく感じられるよう、

商品開発が進められています。

エネルギー資源に乏しい一方、

宇宙から眺めると世界一明るすぎる国、日本。

こうした極端な国で、

かつ、技術大国でもある日本だからこそ、

できることなら、

持続可能でエシカルな道へと

世界を導いていきたいものです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Get Down / Gilbert O'Sullivan


番組日記 | 2016年12月25日 08:00

12月18日(日)入郷随俗

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

孫根 志華(そね・しか)先生の授業。

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今回のお話は、先週の続きから。

飲食店に他店の商品を持ち込んだり、

ホテルに予約変更やキャンセルの連絡を入れなかったり、

温泉で体を洗わずに湯船に浸かったり...

日本を訪れる外国人観光客が指摘される問題点は多々ありますが、

私たち日本人が外国を訪れる際にも、

きっと、現地の方に似たようなことを思われていることでしょう。

誰でも、初めて訪れる場所では、わからないことだらけ。

「 今回は知らないんだから、しょうがない。

  次は、こうすると、よりお互いに気持ち良く過ごせると思います。 」 という

心持ちで接することが、

真の意味での ' おもてなし '、なのでは。

帰る頃には、また来たい、来てほしいと思いたいというのも含めて、

お互い様ですよね。


かつて、

縫製業、履物業など労働集約型産業を中心に

生産性を向上させてきた中国は、

近年、科学技術の発展を受け、

人件費の比重を抑えて設備投資を増やす

資本集約型産業へと構造転換してきているとのこと。

いわゆる先進国が数十年かけて歩んだ道のりを、

中国は数年で通り過ぎ、

次なるステージへと歩みを進めています。


13億4000万人もの人口を擁し、

生産力と勢いを保ちながら発展を続ける世界の大国・中国。

国際社会での位置づけと、国内に根差す経済格差の動向に、

引き続き、注目してきたいと思います。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Nothing's Gonna Change My Love For You (変わらぬ想い) / Glenn Medeiros


番組日記 | 2016年12月18日 08:00

12月11日(日)広大と伍する狭小

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

孫根 志華(そね・しか)先生の授業でした。

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中国・上海市のご出身で、1988年に来日、

現在は、

中国のマクロ経済を専門に教壇に立っていらっしゃる孫根先生。

2年ぶりのご登場となる今回は、

日本と中国の関係を観光の視点から考える授業を

展開していただきました。

 

中国から国外へ旅行する人の数は、年間およそ1億人。

このうち、日本には、2015年までは、年間およそ500万人が来訪し、

2016年は、600万人を超える見通しとなっています。

つまり、1年間に日本を訪れる外国人観光客、およそ2000万人のうち、

4分の1は中国の方々で、

訪日は2回目、3回目というリピーターが増えているそうです。

2015年の新語・流行語大賞 年間大賞に選ばれた

' 爆買い ' という言葉に象徴されるように、

日本で家電製品などを大量に買う姿が印象的だった中国の方々。

2016年に入ってからは、訪日の動機が、物から事へと移行し、

買い物よりも、

日本でしか体験できないことを好む傾向が高まっているようです。

この行動パターンは、海外旅行の一般的な傾向でもあります。

初めて訪れる時には、いわゆる観光スポットを巡ってみるものの、

回を重ねるごとに、なにげない普段の生活や風景・街並みに親しみを覚え、

何度も訪れることで、

やがて、その土地で暮らす人々の日常への関心が深まっていくもの。

中国の方々にとっても、他の国・地域の方々にとっても、

日本が何度も訪れたくなる場所になれたなら、

それは嬉しいことです。


2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、

日本は訪日外国人の受け入れ態勢拡充を目指し、

ガイドのスキルアップやインフラ整備も進められています。

今日のお話の中で、

例えば、美味しい鰻屋さんの情報がSNSで拡散されたことにより、

地元で愛されてきた小規模なお店に外国人観光客が大挙して押し寄せ、

店主と常連客は、戸惑いや不満を覚えた、というエピソードがありました。

国土が狭く、人口や経済規模が減少傾向にある日本は、

受け入れ態勢の小ささを、どうにか逆手にとり、

弱点から強みへと転換したいところ。

客の流れを分散させたり、

多様な旅行プランを提示・発信したり、

同業他社・他店との連携を強化したり...

大規模な物事に押しつぶされず、

言葉や文化の違いを超えて共に楽しむことができるか否かは、

とどのつまり、

日本人の豊かな知恵と人情による部分が大きい気がしています。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年12月11日 08:00

12月4日(日)誇るべきチームワーク

今週も、

城西大学 経営学部 客員教授、

誉 清輝(せん・せいき)先生の授業。

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先生が来日されたのが、1973年。

以来、お勤めになった日本企業や地域社会など、

日々の暮らしの中で、

風習、慣例、文化の違いを実感されてきたそうです。


日本が改善した方が良いとお感じになるのが、

例えば、男性の育児への参加。

1980年代当時、従業員8000人という大企業にお勤めになっていた頃、

夕方、「子どもをお風呂に入れる時間ですので」、と退社しようとすると、

上司に驚かれ、

「それは女性の仕事でしょう」と言われたとのこと。

それから40年近くが経過した今もなお、

日本では、男性が育児に参加する為の制度が発展途上で、

取得率もまだまだ低い現状があります。

一方、

日本の良いところとして先生が挙げていらしたのが、

チームワーク。

リオデジャネイロ五輪の陸上男子400mリレーで、

日本が獲得した銀メダルに象徴されるように、

1人1人の力を結集した時の日本の組織の総合力には、

目を見張るものがあるそうです。


今回のお話しを伺っていて思い起こしたのが

サッカーやラグビーなどの日本代表選手たちの言葉。

特に、芳しくない結果だった場合、

「次に向けて、

 個人の能力・スキルを向上させたいと思います」という発言を

よく耳にします。

個人を尊重し、もてる力を存分に発揮する為には、

上手に引き出す同僚の存在も重要。

つまり、力を発揮できるチームへの信頼があればこそ、

個人の能力・スキルを伸ばせるのだと思うのです。


チームワークは1日にして成らず ―

個人の底力の革新を進めながら、

組織全体を俯瞰する目も持ち続けることが、

日本の長所であり、誇るべきスキルです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   PORCELAIN~微笑みに ふれて~ / Julia Fordham


番組日記 | 2016年12月 4日 08:00

11月27日(日)共生が要する距離

今週は、

城西大学 経営学部 客員教授、

誉 清輝(せん・せいき)先生の授業でした。

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当番組へのご登場が、およそ3年ぶりとなる、誉先生。

この間、1歳半と4か月のお孫さんに恵まれ、

教育の為にと引っ越しもされたとのこと。

境遇の大きな変化を受けて、

近頃、先生と正蔵師匠がお感じになることから、

今回の授業は始まりました。


お仕事では教壇に立ち、私人としてはお孫さんと接する中で、

誉先生は教育の大切さを、日々、実感していらっしゃるとのこと。

自然環境、美味しい空気、美しい景色、年中行事、

お隣り近所とのお付き合い...

住まいを変えることで生じる

メリットもデメリットも受け入れ、

先生のご一家にとって、

良い新生活のスタートとなっていることが垣間見られるお話でした。


誉先生が明かしてくださいました、

お嬢さんご一家と車で10分ほどの距離に住み、

すぐに行き来できる関係を構築している、とのエピソードに触れ、

当代の家族の在り方の

一定の理想形であることを実感。

近年、社会問題となっている独居老人や孤独死という胸の痛む案件は、

近所でお互いをサポートし合うことで、確かに解決できるはずです。


独り暮らし世帯が増えるのに比例して、

人と関わることの煩わしさばかりが目立つようになった昨今、

身内と言えども、距離感を適度に保ち、

お互いのライフスタイルを尊重し合うことが大切。

代々の歴史に学び、無用な衝突は、出来るかぎり上手に避け、

片側の思いを押し付けるだけではない、

大らかな関係を築くことが、

人と人同士、そして、ひいては、近隣の国・地域同士に

求められている気がしています。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年11月27日 08:00

11月20日(日)成人とは、大人とは、人間とは・・・

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 教授、

鈴木崇弘(すずき・たかひろ)先生の授業。

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先週取り上げた、選挙権年齢引き下げに続き、

今週は、現在、検討されている成人年齢の引き下げについて、

教えていただきました。


成人年齢引き下げに関連する法令を、すべて変えるのか、

段階的に変えるのか、

そもそも、成人とは...。


鈴木先生が仰っていましたように、

成長過程の方と意識の高い方との差が拡大し、

両極端になっていることを、

様々な局面で実感すると同時に、

多様性の受け入れを推進している現代において、

年齢は言うまでもなく、性別、居住地域、家族構成、職業など、

単純なモノサシで線を引くのは難しくなっていることも否めません。


強いて言うなら、

年齢での線引きは、

与えられた時間が平等と考えると納得できますし、

一定の年齢をもって責任を生じさせることで、

人間として本質的に成長できるのも、また痛感するところ。


そして、先生が例として挙げられた

AI( =人工知能 )が自己学習して行う言動は、

果たしてメーカーの責任なのか、という観点も、

未知なる事象を想定してルールを作る行為が

いかに困難であるかを象徴しています。


すぐに答えが出ないことこそ、

考え続けなくてはなりませんし、

考える続けること、参加し続けることが、

民主主義の根幹を成すことも、

今回の授業で再認識できました。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年11月20日 08:00

11月13日(日)紙と声

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 教授、

鈴木崇弘(すずき・たかひろ)先生の授業でした。

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政治分析のスペシャリストでいらっしゃる先生に、

今回は、

「 選挙権年齢の引き下げから見る、

  国民の社会への責任 」をテーマに、

ご教授いただきました。

選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初の国政選挙となった

今年7月の参議院選挙では、

全体の投票率が54.7%となり、

年代別の内訳を見てみますと、

18歳が約51%、

19歳が約39%で、

20代が約30%だったのを考えると、

まずは投票用紙に記入し、投じるという行動を実践した18歳、19歳が、

それだけ存在したことの表れと評価されています。


選挙のたびに話題となるのが、

「 投票に行っても行かなくても同じ 」とか、

「 誰が当選しても、世の中、変わらない 」などの声。

個人の思いとしては理解できる部分もありますが、

鈴木先生が仰っていた、

「 投票に行かないということは、

  現状を肯定してしまうことと同じ 」という言葉が

胸に刺さります。

民主主義とは、一度の選挙で有権者の声が届くものではなく、

1回1回の積み重ねであり、

面倒くさくも、遠回りとも感じられるもの。

つまり、自分の代だけのことではなく、

物事を長いスパンで見る視点が欠かせないということを、

有権者として心に留めておきたいですし、

候補者も、自分の任期にかぎって考えるのではなく、

相当な要職であることを自覚してほしいものです。


国会前などでのデモや、

学生団体、市民団体の運動が活発化している昨今、         

選挙後の政権運営を危惧をもって注視する国民の存在が

いかに大きいかということが、

国内外に発信されています。

投票用紙には反映されない、声なき声、

静かな怒りを合わせて受け止める想像力が、

為政者には必要です。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   At Seventeen ( 17才の頃 ) / Janis Ian


番組日記 | 2016年11月13日 08:00

11月6日(日)原始の機能のメッセージ

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業。

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香りを察知する嗅覚の神経は、

大脳の理性を司る部分を通らずに働く為、

不安や情動、おそれを感じる原始的な脳に刺激を与え、

感情、欲求に直接作用する性質があるとのこと。

正蔵師匠が、

お父様である初代・三平師匠の着物を久しぶりに出された際、

しみついた香りから、

お父様の思い出が瞬時によみがえったと仰っていましたように、

似たような経験は、きっと誰しも一度はあることでしょう。


古いアルバムをめくった途端、青春時代に戻ったり、

空気の匂いで季節の移ろいを感じたり、

初めて訪れた土地なのに、

街の匂いから、ふと懐かさを覚えたり・・・。

嗅覚、香りの記憶というものは、

人生を豊かにしてくれる重要な要素だと感じます。


そして、今回の授業の後半は、フェロモンのお話。

もともとは、

新生児期の四肢動物が、母乳を得る為、乳首の場所を知るのに必要な

鋤鼻器と呼ばれる器官が察知するもので、

人間の場合、成長に伴って鋤鼻器が退化してしまうと、

フェロモンを感じることは、ほとんどなくなるのだそう。

人間がフェロモンを感じるとすれば、

写真など、

視覚から受ける影響が圧倒的に大きいということがわかっています。

人間と同じ四肢動物の中でも、

オランウータンは視覚ではなく嗅覚で興奮するそうですし、

フェロモンの研究自体は、

昆虫に存在することが発見されたのが最初ということで、

理屈で説明しきれないことを、どこまで解明できるのか、

あるいは、後世に至っても、解明は難しいのか、

フェロモンの世界には、

生命の神秘へと繋がる、なかなか奥深いものがありそうです。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年11月 6日 08:00

10月30日(日)芳香に潜む悪臭

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業でした。

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香りの力を応用したアロマテラピーや、

海の力を使ったタラソテラピーについて研究を重ねていらっしゃる先生に、

今回は、レモンの香りの秘密に関するお話から、

教えていただきました。

私たちが日頃、触れている飲料や食料、日用品などで、

「 レモン味、レモン風味、レモンの香り 」 と表されている商品には、

果汁が含まれているとしても、1%~3%程度。

これほど僅かな量では、レモンと認識できるほど香ることがなく、

たいていは、ゲラニアールとネラールという化学的に合成した香料が

絶妙なブレンドで加えられていることが多いのだそう。

ヒトの感覚としては、

香りを真贋ではなくイメージで、

味わったり、認識したりしている部分が大きいことが分かります。


そして、もう1つ衝撃的だったのが、

世界的に有名な香水であるシャネルの5番にまつわる秘密。

香水は、良い香りを混ぜるのが基本ですが、

そこへ、ごく僅かに、イヤなにおいを混ぜると、

素晴らしく魅力的で、より深い香りに仕上がるものだなんて・・・

しかも、シャネルの5番に加えられているイヤなにおいが、

シックハウス症候群の原因物質としても知られるアルデヒドと、

糞便の臭気であるスカトールだなんて・・・

お話を聞いていて、思わず卒倒してしまいそうでした。


イヤなにおいを最初に加えた人は、

相当の勇気と天才的な閃きとを兼ね備えた人ですし、

異質なモノ同士をブレンドすると、新しいモノが生まれるという

イノベーションの精神は、

個人や組織の成長と、集合体の在り方を考える時にも、

大いに参考になるはず。

無限の可能性から、無二の果実を結ぶ主体は、

いつの時代も人であり続けることでしょう。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年10月30日 08:00

10月23日(日)制度が市民権を得るまで

今週も、

城西短期大学 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。

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折に触れてご出演くださっています

おなじみ蓼沼先生と、

今回は、リスナーさんからのメールを糸口に

お話が展開しました。

テーマは、先週に引き続き、

「 仕事と家庭について 」。


お仕事も家庭生活も、

日々の暮らしの大半を占める重要な要素。

誰にとっても1日は24時間しかなく、

個人レベルで効率よくやり繰りするには限界があります。

以前は、男性が稼ぎ、女性は家庭を守るものとされ、

勤め先・組織の一員である以上、

労働者は労働条件に合わせるのが当たり前という考えが一般的でしたが、

画一的な考え方は、あらゆる面で淘汰され、

やがて、多様性を受け入れようという時代へ。

全てが劇的に改善されるのは無理だとしても、

身近な人同士、必要に応じて、

多様な生き方・働き方に前向きに対応する姿勢が、

経営側に求められています。


今朝の蓼沼先生のお話の中で、

大きなポイントと感じたのが、

制度を能動的に利用することの重要性。

企業・団体によっては、一部、

自宅勤務が認められていたり、

時短勤務やフレックス制を導入しているところも増えてきていますが、

上長の方針や周囲への気兼ねなどから、

利用実績が伸び悩んでいる場合があるそうです。

各制度は、社会が多様性を受け入れる為の手段であり、

利用者が増えることで、広く知られたり、取得しやすくなって、

市民権を得ていくもの。


社会全体が少しずつでも前進するには、

まず、私たち1人1人が自分の人生を主体的に捉えること、

その上で、

上長の意識改革や、人事担当者による選択肢の説明など、

それぞれの立場で資質向上に努めることが必要です。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年10月23日 08:00

10月9日(日)言葉、音楽、光・・・

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授、

奈良澤由美(ならさわ・ゆみ)先生の授業。

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今回は、先生が博士論文のテーマに掲げた

「 キリスト教の祭壇 」 に関するお話から始まりました。

キリスト教における祭壇は、

イエス・キリスト自身を表す象徴で、

教会になくてはならないもの。

他のどの装飾よりも大切なのだそうです。

そして、

目に麗しいもの、つまり分かりやすいものは、俗世に近く危険と考えられ、

言葉、音楽、光、絵画、丸彫り彫刻の順に重んじられるのが、

キリスト教とのこと。


先生のお話の中で一段深く考える機会を得たのが、

キリスト像について。

3世紀~4世紀頃、人々はキリストの姿を描くことに慎重で、

特に、顔を描くことにためらいを覚えていたのだとか。

イエス・キリストは、ギリシャ語で神の子にして救世主=魚を意味することから、

長らく魚として描かれたり、

聖書にあるとおり、

ブドウや羊飼いとして描かれていた時代を経て、

やがて、いつの頃からか、ビザンティン帝国が、

キリストの姿として、黒髪に髭をたくわえた壮年男性のヴィジュアルを選択し、

広く知られるようになった経緯があるようです。


キリスト教美術が最初に生まれたのが、

既に、様々な神様や信教を受け入れていたローマであったことで、

それまでは偶像崇拝がタブー視されていたキリスト教も、

姿形を伴った神様が存在して然るべき、という流れになったであろうことが

納得できます。


海外の教会や聖堂を訪れる時、

まず目を奪われるのが、像や彫刻などの装飾になりがちですが、

礎を成す言葉や音楽、光の崇高さと、

しばし向き合う時間を、

信徒か否かに関わらず、大切にしたいものです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Fun Day / Stevie Wonder


番組日記 | 2016年10月 9日 08:00

10月2日(日)天使からの贈り物

今週は、

城西大学 現代政策学部 准教授、

奈良澤由美(ならさわ・ゆみ)先生の授業でした。

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考古学・美術学を専門とされ、

中でも、中世美術史・キリスト教美術史を主な研究テーマに掲げて

取り組んでいらっしゃる奈良澤先生。

まずは、美術史に興味を抱いたきっかけから、お話しいただきました。

宗教美術に最初に関心を持ったのが、小学生の頃。

ご両親に連れられて、お寺に出かけた時だったそうです。

その後、専門を選択する段階に差し掛かると、

日本よりも遠い世界ゆえ、まだ知られていないことが多く、

もっと知りたいと思い、

キリスト教美術の道を選んだと、振り返ります。


生涯をかけて追究したいと思える道に巡り合い、

志を抱き続けることは、

この世に生を受けた大きな意味であり、

何より幸せなこと。

殊、宗教美術という学術分野の特性上、

知れば知るほど、

学び得たことを自分自身の生き方や周囲との共生に反映できると想像すると、

道の選択は必然、かつ、その人にとって必要なことと感じます。


初期の頃は、翼などない普通のオジさんだったのが、

やがて、

翼のある女性、頭上の輪と翼を兼ね備えた子どもへと変遷した「 天使 」の表現、


そして、

先生の博士論文のテーマであるキリスト教祭壇が、

モノリス(一枚板)の石である必要性・・・


日常生活では触れる機会の少ない事柄であったとしても、

このタイミングで、こうしたお話を耳にしたということ自体、

天使がくれたギフトであるはず。

知らなかったこととの出会いが、

今の暮らしを、より輝かせてくれそうです。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年10月 2日 08:00

9月25日(日)ビジネスモデル化される、おもてなし

今週も、

城西国際大学 観光学部 客員教授、

梅原一剛(うめはら・いちごう)先生の授業。

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先週来、たびたび話題に上っているキーワードが、

ホテルにおけるサービスとホスピタリティの違い。

言われたことに過不足なく、かつ適切に対応することがサービスなのに対し、

客のニーズや意思に、個別に応じるのがホスピタリティ。

例えるなら、

前者が標準的な建売り住宅、

後者は顧客1人1人のニーズやウィッシュを取り込んだ注文住宅、

という言い方もできると、梅原先生は仰います。


正解が1つではない物事について、

どれだけ客人の真意を斟酌した対応をするか、

スタッフ全員が適時、当意即妙に接遇できるホテルこそ、一流だと言います。


日本には、旅館の仲居さんや番頭さんが客人をもてなしてきた

伝統的な文化が根づいています。

これは、とても誇らしく、

1軒1軒の旅館を唯一無二の存在たらしめる素晴らしいものですが、

世界基準 ( =グローバルスタンダード )に照らして、

遜色のないもの、誰もが理解し、踏襲できるものにしていくことが、

今、求められているのだそうです。

言葉にしない思いや、奥ゆかしさ、

慮ったり、察したり、という機微を尊重してきた日本にとって、

あらゆることを可視化、顕在化し、

ビジネスモデル化するというプロセスは、

これまでの歩みと対極にある、困難な道に違いありません。

市場を広め、日本の良さを知らしめる為にも、

そうした変革が不可避なのは理解できますが、

まだ心が追いつかないというのが、正直な思いです。


そこで期待が集まるのが、

梅原先生が理事長をお務めのNPO法人 THE F.U.N.(ザ・ファン)の活動。

経営(マネジメント)と運営(オペレーション、サービス)、

それぞれのプロフェッショナルを育成し、

これからの時代、世界で活躍できる人材を輩出しようと設立されました。


本当の意味で良いホテルとは、

居心地の良い場所であり、カルチャーであり、エンターテインメントであり、

究極的には素敵な場所であるべき。

そして、

息の長い経済活動に、ホテルは重要な位置を占めるということを再認識して、

街づくり、社会貢献、地方創生などを

多角的に観察してみたいと思っています。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年9月25日 08:00

9月18日(日)ロビーから広がる世界

今週は、

城西国際大学 観光学部 客員教授、

梅原一剛(うめはら・いちごう)先生の授業でした。

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長年に亘り、土地開発の分野で活躍され、

現在は、ホテル業界活性化に向けて、

人材育成に勤しんでいらっしゃる先生に、

ホテル業界をめぐる現状と課題について、

教えていただきました。

 

「足し算でなく、かけ算。1つミスをすると、0になる可能性がある。」

梅原先生が仰った、ホテルのお仕事を象徴的に表す表現です。

他の商品・サービス・おもてなしが、

ほとんど満足できるものであったとしても、

何か1つ、利用客が不満と感じた場合、

全てが台無しになってしまう。

つまり、そこで働く人材全てに素晴らしさ、完璧さが求められ、

組織として全員が良くあるべきなのが、ホテルだということ。

利用客にとって非日常であるホテルでの時間が、

ホテルで働く方々にとっては日常であり、

いかに厳しい世界であるかが端的に窺えます。


世界的に見て、日本のホテルの位置づけが決して高くない現状においては、

訪米に倣って運営上のビジネスモデルを設け、

ムラのない全体的なレベルアップを図ることが求められているのだそうです。


そして、日本の国民にとってもう1つ大きな課題と言えるのが、

ホテルを文化の中枢に位置付けていくこと。

アメリカ・ニューヨークのプラザホテルや、

シンガポールのラッフルズホテルのように、

その街に暮らし、滞在する人々の生活の一部に存在し、

その街全体の魅力を向上させるのが、

文化としてのホテルです。

私たち日本人にとって、ホテルはとかく敷居が高く感じられますが、

先生が学生さんへのアドバイスとして仰ることを参考に、

まずは、ホテルのロビーに身を置いて、

人間観察をしてみたり、多様な物語に触れてみたりすることで、

自分自身の視野と世界を広げる契機となるのではないでしょうか。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   What a Wonderful World ( この素晴らしき世界 ) / Louis Armstrong


番組日記 | 2016年9月18日 08:00

9月11日(日)日本経済を支える矜持

今週も、

城西国際大学 経営情報学部 教授、

早田巳代一(はやた・みよかず)先生の授業。

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今回は、日々のお買いものや預金金利、国債に至るまで、

日本人にとっての経済行動・経済観念についての授業でした。


かつての高度経済成長やバブル経済を経験した日本は、

現在、

低金利、低成長、不景気、経済格差が問題視されて久しい時代にあります。

これら諸問題の原点について、

早田先生が仰るのは、

「 買いたいモノがあるか、どうか 」だということ。

例えば、

冷蔵庫や洗濯機、炊飯器など、

日常生活に密着した家電製品、いわゆる白物家電を、

新規で購入する世帯が多かった頃は、

それだけ経済成長率も好調でしたが、

白物家電が広く出回り、

買い替える頻度が低くなった現代においては、

経済も停滞しがち。

こうした歴史をもとに、

むしろ、

「 今の経済状況が普通なのだと考えることが大切 」というのが、

先生の解説でした。


経済のほか、エネルギーや地球環境、

そして、人々の営みを包括的して文化ととらえながら、

これからの時代は、あらゆる分野において、

倫理的かつ持続可能な共生を追求する段階へと差し掛かっています。

このように考えることが出来るのは、

早田先生が仰るように、

日本の国民が勤勉で、余力のある日常を成り立たせているからなのだそう。


信用、矜持なるものは、1日にして成らず-

失いそうになっていることに、どれだけの人たちが気づき、

丁寧な暮らしの尊さを重んじていけるかに、

日本の未来、地球の未来がかかっています。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年9月11日 08:00

9月4日(日)消費者が促す社会の成長

今週は、

城西国際大学 経営情報学部 教授、

早田巳代一(はやた・みよかず)先生の授業でした。

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会計学、財務諸表論がご専門の先生に、

今回は、値段の真実にまつわるお話をご教授いただきました。


例えば、自動車のタイヤ交換を検討する際。

同じ商品でも、取扱い店舗によって価格が違い、

どれが適正価格なのか、どのお店で買うべきか、迷うことが多いもの。

先生は、ぜひ、製造年月日を見て判断してほしいと仰います。

タイヤの場合、表面に、ごく小さいながら4桁の数字で刻印されていて、

上2桁は、1月1日からの週を第1週として、何週目という週番号、

下2桁は、西暦の下2桁、

つまり、

2016年の1月第2週に製造されたタイヤは、「 0216 」と表示されています。

また、タイヤは、劣化すると横にヒビが出てくる為、

道路に接する面の山だけではなく、

側面もチェックが必要です。

タイヤを安全に使用できる期間は、

製造から3~5年と言われていますが、

お店の外に積んであって、日光に当たりやすい場合など、

劣化が進んでいる可能性も高く、

何より、

取扱い店舗の店員さんが、

タイヤの製造年月日まで把握しているかどうか、など、

商品、ひいてはお客さんを大切にしているかどうか、

そうした付加価値の高さも、

購買行動の判断材料にしてほしいとのことです。


早田先生が登場してくださった前回、

消費増税前の駆け込み需要が話題になっていた頃にも仰っていましたように、

私たちが、

「 そこに手頃な価格の商品があるから買う 」、といった

完全受け身の消費者から脱し、

能動的に考え、行動する消費者へと、少しずつでも成長していくことで、

商品・サービスの向上、企業の質的成長にも繋がっていくことを

再認識する授業でした。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   New York New York / Frank Sinatra


番組日記 | 2016年9月 4日 08:00

8月28日(日)不公平の構図

今週も、

城西大学 経営学部 准教授、

柳下正和(やなぎした・まさかず)先生の授業。

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今回は、

今年の重大ニュースの1つ、パナマ文書とタックスヘイブンを端緒に、

お話しいただきました。


税金ともは、そもそも国作りの源になるもの。

社会保障や公共の財・サービスの財源となるもので、

国民にとって納税は義務である以上、

公平なのが重要。

しかし、

課税対象となる財産をタックスヘイブン ( =租税回避地 ) へ移すことは、

税の減免を目的とする意思の有無を問わず、

基本的には違法とならないのが現状です。

現在、国際社会では、

改善に向けて、国際的な枠組みの構築を模索しようという動きがあるものの、

関わっている国・地域、そして検証すべき事例の数が多いこともあり、

亀の歩みとなっています。


日本では、18歳選挙権の開始と前後して、

主権者教育が進められています。

中でも税に関しては、

ごく基礎的なことを小学校から教えているところも増えていますが、

高校・大学となると、

まとまった授業や講義という形で教育されることは少ないとのこと。

この現実は、ある意味、

経済・資本主義に立つ今の世界の縮図に見えます。


タックスヘイブンを利用する方法の存在は、

それに気づいた一部の人たちが広めた経緯があるはずで、

その人たちは、

全世界の人々が一斉にタックスヘイブンを利用するようになると

世界経済が立ち行かないことも知っています。

他方、日々のお買いものから、株式の取引や金融商品の売買に至るまで、

様々な経済活動も、

情報を知って、行動する人と、静観する人、決断を見送る人など、多様なもの。

つまり、ある程度、基礎的なことを学ぶと、

その先は、個々の生活環境や知的欲求など、それぞれの要因によって、

日々の暮らしや経済活動が組み立てられ、

税への関心の度合いや、納税行動も百人百様になっていくという構図が存在するのです。


税収の部分に、かくも不透明、不公平が蔓延っていることが明るみになった今、

税の使い道を決める予算、

そして、実際にどのように使われたのか確認する決算を、

私たちは、より一層、厳しくチェックし続けていかなくてはなりません。

                    石川真紀


番組日記 | 2016年8月28日 08:00

8月21日(日)'好景気'今昔

今週は、

城西大学 経営学部 准教授、

柳下正和(やなぎした・まさかず)先生の授業でした。

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財政学がご専門の先生に、

今回は、「 税と選挙の関係 」を主なテーマに、お話しいただきました。

 

前回、柳下先生にご登場いただいたのが、おととし2014年4月。

ちょうど、消費税が8%へ増税された頃でした。

あれから年月が流れ、

安部総理大臣が、消費税10%への引き上げについて、再び延期を決め、

選挙権年齢が18歳以上に引き下げられるという、

大きな変化を経ています。


こうした現実を踏まえ、若い世代も、

税金の使い途を決める政治家を見極めることの大切さを知ること、

そして、

若年層が老年世代を支えている社会保障制度の仕組みを理解し、

自分たちがどのように社会と関わっているのか、

主体的に考えなくてはならないと、先生は指摘します。


消費増税が再々延期され、

社会保障の財源をどう確保するのか、国民への影響が懸念されている今、

昨今の社会情勢から、

税収が増えることが見込まれる他の要素についても、

話題が及びました。

例えば、訪日観光客が増えたことに伴う効果。

一時は、中国人観光客による爆買いが社会現象にまでなりましたが、

実際には、免税店での購買活動であり、

中には外国製品を購入する動きが目立つことから、

利益の増加に結びついている産業、業態は、

ごく一部に止まっているという見方も。

また、主な日本企業の場合、

有史以来、輸出によって利益を得る構造の為、

不景気、低成長と言われて久しい中にあっても、

日本経済は世界的に見ても、依然として良い状態を保っているのだそう。


かつて、

高度経済成長やバブル景気と持て囃された時代を経験した日本にとって、

振り幅の大きな動きは、もうたくさんという思いが一般的。

安定的、持続可能な成長を続ける先に、

私たちが景気の良さ・暮らしやすさを実感できる世の中が実現されたらと、

願っています。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Only The Lonely / Roy Orbison


番組日記 | 2016年8月21日 08:00

8月14日(日)未知を知る

今週も、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業。

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今回は、スポーツと流体力学について、入門のお話を伺いました。

取り上げられたのは、ゴルフや野球といった球技。

プレイヤーの力が加わった時、

ボールが空気を切り裂くように進む様を計算式に表すのが、流体力学とのこと。

スポーツも理論とデータに基づいて発展を目指す時代です。

そして、私たちの暮らしにとって身近なのが、

これまでの授業でもたびたび触れた気象について。

例えば日本の気象・関東地方の気象を予報するには、

地球全体の気象をシミュレーションする必要があり、

広域予報とともに、

狭域・ピンポイントの予報も、精度を上げることが期待されています。


今回の先生のお話の中で、特に胸に刻まれているのが、

' 未知を知るのに数学が役立つ ' というエッセンス。

私たちの日々の営みは、概ね時間軸に沿って進むものですが、

時空を超えて縦横無尽に考察を深めるのが科学・化学の分野であり、

時には時間軸を逆行したり加速度的に答えを導き出そうと挑むのが

数学の分野と言えるのかも知れません。


今この時代にあって信じるべきは、学び、向上することの尊さ。

多様な考察という、

必ずしも目に見えるものばかりではない

張り巡らされた網目の中で暮らすことの奥深さこそ、

人類に与えられた前に進む為の英知の結集なのだと ― 。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Nothing From Nothing / Billy Preston


番組日記 | 2016年8月14日 08:00

8月7日(日)人知を超える人知

今週は、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業でした。

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今年4月の授業に続き、

先生のご専門である流体力学について、入門のお話を伺いました。

今回のテーマは、「 流れのシミュレーション 」。

水や空気の流れを知る際、

実験できる範囲のものは実験しますが、

量やエリアが大規模だったり、速度が速い場合には、

コンピュータでシミュレーションをするのだそう。

ここで使用する数式は、先達がとおの昔に作ってあったものの、

当時は解くことができず、

スーパーコンピュータの出現により、解けるようになったというのが経緯。

先達が作った数式は、

どんなに優れた数学者であっても、

手では解けないことが、当初から証明されていたそうで、

スパコンが導く近似値をもって解とする。―

気象など、現象そのものが面白いのも然ることながら、

数学をご専門とする先生方にとっては、どうやってその数式を解くかの方が、

より面白い。―

数学はそういう世界だということが、実に興味深いお話でした。


そして、先生方が追究していらっしゃる数式が、

まだまだ不十分なのだというから、さらに驚き。

今はまだ、

ゲリラ豪雨といった局所的な天気の急変を予測することは難しい状況ですが、

スパコンの性能が向上し、

現行の20km四方から、

より狭いエリアを天気予報の初期値として与えることができるようになれば、

ピンポイント予報の精度も上がることが期待されるのだそうです。


自然という人知を超えた対象について、人知を結集して紐解く努力の果てしないこと。

ゴールだと信じていた、その先に、道は続いているものです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   A World Without Love ( 愛なき世界 ) / Peter&Gordon


番組日記 | 2016年8月 7日 08:00

7月31日(日)身体と歯の相乗効果

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

諸角一記(もろずみ・かずのり)先生の授業。

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今回は、

諸角先生が現在、主に研究に当たっていらっしゃる

「 身体機能と義歯の関係 」について、

入門のお話を聞かせてくださいました。


食べ物を咀嚼するのはもちろん、

踏ん張ったり、早い動き、強い力を出すのにも重要な役割を担うのが、歯。

これは、自分の歯と同じように、義歯に関しても共通することが、

先生のご研究を通じて判かってきているそうで、

噛む力が低下すると、

全体的に強い力が出せなくなる傾向があるのだそうです。


このことを体感できるのが、スタジオで展開されたユニークなテスト。

①着座して足を上げるのと、②立位でジャンプするのとでは、

どちらが、より歯に負荷がかかるか、というもの。

正解は、②。

先生の解説と、身体感覚から、

①では、比較的、腹筋や大腿部に負荷がかかるのに対し、

②は、ジャンプする前の予備運動から着地するまで、

食いしばっていることが実感でき、

その分、歯に負荷がかかっていることが分かります。


また、歯は、姿勢の面でも重要。

直立している人物を、横から見た場合、

自分の歯にしても義歯にしても、歯が整っている場合は、頭位が正常ですが、

歯が整っていない、あるいは、義歯を入れていない場合は、

頭位が下がり、姿勢が悪くなるとのこと。


私たちの身体を構成する全身の部位の中で、

どれも、一般的には必要でないものなどありませんが、

殊、歯に関しては、

消化機能の為にも、全身の運動機能やバランスを保つ為にも必要だということ。

今回の授業を受けて、

身体の健康と歯の健康の密接な繋がり、相乗効果を意識することができ、

これからの毎日が、より一層、バージョンアップしたものになりそうです。

                    石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Reminiscing ( 追憶の甘い日々 ) / Little River Band


番組日記 | 2016年7月31日 08:00

7月24日(日)日常を支える動作たち

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

諸角一記(もろずみ・かずのり)先生の授業でした。

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理学療法のスペシャリストでいらっしゃる先生に、

まずは、

「 理学療法と生活 」 をテーマに、教えていただきました。

理学療法は、リハビリテーションの中の1つの部門で、

病気・怪我・高齢により、痛みが出たり、運動機能が低下して、

障害となった場合、

症状を緩和して機能回復をはかり、

最終的には、QOL ( =生活の質 ) を高めようというもの。 


リハビリテーションと一言で言っても、

医師をチームリーダーに、

看護師、薬剤師、放射線技師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、

多くのスタッフが関わり、

それぞれが役割を担っているのだそうです。

医療の現場が目指すものを端的に表現すると、

「 キュア( 治療 )からケア( 看護・介護・生活の援助・補助 )まで 」。

病院を退院して、日常生活を取り戻し、

その人らしい生活を送れるようになるまでの、それぞれの段階で、

適切な助言や指導、ケアをしてくださるのがリハビリテーションということになります。


リハビリテーションの過程で役割分担される、

理学療法士と作業療法士。

寝ている状態から、起き上がり、立って歩く、といった

基本動作を担当するのが理学療法士さん、

洗顔や着替えなど、身辺動作を担当するのが作業療法士さんと、

双方が協力して、状況の改善に努めていらっしゃるとのこと。

専門的には、基本動作と身辺動作に分かれる動作を、

私たちは日頃、無意識に行っていますが、

いつもと違う状況に身を置かれた時、

人の身体が、いかに緻密な動きの連携で成り立っているか、

実感するもの。


怪我をする場所として最も多いのが自宅とされる現実を考えますと、

日頃の何気ない動作も、当たり前とせず、

周りに気をつけながら、落ち着いて行動することの大切さを再認識する授業でした。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年7月24日 08:00

7月17日(日)馴染みの暮らし

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業。

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今回は、前回のお話に続き、

老年看護における ' その人らしい生活 ' について、

さらに考察を深める回となりました。


老年看護は原則として、

◆安心、快適に過ごしているか、笑顔の表情・頻度などをみること、

◆尊厳 ( その人らしさ )

◆持っている力を保ち、呼び起こす ( 自立支援 )

◆安全で健康な暮らし

◆馴染みの暮らしの継続

・・・これらを尊重されているとのことです。


こうした考え方が必要になるのは、

その人がそれまでは出来ていたことが出来なくなった時。

体力や判断能力が下降気味に変化することによって、

以前は当然だったことがそうでなくなる、というのは、

多かれ少なかれ、誰にも起こりうること。

大切なのは、何か変化が起きた場合でも、

家族や周囲の人が、本人の気持ちに寄り添うことなのだそうです。


そして、昨今、注意喚起が広まっているのが、

老人性肺炎、いわゆる、誤嚥性肺炎。

広告などでも、予防の為のワクチン接種が呼びかけられていますが、

罹ってしまった場合、

早期発見が難しいことも、知っておきたいところ。

高熱や咳といった、わかりやすい症状が出ない場合もあり、

倦怠感、食欲不振、嚥下障害といった症状が出た人が、

肺炎と診断されるケースも少なくないようです。

家族や身近な人が、こうした変化や症状に気づき、

診察させてあげるようにすることが大切とのことです。


年齢や健康状態を問わず、

私たちの体には、いつ、どんな異変が起きるかわからないもの。

自分が、どんな生活スタイルで暮らしているのか、

周りと情報共有することは、

究極的には恥ずかしいことかも知れませんが、

いざという時のことを想像すると、自分の為にも、周囲の為にも、

ある程度、知っておいてもらった方が、スムースな気がします。

身内の繋がりも然ることながら、

社会との繋がりも大切な理由を再認識する授業でした。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   How Deep Is Your Love ( 愛はきらめきの中に) / Take That


番組日記 | 2016年7月17日 08:00

7月10日(日)活かされる命

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業でした。

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今回は、先生のご専門である老年看護について、

考え方や大事にされていることなどを教えていただきました


人の生活行動は、主に、

活動、休息、食事、排泄、身支度、コミュニケーションの6つで成り立ち、

このうち、

意思を尊重して、その人らしい生活を送ってもらう為に重視されるのが、

活動なのだそうです。

活動は、コミュニケーションとも関連し、

文化的な活動が健康寿命に与える効果の高さが注目されているとのこと。

高柳先生が仰っていましたように、

老年看護の現場において、

誰かと話したいから活動するという方が多い、ということや、

言葉で伝わることが多い、という現実を目の当たりにしますと、

人は、心を豊かに持つことと、周囲との繋がりを意識することで、

生かされ、また、活かされてもいるのだと、思い知らされます。


そして、

コミュニケーションを積み重ねる上で大きなヒントとなるのが、

我慢して、思っていることを言えないでいる人の方が心配、というお話。

例えば、お嫁さんへの不満など、率直に口にする人は、

お嫁さんご本人の受け止め方をケアする必要はあるものの、

本人の気持ちとしては、比較的、良い方なのだそう。

結果的に、自分の思いどおりにならなかったとしても、

本人がどう思っているのか、どうしたいのか、周囲が聞き取り、

共有することが大切とのこと。

このことは、年齢に関係なく、

家庭や職場、友人とのお付き合いにも共通し、

関わる複数の人たちの幸福感を生み出すような気がしています。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年7月10日 08:00

7月3日(日)世界が注目する桂木柚子

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

真野 博(まの・ひろし)先生の授業。

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今回は、

柚子が再注目されている理由、最新のメニュー、今後の活動目標などについて、

伺いました。


先生方がコラボレーションされている埼玉県の毛呂山町、越生町、ときがわ町は、

もともと、日本最古の柚子の特産地として知られ、

主に東京の市場に向けて、桂木柚子として卸してきた歴史があります。

近年、同じく柚子の産地として広く知られる高知県馬路村には、

かつて、毛呂山町から柚子生産のノウハウが伝授されたそう。


その桂木柚子が一大ブランドとして再び注目されるようになったのは、

TPP=環太平洋経済連携協定に関する協議がきっかけだったのだとか。

フランスなど各国・地域の飲食業界が、

食材としての利用価値の高さに注目するようになったのだそうです。


こうした流れの中、

真野先生たちの研究チームでは、おととし2014年頃から柚子に注目し、

種や皮ごとペーストにした「タネまで柚子らん」を製品化。

一般的に使いやすくする為、お菓子やドレッシングに加工しています。

今回、スタジオにお持ちいただいたのは、

「タネまで柚子ゼリー」。

城西大学 薬学部 医療栄養学科 管理栄養士養成過程の皆さんが試行錯誤して、

タネまで柚子らんを2%使用した、

やさしい味わいのゼリーに仕上がっています。

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私も、以前、真野先生にご登場いただいた際、

「タネまで柚子らん」のペーストをお分けいただき、

自己流で料理に活用してみました。

お肉やお魚の煮込み料理が柔らかく、爽やかな味に仕上がりますし、

スムージーに入れてもよし。

ほろ苦い、甘苦い、柚子独特の風味が、大人向けな上、

しかも、健康と美容にも効果が期待できるとなれば、

これからの展開が益々、楽しみな逸品であります。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Baby I Love Your Way / Big Mountain


番組日記 | 2016年7月 3日 08:00

6月26日(日)発想の種

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

真野 博(まの・ひろし)先生の授業でした。

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食品機能学がご専門の真野先生に、

今回は、骨と柚子の関係をテーマに、お話しいただきました。

柚子には、

柑橘系の果実の皮や種がたいてい持つ、ノミリンという成分が含まれていて、

そのノミリンが、

私たちの体の骨にとって重要な働きを持つと期待されているのだそうです。


ノミリンには、抗酸化、抗肥満、抗腫瘍、血圧低下など

多様な作用が期待できることがわかっていて、

先生たちは、現在、

骨への作用についても、研究を進めている段階とのことです。


私たちの骨には、もともと、

骨を作る骨芽細胞と、骨を壊す破骨細胞とが共存し、

自分自身で新陳代謝を繰り返しています。

それが、病気や加齢によって、破骨細胞が増え過ぎると、

骨粗鬆症になる可能性が高まるのだそうです。


真野先生たちが研究されているのは、

増え過ぎてしまった破骨細胞を、ノミリンがやっつけてくれる作用。

さらに研究が進められ、その効果が検証されて、実用化されるようになれば、

お痛みや困難から解放される人が増えるかもしれません。


ノミリン以外の栄養成分、

例えば、

イソフラボン ( 大豆 )、ビタミンK ( 納豆 )、

ポリフェノール ( ワイン )なども、

骨粗鬆症の予防や健康の為に、積極的に摂りたいところです。


今回の授業では、

真野先生から、研究室の基本姿勢が垣間見られる場面も。

柚子にとっての皮や種のように、

以前は捨ててしまっていたものから研究対象を探すのが、

伝統的な姿勢なのだとか。

人々の役に立ち、大勢に喜ばれる研究は、

身近な発想の転換から生まれる-

先生たちは日々、それを体現していらっしゃいます。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Rainbow / Meja


番組日記 | 2016年6月26日 08:00

6月19日(日)ガラパゴス&スタンダード

今週も、

城西大学 現代政策学部 教授、

佐藤純訟(さとう・じゅんしょう)先生の授業。

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今回は、折々、話題に上る、株主優待のお話から始まりました。

株主さんたちにとっては、株主優待の内容次第で、

株式を取得・保有する動機になることも少なくありません。

株主優待は、会社法上、規定されているものではなく、

導入していない企業もあります。

つまり、企業にとって、株主優待は財務負担となる為、

イメージアップや資金調達、M&A ( 合併・買収 ) 対策などとして、

優待制度を設けているのだそうです。


他方、配当金は、持ち株数に応じて必ず配当されますが、

優待制度は、〇〇株以上保有している株主が対象と階段式の為、

株主さんたちにとっては、不平等性が問題視されています


そして、株式をめぐる動きで、日本でも大規模に報道されるのが、

M&Aに関するニュース。

株式会社である以上、企業の経営者は本来、株主が選択して決めるものですが、

買収した側が経営権を持つのは、

善なのか、悪なのか、当事者によって世論が分かれるところです。

違法性を問われると、実際、裁判所の判例も、マチマチですし、

買収した側が経営者として優秀な可能性もあるのが現実です。


M&Aという事態になった場合、

当事者である企業や株主さんたちにとっては、少なからず変化が生じ、

先行きが見通せない状況となりますが、

佐藤先生のお話で考えさせられたのが、

「世界的に見て、日本だけで固まっていては、業績が期待できない時代。

 少しずつでも慣れていかないと」という、避けられない趨勢。

日本は様々な分野において、孤立を意味するガラパゴス現象を指摘されます。

市場の変化に対応し、成長し続ける企業である為には、

自分たちが持つ特性を活かしながら、

グローバル・スタンダードも視野に入れることが不可欠となります。


時化た大海原に漂う小舟のような不安感は拭えませんが、

先生が仰っていましたように、

「儲けだけを優先するのではなく、

 従業員、ユーザー、周囲の方々が共存することで、

 企業は存在する」という言葉から、

これからも企業や経済活動の主体が人であることが実感でき、

人間らしい暮らしが社会の基盤であることの重大な意義を再認識しています。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   I Like Chopin / Gazebo


番組日記 | 2016年6月19日 08:00

6月12日(日)投資に値する本物を

今週は、

城西大学 現代政策学部 教授、

佐藤純訟(さとう・じゅんしょう)先生の授業でした。

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商法がご専門の佐藤先生に、

「高校生でもわかる株式のお話」をテーマに、授業していただきました。


2009年から紙の株券が廃止され、

ペーパーレス化、電子データ登録化がなされました。

その背景には、紙の株式に盗難・紛失のリスクがあり、

取り引きで受け渡しをする際、偽物が横行するなどのデメリットを

解消する目的が。

電子化されて以降は、保有する株式に関して、

各株主のもとへ、メールや郵送で随時、確認情報が送付され、

安全性が確保されたという経緯があるのだそうです。

また、かつての紙時代には、額面株式と無額面株式が存在した株券が、

現在は、無額面株式のみとなっています。


株主が持つ権利には、大きく分けて自益権と共益権があり、

個人投資家にとっての自益権は、

配当請求権、共益権は、株主総会での議決権が主なものとなります。

配当に関しては、

利益がないのに配当することを禁じる、

通称・ ' タコ配当 ' と呼ばれる法整備がなされ、

配当は剰余金を原資にするよう定められています。


投資とは、本来、

長期間を見据えて会社を育てることを最たる目的としてきたはずですが、

近年では、株価が下降すると経営に介入したり、売り抜けたりする、

中・短期で回収を目指す外資系投資ファンドの動向などが顕著になってきています。


株主さんにとっては、今日の内容は、

ごく初歩的な当たり前のお話だったことと思いますが、

投資経験のない私にとっては、新鮮なことばかり。

これから日本の企業や商品・サービスへの投資を検討される外資系のご関係者には、

どうか、対象の質を見極めて、本物を育てていただきたく、

また、自国の商品・サービスを世界に発信する立場の私たちは、

本物を大切にできる多角的な視点を培い続けていたいと、

強く願います。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Jessie's Girl / Rick Springfield


番組日記 | 2016年6月12日 08:00

6月5日(日)需要と供給、理想と現実

今週も、

城西国際大学 経営情報学部 准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業。

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今回は、私たちの生活に密接な消費者の権利に関する授業でした。

 

1995年に、製造物責任法 ( 通称・PL法 )が施行されて以降、

消費者の不注意を避ける為、

メーカー側にとって不利と思われる表示も含めて注意表示が拡充され、

不具合や事故が発生した場合、

検証して改善する体制に移行した経緯があります。

しかし、不具合や事故が全くなくなるわけではなく、

注意表示も、「 全ての方に当てはまるわけではありません 」、などと、

申し訳程度の表示に止まっている場合があり、

私たち消費者が、

商品・サービスを100%安心して使用できる環境には至っていません。


先生も仰っていましたように、

「 消費者も、自分で学習して、賢くなって! 」 という課題は、

どれだけ商品・サービスが向上し、

法整備が改められたとしても、

達成されることはなく、

あるいは、達成されない方が良いのかも知れません。


消費者にとっては、

安心・安全を最優先にしたくても、家計と折り合う線は越えることができず、

供給する側にとっては、

本当に良いモノを追求したいという理想も僅かながら抱きつつ、

今は、とにかく

売れるモノを世に送り出すことが優先されているように思えることも少なくありません。


表示や産地、さらには燃費など、

多種多様な偽装がはびこる現代。

少なくとも私たちの生命や健康に関わる業界の皆さんには、

その重責を自覚していただきたいものです。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年6月 5日 08:00

5月29日(日)消費生活の能動性

今週は、

城西国際大学 経営情報学部 准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業でした。

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先生には前回も、

消費者の視点で社会を眺める見方を教えていただきましたが、

今回は、消費者の安全をテーマに、

暮らしの中の事故について授業していただきました。,


外出先での事故よりも意外に多いのが、自宅での事故。

中でも、高齢者や乳幼児が事故に遭うケースでは、

毎年、同じような事故が多いのも特徴なのだそうです。

お正月には餅をノドにつまらせてしまったり、

思わぬ場所で転んだり・・・

高齢者の場合は、今までできていたことが、次第にできなくなることによる事故、

乳幼児は、できなかったことが、できるようになり、

行動範囲が広がることによる事故が多く、

家族の注意が大切です。


消費者庁では、様々な商品について、

消費者の注意が必要な場合の喚起や、

事故の事例、

あるいは、改善、回収の事例を公表しています。


近年、問題となった商品では、

こんにゃく入りゼリー、

カプセル型液体洗剤、

ボタン電池式の玩具、

ライター、

ななめドラム式洗濯機、

キックスケーター・・・と、

ざっと挙げただけでも多種多様。

想定外の事故が起きた場合、

かつては、

消費者の不注意と片付けられるケースも少なくありませんでしたが、

現在は、メーカー側が、

賠償責任を問われる事態を避けるべく、

対策をとる傾向が強くなってきています。


事故に遭い、

肉体的な痛みや精神的苦痛を強いられるのは私たち消費者ですから、

まずは、自分たちで細心の注意を払いながら生活したいところ。

そして、注意していても事故が起きてしてしまうことを、

商品を提供するメーカー側は、ある程度、想定し、

実際に事故が起きた時の保障もまた、想定しておいてほしいところです。


対価を支払って商品・サービスを享受している、私たち消費者。

その商品・サービスに不都合がある場合、

どのように不都合なのか、億劫がらず報告することで、

商品・サービスの改善・向上につながる面もあることを、

心にとどめておきたいと思います。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年5月29日 08:00

5月22日(日)みて、きいて

今週も、

城西国際大学 メディア学部 教授、

掛尾良夫(かけお・よしお)先生の授業。

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今回は、日本における映画教育と、映画産業の二極化について、

お話しいただきました。

 

様々な映画祭で、昔も今も高い評価を得ることの多い日本映画。

しかし、日本の映画市場は他の国から見るとかなり異質で、

日本から他国へ輸出され、世界で広く受け入れられるかというと

難しいのが現状なのだそう。

その問題点として、幾つかヒントになる考え方が、

披露された授業となりました。


映画産業の面では、中国や韓国など、歴史の浅いアジアの国・地域に比べて、

古い歴史を持つ日本。

その分、制作過程に保守的な部分が多く存在するのは確かなようです。

映画の世界市場では依然として、ハリウッド映画が中心的存在であり、

中国市場が爆発的に拡大する中、

映画という産業、文化が目指す方向性が、

今まさに問われています。


現状をどう分析し、何を課題に据えるか ― 

家族や集団よりも、個人が尊重され、

社会情勢や経済が一朝一夕に変貌する時代、

投資を回収し、かつ文化水準の向上を目指すという二律背反の中で

もがき苦しむ様子が、

様々な業種で見受けられます。

誰かと共通の体験をする安心感も、

自分だけが知っている楽しみを持つことも、

どちらも満たしてくれるものこそ映画なのかも。

その実現には、

映画を供給する側が、メジャーもマイナーも、集客力も予算も様々な作品に投資し、

そして、鑑賞する側も、面倒がらず、まめに面白がること習慣づける、

そうした両輪が欠かせません。


加速度的に忙しくなってしまった日本人。

心のゆとりを取り戻すには、

映画も、ラジオも、いいものですよね。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年5月22日 08:00

5月15日(日)共同制作という結晶

今週は、

城西国際大学 メディア学部 教授、

掛尾良夫(かけお・よしお)先生の授業でした。

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釜山国際映画祭が創設された1996年当初から、

映画の共同制作に携わっていらした掛尾先生。

現在は、

城西大学同様、創立50周年を迎えた韓国・東西大学と共同で

学生さんたちによる映画制作の指導に当たっていらっしゃるとのことで、

作品に込める思い、制作秘話などをお話しいただきました。

 

映画の主人公は、

韓国併合当時、韓国から日本へ渡ってこられた海女さんたち。

重厚なテーマのもと、実話とフィクションを絡めた作品に仕上げる為、

企画の段階から何度も練り直し、

日韓双方の人々が抱く思いの差異を埋めながら

脚本を構成されたそうです。

中心人物となる海女の女性はご本人が演じ、

それ以外の俳優と、

監督、脚本、カメラなど、現場はほとんど日本と韓国の学生さんで運営。

教育の現場としては、

グローバルな感覚・反射神経を身に着けることが目標だと、

先生は仰います。


学生さんたちは、今、どんな課題を抱えているのか、

掛尾先生にお訊ねしましたところ、

お応えは、こういうことでした。

「 相手のことを知ること 」。

作品のテーマの深さについては言うまでもなく、

歴史や背景など基礎的な部分を理解した上で、

相手を尊重し、文化を学ぶことを通じて、

まずは知ろうと努力することが人間関係やモノづくりの基本であることを、

先生のお話から再認識しました。


共同制作によって生み出される作品は、

今年10月の釜山国際映画祭でお披露目される予定で、

その後、東京など関係各所で順次、上映会も企画されているとのこと。


作品を通じて、距離も時空も超えた交流が深められ、

その結晶が形作られることの意義深さを思わずにはいられません。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Take A Chance On Me / ABBA


番組日記 | 2016年5月15日 08:00

5月8日(日)旅する生命

今週も、

城西国際大学 観光学部 助教、

于 航(う・こう)先生の授業。

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今回は、

中国人観光客に日本への来訪をリピートしてもらう為のアイディアを、

于先生にご披露いただきました。


客層を広げる為の方策として、既に着手されているのが、

修学旅行に体験プログラムを追加することや、

ビジネス、国際会議、スポーツ大会の誘致。

客層のニーズに合わせたプログラムを設けることが肝要なのだとか。

そして、それらのプログラムが用意されていること、

' 観光 'という言葉の所以どおり、

国・地域の宝物、優れたところ、見どころを示すことが、

情報発信に繋がるのだそうです。


現在、城西国際大学 観光学部が参画する

千葉県鴨川市観光プラットフォームは、

農家、漁師、観光産業など各業種の有志が大学と連携して、

昨年2015年に設立されました。

目下、都市部に集中しがちな観光客を、

民泊や体験プログラムなどを通じて地方へ呼び込もうと、

企画の提案・実践が進められているとのことです。


授業のまとめとして于先生が仰っていましたように、

観光が本来、目標とするのは、

受け入れる側と訪問する側、双方が成長すること。

どの国・地域においても、

観光で一番期待されることとして経済効果が挙げられるのは事実ですが、

社会的効果や環境効果も長期的な効果として重要な要素です。


行ったことのない場所で、その土地に暮らす人々や景色、文化と出会い、

初めての体験を重ねる ― 。

以前に比べて人の移動が増えた現代、

自分自身はもちろん、

周囲の人や次の世代の人までも

前向きに生きる力を与えてくれるのが、

旅であり、観光である、そう実感しています。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Crocodile Rock / Elton John


番組日記 | 2016年5月 8日 08:00

5月1日(日)日本の宝

今週は、

城西国際大学 観光学部 助教、

于 航(う・こう)先生の授業でした。

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中国・吉林省長春市ご出身の于先生。

現在は、温泉地・観光地のご研究、

中国人観光客の動向と誘致についてのご研究を進めていらっしゃいます。


まず印象的だったのが、観光という言葉の語源。

もともと中国の易経に記載されていた言葉で、

端的には、' 国の光を見ること ' を意味します。

' 光 ' というのは、優れているところ、宝物を指し、

' 観 ' の字は、

本来は、示す、見せてあげる、ということを意味しているのだそう。

観光は、訪れる側が能動的に行うものだとばかり思っていましたが、

受け入れる国・地域の姿勢が根底をなすものだということを知ると、

日本が誇る ' おもてなし ' の精神を、

より一層、理解できそうです。


訪日外国人観光客のトップは、

1位・中国、2位・韓国、3位・台湾と続き、

中でも中国からの観光客は、2011年時点で100万人だったのが、

2015年には499万人を超え、

ビザの緩和などによって

この4年程の間で5倍に増えています。


中国から日本を訪れる観光客には、リピーターも多く、

その理由は、価値ある3つのCとして説明されるとのこと。

3つのCとは・・・

①character ( 気質 )
   
  中国にかぎらず外国人の目には、

  日本人は神秘的で不思議な気質を持った人たちだと写っているそう。

  例えば、満員電車で静かに乗っていたり、

  震災の時でも整然・毅然とした態度が世界に発信されたことなどから。

②creation ( 作品 )

  made in Japanの日本ブランドを信頼してくださっているのだそう。

  爆買いの象徴である炊飯器は、性能が良く長持ちするからと・・・

  自分で使う分以外に、家族や友人・知人の分も買っていたのは、

  そういう理由だったのですね。

  近頃では、中国で日本のお米を炊いて召し上がる機会も増えたそうで、

  嬉しいことです。

③common life ( 日常生活 )

  日本の普段の生活の、ちょっとしたことを経験できることが、

  そのまま観光になるのだそう。

  特に2回目以降の再来訪者に人気で、
 
  民泊や、畳部屋のある旅館を希望する方も。  
  

日本でしか得られない特別なもの、

それは、

日本に暮らす私たちにとっては、当たり前の日常ばかり。

自分たちだけでは、自分たちの宝に気づかなくても、

観光客の皆さんが鏡となって、

その魅力を映し出しくれています。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年5月 1日 08:00

4月24日(日)流れの方程式

今週も、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業。

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今回は、スポーツと流体力学を入り口に、

解説していただきました。


水泳、マラソン、F1...

様々なスポーツと密な関わりをもつ、流体力学。

例えば、水泳場のプールの場合。

以前は、両端に当たる1コース・8コースは、

波の反射を受けやすかった為、

タイム上位の選手に

真ん中に当たる4コース・5コースが割り振られてきましたが、

現在は、波の反射を防ぐ設計が中心となってきているのだそう。

また、マラソンの場合、先頭を走ることは得策でなく、

集団の中で走る方が、空気の抵抗も体への負担も少ないことが明らかになっていて、

こちらも流体力学が絡んだ理論とのこと。


このほか、鳥が飛ぶ原理、新幹線の鼻先の進化、

そして、

スタジオで撹拌実験を行いながらの水の入ったコップと茶葉の関係など、

藤田先生の解説は、どれも、

出来ることなら受け売りしたくなるようなお話でした。


授業の結びとして、

「 流体力学の魅力 」 を先生にお訊ねしたところ、

まず挙げられたのが、

計算式から導かれたCGによって、

美しい曲線、図画を見られるのが楽しい、という学問上の魅力でしたが、

続けて先生が仰った感覚的な魅力も、

耳目を集めるものでした。

その鍵は、

日頃、私たちが頻繁に使う、「 流れ 」 という言葉。

流体力学という言葉から連想されるイメージは、

特殊な分野に限られたものになり勝ちですが、

流れ、と言い換えると、俄然、身近なものに。

お金の流れ、情報の流れ、会話の流れ、など、

人間生活の全般に関わっていることを、改めて思い知らされます。

藤田先生曰く、

流れ、とは、時間が経つと、遠くへ行くイメージのものを言い、

いつか方程式に出来るかも知れない、とのこと。


お金の流れに失敗しない法則、

情報の流れの法則、

必ず笑ってもらえる、あるいは、ノーと言わせない法則など、

いつの日か、実現するかも!?

え、でも、割り切れない部分は、どうするの?

本当に全てをコントロールできるの?なんて...

人の悩みは尽きることなどなく、

スパイラルという名の流れと二人三脚なのかもしれません。。。

                   石川真紀

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   I feel fine / The Beatles


番組日記 | 2016年4月24日 08:00

4月17日(日)入門・流体力学

今週は、

城西大学 理学部 教授、

藤田昌大(ふじた・まさひろ)先生の授業でした。

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航空宇宙工学、流体力学がご専門で、

一貫したご研究テーマとして、

「流れのシミュレーション」を追究していらっしゃる先生に、

流体力学の入門のお話を聞かせていただきました。


空気、水、河川、海洋、交通機関、エネルギー、家電製品など、

私たちを取り巻く環境と密接に関わっているのが流体力学。

有史以来、数多くの学者が研究に従事してきた大命題で、

代表的存在として語り継がれているのが、かのレオナルド・ダ・ヴィンチとのこと。

ダヴィンチが残した絵画の中には、

橋脚に川の流れが当たって渦を巻いている構図があり、

この描写が非常に正確であるとされています。


思わず唸ってしまうのが、

およそ200年前には、

既に流体力学を数式に表することができていたものの、

当時は解析には至らず、

コンピュータの出現により、解析が可能になったという経緯。

そして、物理学者はおしなべて、

森羅万象を前に

「どういう法則に支配されているのか」と疑問を抱くものだということ。

公私の別なく、時には寝食を忘れるほどまでに、

こうした感性で世の中を観察することができるなんて、

まさに天賦の才能です。


また、藤田先生が、

近頃、手がけていらっしゃる研究・開発として挙げてくださった

ファンデーション。

主に私たち女性が、ほぼ毎日、肌に塗布する必需品にも、

流体力学が活用されているとは、目から鱗でした。

特にリキッドファンデーションの場合、

肌に塗る段階から、

液体成分が蒸発して乾き、粉の成分がフィットする時に至るまで、

それぞれの過程で流体力学が働いているのだそうです。

世界からも、その高い技術が評価され、

シーズンごとに進化し続けるファンデーションの研究・開発、

これからは、より一層、感謝しながら、

ドレッサーに向かいたくなります。


このように、目に見えるものはもちろん、

目に見えないものにも関わっている流体力学。

その上流を目指して、

来週の講義も引き続き、楽しみにしていましょう。

                   石川真紀

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   Ride Like The Wind ( 風立ちぬ ) / Christopher Cross


番組日記 | 2016年4月17日 08:00

4月10日(日)'見られている'社会

今週も、

城西短期大学 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。

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父親と子育てをテーマに鼎談スタイルでお届けした先週とは角度を変え、

現在、ちょうど女性週間でもあることから、

今回は、女性の働き方をテーマに、

蓼沼先生に解説していただきました。


参政権、社会進出...

今では当たり前のことも、1つ1つ、先輩方が権利を拡大してきた歴史を経て、

現代生活が営まれています。

そして、今もなお、その成長過程、過渡期にある現在、

あらゆる職業の平均で、女性の就労率は、およそ15%というデータも。

この数字の向上を目指す為にも、

まずは、政治家を始め、女性の割合を30%程度にまで増やす機運が、

各界で高まりつつあります。

将来的には、ジェンダーを超越した適材適所が望ましいものの、

そこに至るまでは、

いわゆるクオータ制 ( =割り当て制 ) によって数値目標を設けることが、

ポジティブ・アクションと受け止められ有効に作用した欧米を例に、

最初の好ましい仕掛けと考えられています。


日本の現代社会に蔓延る違和感が拭えない表現、

例えば、' 女性活躍 ' や、

' イクメン ' 、家事・育児に ' 参加する ' といった言い方が用いられるのは、

それらが、まだ比較的新しくて、当然ではない期間だけのもの。

かつてのように、

こうでなければならない、といった画一的な生き方を押し付け合うのではなく、

これからの子どもたちは、

色々な生き方を見て、それぞれの目標を抱くことが可能です。


他方、大人である私たちは、人にとって大切な、万人に共通する部分、

例えば、嘘をつかない、自分の言動に責任を持つ、お互いを尊重し合う、など、

子どもたちに伝え、示すことで、

次の世代を育成、共生していくことができるはずです。


結びとして正蔵師匠が仰っていたように、

老若男女、お互いに ' 見られている ' という意識こそが、

社会全体の成長を促すことでしょう。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年4月10日 08:00

4月3日(日)多様性を尊重する社会へ

今週は、

城西短期大学 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。

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折に触れ、

ご専門分野である文化人類学、民俗学、社会学を総合して

授業していただいている蓼沼先生に、

今回は、時宜に沿い、

父親と子育てをテーマにお話しいただきました。


男性の育児参加を促す風潮となり、

' イクメン ' という単語が出現したのは、

ごく近年のこと。

以前、

端的に言って現在の一般的な経営者・管理職の世代までは、

そもそも育児の為に休職するという選択肢が存在せず、

子育てに参加するなど考えられなかったことから、

その分を取り戻そうという気持ちもあって

昨今では、

孫育てに参加する ' イクジイ ' なる呼称も登場。

 

かつて、

男性は、外で働いて稼ぐもの、

女性は、家を守り、子育てするもの、と、

完全分業の時代がありました。

変わって、これからは、

男性でも、炊事洗濯や育児が好きで得意な人、

また、

女性でも、

出産・育児などで一時的に休職したとしても、

仕事と家庭を両立したい人、できる人が、

元来、居るのだということを踏まえ、

お互いに補い合い、支え合いながら、

より広い視野に立って

自分たちなりの暮らしを作っていく時代に向かおうとしている

過渡期なのだということを確認できる授業となりました。


個々にとってハードルとなるのが、タイミングを選ぶ権利。

例えば、

仕事で重要なプロジェクトへの参加が決まった直後だったり、

参加している最中だったり、

あるいは、ライバルの活躍が気になる時期だったり・・・

仕事上のキャリアを、どこで中断し、

結婚、出産、育児といったライフイベントと融合させていくのか ― 。

自分の人生の主人公は、自分ですから、

本当は、自分で選びたいものの、

出産、育児は一時的なライフイベントである一方、

仕事は、もっと長きに亘って関わることで、

何より、生活に影響すること、と考えると、

男性と女性によって、

そして、それぞれが置かれた様々な要因によって、

優先順位が変わってくるのが現実。

知人夫婦が勤めるベンチャー企業では、

育児休暇を夫婦交代で取得できるよう、

経営者が制度を新設したそう。

こうした理想的な労働環境が開拓されている一方で、

一般的には、

直属の上司は理解があっても、

経営など上層部の判断となると、複雑になってしまうという職場は、

まだまだ多いのが現状なのかもしれません。


大切なのは、経営者が、被雇用者である働く人たちを、

人として尊重し、

どれだけ大事に処遇するかという根源的な部分。

経営者、リーダーの心意気ひとつにかかっています。

多様な生き方を尊重し合う社会の実現は、

労働者1人1人にとって

居心地の良い職場の実現から始まるような気がしていています。

                   石川真紀

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   Help! / The Beatles


番組日記 | 2016年4月 3日 08:00

3月27日(日)生きる意味、働くことの真髄

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

原田恭宏(はらだ・やすひろ)先生の授業。

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国全体の医療費、保険料の削減が課題となっている現在、

高齢の方々や、健康の維持が将来的に困難になりそうな方々の情報を、

自治体から民間に知らせ、

ケガや介護を未然に防いだり減らしたりする動きが、

一定の功を奏し始めているとのこと。

個別の対応のほか、

同じような年代、体調の人たちをグループにして、

体操やストレッチの方法を指導し、

柔軟性と筋力の維持・向上に役立っているケースも。

体操やストレッチと言っても、特別なことばかりではなく、

例えば、太極拳は、

先生たち専門家がご覧になっても、

腹式呼吸を基本とし、

自分自身の体重を使って気の流れを大切に体の動きを整える、

とても理想的な武術なのだそうです。

加えて、仲間とみんなで一緒に取り組む、というのも、

楽しく継続する秘訣のようです。


そして、この4月から新しくなる

理学療法学科の授業についても、

原田先生から解説していただきました。

薬学・看護・福祉総合・理学療法の各学科で

相互連携した教育が可能になり、

将来、実際の医療の現場で必要となるチーム医療に活かせるよう、

学ぶ段階から連携していきましょう、というもの。

専門職連携教育の実現を通じて、

グローバルスタンダードを身に着けた人材を育成したいという

目標を掲げているとのことです。

日本で学んだ理学療法士の方々は、世界的に見ても高いレベルにあり、

これからは、この現実を誇りとして、

世界に目を向けて活躍してほしいという願いを、

指導に当たる先生方は抱いていらっしゃる様子です。

知識と技術を身に着けることで、

プロフェッショナルとしての必要条件は満たされるのかもしれませんが、

そこに、

思いやり、やさしさ、対象者に寄り添う気持ちが加わることで、

対象者や環境に順応したパフォーマンスが可能になり、

理学療法士さん1人1人にとっても、

クリエイティブで革新的なお仕事であり続けることでしょう。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年3月27日 08:00

3月20日(日)ゴールへのアプローチ

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

原田恭宏(はらだ・やすひろ)先生の授業でした。

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脳神経科学、理学療法がご専門の先生に、

今回は、運動学習理論について、入門の解説をしていただきました。


運動を継続することで得られる効果を

より高める為のノウハウを理論化した、

運動学習理論。

健常者のうち、

主にスポーツ選手のパフォーマンスを高める為の理論ですが、

理学療法では、

高齢者やケガからの快復を目指す患者さん向けにアレンジして、

対応していらっしゃるのだそうです。

体の動かし方、道具の使い方など、

何回も反復して練習することで、

いつかは、ある程度、上達するものですが、

いかに早く上達させるかが、運動学習理論。

いわゆる ' スポ根 ' ものの映画やドラマに描かれていたように、

とにかく根性重視、

理屈は度外視してコツコツやるだけだった時代は、とうに過ぎ、

現代では、

上達する手がかりを客観的にとらえて共有することが

求められています。


最大のポイントは、理論の伝え方。

例えば、右足を骨折した患者さんが、ケガからの快復を目指す時には、

「右側に体重をかけて」と言うよりも、

「右足にお尻を乗せるようにして」という表現を、

また、一般的に、

「姿勢をよくして」とか「胸を張って」と言うよりも、

「頭が天井につくように良い姿勢をとって」と伝える方が、

特定の部位に限らず

体全体が修正される傾向にあるようです。


原田先生の言葉にありました

「対象によって、言い方を換える」というのは、

つまり、

まずは、きちんと伝わって、

最終的には

対象者本人が継続できる環境へと導くことを大切にしながら、

理学療法士の方々の育成に当たっていらっしゃる様子が窺えます。


自分自身が、ある表現で理解できたとしても、

100人全員が、同じ表現で理解してくれるとは限らないもの。

表現方法、スタート地点は異なっても、

痛みを和らげて、より快適に毎日を過ごすという、

目指すゴールは1つ。

物事の真髄を共有するには、多様なアプローチが可能だという一例が、

この分野にも存在するようです。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年3月20日 08:00

3月13日(日)特別な1つ

今週も、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

北川篤也(きたがわ・あつや)先生の授業。

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今回は、

映像作品を作る上で、北川先生が大切にしていらっしゃることから、

お聞かせいただきました。

まずは、

スタッフ、キャスト、それぞれの力を、どれだけ引き出せるかということに、

心を砕いていらっしゃるとのこと。

短時間のうちに労せず力が発揮される場合もあれば、

1対1で、じっくり向き合ってみてから、滲み出てくる場合もあるようで、

奇跡の邂逅を楽しみ、お互いに尊重しながら現場でのお仕事を進めるスタイルは、

きっと、関わった1人1人の心に、

宝の記憶として、生涯、刻まれるはずです。


そして、お芝居の内容について。

喜怒哀楽の加減を、どう表すかが、

お芝居の一番難しいところなのだとか。

例えば、壁にぶつかった主役級の演者がいる場合。

北川先生は、いったん台本から離れて、

その人の人間性を探ってみるそうです。

芝居が巧い人が必ずしも全員、売れるわけではない芸能界。

始めのうちは下手と言われても、

場数を踏んで、人に見られることを繰り返すうち、

ある瞬間、急成長を遂げる人も少なくないようです。


授業の後半では、

「カッコーの巣の上で」や「アラビアのロレンス」、

「赤ひげ」や「椿三十郎」などの黒沢明監督作品、

ティム・バートン監督作品など、

学生さんたちにオススメの監督・作品を挙げてくださった

北川先生。

作品を客観的に見る視点と、

自分が作るとしたらと考えながら見る主観的な視点、

さらには、

劇場で他の観客と感動を共有することで得られる

' 血が逆流するような感覚 ' を大切にしてほしいと仰います。


映画創世記に比べて、

現代は、全作品を見ることがかなわないほど、

娯楽が量産される時代ですが、

何をもって特別と捉えるかは、

いつの時代も、その人次第。

思い出すだけで笑顔になれたり、涙したり、

感動が新鮮に蘇る作品と、

果たして、一生のうちに、どれだけ出会えるでしょうか。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年3月13日 08:00

3月6日(日)演出道

今週は、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

北川篤也(きたがわ・あつや)先生の授業でした。

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北川先生は1961年生まれで、

62年生まれの正蔵師匠と同年代ということもあり、

双方、

映画への愛と情熱を惜しみなく語らう授業となりました。


先生が、映画をご覧になるきっかけとして挙げたのが、

ブルース・リー作品に代表されるカンフー・ブーム。

当時中学1年生だった北川先生は、

お友だちを誘って映画館へ出かけた思い出がおありだそうです。

まずは、自分が興味を抱いている対象に恋い焦がれ、

それを共有したいと願う友人の存在があり、

そして、

観終えた後も、共通体験がずっと残るという、

映画は

実に素晴らしい財産を与えてくれるのだと、

先生のエピソードに耳を傾けていて感じました。


そして、先生がお進みになった演出家という道。

師匠が作品に出演していらっしゃる山田洋次監督の場合は、

監督ご自身が、頭の中の明確なイメージをもとに、役者たちへ指示、

役者さん方は、そのとおりに演じるというのが、

スタンダードな撮影スタイルなのだとか。

一方、北川先生は、

役者さんたちが、

一個の人間として台本から何を感じたか、

表現してみせるところから始めるとのこと。

一口に ' 演出 ' と言っても、

その手法は極端なまでに違いがあります。


エンディングで正蔵師匠が明かしてくださった、

1シーンで300テークほど撮り直したことがあるというエピソード。

撮影する側、クリエイター側が、

どんな絵を求めていたのかを出演者が知るのは、

完成した作品を鑑賞する時ということも、少なくないそうです。

関わっている人数が多ければ多いほど、

確かな求心力が必要ですが、

出演者1人1人はもちろん、関わった全ての人が、

自分の仕事に納得した上で完成させることができたなら、

それはきっと、観る側にとっても良い作品なのでしょう。


終わらない映画談議・・・

来週の授業にもご期待ください。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年3月 6日 08:00

2月28日(日)かけがえのない時季

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授、

飯尾唯紀(いいお・ただき)先生の授業。

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飯尾先生ご自身、

ハンガリー各地で一定期間、生活していらしたご経験があり、

また、城西大学にはハンガリーからの留学生が、

毎年、30人ほどいらっしゃるということもあって、

今回の授業では特に、

日本とハンガリーの共通点、

あるいは、

ここが違って驚いたというエピソードが

続々と披露されました。


日本とハンガリーに共通する文化として象徴的なのが、温泉。

紀元前、ローマ帝国時代から既に湧いていたという、

ハンガリーの温泉。

首都・ブダペスト市内には、

16世紀のオスマントルコ占領時代に建設されたドーム型の温泉施設が現存し、

男女別、

入浴用のエプロンを着用して入浴するのが

ハンガリー・スタイルなのだそうです。


逆に異なるのは、居酒屋。

ハンガリーの居酒屋は、ひたすらお酒を飲む場所とされ、

おつまみとしては、

ラードを塗ってパプリカをまぶしたパンが添えられる程度。

ハンガリーからの留学生が日本の居酒屋に初めて行くと、

供されるお料理の豊富な種類に、まず驚くそうです。


そして、将来の可能性を含めて、モデルケースの1つとなりうるのが、

消費税。

27%と、世界的に見ても群を抜いて高い税率のハンガリーでは、

食料品や、本、新聞などは低い税率に設定され、

乗用車を購入する際には高い税率を課すなど、

対象品目が分けられているとのことです。

中には、肥満を防ぎ、医療費を抑える為のポテトチップス税のように、

ユニークな税も導入されていて、

保守系与党が主流のハンガリーは、

政策面、経済面、健康面など、様々な面において、

自国との比較対象に適すると感じられます。


国際教育センターの副所長もお務めの飯尾先生が

今後の課題として挙げていらっしゃったのが、

日本から外国への留学を希望する学生の少なさ。

若い世代にしか経験できないこと、

後の人生の糧となる、かけがえのない時季の為に、

経済、語学、治安といった不安を少しでも軽減し、

日本の学生さん方にとって、留学が選択肢の1つとして、

より現実的になることを強く希望します。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年2月28日 08:00

2月21日(日)時の世を成すもの

今週は、

城西大学 現代政策学部 准教授、

飯尾唯紀(いいお・ただき)先生の授業でした。

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ハンガリー第2の都市・デブレツェンに留学され、

ブダペストの日本大使館で勤務されたご経歴をお持ちの飯尾先生に、

ハンガリーの文化や歴史について

入門のお話を伺いました。


中央ヨーロッパに位置し、

東から時計回りに、

ルーマニア、セルビア、クロアチア、スロベニア、オーストリア、

スロバキア、ウクライナと国境を接し、

首都・ブダペストを含む中央部をドナウ川が縦断するハンガリー。

羽毛やフォアグラを産する農業国で、

ハンガリー舞曲といったクラシック楽曲に代表されるように、

静かな情熱を秘めつつ、

恋愛感情が盛り上がるのは早いものの、ダメならすぐに離れたりと、

人生を謳歌する国民性があるようです。


1946年に王制が廃止され、

旧ソビエト連邦の占領下に置かれると、

やがて社会主義政策がとられるようになりましたが、

80年代後半には、ソ連のペレストロイカに伴い、

東ヨーロッパの共産党独裁が限界となり、

1989年、多党制による、現在のハンガリー第三共和国が成立。

ヨーロッパ社会への復帰を目指し、

資本主義へと移行した歴史があります。


国家の成り立ちや、政権運営は、

世界的な潮流という巨大なうねりの中では、

抗うことなど、到底かなわないものですが、

その時々の世を構成する人、1人1人の思いは、

古今東西、共通するところが少なくないもの。


現代のハンガリー社会において、

初対面であっても一度、言葉を交わすと

途端に心の距離を縮めることができるのは、

身近な人同士、支え合い、助け合い、

平和に、友好的に暮らす大切さを体現していることに

ほかなりません。


これまでなかなか触れる機会のなかったハンガリー。

来週も、より詳しく教えていただき、

より身近に感じたいと思います。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   TIME after TIME / Cyndi Lauper


番組日記 | 2016年2月21日 08:00

2月14日(日)'稼ぐ'か、'遊ぶ'か

今週も、

城西国際大学 経営情報学部准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業。

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今回は、

カジノ合法化をめぐる議論が進められる昨今の情勢を踏まえ、

ギャンブルに関する話題を取り上げました。


ギャンブル依存度に関する、あるデータを見てみますと、

日本は男性10%、女性2%と、平均5%が依存していて、

世界的に依存度が高い国とされています。

その理由としては、

外国のカジノが、アメリカのラスベガスなど、

もともと何もなかった場所に新設され、

日常生活とは隔絶して運営されているのに対し、

日本の場合、

公営ギャンブル、公営競技、パチンコ、宝くじ、スポーツ振興くじなど

身近に存在する為、

空き時間や居場所に困った際に立ち寄ったり、

息抜きの場所に使われたり、

日常化している実態があります。


ギャンブル依存の度合は、

駄菓子屋でのくじ引きや、ブロマイド、ガチャガチャといった

高揚感、収集意欲が刺激されるタイプのものに始まって、

負けたら ( スッたら ) 取り返す、

熱くなって、やらずにはいられなくなる、と、

一定の段階を踏んで進行していく傾向にあるようです。


こうしたギャンブル依存度の高さは、

SOGS ( =South Oaks Gambling Screen )という

スクリーニングテストを使用した調査に代表される

依存度チェックにより、

依存症の傾向にあるか否か、

ある場合、どの程度、深刻なのか推し量ることが可能とのことですが、

依存している人を、

家族や周囲の人が諭して、どうにかなるようなものではなく、

重要なのは、

本人が、今のままではいけないと自覚しないかぎり、

改善は難しいということ。


カジノ、ギャンブルが、

商業ベースのものである以上、

主催する側、取り仕切る側が圧倒的に優位であり、

また、

元来、遊興費と割り切って遊べる人の ' 遊び ' だということを、

まずは、きちんと知り、忘れてはならないのだと思い知る授業でした。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Two Heart / Phil Collins


番組日記 | 2016年2月14日 08:00

2月7日(日)大恥、小恥

今週は、

城西国際大学 経営情報学部准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業でした。


消費者政策がご専門の先生に、

消費者をめぐる諸問題について、解説していただきました。


昨今の筆頭は、振り込め詐欺。

警察等、役所が中心となって

防止を呼びかけるキャンペーンが繰り返されているものの、

被害件数は一向に減らず、

被害総額が巨額に上っています。


中でも特に問題視されているのが、高齢者の被害。

家族が留守がちだったり、1人暮らしだったり、

さらに、認知症の症状を持つ高齢者の方々が、

振り込め詐欺に加え、

訪問販売のターゲットになりやすい傾向があるのだそうです。

こうした高齢者の方々が犯罪に巻き込まれる理由は、

◆1人で寂しい中、話し相手になってくれて、良い人だと思い込んでしまう、

◆家族に叱られるからと、相談しづらくなっている、

◆家族や隣り近所の繋がりが希薄になっている、

...こうしたことが挙げられています。


被害に遭わない為には、

◆1人で判断しない、

◆すぐに判断しない、

◆留守番電話にしておく、

◆簡単にドアを開けない、

◆泣きつかれても、きっぱり断る、など、

自分自身で出来る基本的な行動が大切ですが、

身近な人同士、行政任せにせず、

自分たちのことは自分たちで守るという

助け合いの雰囲気作りが重要なのだそうです。


犯罪は社会の縮図とは、よく言ったもの。

自分の身に降りかかってみないことには、

他人事と捉えがちですが、

何か起きた時のことを想像し、

大事になる前に、

身近な人には何でも相談して

恥を小出しにしておきたいものです。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Long As I Can See The Light ( 光ある限り )

           / Creedence Clearwater Revival


番組日記 | 2016年2月 7日 08:00

1月31日(日)水に流して・・・

今週も、

城西大学 薬学部教授、

太田 昌一郎(おおた・しょういちろう)先生の授業。

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今回も、過活動膀胱の症状を入り口に、

頻尿について、より詳しく解説していただきました。


おおまかな目安として、

日中、8回以上、夜間は1回でも起きて、

お手洗いへ・・・という場合、

頻尿を疑うとのことですが、

お手洗いの回数が増え、

なおかつ、

お仕事に影響するなど、生活に支障をきたすような事態になった場合、

医療機関を受診して、相談することが奨励されているそうです。


現在、潜在的な頻尿患者数は、

日本でおよそ810万人に上るというデータがあるとのことで、

我慢しすぎることなく、

以前と比べてお困りになる局面が増えてきた時には、

すぐに医療機関を受診してみると良さそうです。


そして、今回の放送では、

正蔵師匠から、

ある日の寄席にて、高座を務める師匠のサゲ ( オチ ) 直前に、

お手洗いへと席を立った女性客とのエピソードが紹介されました。

公演会場へ出向く以上、

上演時間内は、演者にも客席にもできるだけ迷惑をかけないよう、

観衆の1人として全うな振る舞いに徹したいというのは、

誰もが願うところですが、

体調や天候、交通、急用など、諸事情から、

やむを得ず、公演を充分に楽しむことがかなわない場合があるもの。

終演後、

正蔵師匠に席を立った理由を伝え、お詫びの気持ちを述べた女性のお客さまは、

今後、他の客も振る舞いやすい雰囲気を作ってくださったはずです。


1つの場は、送り手と受け手の双方、

チームの1人1人が、共に作り上げ、醸成させていくものであり、

本意ではない出来事については、

早めに ' 水に流す ' べき、ということを、

' お手洗い ' にまつわる

微笑ましいエピソードから学ばせていただきました。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Joy to the World ( 喜びの世界 ) / Three Dog Night


番組日記 | 2016年1月31日 08:00

1月24日(日)頻尿と骨折

今週は、

城西大学 薬学部教授、

太田 昌一郎(おおた・しょういちろう)先生の授業でした。

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臨床病理学がご専門で、

泌尿器科医として外来診療も担っていらっしゃる太田先生に、

今回は、昨今、問題となっている頻尿と高齢者の骨折について

解説していただきました。


夜間、2回以上、お手洗いに起き、

かつ、生活に支障をきたす場合、

医師によって診断され、治療の対象になる、頻尿。

夜間頻尿の原因としては、

①就寝前に水分を多く摂取したことなどにより、
 
 夜間、尿がたくさん作られる。

②膀胱の働きそのものに起因する。

...こうした理由が考えられるとのこと。

夜間頻尿の結果、

夜間の移動で躓いたり、昼間、集中力・活力が低下してしまい、

骨折のリスクが高まる、というデータがあるのだそうです。


また、夜間頻尿と関係のある病として、

高血圧、自律神経系疾患、脳梗塞などが挙げられますが、

これらの持病・症状がおありの方は、

夜間、お手洗いに起きることになったとしても、

水分をきちんと摂取することを勧めるなど、

患者のニーズに合わせて対応していらっしゃるとのことです。


定期健診によって、あるいは、体調の変化を受けて、

医療機関を受診すると、もっと具合が悪くなってしまう、とか、

もしも病気だったらと考えるだけで不安だし、

今までの生活を変えなくてはならないなんてイヤだから、

医療機関に足が向かない、という方もいらっしゃるかと思いますが、

ライフスタイルや患者本人の希望によって、

症状の緩和や治療の方法の選択肢が増えている時代。

泌尿器科にかぎらず、

異変を感じたら、早めに医療機関を受診しておきたいものです。

                  石川真紀


番組日記 | 2016年1月24日 08:00

1月17日(日)生態系の中のヒト

今週も、

城西国際大学 環境社会学部教授、

深沢 茂樹(ふかさわ・しげき)先生の授業。

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数々のアプローチを要する環境問題のうち、

今回は、生き物を中心に、

地球環境への理解を深めましょうという

授業をしていただきました。


多様な生物が共存してこそ成り立つ、生態系。

日本国内だけでも

都市部、地方を問わず全国に

レッドデータブック ( 絶滅のおそれのある野生生物の種についてまとめたもの ) が存在し、

生物種の減少が叫ばれる中、

自分たちが暮らす身近な環境から、

その土地に生息する生物たちを守る為の活動が

各地で広がっています。


そして、深沢先生と学生さんたちが参加する

「 美しい村 公平 」の活動についても、

ご紹介いただきました。

この活動は、

現在の、千葉県東金市公平地区に当たる

旧公平村 ( 求名・家之子・道庭・松之郷地区 ) の 自然環境を保全し、

次世代へ継承いきましょうというもので、

産官学と地元の方々が協力して、展開しているのだそうです。


先生のお話を伺っていて再認識するのが、

地元の方々にとっても、

この活動が地元のことを知る契機となっているという点。

例えば、メダカやホタルなど、

市街地を中心に数を減らしてしまった生き物たちも、

同じ地域の中には、

まだまだ群生している場所が現存すると確認できたそうで、

私たちは日々、暮らしている限られたエリアを一歩離れるだけでも、

未知の世界であることを思い知らされます。


そして何より、

深沢先生の表情が、以前にも増して活き活きとしていて、

学生さんや地元の方々にとっても、

幅広い世代と交流を持ちながら保全活動を進めることの意義深さを

改めて垣間見るひとときでした。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Through The Fire / Chaka Khan


番組日記 | 2016年1月17日 08:00

1月10日(日)'250円'で手にしたもの

2016年のお正月、いかがお過ごしでしょうか。

本年も、当番組を、どうぞ宜しくお願いします。

 

新年最初、今週の授業は、

城西国際大学 環境社会学部教授、

深沢 茂樹(ふかさわ・しげき)先生の授業でした。

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環境科学、環境教育、ボランティア論などをご専門とされる

深沢先生。

これまで環境問題に関する判断基準として、

歴史年表や環境時計が広く知られてきましたが、

先生の授業では昨今、

お金に換算した表現方法を採用し、学生さんたちの関心を強く惹きつけているとのこと。

例えば、

地球の歴史46億年 = 46億円、

ゴキブリの歴史3億年 = 3億円、

人類がエネルギーを得て発展し始めてから、250年 = 250円

...といった具合に。

産業革命以降、わずかな時間的価値で大変革してきた人類にとって、

今、こうした ' 発展 'が、

未来に誇れる成功だったのか、

あるいは、取り返しのつかない失敗だったのか、

しっかりと見据え、

後世に負の遺産を残さない努力が急務となっています。


その1つにして重要な例が、節水。

地球上の水のうち、97.5%は海水で、

あとの2.5%のうち、大部分は永久凍土や氷河、地下水の為、

日常的に使える淡水は、わずか0.01%程度。

さらに、

山の森林に降り注いだ雨が地下水として汲み出されるまでには、

100年単位の長い時間がかかると言い、

私たちが生きる上で欠かせない水の

ありがたさを思い知らされます。


また、私たち日本人は、毎日、入浴する習慣があり、

衛生水準が高い為、感染症が伝わりにくい利点もあるものの、

入浴の世界平均、週1~2回程度に比較すると、

圧倒的に水を使い過ぎています。

他方、輸入を通じて、世界中の淡水が少ない地域の農産品・商品を使い、

間接的に水を使い過ぎている側面もあるのだそうです。


地球的規模の大きな価値基準に立つと、

一個人には

とうてい力が及ばないように思えますが、

千里の道も一歩から。

意識することで、すぐにでも始められ、

その意識を向上させることで、続けられる環境活動は、

私たちの暮らしの中にあるのだと、

改めて気づかされる授業でした。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Someday Soon / Judy Collins


番組日記 | 2016年1月10日 08:00

12月27日(日)世界への扉

今週も、

城西大学 経済学部教授・経済学科主任、

増山 隆(ますやま・たかし)先生の授業。

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今回は、先生のご専門のうち、もう1つの重大な分野、

英語力と国際人としての資質の強化について、

現在の取り組みを報告していただきました。


経済学部教授として教えていらっしゃる一方、

学内の国際教育に関する組織のメンバーとしても活動中の増山先生。

英語力に関しては、

日頃、学生さんたちと接する中で、

読み、書き、聞く力は独学できるものの、

話す力は、英会話をしないかぎり上達しないことを

痛感していらっしゃるそう。

他方、特に東南アジアからの留学生たちの佇まいを通じ、

言葉だけでなく、

身振り手振り ( =ボディランゲージ ) を上手に取り入れることで、

情熱的な意思疎通をはかることは可能だということも

実感してこられたとのことです。


これらのことを踏まえ、

国際的な視野を広げるには、とにかく好きな外国を旅することが重要。

その入り口は、スポーツでも、食でも、友人の母国でも、

どういった理由であれ、

教材だけでは長続きしない何かが得られるものです。

そして、生きた外国語に触れることで、

教科書で習得したフレーズの意味を体に浸みこませることができ、

逆に、窮地に立たされて初めて、

これから習得すべき語彙や背景の存在を自覚することもあります。


学校法人城西大学が2012年から毎年参加している

アジアサマープログラム。

東金・安房・坂戸の3キャンパスが主催した

2015年7月のプログラムには、9つの国・地域から130人以上が参加し、

3週間の凝縮した期間に、

未来へとつながる、

かけがえのない絆の構築に成功したとのこと。


人の往来が世界規模となり、

日本も

これから2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、

加速度的に国際感覚が増していく時期。

知りたいことがあるから話しかけ、

もっと相手のことを知りたいから会話が進むのは、

どんな言語・文化であっても世界共通です。

あれこれ考え過ぎる前に、

笑顔で気軽に目を合わせてみると、

素晴らしい世界への扉が、自然に開くことでしょう。

 

さて、今年も1年、サンデーユニバーシティをお聞きいただき、

ありがとうございました。

どうぞ良い年末年始をお過ごしになってください。

                              石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   二人の架け橋( Make It With You ) / Bread


番組日記 | 2015年12月27日 08:00

12月20日(日)市場での適正

今週は、

城西大学 経済学部教授・経済学科主任、

増山 隆(ますやま・たかし)先生の授業でした。

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大手信託銀行で31年間勤務され、

現在は、

金融論、貨幣経済論、ビジネス英語をご専門に

教壇に立っていらっしゃる増山先生に、

信託銀行とは、信託という概念の成り立ちなど、

入門のお話を伺いました。


通常の銀行業務に加え、信託業務も取り扱うことから、

金融のデパートと称される信託銀行。

その取扱い商品は、

投資信託、遺言信託、不動産信託、教育資金贈与信託など、多岐に亘り、

一般的な銀行に比べて、委託者や受益者と呼ばれる関係当事者が多い分、

顧客に、より深く関わる業態だということが分かります。


信託という考え方の歴史は古く、

紀元前1700年頃、古代メソポタミア文明の時代から存在。

商人が商品を行商に預けて販売する代理業務や、

戦地へ出兵する前に財産を教会に寄託する風習などが、

その始まりとされているそうです。


今も昔も変わらないのは、

相手が信頼できるか否かを見極めて託すこと、

そして、

元本保証されず、相場により変動する商品・サービスを選択する場合の

目を養う大切さ。


営業担当や第三者からの勧めを受けて決断したり、

どのタイミングで売買を実行するか、

自分に合う行動か、など、

全ては自己責任が前提の行為。

重大な決め事には、充分な知識と、熟慮が欠かせないという現実を、

改めて思います。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年12月20日 08:00

12月13日(日)貼り薬のような人

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

長谷川哲也(はせがわ・てつや)先生の授業。

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先生のご専門である、貼付薬 = 貼り薬 は、

貼った個所に効く局所作用性と、

血液を通って全身を巡る全身作用性とに大別され、

現在使用されている全身作用性の貼り薬は、

狭心症、ニコチンパッド、アルツハイマー型認知症、

パーキンソン病、過活動膀胱など、

活用の幅が広がっているとのこと。

そして、

血中濃度の調整や投与期間、副作用のリスクなどを考慮し、

飲み薬と貼り薬は、

それぞれのメリット、デメリットを補完し合う存在であることも

解説していただきました。


高齢化社会にある現代、

全身作用性の貼り薬が身近な存在となってきていますが、

貼り薬の小型化が進んでいることにも注意が必要。

貼り薬の面積が倍になると、

皮膚に浸透する速さも倍になることを認識し、

自分自身で貼る場合も、

家族や身の回りの方の看病・介護をされる場合も、

用法・用量を正しく守ってほしいということでした。


正蔵師匠が仰った、

「 じんわり効く、

  やさしい貼り薬のような人でありたい 」 という表現。

専門的な表現でないことは承知の上で、

なかなか絶妙な表現であります。

医療・投薬が、本来、手当てをするというものであるならば、

症状や患部を包み込むように貼り付け、

薬効を、じっくり浸透させる貼り薬には、

人の体温に近い、やさしさが反映されているような気がします。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Honesty / Billy Joel


番組日記 | 2015年12月13日 08:00

12月6日(日)使用上の注意

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

長谷川哲也(はせがわ・てつや)先生の授業でした。

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医療薬学分野のうち、

薬物の体内動態がご専門の先生は、

主に、貼付薬 = 貼り薬に注目して、

その進化を研究していらっしゃいます。

貼り薬には、

貼った所に効くものと、血液に入って効くものとがあり、

対象となる症状と、

効く時間、効果の強さに合わせて、使い分けられているのだそうです。


また、貼り薬には、初回通過効果や経皮治療システムといった利点があり、

現段階では、実用化されたものは一部に止まっているものの、

将来的には、活用分野の拡大が期待されています。


初回通過効果とは、

一般的な飲み薬が、小腸で吸収された後、肝臓で分解され、

薬剤の一部が体内に入らないデメリットがあるのに対し、

貼り薬は皮膚を介して体内に入る為、

分解されないということを意味し、

血液を介して効く、経皮治療システムによって、

例えば、

認知症の患者さんなど、

薬を飲んだか否か記憶していない場合には、

周囲の人が、貼ってあるか否か確認することによって

服用の判断が可能となります。


薬学の分野も、

技術革新や製品の改良が どんどん進んでいますが、

最終的に使用するのは、私たち1人1人。

正蔵師匠のように、

腰の痛みでお辛い時など、

ついつい

貼り薬を多く貼ってしまった経験がおありの方もいらっしゃるかと思いますが、

お薬は、くれぐれも、

用法・用量を守って使うよう、心がけましょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   My Cherie Amour / Stevie Wonder


番組日記 | 2015年12月 6日 08:00

11月29日(日)ヒトと好奇心

今週も、

城西大学 理学部 教授、

石川 満(いしかわ・みつる)先生の授業。

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今回は、

先生がご専門分野をお選びになった経緯から

お話が始まりました。


学生時代、研究室を選択する時期に差し掛かった石川先生は、

研究室に備えられていたレーザーの実験装置に目を奪われ、

「 かっこよいと思った 」 のだそうです。

今でこそ小型・軽量化・効率化を果たした

レーザー装置、コンピューターの世界も、

当時の実験装置は机ほどの大きさがあり、

電源を入れても、すぐには起動しない代物でしたが、

先生は、

「 わからないことを知りたい 」 という強いお気持ちから、 

光化学の道へと歩を進められたとのことでした。


人生の岐路に立ち、

どちらを選択するのか、そして、その理由はと問われる時、

おしなべて、

なぜかしら惹きつけられる、

自分が進むべき道は、この道だ、といった、

理屈では語りつくせない衝動を覚えたという人は

少なくないのではないでしょうか。


やがて、就職した石川先生は、お勤め先で、

社のスローガンでもある 「 極限をめざせ 」 という大命題に挑みます。

先生のご専門分野における当時の極限は、

時間領域の極限、

つまり、短時間で光る、という課題への挑戦でした。


大きなテーマに立ち向かおうとする時、

石川先生は、周囲からアドバイスを受けたり、人脈を頼りに動いたりと、

身近なところからお始めになり、

また、

同じ時代に、世界で同じことを考えて挑んでいるライバルは必ず存在するもので、

そうしたライバルこそ必要であるとも仰っていました。


文系の私にとって、

理系の方々は感情に流されることなく、

常に理性的に判断し、進歩を続けていらっしゃるものと思っていましたが、

どちらも同じ人の行動である以上、

今、自分がしていることを客観的に判断しながら向上を図るには、

好敵手という名の相棒が不可欠だと知り、

にわかに、化学への親近感を覚えた次第です。


文系と理系、規模の大小はあっても双方に共通しているのは、

好奇心、でしょうか。

知りたい、学びたい、という原動力は、

すなわち、生命の源なのだと思います。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年11月29日 08:00

11月22日(日)長年の成果と交流と

今週は、

城西大学 理学部 教授、

石川 満(いしかわ・みつる)先生の授業でした。

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単一分子、ナノ粒子、光化学がご専門の先生に、

これまでのご研究内容と、その応用分野について、

ご解説いただきました。


石川先生が長年取り組んでこられたご研究の中で、

一定の極限に到達したもの ― 、

それは、

肉眼では見ることのできない一粒一粒を、電子顕微鏡で可視化する技術。

中でも、細胞を生きたまま可視化できるよう応用されたことで、

医療分野への貢献を飛躍させることができているのだそうです。

具体的には、

着色・蛍光・発光といった標識を与える技術と併せて、

薬剤の効果を追跡したり、

酸性・アルカリ性を判別したりと、

目下、

何を知りたいかによって、分子を選べるようになっているとのこと。


先生のご研究は、

昨年2014年のノーベル化学賞を受賞した

「超解像度の蛍光顕微鏡の開発」に通じるもので、

受賞した3氏のうち、

米スタンフォード大のウィリアム・モーナー氏との

折に触れた交流についても、

語って聞かせてくださいました。


100%文系脳ながら、

化学系の展示を見物することが大好きな私も、

これからは先生のお話を胸に、

亀の歩みを進めていきたいと思っています。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年11月22日 08:00

11月15日(日)一歩、一歩

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

大内善広(おおうち・よしひろ)先生の授業。

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前回の授業を踏まえ、

今回は、やる気とパフォーマンスのお話。

自ら考えたり、工夫したりしながら、柔軟に取り組める勉強・仕事は、

パフォーマンスが高くなる傾向があるのだそうです。

これは、自分の勉強・仕事を、

機械的・受動的な ' 作業 ' と捉えるか、

あるいは、能動的で創造性に富んだ ' 職業 ' と捉えるかが、

その人の意識次第で未知数であることも示唆しています。


心理をコントロールして、やる気を継続するには、

自己効力感を操ることが重要とのこと。

自己効力感=自分で効力を与える、

つまり、やれる気がする、できるかも知れないと思うことが

まずは大切で、

大きな目標の前に、

1日1日、今日だけやってみようと、小さな目標から始めると、

自信に繋がり、

翌日もできるようになるということです。


今回の授業では、

大内先生と、正蔵師匠がそれぞれ仰った、

教える、指導する際の心がけに学ぶことができました。

正蔵師匠は、

「 お弟子さんたちの良いところを伸ばし、やる気を削がないように 」、

大内先生は、

「 理想的な教え方というものは存在しない。

  個性に合わせて教えること。」 ―


学ぼうという気持ちがあれば、

森羅万象が先生・教材となり、

遭遇した出来事から何を学ぶか、

どう活かすかは、その人次第。

全ては、一歩一歩、コツコツ、ですね。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年11月15日 08:00

11月8日(日)成長し続けるには

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

大内善広(おおうち・よしひろ)先生の授業でした。

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先生は、教育心理学がご専門で、

現在、よりよい学習法や教え方を研究していらっしゃいます。


勉学にしても、お仕事にしても、

日々、感じるのが、いわゆるモチベーションの維持・向上の大切さ。

やる気というものは、自己実現したいという欲求の表れであり、

満たされることなく、発出し続けるものなのだそうです。

逆に、現状のままで充分、とか、

満足感を覚えてしまった場合、

人の成長は、そこで止まってしまうのだとか。


深く伺っていくと、

やる気は、外発的動機づけと、内発動機的づけの

大きく2種類に分類されるとのこと。

外発的動機づけは、人から言われたからやる、といった受動的な類のもので、

その行動自体が手段でしかありませんが、

一方の内発的動機づけは、知りたいから、面白いからやるという、

能動的、かつ行動そのものが目的になるというもの。

つまり、自分が成長できるかどうかは、

素直で前向きな、内なるエネルギーを、

自分自身がどうコントロールするかにかかっていることが分かります。

 

欲求の持ち方は人それぞれですが、

本来、快感としてインプットされているはずの

何かが出来た、とか、

誰かの役に立ったり、影響を与えたと実感することで、

やる気スイッチが、どんどん押されていくのが人の特性かもしれません。


1人で生きている人が存在しない以上、

何が契機となって、やる気が出て、

自己実現へのアプローチを増やすことが出来るか分かりません。

人や本、物事、言葉など、

森羅万象との出会いを大切にしつつ、

そうした出会いへの感謝を忘れずにいようと思います。

                        石川真紀


番組日記 | 2015年11月 8日 08:00

11月1日(日)限界なき学び

今週も、

城西大学 教務部長・経営学部 教授、

新井浅浩(あらい・あさひろ)先生の授業。

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今回は、新井先生が2001年頃から研究を続けていらっしゃる

イギリスの公立初等学校、ロックザム小学校の取り組みと、その歩みについて、

解説していただきました。

ロックザム小学校は、2001年当時、イギリス全土の中でも問題校として知られ、

このままでは廃校の道が避けられないほど荒れていたそうです。

そうした中、現・アリソン校長が就任、

' 限界なき学び ' を信条とした教育が功を奏し、

校長就任から3年後には、最優秀校の評価を得るまでに変貌を遂げました。


基本的な理念となっているのが、

限界なき学び、つまり、子どもの能力を固定的に捉えないこと、

全員が主役とする教育。

そして、殊、ロックザム小学校のケースでは、

こうした理念を児童・生徒にだけ要求するのではなく、

教師も、校長も、学校全体も大切にし、

成長・向上し続けようという姿勢に、

その素晴らしさがあります。


年齢・性別に関係なく、

人の成長には、一義的な尺度や一定の期間で測りきれないものがあるはず。

1人1人が、持てる力を自然な過程で、かつ遺憾なく発揮することこそ、

人間らしい社会への第一歩になるでしょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Shining Star / Earth, Wind & Fire


番組日記 | 2015年11月 1日 08:00

10月25日(日)心を育む

今週は、

城西大学 教務部長・経営学部 教授、

新井浅浩(あらい・あさひろ)先生の授業でした。

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先生のご専門は、教育学。

主に、イギリスの小学校の教育方法を対象に、

研究を進めていらっしゃいます。


ご研究内容の中でも特に象徴的なのが、

昨今、日本でも話題となっている道徳教育。

教育史上、もともと宗教教育からスタートし、

1960年代からは、

人格、社会性、健康、経済のイニシャルから、

P.S.H.Eと銘打った包括的・総合的な教育へと移り変わり、

21世紀に入って以降は、さらに、

市民社会を支え得る人間を育てるシティズンシップ教育が加わったそうです。


いずれも、日本の公民の授業などのように、

知識中心の教育ではなく、

実社会で必要なこと、価値と関わる部分を

実践的に学ぶ場が成熟しているようです。

そして、中央政府が指導要領を設けて陣頭指揮を執るのではなく、

各学校が独自の教育スタイルを進め、中央政府が追認するというのも、

イギリスならでは。

平等な教育をという理念のもと、

画一的に隅々まで規制しがちな日本の教育現場とは、

文字どおり対極にあるような気がします。


一方、

親や教師は、携帯電話もITもなかった時代に育ち、

今の子どもたちの実感が分からないのが現状。

未来へ進むということは、誰もが新しい経験を重ねるということですが、

古今東西、変わらずに受け継がれる人の心を育む視点は、

大人も子どもも、大切に持っていたいものです。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月25日 08:00

10月18日(日)遺志の真意とは

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業。

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今回は、在宅での看取り方について、

本人と周囲の心構えのお話から始まりました。

先生も、ご主人のお父さまを看護・介護されたご経験から、

特に家族など周囲の人々は、

とにかく、肩に力を入れずにいてほしいと、呼びかけていらっしゃいます。

在宅で過ごすことで大切なのは、

あくまでも、

行ってきます、ただいま、といった会話の一員で居続けられるとか、

生活音が聞こえるとか、そうした何気ない日常。

つきっきりでお世話をしなければと、

重荷に捉えてしまうと、

誰よりも本人が一番、

居心地の悪さを感じてしまいかねないからなのだそうです。


一定期間に限られたことでなく、

長期に及ぶ可能性を考えると、

' 分担とリラックス ' が重要とのこと。


そして、話題は、

昨今、浸透しつつある

エンディングノート、エンディングトークにも及びました。

正蔵師匠は、

「トークだと、その場で、お互いの出来ること、出来ないことを話せるが、

 ノートだと、出来なかった時に心苦しい」

とお感じになっているようです。

この思いに、先生は、

「エンディングノートを遺した本人は、

 100%そのとおりになるとは思っていないはず」、と。

最期は、本人も含め周りが作っていくもので、

エンディングノートは、本人の死後、

周囲が揉めるような事態に陥った場合、

引っ張りだせばいい、

その程度と心得るので良いのでは、とのことです。

最も尊重されるべきなのは、

本人と周囲がお互いを思い合ってきた過程であり、

思いどおりにならない何かが起きても、

まずは声に耳を傾けたり、意図を汲んだり出来ていれば、

長く禍根を残すような事態にはならないような気がしています。


究極的には、

何かを決めなくてはならない時、

その決定を、あなたが決めたことなら受け入れましょうと共有できるのが、

家族というものなのでしょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月18日 08:00

10月11日(日)後悔しない為に

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

高柳千賀子(たかやなぎ・ちかこ)先生の授業でした。

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初回の今日は、

老年看護学がご専門の先生に、

看取りのケアの大切さについて、解説していただきました。


家族であっても、医療スタッフなど家族以外の人であっても、

お年寄りを一番元気にする方法は、

1人1人の声に耳を傾け、とことん向き合うこと。

これは、病院での傷病者看護とも共通するのだそうです。


そして、先生が特に強調していらしたのが、

患者さん自身が、例えば、寝たきりや昏睡の状態に陥り、

話ができなくなった時でも、

体に触れたり ( タッチング )、耳元で話しかけたりして、

ぬくもりや音を届けてほしいということ。

病院や施設は、

入院している人の家族としてではなく、友人・知人として行く際など、

敷居が高く感じられるものですが、

学生さんたちへの指導の中でも、

看護する側から入院者本人の周囲の人たちへ、

遠慮しないように、近くで接してあげられるように、

勧めるよう、伝えているのだそうです。

入院者本人が、周囲の人たちと心地良く過ごせる為にも、

看護の中で、

清潔のケア、安全・安楽 ( 体のポジショニングなど ) が

行われているといった意味合いもあるとのことでした。


生活する場所が変わったり、

今まで出来たことが出来なくなったりすると、

その変化を受け入れるまでに、

人それぞれ、ある程度の時間を要するもの。

受け入れると、今度はそこから、

置かれた環境での次の生活が始まります。

正蔵師匠も仰っていましたように、

「そうしなかった時に、自分に後悔が残る」―。

1人1人が変化を受け入れ、前向きな生活を立て直すのは、

周囲の人も、本人も、同じ葛藤の中での歩みなのかも知れません。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月11日 08:00

10月4日(日)'遠隔反応'とは

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

原田恭宏(はらだ・やすひろ)先生の授業。

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今回は、

脳神経科学・理学療法を専門とする原田先生が

現在、独自に研究を進める遠隔反応について、

脊柱管狭窄症に悩む正蔵師匠へのデモンストレーションを交えながら

解説してくださいました。


遠隔反応とは、

患部を直接施術する前に、

患部でない部位を動かし、痛みを和らげることで、

患部に良い影響が生ずることを期待する、

リラクゼーションの一種。

もちろん、患部と全く無関係の部位ではなく、

歩く時に右手と左足が前に出る歩行反射を手足の動きに活用したり、

腰が痛い場合は、肩甲骨や手足の動きからアプローチするなど、

連動する部位から徐々に、患部の痛みを和らげ、

動きやすくするのだそうです。


そして、

遠隔反応を含む治療・リラクゼーションと共に大切なのは、

筋力を鍛えること。

筋力が弱まると、周囲の骨や筋肉に必要以上に負担がかかり、

痛みや動きにくさが増長してしまう可能性もあるようですので、

主治医の方と相談しながら、

適切なエクササイズ、トレーニング、リハビリテーションを

積み重ねることをお勧めします。


正蔵師匠も仰っていましたように、

痛いところをゴリゴリ強く揉んでいた従来のやり方を脱し、

現代は、痛みを避け、とにかくリラックスして、

患部を含む体と向き合う時代のようです。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年10月 4日 08:00

9月27日(日)理学療法・入門編

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

原田恭宏(はらだ・やすひろ)先生の授業でした。

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脳神経科学がご専門の先生に、

理学療法について、入門のお話を伺いました。

病気・怪我・加齢に伴って、

何気ない日常生活動作が困難になった場合、

運動療法や物理療法を用いて

少しでも元の生活に戻すよう導くのが、

理学療法。

起きて、立って、歩くことを主なアプローチとして、

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が役割分担の上、

リハビリテーションに当たっているのだそうです。


この授業中、

自ら、脊柱管狭窄症であることを明かした正蔵師匠。

長年、高座を務めるご職業柄、

ご本人曰く、「齢50の坂を越えてから」痛みを自覚するように。

原田先生も、

例えば、プロスポーツ選手が、

比較的早期に、変形性膝関節症にかかるケースがあるように、

骨に関するトラブルは、

職業によって進行具合が違うのは事実と仰います。


他方、近年は、

生活習慣病に起因する重大な障害や、

加齢に伴う症状により、

理学療法を用いる場面が増加している傾向も。


主治医の先生から

「完治は難しい。上手く付き合っていきましょう」と告げられているという

正蔵師匠。

では、上手く付き合っていく為の方法とは・・・?

来週の授業では、原田先生のご指導の下、

正蔵師匠がデモンストレーションに臨みます。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年9月27日 08:00

9月20日(日)演出によるイメージ

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

吉城寺尚子(きちじょうじ・なおこ)先生の授業。

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今回の例題は、フランケンシュタインとドラキュラでした。

 ' フランケンシュタイン 'の一般的なヴィジュアルイメージは、

巨躯で四角い顔、頭にボルトが刺さっていて、傷だらけ、というものですが、

実際のところ、フランケンシュタインは博士の名前で、

原作では、怪物(モンスター、クリーチャー)と称される無名の存在。

巨体で皮膚が黄色く、醜いと形容されているものの、

どのように ' 醜い ' のかは、詳説されていないそうです。


そして、興味深いのが、

映像化された時のキャラクター設定。

原作では、

怪物が読書することで人間らしい知性・感情を学ぶ場面がありますが、

映画では、ほとんど言葉を発せず、

周囲の会話や情報を理解できていないような描写が。

映像化する際には、いわゆる演出によって、

大勢の人々が理解しやすいとされる設定に、

半ば強引に導くことが少なくないようです。


一方の、ドラキュラ。

原作は、

周辺人物の日記や手紙、記事、報告書、録音の文字起こしで綴られ、

実際にドラキュラ伯爵自身が姿を見せるのは、

ラスト、人々と対決する場面だけとのこと。

また、近代国家が成り立つ前の20世紀初頭、

ヨーロッパ各地では君主政治によって民を治めていた、その労苦が、

ある種の象徴として

「ドラキュラ」という小説を生み出した背景も垣間見られます。


今回2週にわたる授業で取り上げられた主人公・物語は、いずれも、

100年以上の時を経て語り継がれている作品ばかり。

これから始まる秋の夜長、

各原作と向き合い、

固定化したイメージを、1つ1つ覆してみるのも一興です。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年9月20日 08:00

9月13日(日)魔女と魔男

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

吉城寺尚子(きちじょうじ・なおこ)先生の授業でした。

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西洋美術史がご専門の先生に、

美術に限らず広くイメージが社会に与える影響をテーマに、

解説していただきました。


例題に挙げられた魔女もヘラクレスも、

私たちがイメージとして抱いているのは、

主に、童話の挿絵や映画などによるもの。

魔女は、三角帽子をかぶり、鼻が尖がったお婆さんで、

箒に乗って空を飛んだり、人を蛙に変えたり、呪文を唱えたり、

鍋で何かを煮ている怪しい存在というのが、

定番のヴィジュアルイメージとなっています。

しかし、

中世末期、15世紀末の文献に掲載されている魔女たちの図像・挿絵を確認すると、

頭が動物に変化していて、

干し草を集める二股の農機具に跨って飛んでいます。

他方、魔女の行動としては、

サバトと呼ばれる魔女や悪魔を崇拝する集会に、箒で飛んでくる魔女も居て、

怪しげな薬を作ったり、小さな魔物のような獣を連れていたりと、

今に伝わる定番イメージと似通った面も。


古今東西、女性蔑視や、男尊女卑など、

人の歴史に付きまとってきた根強い考え方が存在しますが、

師匠も仰っていたように、

魔女は居ても魔男が居ないのは、

古代から、女性への畏敬の念があったからなのかも知れません。

自分に出来ないことが出来るとか、

自分とは違うとか、

人が複数存在する所には、

畏れや、妬み、憎悪が生まれ、増幅してしまう萌芽も存在するようですが、

これから先、未来の世界は、

異なることを受け入れ、お互いを尊重し合い、

共存・共生を目指していきたいものです。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年9月13日 08:00

9月6日(日)お金でモメないために・・・

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授、

佐藤一郎(さとう・いちろう)先生の授業。

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今回は、先週の授業を踏まえて、

大学生と奨学金の話題から始まりました。

奨学金の中には、返済不要の給付型もありますが、

多くは返済を要する借金。

平成22年のデータでは、大学生1人当たり、

平均300万円程度、奨学金の貸与を受けているものの、

卒業後、返済できない人や、

そもそも、返済義務があることを知らない人もいるのが現状です。


日本学生支援機構から奨学金を借りている人が

3か月以上、返済を延滞すると、

信用情報機関に金融事故情報が掲載されます

( いわゆる、ブラックリスト  )。

そして、金融事故情報があると( ブラックリストに載ると )、

住宅ローンや自動車ローンを申し込もうとしても断られたり、

クレジットカードが使えなくなったりすることが考えられるのだそうです。

しかも、延滞が解消できたとしても、

解消されてから5年が経過するまでは、

金融事故情報のデータが削除されない仕組みになっているとのことです。


奨学金の貸与を受ける際には、

こうした要領を把握する必要がありますが、

学生自身が責任を持って行動できるよう、

教育機関や家庭が指導を強化することも大切です。


お金に関する話は、身近な人ほど話しづらく、

触れたくない、気後れする場合もあるものですが、

大事に至る前に、

話し合っておいてはいかがでしょうか。

ただし、デリケートな話題ゆえ、

言葉遣いには、くれぐれも慎重に・・・。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Tracy / The CUFF LINKS


番組日記 | 2015年9月 6日 08:00

8月30日(日)大学生と金融教育

今週は、

城西大学 現代政策学部 准教授、

佐藤一郎(さとう・いちろう)先生の授業でした。

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元銀行支店長のご経歴がおありの先生に、

銀行の社会的使命、あるべき姿について、ご解説いただきました。

預金を安全に預かり、

返済してくれそうな相手を選んで融資することが、

銀行の主な役割。

世界的な経済不安が相次いだ近年は、

企業が手堅くなり、借金を控える傾向が強くなった為、

銀行が実施する融資は減少し、

国債の取り扱いが増えているのだそうです。


そして、今回の授業のポイントとなったのが、

金融教育の大切さ。

銀行は昨今、社会貢献の一環として、

小・中学生を対象とした教育・見学会や、

現役世代・定年後世代が対象の各種セミナーなどを開催しているものの、

大学生に関しては、金融教育の機会が少ないとされています。


大学生は、親元を離れて自活の一歩を踏み出す時期であり、

さらには、

奨学金という名の借金をしたり、

家賃というまとまったお金のやりとりを、

人生で初めて行うようになる年代。

お金に関する教育で最も大切なのは、

誤った借金をしないことだと、

佐藤先生は仰います。

借金をする場合、身の丈に合った金額かどうか判断し、

支出のバランスをとった生活力を育む必要があります。

人生設計とお金の教育を両輪と捉える考え方を知るのには、

20歳前後が最適な時期なのだそうです。


私自身、大学生時代に金融教育を受けておいたら、

ものの見方がより強力になっていたのだろうと、省みる授業でした。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年8月30日 08:00

8月23日(日)恥のかき捨て、今は昔

今週も、

城西国際大学 観光学部 准教授、

内山達也(うちやま・たつや)先生の授業。

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千葉県・鴨川市では、現在、

松島再生プロジェクトが進められています。


八岡(ようか)海岸から大小7つの島々を望む風景を

日本三景・松島のイメージになぞらえ、

賑わいを取り戻そうというプロジェクト。


八岡海岸は、かつて、海水浴場として親しまれましたが、

今は、訪れる人がほとんどおらず、

隣の前原海岸に水をあけられているとのこと。

海水浴ブームが下火になったことに加え、

県道からの入り口が竹林に覆われ、分かりにくいのも、

客足が遠のいた原因と考えられています。


松島再生プロジェクトは、

内山先生や地元の有志の方々、自治体、学生さんたちが中心となって、

現在進行中。

これからの観光資源にとって大切なのは、

観光客と地元住民双方にとって、

' 良い場所 ' であることなのだそうです。

当該プロジェクトでは、例えば、

県道から海岸まで降りる道を、

地元の方々がウォーキングにも使用できるよう

整備することを検討しているのだとか。


そこに住まう人々が心身とも健やかに暮らしている様は、

一時的に訪れる人たちにも伝わるもの。

人と土地、文化を愛し、育む地域には、

良いお客さんが引き寄せられ、

そのお客さんもまた、愛され、育まれる ―

旅が恥のかき捨てだった時代は終わり、

相乗効果を生み出す大きなチャンスへと生まれ変わりつつあります。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  True / Spandau Ballet


番組日記 | 2015年8月23日 08:00

8月16日(日)旅先での出逢い

今週は、

城西国際大学 観光学部 准教授、

内山達也(うちやま・たつや)先生の授業でした。

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前回、ご出演の際には、

ご専門のアイヌ文化やアニメツーリズムについて

解説してくださった内山先生。

今回は、現在、学生さんたちと取り組んでいらっしゃる

千葉県・鴨川の観光資源を活かした

観光誘致について、

近況と課題を報告してくださいました。


今後の指針となりうるのが、

主に外国人観光客を対象としたモニターツアーを実施したところ、

人気を博したという文化体験。

外房域の漁師さんが着用する萬祝(まいわい)染めや、

郷土料理の太巻き寿司など、

当地でしか体験できない文化を

地元の方々から教わることで、

観光客にとっても、迎え入れる地元の方々にとっても、

発見と感動の連続となるようです。


旅というと、まずは、

訪れた先の景色や空気、食べ物との出逢いが待っていますが、

そこで待ち受ける人々との出逢い、

さらには、体験して持ち帰ることの出来る唯一無二のお土産もまた、

楽しみな選択肢として加えられるもの。


2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、

日本を訪れる外国人がさらに増えることが期待される中、

国内外を問わず、

その地を訪れた人が

1人でも安心・安全に周遊できる場所であると発信することで、

日本の豊かさ、平和の尊さ、何度でも来たくなる第二の故郷感を

広く知ってもらえる可能性が高まりそうです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Sunday ( すてきなサンデー ) / Buster


番組日記 | 2015年8月16日 08:00

8月9日(日)世界に1つだけの・・・

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

太田昌一郎(おおた・しょういちろう)先生の授業。

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泌尿器科の医師でもいらっしゃる太田先生。

男性ホルモンが影響するとされる前立腺癌は、

早期発見・治療がかなえば、

予後がそれほど悪くない病なのだそうです。


原発部位を問わず、

国・地域ごとや、食生活、住環境、生活習慣など、

多様な原因が複雑に絡み合って出来ると考えられている癌。

まずは、各条件や傾向を知ることが大切ですが、

自分自身の肉体は、世界に1つしかなく、

一般的な条件や傾向に当てはまらない可能性も

もちろんありますので、

不安を過度に抱える必要はありません。


日頃から心身共に健康を保ち、

正しくおそれ、備える為に、

検診を受けることが大切なのだと、

先生のお話から再認識する授業でした。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Beach Baby / First Class


番組日記 | 2015年8月 9日 08:00

8月2日(日)免疫という体内戦士

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

太田昌一郎(おおた・しょういちろう)先生の授業でした。

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泌尿器科の医師で、臨床病理学がご専門の先生に、

癌をめぐる研究・医療の現状と検診の大切さについて

ご講義いただきました。


医療が日進月歩で進む中、

細胞の癌化に関係する遺伝子は、

ある程度、同定されてきているとのこと。

私たちの肉体は、日々、

細胞の分裂と新陳代謝を繰り返しながら

生命を営んでいる為、

癌化という現象は誰にでも起こり得るのだそうです。


こうすれば、あるいは、これをしなければ、といった

決定的な予防手段はないのが現状ですが、

少なくとも、免疫力が下がらないようにすると、

様々な病を寄せつけず、

罹ったとしても軽度で済む傾向にあるようです。

例えば・・・

規則正しい生活をする、とか、

体を冷やさないようにする、

イライラ、クヨクヨせず、楽しく笑って過ごす、など。

時々、思い起こしながら、

暮らしていけると良さそうです。


そして、昨今は、

血液検査で、体内のことがかなり判るようになっているようですので、

億劫がらずに、健康診断、検診を受けることが大切。

自覚症状や異変を覚える前に、

健康な状態のデータを医療機関に記録しておいてもらうことも

重要です。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年8月 2日 08:00

7月26日(日)積み重なる歴史

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

橋本理子(はしもと・あやこ)先生の授業。

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今回は、

先生が研究されているアナベラ・ケント女史の例など、

今では各地に定着している社会福祉の事例について、

解説していただきました。

アナベラさんは、

第二次世界大戦後、日本の占領に関わったご主人と伴に、

アメリカから来日。

医療ソーシャルワーカーとしての実績を活かして、

日本に滞在した7年の間に、

埼玉・浦和の民生委員制度改革を行ったり、

保健所の原形を造ったりと、

その名前よりも功績・システムが残った功労者。


また、

長野・上田が発祥とされるホームヘルパーのシステムは、

当時の市職員の中でも特に意欲的な人物が主導して

構築されたのだそうです。


古今東西、変革には鍵となる人物が存在し、

何かがおかしい、とか、

こうすればもっと良くなるのに、といった

周囲の不満を上手に汲み取って、

人々の暮らしを少しずつ向上させてきた歩みを垣間見ることができます。


橋本先生が授業の締めくくりとして仰っていた

「 歴史は、1人1人の人生の積み重ね 」 という言葉。

福祉はもちろん、社会を巡るあらゆる事象は、

過去・現在・未来が全て関わっているものであり、

自分たちさえ良ければ、

後のことは関係ないという類のものでもなければ、

反対に、

自分たちの代では叶わなくても、

後世に生かしてほしい、という思いも。


日々の生活を着実に送る中では、

一息に、劇的な変化を遂げることは難しくても、

一進一退を繰り返しながら、

10年単位、100年単位で僅かずつ前進するのが、

人類の歴史なのかも知れません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  I'll Be There / The Jackson 5


番組日記 | 2015年7月26日 08:00

7月19日(日)日本を作り直すには

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

橋本理子(はしもと・あやこ)先生の授業でした。

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社会福祉学、地域社会福祉史がご専門の先生に、

日本における福祉の歴史を、

戦前から解説していただきました。

福祉が国の施策として形作られていなかった戦前、

篤志家が民間の施設を使用して、

持てる者が持たざる者に与える

自警的な福祉を行っていました。

こうした動きは、明治時代に生まれ、

大正デモクラシーの頃に福祉の対象が広がったようです。


やがて迎えた、終戦・敗戦。

日本の人々の多くは、住む所も職も失い、

過酷な困窮状態に。

GHQ( =連合国最高司令官総司令部 )の指導の下、

国民が基本的な権利として福祉を平等に利用できるよう

制度として確立されるようになっていった経緯があるそうです。


全国の各自治体には軍政部が置かれ、

非軍事化、民主化、公私分離の政策が進められた中で、

それぞれ、担当官の意向が

色濃く反映された時期でもあったのだそうです。


日本が施策や法整備を導入・改正する際、

欧米のケースを参考にしてきた事例は少なくありません。

' こういうものだから 'と為政者が持ち込むことを決め、

市井の人々は、体制について考える暇もなく、

地道に、勤勉に、日々の暮らしを建て直し、

戦後の豊かさ・富を築いてきた面があるように思います。

不穏な議題が続く昨今、

これからの日本社会は、

役割を分担したり、任せたりの、' しっ放し 'から卒業し、

お互いの言動を確かめ、チェックし、共有し合うことで、

作り直していく時代です。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年7月19日 08:00

7月12日(日)水槽に学ぶダイバーシティ

今週も、

城西大学 理学部、

佐野香織(さの・かおり)先生の授業。

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今回は、先生のご専門分野のうち、

様々な魚類の卵膜や生態・習性を列挙して、

ご解説いただきました。


例えば・・・

カタクチイワシの稚魚は、卵膜を缶切り型に破って出てくるそうで、

ウナギの稚魚は、頭部で孵化酵素を分泌、

ゼブラフィッシュの稚魚は、

卵の中でクルクル動くので、酵素が卵内中に行きわたり、

メダカは、藻に卵を産み付ける沈静卵に分類されるそうです。


魚類と一括りにしても、

その姿・形や暮らしぶり、

生活環境や好んで食べる餌も様々。

そして、それぞれに上手く住み分けながら、

生態を形成していることを考えると、

私たち陸上の生物も、

お互いをもっと尊重し合いながら共存共生していかなければと、

生命の必然性を思い知ります。


先生がお話の中で触れていらした、小学校の飼育実験での一コマ。

多くの児童は、孵った魚に目が行き、

稚魚が育って出てきた卵膜には、ほとんど見向きもしない。

世の中には、生き方も考え方も多様に存在することを認識し、

一般的な視点と、独自の視点を併せ持つ為にも、

観察眼を養うことの大切さを感じます。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Separate Ways / Journey


番組日記 | 2015年7月12日 08:00

7月5日(日)命の歴史

今週は、

城西大学 理学部、

佐野香織(さの・かおり)先生の授業でした。

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進化学・分子生物学の中でも、

魚類の卵膜をご専門とする佐野先生。

稚魚が卵からかえるときに分泌される

卵膜を分解する酵素=孵化酵素について、

研究されています。


脊椎生物すべて、同じ成分からなる卵膜。

ただ、魚類の場合は特殊で、

古来から存在する魚類を含む多くの生物は、

卵巣で卵膜を合成していますが、

進化上、比較的新しい魚類

( '新しい'と言っても、およそ5億年ほど前から現代にかけて ) には、

卵膜を肝臓で合成するものも出現したのだそうです。

肝臓で合成された卵膜は、

卵巣で合成されるものに比して、

受精した際に、より硬化することが可能で、

つまり、

外敵から稚魚を守る確率を高めることができるようになりました。

そして、

卵膜の硬軟に合わせて孵化酵素も進化し、

卵膜を柔らかくしたり、

完全に溶かしてしまうタイプの酵素をもつ

魚類も存在するとのことです。


何億年という単位で脈々と受け継がれる命の歴史―。

数字を目にするだけで気が遠くなりそうですが、

生きものたちは、いつの時代も、

生を逞しく全うする為に人知を超えた進化を重ね、

私たち人類もまた、

着実にその中で生を営んでいることを省みます。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年7月 5日 08:00

6月28日(日)アナログ時代の責務

今週も、

城西国際大学 メディア学部 副学部長・教授、

金田克美(かねだ・かつみ)先生の授業。

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邦画の美術監督は、

かつて、金田先生のように撮影所で学び、

先輩のもと、

サード助手、セカンド助手、チーフ助手として段階を踏みながら、

独り立ちの機会を与えられるまでに

じっくりと成長していったものだそうです。


時を経て、

映像そのものが身近になった現代、

極端に言えば、1人で部屋にこもったまま気軽かつ簡素に、

撮影・制作から加工、配信に至るまで出来るようになりました。

それに伴い、

映画という映像文化への熱い思いが、

以前よりも薄れてしまった寂しさを、

金田先生はお感じになっていると仰います。


撮影・制作現場では、

関わる人が多いほど、熱気が渦巻き、

1人1人の仕事に敬意を払いながら

極度の緊張感を胸に、本番に臨みます。

失敗は極力避けたい、修正なんて考えない現場が残した記録には、

映像であれ、音楽であれ、

そこに居合わせた人だけが共有する独特の息遣いが刻まれているはず。

技術革新や経費削減により、

利便性が高まった反面、

加工・修正によって生命体らしさからは遠のいてしまった面も

否めません。


関わる人数や、作り方は変わっても、

体温や匂いを感じさせる作品こそ、不朽であってほしい。

アナログとディジタルの両方を知る私たちにとって、

そうした感性を分かち合うことは、

責務かもしれません。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年6月28日 08:00

6月21日(日)座組というプロ集団

今週は、

城西国際大学 メディア学部 副学部長・教授、

金田克美(かねだ・かつみ)先生の授業でした。

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1980年に入社された日活で研鑽を積み、

88年には日本アカデミー賞優秀美術賞を受賞され、

映像美術の世界を牽引していらっしゃる金田先生。

これまで手掛けてこられた

「次郎物語」、「地下鉄に乗って」、「パッチギ」、「山桜」など

数々の作品を通じ、

時代考証や舞台となる土地の特徴、

当時の人々の日常生活をいかに画面に反映させるか、

試行錯誤を重ねていらっしゃるのだそうです。


映画においては、監督という大黒柱が居て、

その傘下に、右腕として構えるのが美術監督。

例えば、掛け時計1つとっても、

監督のイメージに合わせて5~6個、候補を用意し、

その中から1つが選ばれることも。

世界のクロサワこと、黒沢 明監督のように、

頭の中に、絶対的な映像イメージがあり、

上意下達のスタイルをとる監督もあれば、

美術は美術監督にと、

各部門を担当するスタッフに一任するタイプの監督もあり、

おしなべて、

傑作が出来ると次も同じ座組で、と、

関係者の絆が深まっていく傾向にあるものだということです。


金田先生が美術を手掛けた最新映画は

今秋公開予定の「起終点駅 ターミナル」。

場所選考に苦労されたという

舞台・釧路の家屋に注目、ですね。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年6月21日 08:00

6月14日(日)安心・安全を持続させるには

今週も、

城西国際大学 経営情報学部 副学長・教授、

野澤建二(のざわ・けんじ)先生の授業。

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私たちが日々、お買い物で訪れる

スーパーマーケットなどの小売店では、

レシートの情報とポイントカードの情報を併せて

顧客の購買行動を分析する、

バスケット分析 ( 買い物かご分析 ) が為されているそうです。

ある商品を買った人の買い物かごに、他には何が入っているかという

関連購買情報を調べ、

以後、それらの商品を近くに陳列する方法が浸透。

そのお店をよく利用する顧客へのサービス向上を図るとともに、

どういう顧客が、どういう商品を購入しているのか

データを分析し、

小売店やメーカーにとって有益な情報を得ています。


また、新商品が発売された際に、すぐ買う人を

市場ではアーリーアダプターと呼称。

アーリーアダプターが多い商品ほど

ヒットする可能性が高いと言われているそうです。


かつて、

マーケットが小規模で、

町の商店街など

商品・サービスを提供する側と利用する側が

ある程度限定されていた時代は、

売れるか売れないか、

成功するか失敗に終わるか、は、

経験や勘といった

不確かながら愛すべき情報にすがっていた面があったはず。

POSシステム ( 販売時点情報管理 ) が普及した現代は、

事例を広範から集積することが可能に。

顧客の情報を管理・分析することによって、

製造業や小売業にとっては、

戦略を構築・決行する為の明確な根拠となり、

重宝されるようになりました。


分母がいくら大きくなっても、

1人1人の顧客と企業・団体が、

1つ1つの商品・サービスを通じて繋がっていることに

変わりはありません。

私たち消費者は、

楽しみながらも厳しい視点を持って商品・サービスを利用し、

そして、

商品・サービスを提供する企業・団体側も

1つ1つの声を大切にすることが、

安心・安全な社会を持続させる為には不可欠です。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年6月14日 08:00

6月7日(日)購買心理

今週は、

城西国際大学 経営情報学部 副学長・教授、

野澤建二(のざわ・けんじ)先生の授業でした。

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POSシステム ( 販売時点情報管理 ) を開発された

野澤先生。

導入されて、およそ20年を経て、

現在では、企業への普及が、ほぼ100%に達し、

バーコードの普及も90%を超えました。


商品・サービスを提供する企業にとっては、

何がいくつ売れたかが重要。

POSシステムで集められる情報により、

科学的・分析的に売り場を運営することが出来る利点があります。

一方、私たち消費者にとっては、

欲しい商品・サービスが効率的に手に入ることが期待されます。


そこで、普及・活用が進められているのが、

スーパーなど小売店のポイントカード。

小売店にとっては、

顧客の属性と購買傾向を情報として吸い上げ、

消費者に対して、

ポイントや割引を通じて、

速やかに利益を還元する仕組みが成立しています。


実際、ある小売店を利用する顧客のうち、

売り上げの80%を、上位20%の顧客が占めるというデータも。

小売店は、ポイントカードを提示する顧客が多いほど、

データを分析しやすく、

消費者も利用率に応じて利益還元を受けることができ、

双方にとって、

より価値のある売り場を作り上げる協同の構造が存在しているということ。


消費者としては、

よく利用する店の一員として、

商品やサービスの向上に一役買っている自覚を持ち、

なぜ、その商品を買おうと思ったのか、

自らの心理を分析してみるのも面白そうです。


番組日記 | 2015年6月 7日 08:00

5月31日(日)改革の波への備え

今週も、

城西大学 現代政策学部 助教、

望陀芙美子(もうだ・ふみこ)先生の授業。

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今回は、

農産物における日本の現状について、伺いました。


先生のご指摘によってハッとさせられたのが、

「食生活は、本来、保守的な行為」という考え方。

長期的には、例えば、

今まで米食がメーンだった人が、パン食中心の生活に変えるなど、

食生活を変革するには、3世代かかると言われているそうです。

中・短期的、つまり日常生活を省みても、

家庭料理・外食問わず、

食べ慣れた、口に合った食べ物を定番として食す傾向があり、

初めて見る食べ物や変わった味付けのものは、

もし美味しいと思えなかったら...と躊躇し、

なかなか選ばないのは確か。


食料自給率が、カロリーベースで4割に満たない日本は、

大豆や小麦といった主要な食材でさえも

大半を輸入に頼っているのが現状。

日本未上陸の食材や、国産神話の根強い食材の輸入をコントロールし、

保守的な行為である食生活を支えるのは、

まさに至難の業と言えます。


今後は、

JA ( 農業協同組合 ) の改革や、

TPP ( 環太平洋経済連携協定 ) の進み具合によって、

私たちの食生活に影響が及ぶ可能性が大いにあります。

国内の状況を見るかぎり、

ひとたび生じてしまった生産者と消費者の間の距離を、

もとに戻しつつ、よりよい形を模索している最中ですが、

生産者と消費者が一体となって

改革の波に備えることが望ましい時期に差し掛かっているのかも知れません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  If I Saw You Again / Pages


番組日記 | 2015年5月31日 08:00

5月24日(日)消費者ができること

今週は、

城西大学 現代政策学部 助教、

望陀芙美子(もうだ・ふみこ)先生の授業でした。

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先生のご専門が食と農の経済学ということで、

私たちにとって身近な直売所やスーパーなどの話題から

授業が始まりました。


自給自足の場合は、

生産者と消費者が同じか、あるいは、両者の距離が近いですが、

経済が発展すると、

生産者と消費者の距離が遠くなり、情報格差が広がる傾向にあります。

生鮮食料品、農産品に関する生産地や生産方法などの諸情報は、

生産者が豊富に持ち、

消費者は、そうした情報を求めて努力します。

一方で、

消費地や消費者のニーズに応じるのも生産者の資質による部分が多く、

かつて、

商店街の八百屋さんから

野菜や果物を購入するのが主流だった時代に立ち返るべく、

生産者と消費者の信頼関係が見直されているのを実感します。


今年4月からは、機能性表示食品制度が始まり、

食品に関する ' 情報 ' の信頼度が

改めて問われるようになりました。

情報も商品も、

私たち消費者は提供されたものの中から選択する

比較的弱い立場にありますし、

同じものを食しても、

保存状態や体調によって変わってくる面も。


食と農は、

日々の健康や生き方そのものを形作る源ですから、

少なくとも無関心・無頓着からは一歩踏み出し、

産地や旬、価格とのバランスを意識・注視し続けることが

大切だと感じます。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年5月24日 08:00

5月17日(日)社会を繋ぐ糸

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

中村 洋(なかむら・ひろし)先生の授業。

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今回は、

先生が製薬会社勤務時代に研究を手がけられた

痛風のお薬、

Topiroxostat( トピロキソスタット )のお話から始まりました。

創薬プロセスのうち、

第一段階である

世にまだない化合物の探索を専門とする

中村先生。

2013年に医薬品として承認されるまで、

研究には

およそ10年の歳月が流れたのだそうです。


未来の世の中を予測しながら、

実際に市販されるに至るかどうか定かでない研究を続けるのは

たやすいことではないはず。

しかも、

自分たちが世に送り出したお薬を使う患者さんと

直に接することはほとんどないようで、

薬剤師さんから

「 先生が創ったお薬、出てます 」と言われることで、

誰かの役になっていることを実感すると、

先生は仰います。


中村先生曰く、

「 1つの科目を突き詰めることが大切。

  その周りに色々なものが見えてくる 」-。

創薬に限らず、

1つの道を究めた方々に

ある程度共通する哲学という気がします。

創薬が、

化学と向き合い、

その先の、患者さんの思いに寄り添う職業であるのと同様、

きっと他のお仕事にも、

' 繋がり 'を大事にできる

想像力が必要不可欠。


社会を構成する1つ1つには、

それぞれに支え、支えられている

見えない糸が確実に存在していることを、

再認識する授業でした。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  You Might Think / The Cars


番組日記 | 2015年5月17日 08:00

5月10日(日)一錠・一滴の願い

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

中村 洋(なかむら・ひろし)先生の授業でした。

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創薬化学・薬学教育がご専門の中村先生。

かつて、医師になることを志望していたものの、

薬学の道へ進むことを決意した学生時代、

ご自身曰く「挫折感を抱いた」とのこと。

そんな時、

再び奮起するきっかけになったのは、

「新薬を創ることができれば、

 医師が一生の間に診られる人数より

 ずっと多い人を救える」という

恩師の言葉だったそうです。


実際に新薬が誕生するまでは、

平均して10年~15年という期間と

数10億円~200億円規模の予算を要し、

しかも、

研究開発される中から晴れて

新薬として世に送り出されるものは、

日本で3万分の1、

外国では100万分の1というデータも存在するほど、

ごく一握りの狭き門。


基礎研究、非臨床試験、臨床試験(治験)、承認申請という

創薬プロセスを経る中で、

企業としては、

経営判断や特許出願など、様々な要素が絡む舞台裏も含め、

実に壮大なプロジェクトであると察することができます。


何年も先の世の中を予測しつつ、

広い世界のどこかで、誰かの役に立つことを信じ、

ひたむきに研究に従事する ―

お薬に込められた、その高い志に敬意を表します。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Touchin' The Wind / Dwight Twilley


番組日記 | 2015年5月10日 08:00

5月3日(日)男女、そして労使

今週も、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。

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有史以来、日本の代表的な家族は、

家長である夫が外で働き、

妻は家を守るものと、役割が明確に分担されてきました。

それは、

企業・団体が、

社員の家族全員を雇用し、手当てしてきたもので、

大正時代半ば頃から、こうした形態が浸透し始め、

昇給を追い風とし、

高度経済成長期に一般化した経緯があります。


やがて、産業構造が移り変わり、

1986年、男女雇用機会均等法が施行され、

企業・団体が労働力として男女双方を必要視し始めたのに伴い、

男性も女性も働くことが前提という考え方が

次第に定着したようです。


男性も女性も働くことになったから、

家事・育児も分担することになった、と、

そうした必要に迫られた側面もあるのは事実ですが、

どちらかが、どちらかに任せきりにするのではなく、

1人1人が自立した社会人として

主体的な生き方をする時代になったのだと、

これまで蓼沼先生の授業を受けていて感じます。


一方、

労働者を雇用する企業・団体にとっても、

一時的なライフイベントの為に離職させてしまうよりも、

経験や人脈を持った優秀な人材を

時短勤務や育児休暇を取得させながら上手く活用する方が、

断然、有利なはず。


目先の実務、収益に追われがちなご時勢であることを痛感しつつも、

商品・サービスを

消費者は厳しくも温かな眼差しで見守っているということを、

企業・団体は忘れてはならないと思うのです。

人を財産として大切にする企業・団体は、

必ずや、人の心に届く商品・サービスを生み出すことでしょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Sugar , Sugar / The Archies


番組日記 | 2015年5月 3日 08:00

4月26日(日)仕事のバトン

今週は、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。20150426-jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先生のご専門分野は社会的関心の高い事象ということで、

折に触れてご登場いただいております。

今回は、女性の社会進出と少子化をテーマに、

お話を伺いました。


統一地方選挙も終盤を迎えましたが、

女性の就労率を示す大きな指標である女性議員の数が、

日本はまだまだ少ないのが現状。

蓼沼先生曰く、

「『女性が輝く社会を』というスローガンがある時点で、

  まだ達成できていないということ」。


実際、ある統計では、

第一子出産後、7割近くの女性が退職している現実があります。

出産・育児を経験しながらも

女性が勤続・復職しやすい制度・環境の拡充が何より重要ですが、

今回の先生のお話で印象的だったのは、

女性自身も意識改革が要るのでは?という点。


例えば、管理職への登用機会を主体的に捉えるということ。

現在は、男性・女性問わず、

管理職になりたがらない人が増えているそう。

重責を担う立場になるのに、給料はさほど変わらず、

一方で、現場の仕事に愛着があり、離れたくない、などの理由から、

昇進試験がある場合も受けたがらない傾向があるのだそうです。

管理職・要職は、

企業・団体といった組織だけでなく、社会にとって必要で、

誰かがやらなければならないポジションとも言えます。

自分自身をマネジメントしながら、他のことにも従事するのは、

心身共にさらなる労力を要するのは確かですが、

組織全体、社会全体を俯瞰する視点を加えることで、

個人と全体が成長し、

ひいては、

自分自身の元々の専門分野にも還元されるような気がしています。


私が勤める文化放送という会社も、

雇用環境や産業構造が変わる過渡期にあり、

先が見えない状況ですが、

1人1人が、

' 守り 'よりも ' 攻め ' の分量を少しでも増やすよう努めることで、

次の世代に能動的に受け継げる物事があると信じていたいと思います。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  9 to 5 ( 9時から5時まで ) / Dolly Parton


番組日記 | 2015年4月26日 08:00

4月19日(日)お塩で美しく

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業。

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今回は、

先生がご研究の拠点として沖縄・石垣島をお選びになった理由から、

お話しいただきました。


南の島の海水は、北方の海水に比べて水温が高い為、

酸素がとけている分量が比較的少なく、

また、

生息する動物も比較的少ない為、

排泄物や人為的な汚染の心配を排除できることが、主な選定理由。

石垣島の中でも、人口が密集している市街地を避け、

西部・名蔵湾の沖合から採水し、製塩しているのだそうです。


そして、

昨今、食生活において話題になることの多い、減塩。

かつての食塩、

つまりナトリウムだけを大量摂取するのが人体にとって禁忌とされ、

およそ100種類もの多様なミネラル成分が含まれる海水由来のお塩を選ぶと、

より健康志向の食生活が期待できるとのこと。


美容の為には、粒子の細かいお塩を選ぶことがオススメ。

塩粒の表面積が多い方が、老廃物を吸着しやすいのと、

粗塩の場合は、

皮膚の角質を取り過ぎがちで、

肌に傷をつけてしまう恐れがあるからなのだそうです。


機会がありましたら、

先生が手がけていらっしゃる

石垣島のミネラルテラピー・ソルトスパ施設

「美塩 ( びあん )」を訪れてみたいと思いますが、

それぞれの目的やライフスタイルに合わせて

お塩を選び、

食と美容を自分なりに向上させていけると、

張り合いと前向きな気持ちを、

少しでも、生活に取り入れることが出来そうです。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年4月19日 08:00

4月12日(日)何も考えず・・・

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

川口健夫(かわぐち・たけお)先生の授業でした。

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以前、

抗がん剤の研究・開発に従事されたご経歴を持つ川口先生は、

現在、自然療法、

中でもタラソテラピーを中心に、

癒しの方法を研究されています。


ギリシャ語で海を意味するタラサを語源とするタラソ。

もともとは海の水・風を使って心身のバランスを整えることから始まり、

やがて、

海水を原料とする塩・海泥を使った癒しを

主にタラソテラピーと称するようになったそうです。


そして、川口先生のご研究の本拠は、沖縄県・石垣島。

ミネラルテラピー・ソルトスパの施設

「美塩 ( びあん ) 」を運営していらっしゃいます。

タラソテラピー専門の施設は多いですが、

製塩工場から始め、

海水由来の塩を使った入浴療法、ミネラルテラピーを提供している施設となると、

世界的にも珍しいとか。

皮膚を通して、海水に含まれる多様なミネラルを吸収し、老廃物を排出、

また、

関節に負荷のかからない海水入浴療法で、

全身をリラックスさせることで、

個人差はあるものの

爽快感とともに、深い眠りを得ることが出来るようです。


地球上のあらゆる生命体は、全て、海から生まれ、

私たちの体液成分も、海水とほとんど同じだと言われます。

社会生活、日々の暮らしを送る中で、

自覚の有無を問わず、ストレスにさらされがち。

時間も、人間関係も、約束事も、課題も、目標も、

とにかく、何も考えず、

自分の為に、

心身を解放するひとときを作ってあげたいものです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Clair / Gilbert O'Sullivan


番組日記 | 2015年4月12日 08:00

4月5日(日)自己管理

今週も、

城西大学 薬学部 准教授、

野部浩司(のべ・こうじ)先生の授業。

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今日は、先週の続きとしまして、

糖尿病が引き起こす、網膜症や壊死、内臓への負担など、

合併症について教えていただきました。


初期段階で糖尿病と診断された場合は、

生活習慣を見直して、

ダイエットや投薬治療により、

改善することも期待できるようですが、

重症化してから確定診断されると

改善までに時間がかかる可能性が高くなり、

自由な生活に影響を及ぼしかねません。


ゆえに、

糖尿病にかからないよう、予防することが一番大切。

予防は、

食事、運動、睡眠といった

基本的な生活習慣を見直すことから始ります。


食事は、全体的にカロリー数を下げる為、

出来るだけ管理栄養士さんの居るサポートチームのアドバイスを受け、

自分に合った食事を心がけるようにします。


睡眠・休養を含む生活時間については、

現代人は、とかく不規則になてしまいがちですが、

朝日とともに目覚めて昼間に活動し、

夜は早めに就寝する規則的な生活に近づけることが望ましいところ。


そして、運動については、

一般的に1人でスポーツするのが難しい環境を考慮し、

太ももを使う運動が効率的と、

野部先生は仰います。

ウォーキングや自転車で、坂道を上る時、

階段を昇る時、スクワットなど、

健康状態や体調に応じて、

大腿四頭筋を意識的に使う運動を適切に取り入れると、

消費カロリーを効率よく増やすことに繋がるそうです。


先生が締めくくりとして仰っていた

「自分の体は自分で管理すること」。

情報や商品・サービスが溢れている時代ですが、

自分の生活に関わる諸事を

しっかり管理することが基本、なんですね。

新年度が始まり、

新しい生活が始まった方も多いことでしょう。

まずは、日々の暮らしを軌道に乗せて、

変化に順応しながら歩んで参りましょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Let's Live for Today (今日を生きよう) / The Grass Roots


番組日記 | 2015年4月 5日 08:00

3月29日(日)大病の成因

今週は、

城西大学 薬学部 准教授、

野部浩司(のべ・こうじ)先生の授業でした。

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生理学・薬理学がご専門の先生に、

今回は、

糖尿病が引き起こす合併症の危険性について、

お話しいただきました。


糖尿病と確定診断された患者数は、

全世界で、およそ3億8000万人。

人数では、人口の多い国が上位を占めますが、

日本の場合、比率が高めで、

これまでも、そして現在も直面し続けている問題の1つです。


自覚症状がなく、

酷くなって大きな問題が出るまで放置されがちですので、

定期的に血液検査を行い、

基準値の範囲内で、自分がどの水準なのか、正確に知り、

適切な対策をとることが重要なのだそうです。


糖尿病、という病名から、

尿検査で病の有無が診断されると思われることも多いようですが、

実際には、

血液や血管に、じわじわと支障をきたし、

やがて、

大きな病気を引き起こす成因となるおそれが。


予防の為には、

自分の体が、どんな性質・特徴を持っていて、

身についた生活習慣と合っているのか、無理は生じていないか、

出来るだけ早めに知って、

食事と運動を少しずつ改善することが大切とのことです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Green River / Creedence Clearwater Revival


番組日記 | 2015年3月29日 08:00

3月22日(日)人の輪・人の和

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

倉持陽子(くらもち・ようこ)先生の授業。

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現在は、主に介護保険制度によって受けられる

様々なサービスなどを研究されている倉持先生。

介護福祉士の教育にも携わる中で、

学校の授業やテキストだけでは身につかないことの多さ、

そして、

介護職に求められる資質が多様であることを、

日々、実感していらっしゃる様子です。


介護をお受けになる当事者 ( ユーザー ) は、

現状や症状を訴えにくい場面が多く、

その分、介護職の立場としては

ユーザーの本音・真意を代弁できる人でありたいと

お感じになっているのだそうです。


また、団塊世代が75歳を迎える2025年には、

高齢者数がピークに差し掛かると見込まれていて、

地域包括ケアシステムの構築が

官民それぞれのアプローチで進められています。

医療・保険・福祉といった専門職によるフォーマルなサービスと、

家族・隣近所・ボランティアによるインフォーマルな支援を

組み合わせたシステムが、

理想的かつ現実的で、

ケアマネージャーがコーディネートを請け負う形をとります。


先生のお話を伺っていて強く感じるのが、

地域での人間関係の重要性。

慣れ親しんだ環境で長く暮らしたいし、

しかも、人様に迷惑をかけたくないというのは、

きっと多くの人々が願うこと。

何か起きてからでは、

慌てたり、焦ったり、判断を誤ったりしてしまいがちですが、

何か起きることを想定して、

身近な人と、今できる備えを話し合い、

できることから着手することが大切です。

備えることで、

介護予防や、健康寿命を伸ばす努力など、

そうならない為に出来ることも分かってきます。


まさに、正蔵師匠が仰っていたとおり、

「人の輪・人の和が予防に繋がる」、ということですね。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年3月22日 08:00

3月15日(日)'100%'に近づける為に

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 助教、

倉持陽子(くらもち・ようこ)先生の授業でした。

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高齢者福祉がご専門で、

訪問介護やケアの本質についてご研究中の先生に、

介護の基本と現状について、お話しいただきました。

 

介護職において、

最も所持が望ましいのが、介護福祉士の国家資格とされますが、

訪問介護をする為のホームヘルパーの資格を取得し、

働き始める例が多いのが実情なのだそうです。

他方、施設勤務の場合は資格がなくても働くことが可能で、

働きながらスキルアップを目指す方もいらっしゃるとのことです。

また、看護師は医療資格で、

介護士には制限されている医療行為を請け負いますが、

現在は、痰の吸引など一部の医療行為について、

所定の研修を受けることで

介護士も行うことが出来るようになっています。


介護の現場では、慢性的に人材不足で、

しかも勤続が難しいのが実情とのこと。

社会福祉士、及び、介護福祉士法が施行されたのが1987年(昭和62年)で、

従来からのヘルパーさんに活躍していただきながら運営してきたものの、

需要に供給が追い付いていません。

さらに、

少ない人数の介護職員で大勢の利用者に対応せざるをえない中、

人対人という実情に沿った個人の能力が求められる為、

その大変さは、想像を遥かに超えます。


世界的に未踏の高齢化社会へ突入している日本は、

その対策と現状について、諸外国から注目されています。

介護は、お受けになるご本人とそのご家族の為にあり、

どのように自分らしい生を全うし、

家族が受け止めているのか、

介護を提供する側と受ける側双方が納得した形は

百人百様という特性が。

もしかしたら、

100%納得できるということは難しいのかも知れませんが、

だとすれば、

どんな状況にあっても相手への敬意と感謝を忘れず、

共に分かち合う思いで居られたなら、

' 100% ' に

幾ばくか近づくことができるような気がしています。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年3月15日 08:00

3月8日(日)答えは1つ?

今週も、

城西大学 理学部 教授、

神島芳宣(かみしま・よしのぶ)先生の授業。

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先週に続く、トポロジーのお話の中で先生が仰ったのが、

「トポロジーの感覚は、もともと私たちが持っていて、

 何かの契機で閃くのでは」ということ。

例えば、自転車。

車輪が四角や三角だったら平らな道を走行することができず、

経験的に丸い車輪が一番良いことを、私たちは知っています。

自転車の車輪は丸、というように、

' それしかない ' と説明するのが、

自然科学、トポロジーの考え方なのだそうです。

難解ではありますが、

感覚的に持ち合わせているものと分かると、

トポロジーなるものが、少しは身近に感じられます。


続けて、頭の体操となりましたのが、

三角形の内角の和は、180°?というもの。

平面に描かれた三角形は、

辺が直線ですから、内角の和は必ず180°になりますが、

地球儀のような球面に三角形を描くと、

辺は放物線、つまりカーブになりますから、

内角の和は180°より大きくなります。

逆に、内側にカーブした双曲線で三角形を描くと、

内角の和が180°より小さくなり、

漸近線として果てしなく辺を伸ばすと、0°になることも。

先生のお話を伺っているうちに、

遠い昔、学校時代に撫でた記憶が蘇ってきました。


私たちは一般的に、中学・高校の数学で

三角形の内角の和が180°という、

いわゆるユークリッド幾何学をもとに学びますが、

神島先生曰く、

「そろそろ、中学・高校でも球面幾何をやってみては?

 様々なアイディアを持った人が育つはず」。


正蔵師匠も仰っていましたように、

答えが1つではなく、幾つもあるということ、

そして、

常識と思っていたことが

常識ではないこともあると知ることの意義を感じます。

学校の限られた学習時間内で、

生徒全員が平均的に理解するのが難しい内容も多いと思いますが、

興味・好奇心を示す生徒さんには

先生が他の見方も教え示してあげられるような、

1人1人と向き合う教育がかなうと良いのでしょうね。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Respect / Aretha Franklin


番組日記 | 2015年3月 8日 08:00

3月1日(日)異次元への入り口

今週は、

城西大学 理学部 教授、

神島芳宣(かみしま・よしのぶ)先生の授業でした。

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幾何学、トポロジーがご専門の神島先生に、

空間形問題の入門のお話を聞かせていただきました。

以前、同数学科の高山 晴子先生にも教わった

コーヒーカップとドーナツ面の代表例で知られるトポロジー、

ご記憶の方、

よく理解していらっしゃる方も多いことと思います。

正蔵師匠と私は・・・

神島先生や高山先生を、想像以上に困らせてしまったことでしょう。

そんな私たちに授業してくださった両先生に、

この場をお借りして、御礼申し上げます。

このご縁を、これからも宜しくお願い致します。


私のような凡人には理解しがたい分野を究めていらっしゃる

神島先生。

そもそも、トポロジーに興味を抱いたのは、

1971年に大学へ入学された当時、

何か楽しいことはないかと探している途中、

大学生協の書店で最初に手に取ったのが、

「トポロジー」と書かれた書物だったから、なのだそうです。

あれから40年以上の時を経て、

理解が深まる面が増えるのと同時に、

疑問点も増え、

益々わからなくなる、と、

先生は仰います。


1つの道を究めるということは、

つまり、そういうことなのでしょう。

1人1人、それぞれの持ち場で、

ひたむきに、真摯に取り組んでいると、

これがゴールと思った瞬間に次のスタートがやってきて、

気づいた時には、きっと、

その人にしか見えない景色が広がるもの。


そして時には、

自分の生業、専門分野と異なる世界の話に耳を傾けることで、

普段は使っていない脳が活性化され、

本業に結びつくヒントが得られることも。

サンデーユニバーシティが、そういう場であることを

再認識するひとときでした。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年3月 1日 08:00

2月22日(日)違和感?標準?

今週も、

城西国際大学 観光学部 准教授、

デイビッド・ウィリアムス先生の授業。

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今回は、冒頭、

世界の出国率に関するデータから話題が展開しました。

ヨーロッパ各国をまとめると、リピーターを含めて100%

(ただ、フランスは40%と、中には低い国もあります。)、

イギリスは100%近く、

アメリカと日本は18%。

アメリカと日本は同率ですが、両国は背景が異なります。

アメリカの場合は、大陸の為、

国内に多様な気候風土があり、

わざわざ外国へ旅行しなくても

観光資源が豊かであるという理由があるそうです。


また、デイビッド先生のふるさとイギリスと、ポルトガルは、

大西洋文化として括ることが出来、

食べる魚や、天候、文化など、似ている部分が多いとか、

スペインは、大西洋と地中海、両方に面している分、

双方の恩恵を享受する面白さもあるとか、

地形や、位置、近隣諸国との関連によって、

国民の暮らしや行動が

様々に影響される様子も垣間見られました。


イギリスと日本は、

同じ島国であることから共通点も少なくありませんが、

デイビッド先生が指摘されたように、

地下鉄の路線図や、道路、番地の表示など、

違和感を拭えないものも。

各々、理由を伺っていますと、

親切すぎる、とか、わかりにくい、とか、

デイビッド先生の着眼点に感心すると同時に、

私たち日本人にとっては当たり前のことが

見方を変えると奇異に映る例が、

イギリスと日本にかぎらず、各国・地域ごと、

そこかしこに存在するのだということを、

思い知らされました。


それぞれの国・地域ごとに、

歴史と文化、生活習慣が今の暮らしを作り上げていますので、

どちらが良い悪いと評することは野暮ですが、

日本から外国へ出向くと、

日本の商品・サービスがいかに優れていて、

親切さ、おもてなしを追究し続けた賜物であるかということに

気づくこと、しばしば。


電車が時間どおりに運行されていることも、

宿や飲食店で従業員が客の空気を察することも、

日本が日本らしく育んだ成果であり、

一歩、国外に出る時には無いモノと覚悟しておくと、

結果的にストレスが少なくて済むのは確かです。


私たちの代では途上に終わったとしても、

将来的には、

商品やサービスのグローバルスタンダードが

どんどん発展し、

国・地域同士、良いモノを取り入れながら

切磋琢磨、成熟の傾向を見る時が訪れるかも知れません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU
  
   ( 君の瞳に恋してる ) / Boys Town Gang


番組日記 | 2015年2月22日 08:00

2月15日(日)ひとつの世界

今週は、

城西国際大学 観光学部 准教授、

デイビッド・ウィリアムス先生の授業でした。

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イギリス・ロンドンご出身で、

観光社会学がご専門のデイビッド先生。

初めて来日されたのは、平成元年(1989年)1月11日で、

その前年、前々年と、中南米を旅していらした途中で出会った

メキシコ人のご友人が、

日本へ留学されたのをきっかけに、

デイビッド先生も訪日。

以後、日本での滞在が26年となり、今も継続中とのこと。

メキシコ人のご友人と親しくなったことも、

それに伴って日本へ来ることを

「チャンスだと思った」というエピソードも、

さらには、

様々な困難を乗り越えて日本での暮らしを続けてくださっていることも、

全てが奇跡であり、

巡り合わせや運命の偉大さを感じずにはいられません。


日本を訪れる外国人観光客が年々、増加している一方、

私たち日本人が海外を訪れる機会も、

以前に比べて増えています。


デイビッド先生が仰っていましたように

欧米人が個人で旅程を組むアラカルトスタイルは、

' ハズレも含めて、自分の旅 ' という考え方が大前提。

なかなか休みを取れない、

あるいは、

取れるのに取らない傾向にある日本人は、

やっと取れた短い休暇を、

損することなく目いっぱい満喫したいと考えがちなせいか、

例えば、旅程の組み立てを旅行会社に任せたり、

団体旅行を選択することで、

自己責任さえも預けられる・手放せるものと

誤解してしまっている節が見受けられます。


外国からの観光客を受け入れる立場としても、

日本から海外へ旅する立場にあっても、

「 こうでなければならない 」 とか、

「 予定を完遂しないと、失敗 」 といった考え方は忘れて、

「 10か所のうち、1つでも、思い出になればいい 」、

「 時間や環境を共有できることそのものが、旅 」くらいの

ゆとりが持てるようになれば、

必然的に、

異なる言語、様々な文化と向き合った場合も

意思疎通に積極的になれるはず。


知らなかったことを見聞きし、

好きな国・地域を増やして、視野を広げることは、

人にしか出来ない豊かな行為であり、

世界を1つにしてくれる道へと繋がっていくことでしょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年2月15日 08:00

2月8日(日)聞く力

今週も、

城西大学 経済学部 客員教授、

勝浦信幸(かつうら・のぶゆき)先生の授業。

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以前、市役所にお勤めでいらした頃、

市民生活に密着した部署で従事したご経験を持つ

勝浦先生は、現在、

ご縁のある地域の既存のイベントや新しい企画を

学生さんたちに提案した上で、

学生さんたち主導でそれらに参加し、

企画・運営の実戦経験を積む為の

橋渡しをしていらっしゃるそうです。

 

お若い方々のコミュニケーション能力不足が

問題視されるようになって久しいですが、

先述の経緯を受け、

これまで手掛けてきた企画や、

この春から新しく始まる企画に参加する

学生さんたちの言動、表情を間近でご覧になっていて、

先生は、

「シャイな学生が多いのは事実。

 ただ、様々な方々と関わりを持ち、

 苦労しながら培っていくのが

 コミュニケーションというものであり、

 伝えるべき内容が生じれば、

 必然的に自己主張するようになるもの。

 大事なのは、聞く力」と仰います。

大人の話に注意深く耳を傾け、

どんな課題を持って議論が進められているのかが理解できれば、

学生さんたちも少なからず刺激を受け、

話し合いに参加する回を重ねるごとに

目に見えて活き活きと成長する学生さんも

いらっしゃるそうです。


今回、勝浦先生の授業から総じて思うのは、

能動的、楽観的に取り組むことの相乗効果。

私たちの日々の暮らしは、

決して楽なこと、喜ばしいことばかりではありませんが、

満たされない部分、

怒り、不条理を感じている人は、

必ずしも自分だけではなく、

そうした未完成な事象に老若男女が力を合わせて立ち向かい、

少しでも改善しようと努めることで、

次世代への襷が誇らしいものに磨き上げられる気がします。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Turn On The Radio ( 恋するラジオ )
     
                / Bay City Rollers


番組日記 | 2015年2月 8日 08:00

2月1日(日)ソーシャル・マネジメントがもたらす未来

今週は、

城西大学 経済学部 客員教授、

勝浦信幸(かつうら・のぶゆき)先生の授業でした。

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今回、まずは、

地方公務員を早期退職されたご経歴を持つ

勝浦先生のご体験談をもとに、

ご専門の行政学について入門のお話を伺いました。


キーワードは、ソーシャル・マネジメント。

先生は、ご自身で

= 創造的地域経営 と解釈していらっしゃるとのこと。

インフラ整備や、地域の運営など、

行政が主体となった時代は過ぎ、

これからは、

行政・地域・市民が共に、

より住みよい暮らしを作って行く時代。


具体的には、

防犯パトロールや

シニアパソコンカレッジなど、

日々の暮らしに関する事象を含め、

市民の安心・安全や産業の振興に関わる事柄など、

行政と民間・市民が

総合的に能力を活かし合う世の中を目指しています。


先生のお話の中で特に印象的だったのが、

地方公務員時代、

市民からの相談事をお受けになっていた頃のエピソード。

相談事は、1件1件、実に多様で、

時に、苦情であると同時に、

繋がりを得る契機であり、有益な情報であり、

新たなソーシャル・マネジメントを生むチャンスだと考えて

従事していらしたそうです。


こうした動きと並行して、

私たち市民が再認識したいのが、

責任の所在。

私たちが受けている行政サービスの中には

選択肢がないものが多いのが現実ですが、

選択し、利用する1人1人も

必要に応じて、きちんと知り、疑問点を質し、

納得してサービスを受ける責任を伴うことになります。

従来のような受け身の姿勢から、

能動的に関わることも、

ソーシャル・マネジメントの一環。

私たちの関わり方次第で、

より成熟した社会を目指す、一助になり得ることでしょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Wide Open Spaces / Dixie Chicks


番組日記 | 2015年2月 1日 08:00

1月25日(日)知りたい&知ってほしい。

今週も、

城西国際大学 経営情報学部 学部長、

七井誠一郎(なない・せいいちろう)先生の授業。

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今回は、

城西国際大学で実施されている

アメリカ・カリフォルニア州立大学ロングビーチ校への

留学制度に関するお話の続きと、

七井先生が以前、手がけていらした

企業が社員を海外派遣する前に行う研修の

ノウハウと効果について、

お話しいただきました。


コミュニケーション能力の不足が指摘される中、

日本の若い方々が、

世界に通用する能力を身に着けるには、

どうしたら良いのか ― 。

先生のお話には、

そのヒントとなる材料が多く含まれていました。


例えば、英語。

発音や文法が拙かったとしても、

まずは、必要なこと、言いたいことを

表現しようと努力すること。

その際、表情やジェスチャーは、

語学や専門知識よりも役立つ場合があるようで、

実際に、そうした経験をした教え子の方々が、

七井先生に謝意をお示しになることも少なくないそうです。

人と人とが意思疎通を図る上で、

語学、英語は、あくまでも道具の1つに過ぎないと捉え、

心の交流が礎になることを、

もう一度よく認識しておきたいと思います。


大切なのは、

' あなたのこと、あなたたちのことを、もっと知りたい '

' 私のこと、私たちのことも、知ってほしい '

' お互いの生き方を尊重し、

  同じ時代を生きる者同士、共有していきましょう '

という、シンプルにして、最も貴ばれるべき思い。


それぞれの、違い、特徴、希望を受け止めながら、

少しでも、

より良い世界にしていきたいものです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Beautiful Sunday / Daniel Boone


番組日記 | 2015年1月25日 08:00

1月18日(日)グローバルな人材、とは

今週は、

城西国際大学 経営情報学部 学部長、

七井誠一郎(なない・せいいちろう)先生の授業でした。

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先生のご専門である国際経営論の中から、

まずは、グローバル化の考え方について、

解説していただきました。


地球規模の世界観を養い、

様々な国・地域の中での日本の在り方を

総合的に見極める能力が求められる

グローバリゼーション。

学生さんたちに海外での経験を積んでもらう為の経済的な補助が

国から教育機関へなされている反面、

留学や旅などに積極的な若年層が少ないというのが

現状なのだそうです。

 

七井先生が学部長をお務めの城西国際大学では、

昨年、留学プログラムを利用し、

およそ40名の学生さんたちを

アメリカ・カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で、

2カ月間過ごさせたとのこと。

始めのうちは、会話が流暢でなかった学生さんも、

バスケットボールの試合などを通じて現地の学生さんと交流を重ねることで

次第に意思疎通が出来るようになり、

日本へ帰国した頃には、

先生がご覧になって、

一回りも二回りも成長している学生さんたちが多かったそうです。

きっと、

きっかけさえあれば、

可能性を広げることが出来るのが人間であり、

新しいことを始めるのに年齢は関係ないとは言え、

そうした経験が出来るのであれば、

年長者としては、

10代~20代のうちに、させてあげたい気もします。


純粋な人生経験としての海外体験や学業と実業とでは、

異質な面もありますが、

まずは、

ふるさと、母国を離れて、初めての場所に身を置き、

世界には、

多様な暮らし、

多様な考え方が存在するという現実を見聞きすることで、

お互いを尊重し合う礎が、柔らかな心に築かれるはずです。

                 石川真紀


番組日記 | 2015年1月18日 08:00

1月11日(日)伝統とモダニティ

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授、

ベルタラニチュ・ボシティアン先生の授業でした。

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母国、スロベニアの隣国、イタリアのテレビで放映されていた

日本のアニメーションをご覧になったことがきっかけで、

日本の文化に興味をお持ちになったと仰るベル先生。

「 伝統とモダニティ ( 近代性・現代性 ) の共存 」にこそ、

日本の魅力があり、

ベル先生は、そんな日本に憧れ、

好奇心を抱いたと振り返ります。


日本で暮らすようになってからは、

少なからず、驚いたり理解に苦しむことも。

例えば...

本音と建て前、以心伝心といった

日本人特有の処世術。

日々、挨拶を交わしたり、友人関係を築く上で、

私たちが想像する以上の困難を乗り越え、

日本で暮らしていらっしゃることに、

ただただ感謝、です。


そして、

ご専門である国際関係論・ヨーロッパの政治についても、

今のお考えを伺いました。

1991年、

スロベニアがユーゴスラビアから独立した当初は、

経済が安定に向かい、

産業や貿易の発展をはかることが出来たそうですが、

一方、

達成すべき目標に続々と到達したことで、

国家としての目標を逆に見失っている点が、

近年、問題となっているとのこと。


先進にならい、一定の成長を遂げてからは、

国家としてどのような在り方を目指すのか、

明確なヴィジョンのもと、

実効性のあるアイディアを出し合い、

主体的に選び、決めていくことが重要で、

こうした問題は、

今の日本にも当てはまる面が多くあります。


伝統を受け継ぎつつ、変革を進める過程においては、

獲得・向上することもある反面、

失うことも出てきてしまうのが現実。


そこに住まう人同士、お互いの繋がりを大切にしながら、

より良い未来へ歩む方法を、

何代かかったとしても実現していくことを願います。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Only Yesterday / Carpenters


番組日記 | 2015年1月11日 08:00

1月4日(日)人に、国に、歴史あり

新年、おめでとうございます。

2015年も、当番組を、

どうぞ宜しくお願い致します。


今年最初の授業は、

城西大学 現代政策学部 准教授、

ベルタラニチュ・ボシティアン先生。

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愛称が ' ベルさん ' とのことで、

私たちもベル先生と呼ばせていただいております。

現在、38歳で、

2014年9月から、城西大学で教鞭をとっていらっしゃいます。


今回、まずは、

ベル先生の母国、スロベニアについて、

基本情報を教えていただきました。


西はイタリア、北はオーストリア、

北東はハンガリー、

そして南はボスニア・ヘルツェゴビナに隣接する

中央アジアの国、スロベニア。

母国を一言で表現すると、

ベル先生曰く、

「緑に恵まれているポケット国」とのこと。

交通手段によっては、およそ2時間程度で通過することも可能なほど、

コンパクトな国土でありながら多様性に富み、

風景や料理、ワインの種類など、

様々な文化が堪能できる

特徴的なお国柄なのだそうです。


祭事や季節の変わり目には決まって、

家族でお母さまの手料理を囲むと語る

ベル先生の柔和な表情を拝見しながら、

家族の絆、慣れ親しんだ味、郷土愛というものは

万国共通かつ普遍的なものだということを再認識しておりました。


初めて訪れる国でも、どこか懐かしさを感じるのは、

そこに暮らす人々が代々、大事に大事に受け継いでこられた

真心の産物なのでしょう。


今年は、どんな場所で、どんな出会いが待っているのか-。

日々の奇跡に感謝しながら、

心が通う瞬間を積み重ねていけるといいですね。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  New Kid in Town / Eagles


番組日記 | 2015年1月 4日 08:00

12月28日(日)'招き猫'の教え

今週も、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。

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今日はまず、正蔵師匠が、

お父さまである初代・三平師匠から、

ご子息として、そしてお弟子さんとして教わったことを

語ってくださいました。


象徴的なエピソードである ' 招き猫騒動 ' 。

当時、

正蔵師匠が他のお弟子さんと共に

三平師匠のお部屋を掃除していた時のこと。

三平師匠が大切にされていた招き猫の貯金箱を

落として割ってしまいました。

その瞬間、他のお弟子さんたちは全員、逃げてしまい、

割ってしまったことを正直に明かしたのは

正蔵師匠、ただ一人。

それを聞いた三平師匠は、もちろん、叱責することなく、

正蔵師匠の報告を受け止めたそうです。


三平師匠が、お子さんたち、お弟子さんたちに教え、伝えたのは、

礼儀正しくすること、

約束を守ること、

手を抜いたり、人のせいにしたり、ウソをついたりしないこと。

そして、

一生懸命やって、その結果、しくじったり、失敗したりしたとしても、

決して叱ることはなかったそうです。


人が生きる上で基本的なことを重んじ、

しかも、

まっさらな心をもった子どもたちと接する上では、

親の、大人の機嫌でブレることだけは避けて、

なぜ叱られているのか、本人が納得するように、


言葉と包容力をもって上手に伝えることの大切さを、

お伝えになったのでしょう。


加えて、

親同士、大人同士が、お互いを尊敬し合うことで、

子どもたちも、

相手への敬意、思いやりを持てる人になるはずです。


お父さまであり、師匠であった三平師匠の教えは、

今の正蔵師匠とご一緒していて、

しっかりと根差していることを感じます。

 

今年も、お聞きいただき、ありがとうございました。

皆さん、佳いお年をお迎えになってください。

そして、2015年も、どうぞ宜しくお願いします。


                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  ORINOCO FLOW / Enya


番組日記 | 2014年12月28日 08:00

12月21日(日)豊かな躾

今週は、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。

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当番組でもおなじみ、蓼沼先生のご専門である

文化人類学、民俗学、社会学の中から、

今回は、伝統的な子育て・躾について解説していただきました。


衣服を縫製する際の ' しつけ糸 ' に由来し、

元々は、型にはめる、とか、動かさない、といった意味を持つ、躾。

Socialization = 社会に合わせるように子どもを育てていた古の時代から、

現在では、時代の変遷と共に子育ても多様化し、

こうすれば良いという画一的な常識が存在しなくなりました。


社会を営む上での規範がなくなったのは、

子育てに限ったことではありません。

正蔵師匠が仰っていたように、

子育ても、日々の暮らしも、迷いながら送るもの、というのは、

いつの時代も変わらない摂理で、

もしかしたら、この先も

劇的な変化なく繰り返されて行くものなのかも知れません。


大切なのは、心。

自由というものは、決して甘えが許容されることではなく、

人様に本質的な迷惑をかけず、

周りに理不尽な依存をせずに生活することが出来て初めて、

成立するもの。

欧米の先進国同様、

自分の権利・考えを主張し、議論することも、

確かに必要ですが、

多様な人たちと共存、共生、共有する為に、

相手の話をしっかりと聞き、

思いやり、

敬意を払い、

力のある人が、その力を弱い立場にある人の為に使う -

人の間で生きる上で必要な、こうした基本的なことは、

子ども時代に、その柔らかな心と周囲の大人がどう向き合ったか、

礎の部分が、どう築かれたかによって、

大きく変わってくるような気がしています。


豊かな心の持ち主は、

周りに豊かな心を増やすことが出来る -

私は、そう思っています。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年12月21日 08:00

12月14日(日)感受する心

今週も、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

及川善弘(おいかわ・よしひろ)先生の授業。

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及川先生は、ご自身の監督作品が公開されると必ず、

劇場に足を運び、

観客の反応を直に見聞きするとのこと。

昨年、1959年に発生した宮森小学校米軍ジェット機墜落事故を題材にした映画

「 ひまわり ~ 沖縄は忘れない あの日の空を ~ 」が公開された時には、

ご当地である沖縄でのリアルな反応を目の当たりにされたそうです。


映画の魅力について問われた及川先生は、

映画を制作する側の魅力と、

鑑賞する側の魅力を、

それぞれ解説してくださいました。

自分自身の思いをフィルムに刻み込み、

作品を通じて、

制作者と観客の思い、考え方の静かな交信が生み出される醍醐味。

そして、

映画を鑑賞することで、

劇場で自分と他の観客の感性の違いを相対的に意識しつつ、

一生忘れることのない強力な印象が得られる邂逅。


映画の作り手は、大きなスクリーンで鑑賞されることを想定して制作しているので、

ぜひ、劇場のスクリーンで観てほしいと、先生は仰います。


日々の暮らしの中では知りえない事象に歩み寄り、

行ったことのない土地、

出会ったことのない人々、

過去の風景、そこに生きた人々と触れ合うことのできる映画。

アナログからディジタルへ環境の変化が進み、

いわゆるハード面の革新は避けられないのかもしれませんが、

制作する側と鑑賞する側は、

無駄も余白も新しさも懐かしさも総合的に感受し続けていたい、

そうした心の機微を持ち続けていたいと思っています。


                 石川真紀


番組日記 | 2014年12月14日 08:00

12月7日(日)人間力

今週は、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

及川善弘(おいかわ・よしひろ)先生の授業でした。

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1週目の今日は、

先生が日活撮影所へ就職された際にお受けになった

助監督試験の内容や、

撮影現場の慣習などを中心に伺いました。

試験では、一般常識を問うテストの他、

共通したテーマの下、

ドラマのストーリーを

原稿用紙2枚程度で作り上げるものもあったとのこと。

以来、30年以上の歳月を経た今では、

撮影所や映画会社で助監督試験を行う所がなくなり、

つまり、

人材を育成する仕組みがなくなってしまったのだそうです。


労働者側にとっては、

給与を受け取りながら学ぶ時代が終わり、

各々の道やスタイルで学び、技術や能力を会得しつつ自分の立ち位置を模索する、

フリーランス中心、

個が尊重される時代へとシフト。

作品毎に撮影チームの構成=座組を選ぶことが出来る自由度が増した利点もあり、

一方で、

次の作品がいつ制作されるのか、

その座組に入れるのかどうか不安定という見方もあります。


及川先生は現在、

学生さんたちと共に、

映像制作を通じて ' 人間力 ' を高めるべく、

努めていらっしゃいます。


映画を観る側が百人百様に受け止めるのと同じように、

映像を作る側もきっと、

作品を生み出す現場に身を置きながら、1人1人様々な課題に取り組み、

それぞれの思いを託していくことでしょう。

自分の命が終えた後も、作品は幾久しく残り、

出会ったことのない人々との心の交流も無限大に存在する -

作品作りというのは、なんて素晴らしいものなのかと思います。


教え、教えられ、

あるいは、

送り手、受け手といった立場に関わらず、

お互いを高め合うことの出来る力こそ、

まさに文化、まさに人間力です。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年12月 7日 08:00

11月30日(日)関心を深める時

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 客員教授、

鈴木崇弘(すずき・たかひろ)先生の授業。

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今回は、昨今、議論が続けられている

日本国憲法に関する考え方から授業が始まりました。

このところの議論は、

特定秘密保護法の施行を目前に控えていることや、

集団的自衛権の行使容認問題が契機となっていますが、

そもそも、

作成されて70年近くが経過している憲法について、

社会や世界の変化に適合しているか再度考え、

見つめ直すのに、

良いタイミングなのではないかと、

先生は仰います。


現行の憲法が、

連合国軍 最高司令官総司令部 ( GHQ ) の草案をもとに

作成されたものであり、

日本国民が自分たちで作り上げ、手にしたものではないという歴史から、

 ' 改正 ' すべきと主張する人たちも居ますし、

内閣総理大臣も政権も、

そして、市民生活のルールである法律も、

全てが憲法の下に位置し、

憲法こそ絶対的に守るべき対象だと主張する人たちも居ます。


鈴木先生が仰るように、

「憲法を変えなくてはならないような状況に至った時に備えて、
 
 国民が議論を重ねることが大切。

 改憲した場合、国民が如何なる影響を受けるのか、

 政治家は国民に伝え、

 国民は、それを考え、理解し、意思表示をしなくてはならない。」 ― 

難解であっても無関心を脱し、

1人でも多くの人が関心を深めることで、

政治家の間違いを正して行くしかありません。


政党同士、候補者同士、

お互いの足を引っ張り合うだけのネガティブキャンペーンは、

耳にするほど、かまびすしいと感じる不毛なものですが、

憲法に関する議論は有益であり、

どれだけ語りつくしても、際限など、きっと無いはず。

誤った判断は、次の世代、次の次の世代へと、

雪だるま式に、その影響を残しかねません。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年11月30日 08:00

11月23日(日)諦観よりも、意思表示を

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 客員教授、

鈴木崇弘(すずき・たかひろ)先生の授業でした。

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政治分析のスペシャリストでいらっしゃる先生に、

今まさに関心を高めるべき時期に差し掛かっている

政治の仕組みについて、

先生自ら、主に若い世代に向けてお伝えしたいと仰る内容を

ご解説いただきました。


選挙に行っても何も変わらないのでは・・・?と、

とかく、諦観してしまいがちなのが現実。

先生曰く、

「政治は急に全てが変わるということがないので、

 絶えず考え、選び、投票し続けることが大切」とのこと。

 

例えば、アメリカの場合、政党に青年部があり、

大学生・高校生が

政治・社会について考え、行動する環境が整っていますが、

日本は、未だそこまで至っていません。

その理由として、よく、

アメリカには、民主主義や様々な権利を勝ち取ってきた歴史があるのに対し、

日本は民主主義も権利も与えられた立場にあり、

自分たちで作り上げた意識が低い為と言われます。


私自身、たびたび行われる国政選挙や地方選挙を一市民として経験し、

また、

政治家や有識者の方々のお話を伺っていて思うのが、

少しずつでも民度を上げていくことの重要性です。

投票率の低い年齢層は、高い年齢層に比べて、

政策を立案・実行する上で軽視されることとなり、

その意味で、1回1回の選挙は決して個別のものではなく、

根底の部分で連続性を孕んでいるものだと感じています。

つまり、

大義がないとか、支持する政党がないとか、

候補者をよく知らないとか、

さらには、

自分一人投票に行かなくても、何も変わらない、などといった理由で

選挙に参加せずにいると、

その次の国政選挙・地方選挙においても

政治家や関係者たちに

権利を有しながら無関心な人と捉えられ、

負の連鎖から脱する足がかりさえも、

みすみす手放してしまうことになりかねません。


政治が私たちの生活に密着していると実感できるか否かは、

自分自身の意識の持ち方次第で

幾ばくかでも好転するはずで、

1人よりも2人、10人、100人と意識を高め合うことで、

やがて、

将来には高い民度を有した、成熟した日本社会へと繋がって行くはず。

投票は、大切な意思表示なのです。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  カリフォルニアの青い空(It Never Rains In Southern California) 
                         
                       / Albert Hammond


番組日記 | 2014年11月23日 08:00

11月16日(日)向いていることか?やりたいことか?

今週も、

城西大学 経営学部 助教、

千葉佳裕(ちば・よしひろ)先生の授業。

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現在、城西大学陸上部の監督もお務めの千葉先生は、

奥さまである400mハードルの女子日本記録保持者、

久保倉里美選手のコーチとして、

10月に開催された仁川アジア大会2014へ同行。

日本の陸上チームは、

過去最多のメダルを獲得する快挙を達成しました。

それでも、

目標はより高い所に設定していらしたとのことで、

お話を伺いながら、

正蔵師匠ともども、志の高さに感服しきりです。


先生曰く、ハードル選手に向いているのは、

まず、アキレス腱が長い人。

さらに、

手足も長い方が、空中でバランスを取りやすく、

姿勢も良いということが、

好条件として挙げられるそうです。


この時季、既に高校生のスカウトは終了していて、

短距離などの選手だった人物を、

これからハードルの選手へ育てる、というケースも。

日本代表選手を輩出することが目標と仰る千葉先生の指導方針は、

「やりたい人がやる。やりたくないなら、やるな。」と、

実に明解です。

例え、自分から志願した競技でなかったとしても、

先輩の背中や、他チームの選手たちの闘いぶりを見ているうちに、

気持ちが自然と向いていくことも少なくないのだとか。


出会うきっかけも、続ける理由も様々で、

でも、

恨みっこなしに試し合あって、記録で勝負する。―

厳しさとドラマが共存する陸上競技の世界には、

人々を惹きつける魅力が無限に息吹いています。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  What You Won't Do For Love ~ 風のシルエット ~ / Bobby Caldwell


番組日記 | 2014年11月16日 08:00

11月9日(日)無になる。

今週は、

城西大学 経営学部 助教、

千葉佳裕(ちば・よしひろ)先生の授業でした。

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先生は、男子400mハードルの元選手で、

自己ベスト48秒65という日本歴代7位の記録を保持。

現在は、コーチング学をご専門とされ、

城西大学陸上部の顧問・監督をお務めでいらっしゃいます。


ハードル競技と出会ったのは、

少年野球で、勝敗のかかった最終回、外野フライを落球し、

サヨナラ負けを喫したことが契機となったというエピソードを

明かしてくださったほか、

もともとは弱い心と闘っていらしたという、

他人に語るには、かなりの勇気を要する思いも話してくださって、

千葉先生という人物の

実に人間らしい部分が浮き彫りとなりました。


陸上競技に限らず、

スランプや挫折は、

生きている間、付き合わざるを得ないモノでもあります。

日々、地道にトレーニングや準備を重ねる中で、

心は不安と自信の間を揺れ動き、

試合・本番の前日には、

その振れ幅が狭まって集中でき、次第に無になっていくのが、

1つの理想形なのだそうです。


肉体的なトレーニングをコツコツ積み重ねていると、

これだけやったのだから自分は大丈夫、

必ず成功する、勝てる、と思えるようになりますが、

そのタイミングで、

本調子が出せなかったら、とか、

今まで経験したことのない失敗をしてしまったらどうしよう、とか、

精神的に良くないイメージを抱いてしまうことで、

100%の力を出し切れなくなってしまう ―

冷静に考えると、あるいは、第三者が考えると、

しごく当然のことですが、

当の本人は、実直に取り組んでいる分、

弱い自分の存在をも認め続けていかなくてはなりません。


「やるだけやったら、あとは無になるだけで、無駄ではない」、とは、

正蔵師匠が仰るとおり。

昨日より今日、今日より明日は、

きっと強い心になっていられるよう、

今日も前を向いて。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  My Cherie Amour / Stevie Wonder


番組日記 | 2014年11月 9日 08:00

11月2日(日)心が求める場所

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 准教授、

国武陽子(くにたけ・ようこ)先生の授業。

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今回は、主に、

今年4月から、先生がゼミの学生さんたちと取り組んでいらっしゃる

千葉県山武市の早船里山での保全活動について、

伺いました。


地元の方々や、地権者の方の協力を得て、

里山を活かし、楽しみ、守る活動を展開されているとのこと。


保全活動に向けて、まず着手したのは、

どんな生物が暮らしているのか把握する実態調査だったそうで、

トウキョウダルマガエル、

ニホンアカガエル、

マムシなどの在来種のほか、

アメリカザリガニや、

サカマキガイなどの外来種を含め、

これまでに

200種ほどの生物が生息していることが確認されました。


国武先生曰く、

生物が生息する場であると同時に、

日本の自然保護の心を育む場でもある、里山。

管理体制や、安全対策を考慮すると、

時代に合わせて、

関わり方に多少の変化が生じることは避けられないのかも知れませんが、

保全の気運を保ち、向上に繋げて行く為には、

何よりも、

私たち1人1人が、

心の拠り所として意識し続けることから始まるのではないでしょうか。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  You Needed Me( 辛い別れ ) / Anne Murray


番組日記 | 2014年11月 2日 08:00

10月26日(日)里山='SATOYAMA'

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 准教授、

国武陽子(くにたけ・ようこ)先生の授業でした。

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ご専門の生態学のうち、

現在、先生がゼミの学生さんたちと共に取り組んでいらっしゃる

里地・里山保全のご研究について、解説していただきました。


古来、

人が原生自然を切り開き、利用しながら造ってきた環境である、

里地・里山。

奥山の手前、人里に近い山と、森、川、溜池、田畑など、

多様な環境が凝縮し、

環境省が指定する絶滅危惧種のうち、およそ50%が、

里山に生息していると指摘されていて、

その存在に注目が集まる理由が多岐に亘ることを

窺い知ることが出来ます。


人の日常生活において、

薪や炭が化石燃料に取って代わり、

落ち葉を使用して作っていた肥料も、化学肥料へ移行したことで、

次第に、

里山と共生した生き方を手放す人が増加。

すると、里山は、

人が使わなくなることで、元の原生自然へと戻り、

同時に、

希少な生物が棲家を失いかねない状況に陥ってます。


自然との関わり方を学ぶという意味で、

里山は、教育面でも大切な場所。


昨今では、地元の有志の方々による里山保全会が、

関東近郊を中心に活動を展開しているとのことですが、

地元の方々の思いと、行政、

そして、大学などの研究機関が、

どう協力体制を築いていくかが、

目下の課題となっています。


これはきっと、里山単体の課題ではなく、

農林水産業と、その関連産業、

さらには、

地元の方々が、本当は何を望んでいらっしゃるのか、

複合的に絡んだ問題なのでしょう。

国内外を問わず、類似の課題に直面している地域と、

連携、情報交換を重ねながら、

それぞれの土地が本来持つ魅力を持続し、

かつ、

後世に示すことのできる価値を創造していく ― 。

今、里山=SATOYAMAを巡る動きは、

ひとつの大きなモデルケースとして、

あらゆる業種に通底するメッセージを発信しています。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年10月26日 08:00

10月19日(日)日本というモデルケース

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

真野 博(まの・ひろし)先生の授業。 

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生きていれば、誰しも経年変化し、熟成し、

やがて、老いるもの。

病気やケガなど、明らかな不調を来す前に、

隠れ老化のサインに気づいて、

出来れば予防を心がけることが大切と、

先生は仰います。


例えば・・・

◆歩くと、すぐ疲れる。

◆腰痛。姿勢が悪い。

◆階段が辛い。

◆髪の毛に、コシ・ハリがなくなる。

◆爪が割れる・弱くなる。

◆歯にモノが挟まる。歯茎から血が出る。

◆肌のハリがなくなる。

以上のような点で、思い当ることがおありの場合は、

栄養補給や運動について、

ご自身の生活を見直してみることをお勧めします。


中でも、骨や関節の働きを、少しでも補強する為、

積極的に摂取したいのが、コラーゲン。

魚を皮ごと食べたり、鶏や魚介をスープごといただくほか、

市販されているゼラチンや、

コラーゲン、コラーゲンペプチド(出来れば無糖タイプのもの)を、

お茶、スープ、お味噌汁などに入れて、

こまめに摂るようにすると良いそうです。


世界を牽引する長寿大国、日本。

私たちは今、

健康寿命をいかに伸ばし、

思い思いの生き方を送るかというモデルケースを、

世界に示しているという側面も。

他方、正解が1つではなく、個人差があることも考慮しますと、

1人1人の経験は、すなわち貴重な情報となり得ます。

 

自分自身が試してみた食生活や運動、健康法を、

家族や友人、同僚など身近な人と共有することで、

より良い生き方を模索していきたいものです。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Get it on / T.Rex


番組日記 | 2014年10月19日 08:00

10月12日(日)思い立った時から・・・

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

真野 博(まの・ひろし)先生の授業でした。

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真野先生は、

先にご出演くださいました松本明世先生と同じチームにいらして、

こま川めしプロジェクトを通じて

タネまで柚子らん等、

ユニークな商品の研究・開発を進めていらっしゃいます。


今回は、食品機能学がご専門の真野先生に、

コラーゲンの機能性について、教えていただきました。


一般的には、

コラーゲンと一言で表現することが多いものの、

実際は、

ゼラチン、コラーゲン、コラーゲンペプチドに分類され、

食品として摂取する場合は、

ぷるぷるのゼラチンか、

コラーゲンが溶け出し、分解された、

コラーゲンペプチドの形状になると、

私たちの体に消化・吸収しやすくなるのだそうです。


外観的には、肌・爪・髪に良く、

体内では、軟骨や骨を元気に保つ為に、

比較的、コラーゲンペプチドを摂取しやすい食べ物として

先生がご紹介くださったのは、

魚の皮と内臓。

また、

鶏がらや豚骨のスープ、アクアパッツァ、煮こごりなどを、

毎日、少しずつ、摂るように心がけることが大切とのことでした。


美容と健康は、車の両輪のようなもの。

美しいのは、健康だからで、

健康ゆえに、美しさを保てるはず。

過ぎた時間を惜しむよりも、

気づいた時が始め時。

コラーゲンを味方につけて、

健やかな毎日を送りたいものですね。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年10月12日 08:00

10月5日(日)ストレス時代

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

中村博文(なかむら・ひろふみ)先生の授業。

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今日は主に、

正蔵師匠が中村先生にお訊ねしたいことを

畳み掛けるように言葉にされた、

印象深い放送となりました。


師匠は日頃、周囲の方から悩みを打ち明けられる場面において、

相手は、話すことでスッキリした表情で辞去するものの、

師匠ご自身は、

あとから相手の悩み事を反芻し、背負い込むことが多いのだとか。

このことをお聞きになった中村先生は、

「共感しても、一緒に落ち込まないこと。

 そして、

 今できること、支援できることを探りながら、

 少しずつでも取り組むことが大切」と仰います。


悩みを聞く側が

打ち明ける本人と一緒に落ち込んでしまいがちなのは、

少なからず心が揺さぶられるから。

心理学上の用語では、転移と呼ぶのだそうです。


中村先生は、ご専門の立場から、

「1人で考えるとあまりいい結果が出ないもの。

 複数で一緒に考えることで、

 打開策が見えることも」ということで、

精神科医、臨床心理士、看護師、カウンセラーなど、

専門家の存在を、まずは周知し、

上手に活用することが、

今後、期待されます。


心の内を、なかなか他人に打ち明けられないのは、

日本人の良さでもありますが、

志を同じくする人と手を携えながら、

ストレスとの付き合い方さえも共有していく、

そんな時代なのかも知れません。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年10月 5日 08:00

9月28日(日)違いを知ることから・・・

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

中村博文(なかむら・ひろふみ)先生の授業でした。

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先生のご専門は、精神看護学。

心の病について、誤解や偏見がなくなるよう、

日々、研究を進めていらっしゃる先生に、

基本のお話と現在の問題点について、教えていただきました。


一般に、精神疾患・精神障害と称される中にも、

主に6つに大別される分類の他、

各々、多岐に亘る症例が存在し、

統計上の数字に反映されていない

潜在的な当事者も、相当数に上ると考えられるのだそうです。


そして、世界的に見て日本が立ち遅れているのが、

精神疾患のある人への対応。

およそ320万床と、病床数が欧米各国から群を抜く多さに上り、

帰宅しても大丈夫なのに帰れない、退院できない、

いわゆる社会的入院を余儀なくされている人が、

およそ7万人存在すると言います。


中村先生曰く、

「問題の根底にあるのは、いまだ根強い偏見」、とのこと。

自分や周囲と ' 違う人 ' を、

なかなか受け入れられない、

あるいは、

しっかり治そうとする、

日本人のきっちりとした気質が、

少なからず影響しているようです。


精神科の病棟で看護師さんとして勤務する友人も、

「この問題を、もっと知ってほしい」と話しています。


どんな物事も、

当事者と、そのご家族や周囲の人にしか理解しえないことが多いものですが、

どういった局面であっても、

何かしらの突破口を見出すことが出来て、

隣人同士、

助け合いながら共存し続けることの出来る社会であってほしい ―

そう思います。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年9月28日 08:00

9月21日(日)無理をしないこと。

今週も、

城西大学 理学部 教授、

明石正和(あかし・まさかず)先生の授業。

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今日は、厚生労働省が発表しているガイドライン

「健康づくりのための運動指針」を参考に、

運動量の目安について解説していただきました。


当該のガイドラインは、

生活習慣病の予防を目指して策定されたもので、

①体力の維持・向上を目的として計画的・意図的に実施される、

 いわゆる運動のみならず、

②安静時よりも多くのエネルギーを消費する身体活動、

③家事や身の回りの諸事、職業活動などの生活活動、

この3つを総合的に計上して、

健康づくりに必要とされる運動量・活動量を示しています。


ガイドラインに掲載されております計算式によって弾き出されるのが、

1週間当たりに必要とされる運動量・活動量の総量。


大まかな目安としては、1日平均、1万歩を歩くと達成できる計算ですが、

明石先生曰く、

「大切なのは、無理をしないこと」。

都合や天候が悪かったり、気分が今一つ乗らない日は、やらなくていい。

1日おきにするなど、続けやすいペースにすること。

・・・など、

幾つか考え方のポイントが挙げられるそうで、

1週間のトータルで目標を達成できれば及第点、というくらいに、

大らかに捉えることが大切とのことです。


日本の健康寿命は、現在、

男性が70歳で、女性は73歳くらい。

年齢を重ねる、ということは、

誰にとっても初めての体験ですが、

元気な先達の背中を、

後に続く私たちも

可能なかぎり追いたいと思います。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Sky High / Jigsaw


番組日記 | 2014年9月21日 08:00

9月14日(日)心身共に、やわらかく

今週は、

城西大学 理学部 教授、

明石正和(あかし・まさかず)先生の授業でした。

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スポーツ科学がご専門の先生に

まず解説していただいたのが、柔軟性の大切さ。

(写真は、明石先生のチェックのもと、

柔軟性を確かめる正蔵師匠です。)


現代の若い世代は、

とかく、体が硬い傾向があると言われ、

各種データによって、そうした事実が裏付けられていますが、

明石先生曰く、

「若い時でも、年齢を重ねてからでも、

 継続することで柔らかくなると信じています。」

無理なく、動く範囲で、少しずつ続けることで、

柔らかな関節、柔らかな体を手に入れられるとのこと。


力士が、

股割りをしたり、四股を踏んだりすることを基礎としているのが、

ケガをしにくい体作りの為であることからも、

柔軟性の大切さが理解できます。


特に意識して良い姿勢、柔軟性を保ちたい部位が、

背骨と股関節。

背骨については、

上半身を後ろに反らす体操によって猫背を解消すること、

股関節については、

立位から両足を左右に広げ、上半身を沈める動きや、

座位から片足ずつ上げ、腿の付け根を回す動きなど、

効果的な動作が幾つか推奨されています。


いずれも、

ゆっくりとした動き、ゆっくりとした呼吸を心がけて、

ご自身が気持ち良く感じられる範囲で

始めてみてはいかがでしょうか。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Don't Stop Me Now / Queen


番組日記 | 2014年9月14日 08:00

9月7日(日)レモンとオレンジ

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

小柳順一(こやなぎ・じゅんいち)先生の授業。

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今日の授業の中で取り上げた、香の成分であるリモネンの嗅ぎ分け。

お聞きの皆さんも、

きっと想像しやすかったのではないでしょうか。

(写真は、嗅覚フル稼働中の正蔵師匠です。)

 

構造式は同じでも、

リモネンには、レモンに含まれる左型と、オレンジに含まれる右型とがあり、

私たちの体は、異なるものとして認識することが分かりました。

事実、嗅いでみますと、

左型は苦みや刺激を感じる香り、

もう一方の右型は、甘い香りで、清々しい気分になれます。

香りの成分だけを凝縮して抽出している為、

私の場合、何も知らされないと、

左型は、あまり好きではない香りだったのですが、

レモンに含まれる香り成分と知ると、

良い香りのような気がする ―

人には、固定観念や偏見、

あるいは、

情報に惑わされるという現象が多分にあり得ることもまた

再認識した次第です。


先生は、現在、

お薬の右利き・左利きを見分ける試薬をご研究中とのことですが、

その右利き・左利きの線引きが難しいもの、

非常によくにたタイプのお薬を見分けるのが、

特に大変なのだそうです。


先述しましたように、人の感覚があやふやな分、

科学的に、左右の分類が明確化されるようになれば、

今よりも効率的に、

お薬の効果・効能を享受できる日が来るかもしれません。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  I Just wanna stop / Gino Vannelli


番組日記 | 2014年9月 7日 08:00

8月31日(日)右利き?左利き?

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

小柳順一(こやなぎ・じゅんいち)先生の授業でした。

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生物有機化学がご専門の先生に、

' お薬の左右 ' という考え方について、教えていただきました。

化合物には、実像と、鏡に映る鏡像とで説明されるように、

非常に似ているけれど異なるA、Bが存在し、

例えば、実像・Aを右利き、鏡像・Bを左利きと呼ぶ、

そういった考え方があるのだそうです。

お薬で言うと、実像、もしくは鏡像のどちらかが、

必ず人体に有効な成分となっていて、

人体に有効なのが右利きと判明すると、

その成分が、どんなタイプの人にも有効とのこと。


ちなみに、実像と鏡像が全く同じ、

つまり、右利き・左利きに分けられない物も存在するのだとか。


現在は、

' 右利き・左利き ' を見分ける試薬を作ろうと、

研究・開発を進めている段階で、

この試薬が完成すると、

市販薬が、消費者にとって、

より分かりやすく分類される可能性があります。


かなり難解なテーマについて、

小柳先生は、

初めてでも分かりやすい例を用いて説明してくださいました。

ただ、理解できたかというと・・・???という方、

きっと正蔵師匠や私だけではないと思いますので、

どうか、来週も、お付き合いくださいね。


                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  La Bamba / Los Lobos


番組日記 | 2014年8月31日 08:00

8月24日(日)労働者のニーズ

今週も、

城西大学 経済学部 准教授、

坂本俊輔(さかもと・しゅんすけ)先生の授業。

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今回は、日本の労働市場において大別される雇用形態のうち、

昨今、金融業や小売業を中心に導入が進められている

限定正社員について、

背景や特性を解説していただきました。


限定正社員とは、

いわゆる、正規雇用と非正規雇用の中間のような働き方。

転勤や異動の対象とせず、勤務地や仕事内容を限定することで、

出産や育児、あるいは介護を理由とした離職を解消し、

長く勤められる環境を整えようという労働スタイルとのこと。

昇進や給与の面では、正社員と比べて低い水準となりますが、

半面、

地域の特性や地元顧客との交流を売り上げに反映できるといった

メリットが注目されています。


折に触れて、様々な業種の経営者にお話を伺っていますと、

雇用に関する制度は、先手を打って設けるよりも、

具体的な事例が生じて初めて

必要な制度を敷くケースが圧倒的に多いのが実情。

つまり、労働者側にとっては、

今までどおり働き続けるのが難しい事態に直面した場合、

退職という結論に至る前に、

まずは所属上長や人事に相談してみることで、

解決策を模索できる道筋があるのだということを思い知らされます。


働くことは、

自己実現の場であり、生活の糧を得る手段であり、

時に辛く、時にやりがいを感じられるものでもあります。

より良い商品・サービスを提供するには、

そこで働く人の一定の幸福度が担保されていることが大前提。

新しい制度を導入する際には、

とかく先進する欧米の事例を参考にするケースが多いですが、

日本がこれまで培い、大切にしてきた日本らしさは

どこかで保ち続けていきたいものです。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Jet / Paul Mccartney & Wings


番組日記 | 2014年8月24日 08:00

8月17日(日)働く辛さと、喜びと

今週は、

城西大学 経済学部 准教授、

坂本俊輔(さかもと・しゅんすけ)先生の授業でした。

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先生のご専門分野である労働経済学を通して社会を見ると、

今の日本社会が抱える諸問題と課題が歴然とします。


先生の分析によりますと、

日本で失業が起きる理由は、次の3点。

1.需要不足による失業 ( 不景気 )

2.構造的失業 ( 企業が求めるものと労働者の資質のミスマッチ )

3.摩擦的失業 ( 採用情報、募集要項が、うまく伝達されていない )

ハローワークや学生課の機能向上、

あるいはインターネットの普及によって、

労働市場を巡る状況は日進月歩と期待したいところですが、

望ましい' 出会い ' が見つけにくいのも現実。

求職中、就職活動中であれば、

当事者は能動的に行動しているわけですから、

まずは、

然るべき情報と、適時、適所に巡り合える環境整備の充実が急がれます。


有力な指標のひとつである完全失業率は、

日本は欧米に比べて低く、

日本史上では、高度経済成長期に比べて高いとのこと。

経済を構成する他の要素や時代背景によって、

数字を単純に比較するのには無理が伴いますが、

2や3のような原因から改善の糸口を模索することは

出来るのではないでしょうか。


正蔵師匠が仰るように、

「落語の世界は、(家庭のご事情や師匠からの破門以外)

 自分から辞めたいという人は、ほとんどいない」現状を見聞きしますと、

生きる喜びと、生活の糧のバランスに思いが至ります。

とかく、仕事は辛いもの、と言われ勝ちですが、

喜怒哀楽、艱難辛苦を共有できる仲間や

成果を受け入れてくださるお客さまの存在が、

その辛さを至上の喜びへと変えてくれるもの。


ご縁があった職場で長く務めるには、

何よりも本人が納得し、

周囲と支え合えているという実感が不可欠。


お客さまと商品を、常に最優先とし、

人が財産であることを忘れない業種、企業、団体こそ、

社会に必要な存在なのです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年8月17日 08:00

8月10日(日)o-ni-gokko

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

羽崎泰男(はざき・やすお)先生の授業。

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(写真は、全員で「鬼ゴッター」のポーズ!)


一般社団法人「鬼ごっこ協会」の会長を務め、

スポーツ鬼ごっこの普及に尽力していらっしゃる

羽崎先生曰く、

「遊びのほとんどが絶滅危惧種で、絶滅種」―。

スペース的な問題から危険性が取り沙汰されたり、

特定の人物を狙うなどの悪質な行為から、

伝統的な遊びが

時代とともに、軒並み禁止されてきた傾向があります。

一方で、

電子ゲーム世代の現代っ子は、

コート全体を俯瞰する能力に長け、

スポーツ鬼ごっこに親しみやすいといった

プラスの傾向もあると仰います。


遊びを伝承することの難しさを痛感しつつ、

現在は、

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、

例えば開会式のデモスポーツとして、

スポーツ鬼ごっこをプログラムに加えてもらうことを

目標に据えていらっしゃるとのこと。

世界にアピールする大きなチャンスを、

本当に良いモノ、大切なモノの為に、

活かしていただきたいと願います。


どんな物事も、

知識も素地もない方を1から勧誘するのは至難の業ですが、

当事者が楽しそうにしていると、

自然と人の輪ができるというのも、

世の常。


アスリートの方々の牽引によって、

スポーツ鬼ごっこが、

そう遠くない未来に ' o-ni-gokko ' として世界中に広まる可能性は、

実に無限大です。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  ウガ・チャカ ~Hooked On a Feeling / BLUE SWEDE


番組日記 | 2014年8月10日 08:00

8月3日(日)鬼ごっこの起源

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

羽崎泰男(はざき・やすお)先生の授業でした。

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スポーツ文化がご専門の羽崎先生に、

古くから伝わる鬼ごっこの歴史や意義について教えていただきました。

鬼ごっこの起源は、原始の時代、

食料を得る為に獲物を追いかけたり、

追いかけられながら狩りをしたことが始まりと言われています。

思い起こすと、

1歳の子どもは蟻を、

3歳くらいになると蝶を、

誰に教えられるわけでもなく追いかけ、

生き物を追うという体験をし始めます。


他方、鬼ごっこには、

お祭りの時に子どもたちが遊ぶ祭事・神事が模倣され

一般化されたものという考え方もあるとのこと。


先生がスタジオにご持参くださった数々の浮世絵にも

鬼ごっこの一種、 ' ことろことろ( = 子捕ろ 子捕ろ ) ' や、

日本特有の ' 鬼 ' の存在意義の推察に繋がるヒントが描かれ、

鬼と鬼ごっこが、

私たちの生活に密に受け継がれてきた意義の深さに

思い至ります。

 

羽崎先生曰く、

「人の身体にとって、子ども時代の運動は、とても大切」― 。

身体と心は、人の健康を構成する両輪であり、

大人になってから、子ども時代の経験に感謝することが少なくありません。

場合によっては、現代版への変更を受け入れつつ、

鬼ごっこや、自然と戯れる経験を、

未来を担う子どもたちに伝えていきたいものです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年8月 3日 08:00

7月27日(日)五輪と悠久

今週も、

城西大学 現代政策学部 教授、

霧島和孝(きりしま・かずたか)先生の授業。

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6年後に控える東京オリンピック・パラリンピック。

投資家の好感や、地価の高騰などをご覧になるかぎり、

霧島先生ご自身、その開催までは楽観視できるものの、

閉会した後が心配と仰います。


1964年に東京オリンピックが開催された時も、翌年は不況となり、

また、

シドニーオリンピックが開催されたオーストラリア、

アテネオリンピックが開催されたギリシャなど、

宴の後、国ごと経済的な困窮に見舞われた例が相次いでいるのが現実。

日本で特に心配されるのは、人口減少で、

2020年をピークに、

ついに首都・東京の人口までもが減少し始めると予測される中、

ブームの反動を見込んだ ' 規模の縮小 ' を、

より本格的に進める必要があると考えられています。


現在、東京都や文部科学省、政府の間で、

オリンピック・パラリンピックの開催規模縮小や、

開催都市の分散が検討されていますが、

施設の有効活用を含め、

少子高齢化を前提とした準備が、

今まさに求められている最中です。


2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、

外国人観光客が類を見ないペースで急増している今、

訪れた人に日本の魅力を肌で感じていただき、

生涯、記憶に残る旅にしていただくには ―


政治的判断を注視しながら、

私たち市民は一方で、

ソフト面の心構えも進める日々。


身近な観光資源の良さを、それぞれが再認識し、

わかりやすく発信する準備をしながら、

その土地土地が持つ悠久の財産の存在意義を

心の目で見つめておきたいものです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年7月27日 08:00

7月20日(日)アベノミクスと、幸せ

今週は、

城西大学 現代政策学部 教授、

霧島和孝(きりしま・かずたか)先生の授業でした。

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現代日本の経済政策がご専門の先生に、

アベノミクスに象徴される今の日本経済について、

解説していただきました。


金融緩和、財政政策、成長戦略を総称した、

いわゆる ' 三本の矢 ' を通じて、

今の日本はデフレからの脱却を目指し、

道半ばにあります。

労働人口や雇用環境、

社会福祉政策、税制、年金制度など、

国民1人1人の暮らしを巡る諸問題は

その1つ1つが時期的にも構造的にも複雑に絡み合い、

何か1つを解決出来るものでもなければ、

全ての問題を一遍に

スクラップ・アンド・ビルド出来るものでもありません。


政府には、どうか

ささやかな日常を勤勉に生きる市民を尊重していただき、

今よりも、

少しでも、

良い社会を築いていきたいという願いを

最小限、踏みにじることのないように、

お願いします。


この日本という舞台で、

私たちが、それぞれに充実した毎日を積み重ね、

次世代へ受け継ぐ物事に納得しつつ、

人生の幕を閉じる頃には、

概ね満たされた生涯だったと

心から思える -


形に表すことの出来ない幸せは、

目に見える幸せと両輪を成して、

私たちの人生を彩ってくれるものなのでしょう。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Blue eyes blue / Eric Clapton


番組日記 | 2014年7月20日 08:00

7月13日(日)コンテンツ・ツーリズムの魅力

今週も、

城西国際大学 観光学部 准教授、

内山達也(うちやま・たつや)先生の授業。

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今回は、

内山先生を中心に城西国際大学 観光学部が取り組んでいらっしゃる

コンテンツ・ツーリズムについて、

実例をもとにお話しいただきました。


2012年に放映されたTVアニメシリーズ「輪廻のラグランジェ」の舞台が、

城西国際大学 観光学部のキャンパスの所在地と同じ

千葉県鴨川市であることをご縁に、

プロジェクトは現在も進行中。

鴨川市と関係する各団体、そして、城西国際大学 観光学部が

輪廻のラグランジェ鴨川推進委員会を結成し、

作品を活用した観光まちづくりに取り組んでいるのだそうです。


プロジェクトの目的は、

街歩きをもっと楽しんでいただこうというもの。

独自に製作された「まち歩きマップ」を拝見すると

商店街や横断歩道など、

作品内で登場人物たちが生活していた日常的な風景が案内されていて、

以前は、ごく普通のスポットだった場所が

観光資源としてブランディングされた無二の足跡を、

目の当たりにすることができます。


鴨川を例に挙げますと、

日本の渚百選に選ばれた前原・横渚海岸や、

ご当地グルメ・おらが丼、

旬の海産物など、魅力がいっぱい。

こうした普遍的な観光資源に比べますと、

コンテンツ・ツーリズムは

一定の期限を伴う観光資源という性格を持ち合わせていますが、

その分、

今しか共有できない、

愛好家や地元の皆さんとの共通体験が得られるのが最大の特長と言えます。


商品・サービスを提供する側と訪れる側が、

こんなことできたらいいな、という夢を

共に実現できる ―


コンテンツ・ツーリズムの根底には、

観光客と地元の方、双方が能動的に楽しむ、

そうした未知数の種が存在すると確信する授業でした。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  You've Got a Friend ( 君の友だち ) / Carole King


番組日記 | 2014年7月13日 08:00

7月6日(日)自然への畏敬

今週は、

城西国際大学 観光学部 准教授、

内山達也(うちやま・たつや)先生の授業でした。

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先生のご専門であるアイヌ文化について、

今回は、入門編を教えていただきました。


どこのご家庭にも1つはありそうな、

熊が鮭を加えた木彫りの置物。

北海道名物 = アイヌ文化の象徴と思われることが多いようですが、

元々は、大正時代後期、

阿寒湖畔・アイヌコタンの集落で誕生した民芸品で、

アイヌ文化の作品とは分類されない物。

先生のお話を伺うまで、

私も、誤解してしまっていた1人です。


アイヌ文化とは、

例えば、独特の藍色に染め上げられた衣類の

袖や襟元、裾に魔除けとしてアイヌ文様を施したり、

住居に神窓が設けられているというもの。

アイヌ文化にとっての神・カムイとは、自然を指し、

人間が良くないことをすると災害を招くおそれがある為、

儀礼をないがしろにしてはならないのだそうです。


城西国際大学の第一期卒業生でもいらっしゃる

内山先生。

日本の文化の起源に関心を抱く中で、

アイヌ文化の追究をお始めになったと仰います。

ご自身が育った学び舎で、

後進を導きつつ、

探究を続けていらっしゃる様子を垣間見ながら、

学問・学術分野が、

携わる人々の真摯な思いを乗せて受け継がれて行く

冒険性、芸術性を感じるひとときでした。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS ( カントリーロード )

                         / John Denver


番組日記 | 2014年7月 6日 08:00

6月29日(日)懸け橋たる瓦

今週も、

城西大学 経営学部 助教、

石井龍太(いしい・りょうた)先生の授業。

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今回は、

先生お手製の琉球王国時代の門の模型にまつわるお話から。

普段は、那覇市立壺屋焼物博物館に置かれている一品ながら、

今回、たまたま修理の為、里帰りしているとのことで、

スタジオにお持ちくださいました。

時は19世紀中頃。

当時、首里城の近くにあった門を35分の1の縮尺で復元した物で、

門を入ると王子(皇太子)の住むお屋敷・

中城御殿(なかぐすくうどぅん)が構えていました。

当時、琉球で使用されていた赤瓦は、

王宮や一部の貴族層の邸宅のみで葺かれていましたが、

中城御殿の瓦は、赤一色ではなく、

濃淡の灰色や、紺色、白っぽい色などが混ざったマーブル調だったことが、

史料から明らかになっているとのこと。

刑事に当たる筑佐事(チクサジ)が書き記し、提出していた報告書も、

歴史的背景を今に伝える貴重な資料となっているのだそうです。


石井先生曰く、

瓦の特徴のひとつは、戦火などで焼失してしまわないかぎり、

1000年以上経過しても、使用できるということ。

沖縄で、今もオリジナルの瓦が残っているのは、

離島の古民家や久米島の廟などのほか、

奈良の大和瓦(飛鳥瓦)も、多く現存しているとのことです。


元々は、

中国から韓半島(朝鮮半島)経由で日本へ伝来した、瓦。

多様な文化を通じて影響を与え合い、

工夫を重ねながら共有し合ってきた悠久の歴史に思いを馳せる時、

国・地域という行政区分を超えて

同じ時代を共に生きることの尊さへと、思いは至ります。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  My Life / Billy Joel


番組日記 | 2014年6月29日 08:00

6月22日(日)強さと、儚さと

今週は、

城西大学 経営学部 助教、

石井龍太(いしい・りょうた)先生の授業でした。

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先生のご専門は、瓦からみる歴史、主に琉球文化。

関心をもつようになった最初のきっかけは、

意外にも怪獣映画とのことですが、

学生時代にアルバイトで経験された首里城の発掘調査や、

学び舎だった東京大学赤門の丸瓦など、

まさに導かれるようにしてライフワークとの邂逅を果たした、

ドラマティックな半生とお見受けします。


かのモース博士が「屋根を見れば、何者かが分かる」と表現したように、

瓦は元来、

主が経済的に裕福で社会的地位がしっかりしていることを示し、

家紋によって、

使う者のパーソナリティを展示するものでもあったのだそうです。

他方、実力以上に誇示する見栄張りの文化があったり、

身分によって、その使用を制限し、

民衆が憧れるよう演出していた面も存在していたとのことで、

瓦とは、

機能的な強靭さと、形而上の儚さとを併せ持たされた

象徴という気がしてきます。

 

原型を留めず、破片となってしまった瓦を見ただけで、

どんな焼成方法で作られ、どの地方で使われたのか、

判別することができるという石井先生。

史料を通じて、時空を超えた対話を続ける学問の素晴らしさと無限に、

惹き込まれるひとときです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年6月22日 08:00

6月15日(日)グローバル化を目指す同志

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

孫根志華(そね・しか)先生の授業。

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某遊園地や、キャラクター、なんちゃってブランド品など、

これまで話題になったものを振り返ってみると、

コピー商品の多さが目立つ、中国。


多様な分野で ' マネ ' が先行するのは、

途上国が発展する際、

既存の商品・サービスを模倣することが手っ取り早いからであり、

昨今、

都市部を中心に本物志向が浸透し始めると、

コピー商品そのものも、それらを製造・販売していた企業も、

自然に淘汰されつつあるとのことでした。


オリジナルの文化を発信できるのは、

衣食足りてこそ。

世界の工場として名立たる実績を積んだ中国には、

世界中の知的財産とノウハウが蓄積しているということでもあり、

驚異的なソフトパワーを発揮する時代も、

そう遠くはないはずです。

 

母国である中国と、

現在、生活していらっしゃる日本、双方への造詣が深い孫根先生の解説は、

これまでの歩みに揺るぎない誇りを抱き、

未来を堅実に見据えていらっしゃる様子が垣間見られるものでした。

 

言語や文化は異なっても、

少子高齢化、社会福祉、雇用、エネルギーなど、

現在は、同じ時代を共有し、似通った問題に直面する同志。

これからは、世界を構成する国・地域が、

お互いに、不要な争いと浪費を卒業し、

真のグローバル化を実現させていく時代です。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年6月15日 08:00

6月8日(日)世界の工場

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 准教授、

孫根志華(そね・しか)先生の授業でした。

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先生が、ふるさと中国で大学に入学された1980年当時、

日本が過熱気味に辿っていたバブル経済への道。

同じ時代、改革開放路線を目指し始めた中国は、

やがて、

インフラ整備や高層ビル群、住居群の建設が一気に進み、

帰るべき自宅が

どこにあるか分からなくなってしまう事態さえ引き起こすほどの

発展ぶりだったそうです。


日本と中国で異なる、バブルの定義。

日本では、崩壊=弾けた経験から、悪のイメージが先行しますが、

中国では、小さなバブル=経済過熱現象が連続しているという考え方が、

括目に値します。

一方、世界中の多くの企業が中国で製造するようになった代償として、

公害対策に苦慮している最中なのが現実。

'世界の工場'と一括りにすると、責任が分散しがちですが、

中国進出を果たした各国、各企業は、

環境や雇用の問題と向き合っていなかくてはなりません。

 

先生がご専門分野に進むきっかけとなったのが、

「文学と経済の発展は、スピードが違う」と気づいたこと。

一般的、普遍的なテーマであっても、

自ら主体的に気づき、取り組むことで、

新たなアプローチに繋がると再認識した授業でした。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Sailing / Rod Stewart


番組日記 | 2014年6月 8日 08:00

6月1日(日)宝の価値、再発見

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

松本明世(まつもと・あきよ)先生の授業。

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今回は、

城西大学連携教育・研究推進プロジェクト

( J-CLIP )の一環として取り組んでいらっしゃる

こま川めしプロジェクトについて、

教えていただきました。


以前この番組で取り上げた坂戸担担麺も、J-CLIPの一環で、

ご当地名産の食材を使ってメニューを開発しながら、

地域社会の健康を目指そうというもの。

ひいては、

世界を意識しながら地域の問題を考え、解決することで、

教育・研究・社会貢献に繋がる力が培われることが期待されます。

 

こま川めしプロジェクトでは、

埼玉県奥武蔵名産の桂木柚子を使用した

ジャムや、ゆず紅(柚子と狭山茶を使用した紅茶)、

タネまで柚子らん(ペースト)、

Pofa(シフォンケーキ。ポフォとは、ハンガリー語で頬っぺの意)などを試作中。

スタジオで試食させていただきました。

 

中でも、このプロジェクトを象徴するのが、

柚子を丸ごとペーストにした ' タネまで柚子らん ' 。

柚子は、加工する際に廃棄物として出る種と皮が50%に上り、

生産者を悩ませていたそうですが、

これを逆手にとり、

フラボノイドを含むポリフェノールが豊富な種ごとペーストにして

調理に活用しようという、とてもポジティヴな取り組みです。

スタジオでは、正蔵師匠と私、

ソーダで割って柚子ソーダにしていただきましたが、

松本先生のオススメでは、

ドレッシングや、焼き肉の漬け汁、カクテルなど、

色々な楽しみ方が出来るとのこと。


地元の方々にとっては当たり前のモノでも、

きっと価値の再発見を待っている宝が

全国各地に存在するのでしょうね。

 

私も、これから、

柚子ペーストの様々な味わい方を試してみたいと思います。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  ABC / The Jackson 5


番組日記 | 2014年6月 1日 08:00

5月25日(日)無意識から、'有意識'へ

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

松本明世(まつもと・あきよ)先生の授業でした。

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健康診断や人間ドックの結果を見聞きすることの多いこの時期、

特に気になる

中性脂肪やコレステロール、メタボリックシンドロームについて

教えていただきました。

 

中高年の年代に差し掛かると、

以前に比べて運動量が減少し、

中性脂肪が高くなりがち。

適正なお酒の量、摂取カロリーなどは、

病にかかるリスクと併せて考える必要があり、

個人差もありますので、

かかりつけの医療機関や管理栄養士と相談の上、

健康的な生活を心がけることが大切とのことです。

 

そして、不足しがちな運動について。

日常生活を送る中で、

例えば、駅の階段や街中の移動など、

歩くことが多い場合も、

考え事をしながら、とか、漫然と、惰性で歩くのではなく、

意識して歩くことで

余分なカロリーを燃やしてくれるようになるそう。

良い姿勢を保ち、

どこの筋肉を使ってるか意識しながら歩くこと。

私もさっそく、始めてみようと思います。

 

来週は、実際に試作中の地産品を使った食品について、

松本先生がご紹介くださる予定です。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年5月25日 08:00

5月11日(日)発想の羽ばたき

今週は、

城西国際大学 メディア学部 准教授、

中嶋正夫(なかじま・まさお)先生の授業でした。

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先生のご専門分野から、

今回は入門編として ' アプリ ' についてお話しいただきました。

私たちにとって馴染みの深いアプリと言いますと、

ゲームなど、スマートフォンのアプリ。

アプリ、とは、プログラミング言語によって作成した応用ソフト、

アプリケーションの略称で、

加速度センサーなど様々な機能を組み合わせて作成しているのだそうです。


このうちメディア学部で展開しているのは、

アプリを作成する際の機能の組み合わせ、応用の仕方について。

究極的には工学系の専門知識がなかったとしても、

発想、提案、コマンドが可能で、

アイディア次第で新たな展開が期待できる分野だということです。


興味深いのは、発想の傾向がマーケティングと連動している点。

例えば「人生ゲーム」に大学4年間の出来事を盛り込むというように、

既存の商品について、新たな着眼点をプラスすることで、

ターゲットを絞って需要を掘り起こす考え方は、

アプリに限らず、多様な商品・サービスで採用されています。


実現可能な範囲で発想しようとするのではなく、

まずは、こんなことが出来たらいいな~と、自由に発想することから、

機能の組み合わせや方法を模索することが大切。

ある特定の分野が、

社会に通じる要素を多々持ち合わせていることを再認識した授業でした。

                  石川真紀


番組日記 | 2014年5月11日 08:00

5月4日(日)夢の社会へ

今週も、

城西大学 理学部 教授、

秋田素子(あきた・もとこ)先生の授業。

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今回は、

先生が現在取り組んでいらっしゃる最先端のご研究について、

わかりやすく解説していただきました。


現在、私たちが使用している電池・磁石は、いわゆる無機物。

金属製の為、固くて重く、黒っぽい色味ですが、

これを、有機物で作れるようになれば( = 有機ラジカル )、

柔らかく、軽く、透明の電池・磁石を作れるはず、というのが、

研究テーマの趣旨。


有機ラジカルは、既に研究室内では出来ているそうですが、

まだ低温下でしか作ることが出来ず、

また、安定化させることと併せて、

実用化に向けた課題が山積しているのだそうです。


印象深かったのが、

このご研究について語ってくださった秋田先生の一言、

「(実用化を)生きている間にやりたい」。


文科系、理科系を問わず、1つの学問、1つの研究テーマを追究するには、

予想を超えるほどの長い時間が必要で、

先達から受け継いだものを、自分の世代で出来る所まで進め、

出来なかった部分は次世代へ受け継がれることに。


誰かの役に立ちたい、という一念は、

距離も時空も超える、尊い思いなのだということを感じる一言でした。


やがて、時を経て ― 

有機ラジカルが実現した暁には、

衣服や携帯端末に太陽光パネルと充電池が組み込まれ、

1人1人が電力を自給自足しながら生活する夢のような社会を

実現出来るかも知れません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Working Day And Night / Michael Jackson


番組日記 | 2014年5月 4日 08:00

4月27日(日)私も、あなたも、有機物

今週は、

城西大学 理学部 教授、

秋田素子(あきた・もとこ)先生の授業でした。

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構造有機化学がご専門の先生に、

まずは、身近な物質を有機物と無機物に分類するところから、

導いていただきました。

有機物は、世の中に約9000万種類存在し、炭素を含むもの。

一方の無機物は、炭素を含まない為、

燃やしても焦げる( = 炭化する ) ことがありません。

水、金属、塩などは、無機物に分類されます。


分類を迷う例として、

例えば、お酒は、有機物であるアルコールと、無機物である水の混合物。

ダイヤモンドは、現代の分類では無機物、

琥珀は、宝石ですが古い樹脂が固まったものゆえ、無機物なのだそうです。


そして、意外でしたのが、

有機物を構成する元素が、わずか7つ程度であるということ。

炭素、水素、酸素のほか、

物質によって、窒素、リン、硫黄などを含むものがあり、

つまり、

同じ元素の組み合わせによって、多くの異なるものを構成しているのが、

有機物だということが分かりました。


地球上に存在する、約9000万種類の有機物。

人も、生き物も、お互いに同じ元素で構成されていると考えると、

悠久の歴史のうち、ごく一部を命のリレーで繋いでいる者同士、

もっと仲良く、尊重し合って共存・共生できる気がします。

                  石川真紀


番組日記 | 2014年4月27日 08:00

4月20日(日)買う側と、得る側

今週も、

城西国際大学 経済情報学部 教授、

早田巳代一(はやた・みよかず)先生の授業。

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先週に引き続き、モノやサービスの値段・適正価格について、

身近な例をもとに考え方を教えていただきました。


例えば、自動販売機。

先入れ先出しゆえ、回転の良い所と、そうでない所の差があり、

消費者は、古いものを飲んでいると自覚すべきモノであるのだそうです。


続いて、道の駅や直売所で販売される農産物について。

先生曰く、「決して安くはない」。

情報交換しながら値段を決めていく対面販売が日本文化の原点である為で、

昨今、問題視されているコミュニケーション能力の欠如にも

影響していると考えられます。


そして、

モノの値段には、原材料、輸送コスト、人件費などの他、

設備・建造物にかかる、いわゆる箱モノコストが加算されているということ。

スーパーマーケットと百貨店の一番の違いは、この点で、

火災や損壊の可能性を考慮し、早めに減価償却する為に、

商品へ価格転嫁されているのだそうです。


お買い物は毎日のことですし、

じっくり比較検討する時間も、なかなか取りにくいものですが、

これからは、

特に資産価値や残存価格といった専門知識の重要度が増してくると考えますと、

消費者として買うだけでなく、

売る立場、供給者側の視点も併せ持ってみると、

視野が広がりそうです。


締めくくりに、

早田先生直伝、

家電量販店等の店頭で値段や製造年月日を訊ねる時のポイントを。

詰問口調や、高圧的な態度は禁物。

あくまでも低姿勢で、

そして、柔らかな口調で、笑顔で訊ねてみてください、とのことです。

                  石川真紀


番組日記 | 2014年4月20日 08:00

4月13日(日)適正価格

今週は、

城西国際大学 経営情報学部 教授、

早田巳代一(はやた・みよかず)先生の授業でした。

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会計学、財務諸表論がご専門の先生に、

消費税増税前の駆け込み消費を振り返って解説していただきました。

故障に伴い、たまたま、

正蔵師匠はエアコンを、私は電子レンジを、

それぞれ増税前に新調することとなりましたが、

会計的な見地からご覧になると、

2月~3月にかけての市場価格は「高いな~」というのが

率直な感想なのだそうです。

春モデル、秋モデルといった新商品が発売される直前は、

大量仕入れによる割り戻しが行われる時期であり、

つまり、

在庫が放出される頃には価値が低下しているとのこと。

師匠と私が愕然としたのは、言うまでもありません。


売り手にとって特需の時期に、

扇動されるかのように購入するよりも、

割り戻しの恩恵を受けるには、しばらく待つのがオススメと、

先生は仰っていました。


そして、身近な商品・サービスの中から、

先生が適正価格と実感していらっしゃるモノとして

回転寿司を例に解説してくださいました。

業態として初登場した頃から随分と様変わりし、

今では、

回っているのは、あくまでも本物の見本品であり、

実際に食べるのは注文して、出来立てを、と、

システムの大転換が起きて久しい、回転寿司。

このシステムには、

対面販売であり、

商品・サービスの真価を見極めた上で対価を払って購入する、

日本本来の価値観が、今も健在なのだそうです。


溢れるほどの情報が存在する現代、

流されることなく、妥当な消費行動をとるには、

その商品・サービスを購入し、その後、使っている間も含めて、

ある程度、納得できていることが不可欠。

結果的には自分の決断を信じることで、

その商品・サービスを利用したことの楽しさや美味しさ、充実感を

倍増させることが出来るのかもしれません。

                  石川真紀


番組日記 | 2014年4月13日 08:00

4月6日(日)畑での実践授業

今週も、

城西大学 経済学部 准教授、

末永啓一郎(すえなが・けいいちろう)先生の授業。

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今回は、地域活性化と学生さんたちの能力育成を目的として進める

休耕地活用プロジェクトについて、

実践報告を交えてご講義いただきました。


末永先生と共に登場してくださったのが、

3年生の小林さんと保坂さん。

硬質小麦・ハナマンテンを栽培・収穫し、

坂戸担担麺として各店舗で販売される過程を

実践的に学んでいらっしゃいます。


経済開発論の授業の一環として

先生からある日突然、

「来週は、農作業を行います。」と言われ、

導かれるまま素直に歩んでいる学生さんたち。

始めのうちは、

慣れない畑作業に戸惑うこともあったようですが、

今ではすっかり、

PR用の黄色いTシャツが似合う健康的な表情を見せてくれています。


正蔵師匠から、「将来の目標は?」と問われ、

お2人とも、「まだ具体的にはない」と前置きしながらも、

保坂さんは「地域活性化に貢献したい。」、

小林さんは「プロジェクトを通して、こういう楽しみもあると気づけた。
    
      向いている職業は、体験してみて分かる。」と実感。

教室・机上で学ぶことと同じように、

実体験として会得することの意義深さが証明されつつあります。


モノづくり、流通、消費行動 ―

一連の流れを通じて、

社会の仕組みを現実のものとして体験すると、

毎日の暮らしが、きっと豊かになり、

次のステップへ向けて、工夫したり、多角化したり、

向上のきかっけにもなることでしょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Hold On Tight / Electric Light Orchestra


番組日記 | 2014年4月 6日 08:00

3月30日(日)木を見て森を

今週は、

城西大学 経済学部 准教授、

末永啓一郎(すえなが・けいいちろう)先生の授業でした。

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経済開発論、アジア経済がご専門の先生に、

今般のTPP ( =環太平洋経済連携協定 ) 交渉を含む

各国間の交渉の歴史を踏まえて、

解説していただきました。


数百年の長きに亘り、国際的に行われてきた貿易自由化交渉。

資源が乏しく

国土の小さい日本の立場としては、

自国の産業の保護と発展を優先しつつ、

相手国にも利する形の模索を重ねてきた歴史が、

今も継続しています。


現代の産業界では大きな革新が進み、

分業化の波にさらされている分野も。

例えば、IT関連事業では、

巨大な装置を設置し、原材料を自社調達によって賄う、

いわゆる垂直統合型への移行が進み、

他方、自動車産業では、

部品を分けにくいことから分業がしづらい為、

国際競争力を保ちやすいのだそうです。


日本の産業が抱えている課題は、

世界の縮図であり、

やがて各国・各地域が立ち向かう可能性のある問題でもあります。


増大する諸問題全体を理解し、適切な対策を講じる力を養うべく、

末永先生の授業では、

ご当地、坂戸の休耕地を活用して

酒米や、ルッコラ、小麦を栽培。

さらには、

作物を使った坂戸担担麺の販売や、葉酸プロジェクトも進行中なのだそうです。


全体を知るには、1つ1つを知ることから ― 


次回は、先生と共に学ぶ学生さんたちにもご登場いただき、

実践授業の感想をお聞きします。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  My Sweet Lord / George Harrison


番組日記 | 2014年3月30日 08:00

3月23日(日)分かち合うことの意味

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

石田路子(いしだ・みちこ)先生の授業。

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今回も、主に認知症について、教えていただきました。

 

認知症に関する各推計で上位を占めるケースが多いのが、

日本を筆頭に、アジアの各国・地域。

アジアに共通する家族主義により、

親の世話を子どもが担ってきたことが一因となり、

認知症が進行してしまったケースが多いのでは、と

先生は仰います。

厚生労働省研究班によりますと、

2012年時点で、およそ462万人、

65歳以上の4人に1人は、いわゆる ' 予備軍 ' とされる

認知症。

必要以上に忌み嫌うことを避け、

防ぐ努力が求められる時代を、

私たちは生きています。


石田先生のお話から、

認知症の予防として、ヒントとなりそうなポイントを。

①肉体的に健康を保つこと

②好奇心旺盛であること

そして、

③前向きに進んでいける姿勢を身に着けること


私は、このままでいい、とか、

考え方、行動範囲を凝り固まらせないように努めることで、

認知症の自己制御に繋がる傾向があるようです。

 

他方、推進されているのが、

医療関係者の意識改革とのこと。

厚生労働省は、平成25年度から29年度にかけて、

認知症施策推進5か年計画 ( オレンジプラン )に取り組んでいます。

しかし、このオレンジプランも、

成年後見制度の普及も、

具体的な施策が難しいのが現状なのだそうです。


個人差、地域差など、

ケース1つ1つによって差異の大きいものであるということは、

本人の年齢や、家族構成、環境など諸条件をもとに

象徴的な複数のモデルケースを設け、

いざという時に、どこへ問い合わせて、どんなケアを受けられるのか、

選択肢を知っておくのも、

一種の方法なのではないかと感じています。


人生の幕を引く大切な時期に、

その人らしい過ごし方に少しでも近づく為にも、

何でもない普段から

身近な人とあらゆることを共有できるのは

幸せなことなのかも知れません。

                  石川真紀


番組日記 | 2014年3月23日 08:00

3月16日(日)変化と想定

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

石田路子(いしだ・みちこ)先生の授業でした。

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先生のご専門分野である医療福祉の中から、

親の介護、介護保険について、教えていただきました。


世界に冠たる長寿国として知られる、日本。

高齢化の実態が予測を上回る速度で先行し、

手当てを急がざるをえない実情を体験しながら、

やがては世界に模範例を示していく立場でもあります。

先生のお話には、

①家族で背負い込まないこと

②行政の窓口に、前もって出向くこと

一方で、

③医療福祉を担う人材・施設の絶対的不足は解消されていないこと

など、

知っておきたい情報が、幾つも盛り込まれていました。


例えば、認知症。

まだまだメカニズムが解明されていない中ではありますが、

放置すると重症化する恐れが指摘されています。

認知症かどうかの判断が難しく、

家族は特に変化に気づきにくいことから、

自分自身で定期的に簡易チェックをしつつ、

身近な人が、ささいなことでも異変を感じた際には、

すぐ、医療機関を受診し、

適切な診断・治療を受けるよう奨励されているそうです。


また、介護保険制度についても、認識不足が否めません。

施行されたのが2000年と、相当の年月が流れていますが、

申請して、すぐ適用になるものではなく、

審査を経て、判定結果が出るまで、

平均的に、およそ1ヶ月程度かかるとのこと。

訪問調査の際など、本人の症状が一時的に良くなるケースもあり、

判定が難しいのだそうです。


加齢に伴う体調の異変や病、災害など、

私たちは、様々な変化に直面することがあります。

そうした変化が、他の変化を次々と引き起こすことで、

ストレスが倍増し、

許容範囲を超えてしまうことが考えられます。

心と体を、少しでもストレスから守る為に、

変化を想定し、

出来ることは今からでも始めておけたらと思います。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  遥かなる影( Close to You ) / Carpenters


番組日記 | 2014年3月16日 08:00

3月9日(日)見守る、から、監視へ

今週も、

城西大学 現代政策学部 教授、

倉成正和(くらなり・まさかず)先生の授業。

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情報技術の革新は、

現代社会に利便性と危険性の両方をもたらし、

パソコンなどを直接、使用しない人も関わる問題となりました。


防犯カメラや監視カメラが街中に設置され、

しかも、その精度は向上。

携帯電話やスマートフォンのGPS機能によって位置情報が、

クレジットカードや、あらゆるプリペイドカードの使用によって

行動に関する情報が、

広く知られうる社会。

私たちが日常生活を送る上でプライバシーを守るには、

先生曰く、例えば、

目出し帽をかぶり、

電波を発するものは所持せず、

現金のみを使用すること -

これらの方法も、

専門の政府機関や考え方によっては

もはや意味をなさないのでしょう。


国内外を問わず、

豊かな大自然の中で

数少ない住民同士、助け合いながら地道に暮らしている所では、

今も、

「 お互いを見守っているから、悪いことはできないし、

  悪いことをする人は居ない。 」と聞きます。 


見守る、が、監視、になった途端に疑念を生み、

群衆に紛れることで、目が届かなくなるもの。


1つ1つの家庭や、職場、学校、町内など、

そのコミュニティを構成する1人1人が意識を高く保つことで、

まずは、

自分たちの行動範囲の秩序を守っていきたいものです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Best of My Love / Emotions


番組日記 | 2014年3月 9日 08:00

3月2日(日)加速する技術革新に思うこと

今週は、

城西大学 現代政策学部 教授、

倉成正和(くらなり・まさかず)先生の授業でした。

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先生がMIT=マサチューセッツ工科大学に留学され、

AT&Tの分割・民営化について研究されていたのが

1970年代。

以後、現代に至るまでの40年ほどの間に、

日本の情報技術も後発ながら目覚ましい進歩を遂げています。

しかし、一般的な市民レベルの生活を軸に考えますと、

どこかのタイミングで、

情報技術の前進する速度が

私たちの思考や心が追いつけるスピードを遥かに上回り、

追い抜かれ、置いてきぼりになった感が否めません。


9.11の同時多発テロに見舞われたアメリカでは、

直後に愛国者法が発効され、

テロの防止に繋がりうると判断される場合には

捜査令状なしに監視可能な社会となりました。

重大な事件の防止・抑止に繋がるのであれば、

あらゆる可能性を視野に捜査を行うのが、

国民の生命・財産を守る国家の大義だという理屈は理解できるのですが、

個人情報の流出や、職域を超えた情報の使用、誤認逮捕など、

国民を傷つける可能性も伴うだけに、

不安は消えません。


情報技術の革新競争が時を重ねるほどに加速し、

しかも、そうした競争の終わりが見えない現代に生きる者として、

一方で、

教育や倫理的思考の大切さを見直し、実践することも重要。

様々な流行や商法が、発起しては消える中、

時流を超えて変わらない真実を、

周囲の人たちと共有し、次の世代へ伝えていくことこそ、

私たち市民の矜持なのかもしれません。

                  石川真紀


番組日記 | 2014年3月 2日 08:00

2月23日(日)ぐうたらのススメ

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 准教授、

名本光男(なもと・みつお)先生の授業。

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今回は、

先生のご著書「ぐうたら学入門(中公新書ラクレ刊)」にちなみ、

' ぐうたら ' について考えるひとときとなりました。


正蔵師匠曰く、

ぐうたら、とは、だらしないことの肯定形。

そして、

' のんびり ' 、 ' ゆっくり ' の上を行く、

究極的な表現。

落語や昔話には、

ぐうたらな人物や暮らしが描かれているからこそ、

普遍的なメッセージとして語り継がれているようです。

あくせくせず、

真面目に、ウソをつかずに生活している人が、

結果的に幸せ、という構図が、

実にシンプルで、

バランスのとれた生き方を示してくれている気がします。


振り返ってみますと、

私たちは家庭のしつけや学校教育を通じて、

計画的、規則的に生活できる人を目指すよう

諭されてきました。

社会生活を全うに営む為には、

時間や期限、善悪など、守るべきことがあるのは確かですが、

プライベートの自由な時間については、

より自由に過ごせる余地がありそう。


せめて、お休みの日くらいは、

一刻一刻、一歩一歩、進みながら、

心の赴くままに過ごすことで、

本質的に楽しく、豊かな、生き方が出来そうです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Life / Sly & The Family Stone


番組日記 | 2014年2月23日 08:00

2月16日(日)ゆっくり。

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 准教授、

名本光男(なもと・みつお)先生の授業でした。

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先生のご専門は、生態人類学・民俗学。

ご著書や講義などを通じて、スローライフを提唱していらっしゃいます。

 

風貌も雰囲気も、とてもワイルドな先生ですが、

元々は都会育ちで、

少年時代は自然に触れる機会が少なかったとのこと。

自立されて以降、

山形県と新潟県の県境にある朝日連峰など、

山へ一人で出かけるようになり、

自然の中で暮らすことの脅威と素晴らしさを

体感するようになったのだそうです。


名本先生曰く、登山の魅力は、

「苦労した先に見るもの、得るものには、

 それだけの価値がある」。

これは日常生活にも通じる本質で、

ピンチに陥った時の咄嗟の判断や、

岐路に立った時、どちらの方向に進むのか決めるのは、

全て、自分の責任。

その責任が重いからこそ、

一瞬一瞬、見える景色も、

意義深いものになるのでしょう。


社会生活を営む上では、

自分のペースや自然のサイクルよりも費用対効果や効率が優先され、

何かと強制されている感覚が強くなりがち。

忙しい、という字は、

心が亡くなってしまっている状態から成り立っていると言います。

スローライフ、スローフードの考え方を心の片隅に置くことで、

時間的にも精神的にも

余裕をもって暮らすことができるようになるかもしれません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Stand by Me / BEN E. KING


番組日記 | 2014年2月16日 08:00

2月9日(日)過去、現在、未来

今週も、

城西大学 経営学部 准教授、

柳下正和(やなぎした・まさかず)先生の授業。

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今回も、今年4月に8%へ引き上げられる消費税を中心に、

日本の財政、景気について、伺いました。


今般、安倍総理大臣が消費税の引き上げを決断・発表した背景には、

2014年度の国債発行額が過去最悪の180兆円を突破した日本の財政を

赤字から少しでも上向かせ、

再建させようという大義があるようです。

年金制度を維持する為の財源を例に考えると、

過去の繰り越し分、

つまり、

現役世代が支えるという根本的な部分を含め

解決を先送りしてきた問題が浮き彫りとなり、

現代を生きる私たちは

自分たちの代で負うべき責任以上のモノを背負わざるをえないマイナス面ばかりが

先行するというのが実感です。


日本人の国民性は、

とかく、勤勉で我慢強く、新制度にも順応すると評されます。

他方、政権を担う皆さんにとっても、

未知・未来に立ち向かうのだから、

必ずしも結果・成果は保障できないという

大義名分が成り立つのかもしれません。


目の前の政策が、何の為のものなのか、

この国が、どの方向へ舵を取られているのか ―

適時、考え、

時が経って、さらに検証する努力は、

少なくとも積み重ねていきたいところです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Everyday Is A Winding Road / Sheryl Crow


番組日記 | 2014年2月 9日 08:00

2月2日(日)成熟への過程

今週は、

城西大学 経営学部 准教授、

柳下正和(やなぎした・まさかず)先生の授業でした。

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財政学や地方税制がご専門の先生に、

今年4月の消費税増税について、解説していただきました。


1989年4月に当初3%で導入され、

1997年4月から5%へ、

今年4月からは8%に引き上げられることが決定している消費税。

さらに、

来年10月からは10%にまで引き上げられる予定ですが、

今の日本の財政状況を考慮すると

予定どおり引き上げられるのは避けられない様子。


金融緩和、財政出動、成長戦略を柱とする、

いわゆるアベノミクスの恩恵を受けているのは、

目下、

金融商品を保有する高齢者の方々や投資家などが中心で、

私たち一般庶民のレベルが景気回復を実感するのは

まだ先のようですが、

好景気の層が全体の景気を引き上げてくれるのを期待しつつ、

私たちは、監視の目を光らせていかなくてはなりません。


1つは、増税分の税収の使い道。

安倍総理大臣は、

昨年10月1日、消費税を8%へ引き上げることを決定したと発表した際、

持続可能な社会保障を充実させる為と説明していました。

本当に公約どおりの使い道が実現するのかどうか、

情報公開を求める議員の姿勢を見届けながら

予算・決算の内容をチェックしたいところです。


そして、もう1つは、

景気回復の質。

かつてのバブル期のような実態を伴わない経済は、

成熟した社会には相応しくありません。

1人1人が労働の対価として相応しい賃金を手にし、

納税の義務を果たした先には、

国民1人1人が地に足のついていることを実感できるような

安定した経済の実現が期待されます。


私たちは今、様々な分野において、

成熟への過程を歩んでいる ―

次の世代、そのまた次の世代に

より成熟した社会を形作っていくために、

過程の大切さを実感しながら

過ごしてまいりましょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  You're Only Lonely / J.D. Souther


番組日記 | 2014年2月 2日 08:00

1月26日(日)カプサイシンは、毒!?

今週も、

城西国際大学 薬学部 教授、

堀江俊治(ほりえ・しゅんじ)先生の授業。

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今回は、

唐辛子などに含まれる成分、カプサイシンと、その受容体について、

ご専門である鍵と鍵穴理論をもとに解説していただきました。


カプサイシン受容体は、

私たちの体に備わっているものの、普段は使われず、

44℃の熱や、それに近い刺激を感じると危険と判断するセンサーのような存在。

例えば、唐辛子や生姜、カレーを食べると、

舌では辛いと感じますが、

ノドを過ぎても受容体がある為、

全身がポカポカしてきます。

これは、

胃や腸にカプサイシンが入ると、

脳が、カプサイシンを毒、危険物質と判断してアドレナリンを放出、

脂肪を燃焼させる指令を出すからなのだそう。


カプサイシンは、人体にとっては毒の部類に入るので、

摂取し過ぎるのは禁物ですが、

少量、適量を摂取することで、

胃腸を保護してくれる効果も期待できるとのこと。


ハンス・セリエ博士のストレス学説でも言われているように、

人体というのは、ストレスが全くないと漫然ダラリとしてしまい、

ほどほどのストレスは必要だというのが、

実に興味深い点でした。


食べ物にしても、お薬にしても、

効果を認識して食べたり使ったりすることで

効き方が確実に増すような気がします。


自分の主治医は自分 ―


健康を維持する為に、

あるいは病と闘う時も、

自分の体に取り込むものと、それによる反応・症状を、

自覚してあげるようにしたいものです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Have A Nice Day / Bon Jovi


番組日記 | 2014年1月26日 08:00

1月19日(日)精巧なカラダ

今週は、

城西国際大学 薬学部 教授、

堀江俊治(ほりえ・しゅんじ)先生の授業でした。

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先生のご専門は、薬理学。

中でも、

胃痛・腹痛・胸やけなどストレスに起因する諸症状について、

現在、ご研究中でいらっしゃいます。

今回は、鍵と鍵穴理論に象徴される薬の効き方について、

教えていただきました。


鍵 ( =薬 )が鍵穴( =体内の受容体 ) に入ることによって得られる現象が、

いわゆる、

' お薬が効いた ' という実感。

その分かりやすい例として、

モルヒネを引用して解説してくださいました。


かつては、' ドラッグ ' の印象が先行していましたが、

現在は、

終末期医療の臨床現場において、

痛みをコントロールし、

可能なかぎり通常の生活を送ることができるようにと処方される

鎮痛剤としての役目が広く認識されるようになりました。


このモルヒネによる効果・効能は、

フルマラソンや出産を経験された方などが感じる多幸感、

つまり、

β‐エンドルフィンが分泌された状態に似ていて、

脳内モルヒネと称されることがあります。

しかし、もともとは逆で、

私たちの体内には、

痛みや苦しさを凌ぐほどの多幸感を覚える鍵穴が生来備わっていて、

モルヒネを投与された場合、

その鍵穴に取り込まれ、痛みが鎮まるとのこと。

' 脳内モルヒネ ' と称されるβ‐エンドルフィンこそが、

本来の ' モルヒネ ' というわけです。


自分のカラダでありながら、まだまだ知らないことがいっぱい。

様々な外的要因や変化に対応できる潜在能力を秘めたカラダを、

もっと労わってあげたい ―

そう思います。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年1月19日 08:00

1月12日(日)医療を受ける'プロ'を目指しましょう。

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

坂下貴子(さかした・たかこ)先生の授業。

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今回は、

先生のご専門である基礎看護学・基礎看護技術について、

教えていただきました。


年齢層や傷病の種類など様々な人たちを看る以上、

身体の観察に始まり、

血圧測定、清潔の援助、採血といった看護の基礎を

正しく身に着けることが大切なのだそうです。

そして、基礎看護を踏まえることで、

' どんな患者さんなのか ' 

総合的・客観的に捉え判断する力の体得に繋がるということです。


さらに重要なのが、

看護技術を提供する場合の心構え。

患者さんと接する上で、様々な状況に対応するご職業柄、

自分をしっかり持っていることも、

資質として持ち合わせていたいところなのだそうです。


私自身、

以前、入院・手術を経験した際、

医療チームの皆さまにお世話になりました。

患者である自分は、

精密検査にしても、麻酔や手術そのものにしても、

初めてだらけで動揺することの連続ですが、

1つ1つ誠実に説明や処置をしてくださることで、

不安が少しは解消され、

手術台に上がる時には、

「 よろしくお願いします。 」 という言葉が

自然に発せられたのを記憶しています。


人の生命を預かるプロフェッショナル集団は、

その意識の高さも並々ならぬものがおありですから、

患者の立場になった場合も、

自分の身体に自分で責任を持てる

' 人間のプロ ' でありたいものです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年1月12日 08:00

1月5日(日)伝統、そして家族

新年、おめでとうございます。

本年も、よろしくお願いします。


今年最初の放送は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

坂下貴子(さかした・たかこ)先生の授業でした。

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重症度の高い患者さんが対象となる

第3次救急救命医療の現場で勤務されたご経験があり、

基礎看護学がご専門の先生に、

医療の道を志すようになった経緯と、

看護の現場で

日々、お感じになることなどを伺いました。


優しさの中に芯の強さが滲む先生は、

ご自身でも比較的のんびりとした性格ゆえ、

当初、

救急救命医療の現場は向いていないのでは、と

思っていたと振り返ります。


やがて、現場でのご経験を積み重ねるに連れ、

「 違う自分も居たことに気づいた 」 のだそうです。


滅多にないアクシデントやトラブルによって、

自分の底力を実感することもありますが、

同僚や家族など、

身近な存在と営む日常で生まれる ' 変化 ' は

歴史の上に成り立っている強みがあるような気がしています。


正蔵師匠と番組をご一緒するようになって3度目のお正月。

根岸・林家の皆さんのように、

元旦から全員が集まり挨拶を交わすご一門は

年々、少なくなっているそうです。

女将さんを始めとするご一門の逸話を数々伺うにつけ、

大家族で生活することの意義や、

落語という伝統芸能の礎を垣間見ています。


寝食を共にするということは、

結果的に、

煩わしさよりも幸福感が勝るもの。

体調の異変や自分自身も知らない一面に気づいたり、

気づかせてもらったり、

あるいは、

正常な判断ができなくなくなってしまった時に

助け合ったり。


まさかの時、ふとした変化や大切な一次情報を伝達する為にも、

伝統と家族が脈々と守られてきたのかもしれません。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  あふれる想い(Rush Rush) / Paula Abdul


番組日記 | 2014年1月 5日 08:00

12月29日(日)再起~再生

今年最後の放送は、この時季恒例、

「 箱根駅伝 直前スペシャル 頑張れ!城西大学 」。

城西大学 経営学部 准教授で、

男子駅伝部監督の

櫛部静二(くしべ・せいじ)先生、

そして、

箱根駅伝中継で

往路センター実況と復路情報センターを担当予定の

松島 茂アナウンサーとお届けしました。

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本番4日前 ―

トレーニング中心の時期は既に終了し、

ランナーたちは、

ある種の達成感を胸に抱き、

伝統の襷を繋ぐ責任と綯い交ぜに

早く走りたいという気持ちが高まってくるそうです。


今回の大会を迎えるに当たり、

城西大学 男子駅伝部は、

失敗からの再起と

チームの再生という

劇的な日々を積み重ねてきました。


今年のお正月に開催された第89回大会では、

5区山登りで浜本栄太選手(当時4年生)が途中棄権。

国道1号の最高地点、二子山の標高874m地点に差し掛かった頃、

気温3℃、風速18mという過酷な天候の犠牲となってしまいました。

足元がふらつき始めたのは、18.3km付近。

やがて前のめりになり、

櫛部監督が呼びかけ、水を飲ませようとしても無反応に。

こうした状況を受けて、

審判員からは「 あとは監督の判断 」と言われ、

櫛部監督曰く「 頭でも打ったらまずい 」と、

苦渋の判断を下すに至ったそうです。

中央大学の野脇勇志選手(当時4年生)も、

低体温と脱水症状といった同様の症状で途中棄権となりました。


頼もしさを感じるのは、

この苦い経験を さほど引きずることなく

前向きに捉えて1年をスタートさせたという点。

襷の重さ、尊さを噛みしめているからこそ

究極の失敗を出発点に転換できたはずです。


「 先輩の分までリベンジしたい 」と語るのは、  

2年に亘りキャプテンを務める山口浩勢選手(4年生)。

エースの村山紘太選手(3年生)は、

「 過去最高順位に貢献する 」 と

意気込みを見せています。

' チームに貢献したい '

' 自分の役割を果たしたい ' という直向きさが

必ずや総力として結集し、

シード権獲得、最高位タイ、

あるいは、

最高位5位の目標へと向かわせてくれることでしょう。


エントリーメンバーが発表されるのは、今日午後。

1月2日、3日の熱戦を、

文化放送でご一緒に応援しましょう。

                石川真紀


番組日記 | 2013年12月29日 08:00

12月22日(日)光と影

今週は、

城西大学 経営学部 准教授で、

男子駅伝部監督の

櫛部静二(くしべ・せいじ)先生の授業でした。

 

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毎年、この時季にご出演いただいている先生に、

今回は、

運動生理学というご専門分野と、

大学ご卒業後、監督に就任されるまでの間は、

実業団でランナーとして活躍されながら、

コーチとして指導に当たっていらした見地から、

自律訓練法や、

当時の思いなどを語っていただきました。


興味深いのが、

駅伝というものが特殊な競技ゆえ、

箱根駅伝に出場するようなチームの指導者には、

経験者が就任するケースが多いということ。

1年に一度、

大学在学中の4年間しか挑戦する機会がなく、

しかも、

伝統の襷を途絶えさせたくないという重責が、

選手の心身に、

時に過緊張となって襲いかかることがあるのだそうです。


長距離走は、努力次第で結果が変わる ―

シンプルな競技ゆえの難しさ ―

適度に真面目で、向上心と素直さを兼ね備えた選手が伸びる ― など、

駅伝・長距離走の光も影もご存知の櫛部先生には、

独自、かつ普遍的な哲学があります。


チームと自分の為に走る駅伝を

多くの人々が応援したくなる理由が、

散りばめられた授業でした。


来週は、いよいよ、

「 箱根駅伝 直前スペシャル 頑張れ!城西大学 」

と題してお送りします。

どうぞ、ご期待ください。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Ordinary World / Duran Duran


番組日記 | 2013年12月22日 08:00

12月15日(日)顔の見える医療

今週も、

城西大学 薬学部 准教授、

細谷 治(ほそや・おさむ)先生の授業。

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今回は、先生のご専門分野である

緩和医療について教えていただきました。

例えばガンなど、

やがて訪れる死を意識しながら重い病と闘う患者さんの

痛みや症状を和らげ、

最期まで出来る限り有意義に時間を過ごしてもらえるように、という

緩和医療。

現在は、

患者さんのみならず、そのご家族もサポート対象にして行きましょう、

というのが、

WHO ( = 世界保健機関 ) の考え方でもあるそうです。


かつては、痛みを我慢することが美徳とされた時代もありましたが、

痛みというものが主観であり、数値だけでは測れないものである以上、

患者の立場になった時には、

痛かったら痛いと伝えてください、という傾向なのだそうです。


緩和医療には、

関係する専門家が連携することが大切。

そこで、

細谷先生も参加していらっしゃる

SAIPE ( サイピー ) = 彩の国連携力育成プロジェクトについても、

解説していただきました。

2012年からスタートしたSAIPEには、

城西大学 薬学部の他、

埼玉県立大学、埼玉医科大学、日本工業大学 工学部の4大学が参加。

他の専門領域と連携することで、

自らの専門性を深く認識し、啓発へと繋がる利点が期待されているプロジェクトです。


さらに、地域に根差した医療の連携を模索していることが、

SAIPEの心強い点。

患者さんと、そのご家族、

そして、医療従事者、

双方の顔が見える関係を築いた上で、

最先端の技術が加わる時、

盤石の医療体制が築かれるはずです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Shout To The Top / The Style Council


番組日記 | 2013年12月15日 08:00

12月8日(日)プロフェッショナルへの道

今週は、

城西大学 薬学部 准教授、

細谷 治(ほそや・おさむ)先生の授業でした。

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城西大学 薬学部の卒業生でいらっしゃる細谷先生。

先生の在学中に比べて、

近年は薬剤師になりたいという

明確な目的意識を持って入学する学生さんが増えたと仰っていました。

この傾向は、

インターンシップを始めとする教育カリキュラムやシステムの変化に伴い、

薬学の分野に限らず、

様々な業種に共通して生じているのではないでしょうか。


学生さんたちが、目的意識を具体的に抱いている一方で、

薬学部の教育カリキュラムでも、

必修のうち臨床系の単元が増え、

さらには、

コミュニケーション力を育む、人間教育の為の科目も

開設されるようになった経緯があるそうです。


細谷先生のお話を伺っていて再認識したのが、

自分自身で常に前進を試み、イノベーションを図り続けることこそが、

プロフェッショナルであるということ。


殊に、

患者さんの身体に直接作用し、

健康を維持、あるいは回復させる為のお薬を扱う薬剤師さんには、

年々、より高いスキルが求められる時代なのだそうです。

医療機関を受診した後に、

薬剤師さんから重複した質問をされると、

利用する側にとっては、

「さっきも言ったのに」とか、

「前に来た時も訊かれた」とか、

煩わしさが前面に感じられることもありますが、

私たちの健康状態や感覚が、

重要な一情報として、

自分にとっても、

あるいは、

同じお薬を使用している他の人にとっても、有意義なのだと知ることで、

私たちもプロの人間たるステップを

一段上がることが出来るような気がします。


何の為の学習なのか、

今していることが、将来どんな場面で活かされるのか ―

日々、一歩一歩、着実に歩みながら、

時には一足飛びの実務経験を重ねて行く中で、

体得できる深さが、さらに増すことでしょう。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Is It You / Lee Ritenour


番組日記 | 2013年12月 8日 08:00

12月1日(日)サービスと'おもてなし'

今週も、

城西国際大学 観光学部 准教授、

石谷昌司(いしたに・まさし)先生の授業。

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前半は、

51歳のお誕生日を迎えた正蔵師匠も積極的な姿勢を示す

英語学習について、教えていただきました。

例えば・・・

師匠がたびたび訪れる浅草・上野界隈のお寿司屋さん。

大将とコミュニケーションを図りながら食事を楽しむ

お寿司屋さんのスタイルが好きで、

日本語を使いたくて来ている外国人も少なくないそうです。

2020年の東京オリンピックに向けて、出来る準備としては、

まず、いらっしゃい!という歓迎の気持ちを伝え、

ネタについて説明・解説してあげられるような、

その場所ごとに頻繁に使うフレーズを会得しておくことも、

お店の ' おもてなし 'の一環になるのではないでしょうか、

というお話でした。


そして、後半では、

現在、学生さんたちが取り組んでいる実践教育について伺いました。

元東急ホテル総料理長の指導のもと、

期間限定で、

リゾートあわトレインのお弁当の製造・販売を体験することで、

学生さんたちは、多くのことを学んでいるようです。

働くことの厳しさと楽しさ、

さらに、本物の味を知ること、

ひいては、起業への手がかりを掴むに至るケースもあるとか。


利用者が代金を支払うことによって提供されるのが、サービスであり、

ホスピタリティ=おもてなしは、

その代金に必ずしも換算されず、

時には、

提供する側が持ち出しをしてでもお客さまが気持ちよく過ごせる環境を作ること。―

先生が仰る言葉からは、

サービスとホスピタリティの明らかな差異が伝わってきます。

お客さんがされたくないことを最小限にして、

実践に移す、ということを学生時代に実践の場で経験できるのは、

やがて社会へと巣立っていく方々にとって、

何よりの宝になるはず。

素直で感性が豊かな時代に会得したものは、一生残り、

自分自身が、どれだけ密度の濃い人生を送れるかに関わってくると、

いつの日か、各々、振り返って気づく時が来るでしょう。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Save The Best For Last / Vanessa Williams


番組日記 | 2013年12月 1日 08:00

11月24日(日)歩み寄ることから

今週は、

城西国際大学 観光学部 准教授、

石谷昌司(いしたに・まさし)先生の授業でした。

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第一期卒業生でいらっしゃる先生に、

今回は、

「国際化が進む日本に求められる語学力とは」、

というテーマでお話しいただきました。


石谷先生のご専門は、英語教授法。

中でも、英語を母国語としない人たちを対象とする

TESOL

(Teaching English to Speakers of Other Languages)と呼ばれる英語教授法の

プロフェッショナルでいらっしゃいます。

大人になって英語を学ぶ人には日本語でサポートもしながら、

次第に英語の割合を増やし、

いずれは、英語を英語で教えながら理論を実践へと結び付けていく ―

段階に応じた教授法が、

これからは、より一層、必要になってくると、

先生ご自身、実感していらっしゃるそうです。


英語の必要性について、

正蔵師匠ご自身、最近、再認識した例として挙げていらしたのが、

メジャー・リーグ、ボストン・レッドソックスの上原浩治投手の、

ご長男、一真くん(7歳)の英語での受け答え。

まだ文法はわからなくても、英語を使ってみるうちに、

意味を理解し、上達するものだと、

先生も仰います。

始めのうちは、

誰でも、単語だけだったり、間違った表現を使ったりしてしまうもので、

そこから、英語を学ぼうという動機が高まり、

いつ使うか、使う機会があるかさえ分からなくても、学ぶことで、

状況に合わせたフレーズを、1つ1つ習得していくことへと繋がります。


2020年夏のオリンピックに向けて、

英語でおもてなしをする機会が確実に増える、日本、東京。

外国人が近づいてきたとしても、まずは逃げずに、

歩み寄り、困っている人の話を聞くことから、始めてまいりましょう。

  
                            石川真紀


番組日記 | 2013年11月24日 08:00

11月17日(日)友情が芽生えた日

今週も、

城西大学 理学部 助教、

廣恵一希(ひろえ・かずき)先生の授業。

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今日は、数学をより身近に感じることが出来る話題が続出しました。

例えば・・・

昨今のように経済が上向きになってくると、

株の動きを予測する方程式が注目されます。

数学で大事なのは、

=(イコール)ですが、

もう1つ、

>、≧、<、≦といった不等号も、

リスクや評価の計算などで重要となるのだそうです。


また、オイラー、ガウス、リーマンといった数学の巨人たちに代表される

' 数学者 ' の生き方も、とても魅力的です。

解析・研究に没頭するあまり、

裸に近い恰好で外に出てしまったり、

学会にTシャツ姿で出席する人が少なくなかったり、

数学界のドレスコードは、「裸で来るな」だと言われるほど。

解くのが人間である以上、

感情が反映されたり、体温が感じられたり、

人間模様が映し出される良さがあるようです。


そして、何より、明朗で、能動的な空気に溢れている世界であることも、

数学が見直されている大きな理由のようです。

数学界では、

意味のある問題を新たに作成・提起した人も、

それを解いた人も、

同じように功績が認められるのだそう。

足を引っ張り合ったり、

羨んだりといった、後ろ向きなパワーは鳴りを潜め、

とにかく、面白がりながら、同志を尊敬し合い、

学問全体の発展を喜び合っている印象です。


大がかりな実験器具を必要としない、数学と、

やはり、体ひとつで高座に挑む、落語と、

一見、かけ離れた分野であるようで、

いつでも、どこでも出来るという不動の共通点を持つ両者。

廣恵先生と正蔵師匠との間に、

新たな友情が芽生えた授業となりました。

                石川真紀


番組日記 | 2013年11月17日 08:00

11月10日(日)コンピュータと人間

今週は、

城西大学 理学部 助教、

廣恵一希(ひろえ・かずき)先生の授業でした。

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解析学をご専門とする先生は、

主に、微分方程式を解く研究に取り組んでいらっしゃいます。

わかりやすい例では、

ニュートンの運動方程式を挙げて解説してくださいました。

ボールを投げる際、

どれくらいのスピード、角度で投げると、どこに落下するか、

正確に弾き出してくれるものなのだそうです。


方程式の答えは1つであっても、

その方程式が高次になればなるほど、

解けないことがある為、

先生のご研究は続くのだそうです。

解けない方程式の身近な例が、天気予報。

スーパーコンピュータによる高度な解析が行われていても、

自然現象の微妙な変化により、

結果的に、

' 予報が当たらない ' 場合が生じるのです。

 

そして、文系ガチガチの私でも想像しやすかったのが、

方程式を図形に表す方法。

無機質な数字の羅列も、

2次元、3次元の図形として描くことで、

分かりやすくなりますが、

絵に描けない部分を、どう理解するかが、

高度な解析では課題になるということです。


これだけ科学技術が進んだ現代においても、

まだ解けない方程式があるのは、

コンピュータが、

人間が作った理論に基づいて動いているから。

近未来を舞台にしたSFには、

コンピュータが人間を支配する

恐るべき場面が描かれますが、

現実には、道具の暴走はありえないのかもしれません。

                石川真紀


番組日記 | 2013年11月10日 08:00

11月3日(日)トライ&エラー

今週も、

城西大学 経済学部 教授、

浦上博逵(うらかみ・ひろみち)先生の授業。

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今回の授業で特筆すべきは、

経済哲学と落語の融合。

人は死んだらどこへ行くのか?

宇宙の果てはどこ?をテーマとした噺「浮世根問」をもとに、

経済哲学の考え方を解説してくださいました。

A→B→C→D という理論の流れを、

D→C→B→A と遡り、できたらAの先に戻ろうというのが、経済哲学。

この経済哲学には、

 1.経験概念(ex.男性、女性の識別)、

 2.論理概念(ex.マイナス2、人間性など、

                                見たり触れたりできないが考え方をつくるもの)、

 3.形而上概念(ex.基本的人権など生き方に関係する、価値観に基づいた概念)

の、「概念体の3層構造」が絡み、

個々が、自分の考えを形成する材料になるのだそうです。


世の中には、古今東西、多種多様な経済学の考え方が存在し、

自分の考え方とは異なる考え方でも、

まずは試してみることで、

知識や理解が整理される場合があり、

逆に言うと、

様々な考え方を持っておくことで、世の中の見え方に広がりが出来るということを

説いてくださいました。


先生曰く、' 人生はトライ&エラー ' 。

経済学にかぎらず、

挑戦し、失敗しながらも前進し続けることこそ、

生きる道、なんですね。

生きている間は、未完成、道半ば、そして、間違うもの、と考えると、

人生いっそう、味わい深いものになりそうです。

                石川真紀


番組日記 | 2013年11月 3日 08:00

10月27日(日)分からない、ということ

今週は、

城西大学 経済学部 教授、

浦上博逵(うらかみ・ひろみち)先生の授業でした。

 

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経済哲学のお話に登場した、幾つかの用語。

 認識論 = 理解するとは、どういうことか

 概念 = 理解する為に必要な、入れ物・受容体

 概念装置 = 先生と生徒、男性と女性など、対・セットになっている。
        行動を決定することになる大切なもの。


これらを駆使して解説してくださった結論が、実に哲学的。

「正しい見方とは何か?」と問われたら、

専門家である先生ご自身も「分からない」のだそうです。

つまり、

考えや行動は、各々、自分自身で選択決定するものであり、

誰かにとっては正しくても、

別の人にとっては、必ずしも正しいとは言えない、ということなのです。


先生がご研究中の経済哲学は、

まだ確立された分野ではなく、

先生ご自身も、手探りで進めていらっしゃるとのこと。

分からなくて迷うこと ― それが、哲学!


ゆえに、

専門外の私たちが分からなくても無理はないはずですが、

確立されるまでの過程を共有できる分野と捉えることもできます。

来週も、その ' 分からなさ ' を、

ご一緒に体感しましょう。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Friends / The Beach Boys


番組日記 | 2013年10月27日 08:00

10月20日(日)受動から能動へ

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 客員教授、

山田真之(やまだ・まさゆき)先生の授業。

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今回は、

以前、先生が企業にお勤めでいらした頃に担当された

ロビー活動について、

貴重なご経験談を聞かせていただきました。


山田先生がロビイストの先輩から諭されたと仰る心得は、

「事実を、きちんと伝えること」。

対象となる人物に、嘘や誤った情報を吹き込んだ場合、

2度と会ってくれなくなる、

つまり、

信用を失うことに繋がるそうです。


笑顔や話し方といった雰囲気的・抽象的なことよりも、

根拠を提示して、どんな利益が試算されるか、

実質的・具体的な内容を伝えることが必要なのだと仰います。


どちらかと言うと、

元来、交渉事が不得手な日本人も、

今後、さらに国際化が進むことを想定して、

ロビーイングに学ぶ点が増えてくるかも知れません。


多くの相手との厳しい競争に挑み、勝ち抜く為には、

相応の人脈、知識、情報を基盤とした戦略が不可欠。

時の政府、官僚の決定に従ってきた歴史があり、

市民が自ら権利を勝ち取る仕組みになっていない日本において、

これからは、

自分と周囲を巡る様々な事象と

積極的に関わろうとする姿勢が、

まずは大切です。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Long Train Runnin  / The Doobie Brothers


番組日記 | 2013年10月20日 08:00

10月13日(日)ハイブリッドなロビー活動を

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 客員教授、

山田 真之(やまだ・まさゆき)先生の授業でした。

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先生のご専門は、

以前、企業にお勤めでいらした頃から才覚を発揮して来られた

国際交渉、ロビー活動。

今回は、

日本でもオリンピック招致プレゼンテーションで注目されたロビー活動の

歴史や有効性について、

教えていただきました。


ロビー活動が非常に盛んで権利として認められているアメリカと、

時の政府が為す決定に従うことを伝統的に受け入れてきた日本とでは、

元々、

国の成り立ちや、ロビー活動への動機の強弱など、

相違点が多いことは明らかです。

しかし、

国際化の大波を積極的、能動的に受け入れる過程において、

日本も、

ロビー活動の利点を学び、強かに活用することが、

必要となってきているようです。


至近な実例で顕著なのが、

今般の、東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会の言動。

ロビー活動の3つの手法である

 ①直接ロビーイング
 
 ②グラスルート・ロビーイング

 ③クロス・ロビーイング のうち、

日本が採った方法は、主に①と③でした。

①の直接ロビーイングは、

IOC=国際オリンピック委員会のメンバーに対して、

そして、

③のクロス・ロビーイングは、

2024年夏季オリンピックのパリ開催を目指すフランスと日本が手を組み、

今回、日本にとってライバルだったスペイン・マドリードを

落選へ導いたとされるもの。


山田先生が仰るように、

以前の良からぬイメージは払拭されつつあるロビー活動ですが、

ロビー活動を行う主体にとって利益を確保・増殖するということは、

一方で必ず、

戦いに敗れ、損失を被る他者が存在します。


2020年の東京オリンピック開催決定後、

日本がスペインに対し、

経済協力を強化する意向を示していることからも推察されるように、

何かを勝ち取る場合、

同時に、損失の補填も実践することで、経済を循環させ、

関係各国を

一定の ' Win-Win ' を実感できる結果へと

発展的に牽引することが、

重要になると思うのです。


次世代のロビー活動には、

普遍的な ' 平和 ' が伴うことを、強く願います。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  YMCA / Village People


番組日記 | 2013年10月13日 08:00

10月6日(日)文化の可能性

今週も、

城西国際大学 メディア学部 教授、

掛尾良夫(かけお・よしお)先生の授業。

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今回は、映画産業を通じて見る日本の国際化について、

お話しいただきました。


本題に入る前に触れた、映画館の問題。

シネコン(シネマコンプレックス=複数のスクリーンがある複合映画館)の普及により、

都市部と地方との情報格差がなくなる傾向にある一方、

地元の小規模な映画館の存続が難しく、

また、新しく作ろうとしても、

地元に定着するには時間も相応の費用もかかることを、

近年、痛感させられるそうです。


興行、ヒット、となると、

一部の映画人に受けるだけでは成り立たず、

一般に広く受け入れられることが必須で、

結果的に、

劇映画というもののヒットが、いかに難しいか、

映画業界では、現実を目の当たりにする日々とのこと。

もちろん、これは日本に限った現象ではありません。

裏を返せば、

映画1本を生み出す為にかかる莫大な費用が浮き彫りになります。


そして、今後について。


日本の映画産業は、

' 映画 ' という完成形に加え、

原作、俳優、衣装、美術、技術など、

映画を製作するのに求められる1つ1つの要素に、

誇るべき埋蔵量を抱えています。

掛尾先生曰く、

これからは、そういった埋蔵資源を、

そのままではなく、どう輸出するのか、

日本と相手の国・地域、双方の文化を熟知する人の存在がカギになってくる、

とのことです。


さらに、映画産業を志す学生さんたちには、

焦らず、じっくり取り組むことを、指南していらっしゃいます。

映画を鑑賞するにも、作るにも、それなりの時間がかかるものであることを踏まえ、

総合的な人間力の向上を心がけてほしいと仰います。

他方、

政治・経済・社会を巡る諸問題同様、

映画産業も直面しているのが、国内ルールと国際ルールの違い。

言い換えると、

日本の古き良き伝統 vs 実力主義、とでも表現されるでしょうか。

昔ながらの伝統に沿って経験を積み重ねて来た人材と、

留学経験のある人材とが存在する現代、

映画産業全体の発展・繁栄を考えると、

国際ルールを採用せざるを得ない局面が多い現実を受け入れ、

伝統を重んじながら進化する時代であると、

先生は仰います。


国内外を巡る様々な問題の最中にある私たちは、

文化こそ、諸問題を乗り越える突破口になれる可能性を秘めていることに、

心のどこかで気づいているはずです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  What a Wonderful World / Louis Armstrong


番組日記 | 2013年10月 6日 08:00

9月29日(日)ヒットと感動

今週は、

城西国際大学 メディア学部 教授、

掛尾良夫(かけお・よしお)先生の授業でした。

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映画がお好きなお母さまの影響もあり、

多感な学生時代には、

年間250~300本の映画を鑑賞してお過ごしになったと仰る掛尾先生。


広告代理店勤務を経て、キネマ旬報社の編集者として活躍されるようになって以降は、

映画の買い付けから制作へと、

映画産業の ' 川上 ' に関わるようになっていったそうです。


日本で映画産業が大きく舵を取ったのが、1980年代。

ビデオレンタルの普及が契機となり、

映画館で上映される映画以外の小規模な映画も含めて、

コンテンツの数が求められるようになりました。


その結果なのか、同時期の現象だったのかは分かりませんが、

個人の趣味趣向が多様化することとなり、

映画を観る人と、あまり観ない人とに二極化し、

今日に至ります。


今、自分自身の行動を顧みる時、

映画館へ足を運ぶ動機は、以前と変わらず純粋なものです。

きっと、ヒットしているから観るのではありません。

普段の生活では得られない見聞・情報があり、

近所では望めない景色があり、

様々な形で明日への活力をもたらしてくれる ―

心が揺さぶられる名画に、

生涯で何本、出会えるでしょうか。

                石川真紀


番組日記 | 2013年9月29日 08:00

9月22日(日)理想の社会

今週も、

城西大学 現代政策学部 助教、

真殿仁美(まどの・ひとみ)先生の授業。

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今日は、中国が目指す ' 小康社会 ' の実現について、

教えていただきました。

小康社会とは、

中国・前漢時代の経書「礼記」に由来し、

大同という理想的な社会に向かう1つのステップで、

安定し、やや余裕がある状態を示す言葉。

つまり、理想の社会を指すのだそうです。


中国は、この小康社会を、2020年までの発展目標と位置づけ、

民生を重視し、

社会保障制度の再構築をし始めたところだということです。


お隣の国が、今、どんな状況にあるのか、まずは知ることから始まり、

そして、

日本として、どう接したいのか、意思・姿勢を明らかにすることが大切だと、

先生は仰います。


ほんの一部を理由に、

それまで積み重ねた成果を全て崩壊させてしまうのではなく、

協力できる新たな部分を模索していくことで成り立つのが、

隣国との関係、というものなのだそうです。


お相手を受け入れ、共に立つ為には、

手を携える個々が、しっかりしていなくてはなりません。

それは、

個人であっても、企業・団体であっても、

国・地域であっても、同じ。


お互いの幸せが何か、1人1人が慮ることを止めさえしなければ、

良い結果がもたらされると信じたいと思います。


                石川真紀


番組日記 | 2013年9月22日 08:00

9月15日(日)真実の姿

今週は、

城西大学 現代政策学部 助教、

真殿仁美(まどの・ひとみ)先生の授業でした。

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元々は、中国語に関心をお持ちになったことを契機に、

中国の社会福祉政策、障がい者福祉政策をご専門とされるに至ったと仰る真殿先生。


言語が持つ流麗な響きに端を発し、

人々の暮らしや文化に触れることで、

いつしか、

' 隣国である中国の、真実の姿を見極める必要がある ' と、

実感されるようになったそうです。


そして、' 福祉 ' という概念について。

一般的に、

誰かの手助けをしたり、役立つ行動を意味すると捉えられることが多いそうですが、

私たち1人1人が、自らの生きがいや人間としての尊厳を重んじ、

よりよく生きることこそが、

福祉の真意であると解説してくださいました。


この、福祉という言葉が象徴するのは、

1つ1つの国や地域、世界全体が今なお抱える問題でもあります。

理不尽な戦い、貧富の差、不公平な社会制度、世代間格差など、

人類が長い歴史の中で、なくそうと努力してきたはずの諸問題が、

なかなか解決していない現状を表しているような気がします。


それぞれの国・地域に脈々と受け継がれる文化を尊重しながら、

誰にとっても無理のない

グローバル・スタンダード ( =世界標準 ) が実現されることを

希求します。

                石川真紀


番組日記 | 2013年9月15日 08:00

9月8日(日)騙されない消費者になる為に

今週も、

城西国際大学 経営情報学部 准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業。

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前回に続き、

騙されない為の方策をご教授いただきました。


まず挙げられたのが、

' 儲・美・頭・信・健 ' というキーワード。

= ちょびっと しんけん 、と読み、

トラブルに遭いやすい5つの分野として指摘されているそうです。

誰もが1つは、悩んだり、秘密にしたりしている分野でしょう。

人の弱みにつけ込むのが、詐欺、というわけです。


また、勧誘・押し売りを受けた際、思い起こしていただきたいのが、

' G ・ N ・ P '。

国民総生産の略称ではなく、

義理・人情・プレゼントの頭文字を繋げたキーワードです。

何度も足しげく通ってくれた、とか、

話し相手になってくれた、とか、

手土産を持参した、とか、

勧誘・押し売りをする側は、

商売上、ターゲットを絞って攻勢をかけてくる傾向にあるのであって、

' G ・ N ・ P ' を受けてしまったからと、

仕方なく契約・購買を決断する、といった行為には気をつけてください。

とにかく、

すぐに決めない、

誰かに相談する、

セールスの話を聞かないことが大切と、

先生は注意を呼びかけていらっしゃいます。


番組内で正蔵師匠と石川が診断していただいたアンケート

「騙されない消費者になる為に」は、

消費者庁のホームページに掲載されています。

参考にしてください。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Best of My Love / The Emotions


番組日記 | 2013年9月 8日 08:00

9月1日(日)詐欺被害の現状

今週は、

城西国際大学 経営情報学部 准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業でした。

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消費者問題がご専門の先生に、

昨今、根深い社会問題となっているトラブルの現状を解説していただきました。

特に、被害が後を絶たず手口が巧妙化しているのが、詐欺。

振り込め詐欺から新しい名称をつけて警察が注意を呼び掛けている

' 母さん助けて詐欺 ' や、 ' 親心利用詐欺 '。

また、後から高額で買い取ると言って連絡を絶つ、' 買え買え詐欺 '。

これらのタイプは、65歳以上の比較的高齢の方々の被害が多く、

今も増えているそうです。


一方、有料サイトやサクラサイト商法など、

オンラインを介在させた詐欺には、

若年層の被害者が多いようです。


まさか自分が引っかかるはずがないと過信している人ほど、

騙されやすく、

一度、被害に遭うと、犯罪グループ間で ' 標的 ' 情報が共有され、

再度、狙われやすくなる、とも言われています。

人を疑って生活するのは、イヤなものですが、

ウマい話など存在しないのだということは、納得できるような気がします。


来週は、騙されない為に、身を守る方法を教えてくださる予定ですので、

どうぞお聞きになってください。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Fool / Chris Rea


番組日記 | 2013年9月 1日 08:00

8月25日(日)あったらイイな

今週も、

城西大学 経営学部 准教授、

木内正光(きうち・まさみつ)先生の授業。


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今回は、具体的な商品開発を例に、

' 価値 ' の捉え方を教えていただきました。


例えば、カラオケなどで使用されるマイク。

次世代のマイクを想像する時、

真っ先に挙げられるのは軽量化ですが、

そこに、

両手を自由に使いたいといった要望が潜んでいると気づいたことで、

ピンマイクが誕生。


お次の例は、スマートフォン。

次世代の携帯電話を想像していただけでは、

現在のような多機能端末には辿り着かなかった可能性があるのだそうです。


そして、ペン。

もっと書き易いペンが欲しい、という要望を工学的視点で捉えると、

材質や直径、寸法の改良が想像されるものの、

書き易い = 字が綺麗に見えることや、インクが滑らかに出ることなど、

真のニーズを探って、それに応じた商品を世に送り出すことで、

メーカーにとっても、ユーザーにとっても好ましい結果をもたらすのです。


あったらイイな、の先にある青写真を探究し、

ターゲットとなる属性を明確化して生産、販売する ―

こうした努力が、

現代日本の産業を、日々、育んでいます。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Breakout / Swing Out Sister


番組日記 | 2013年8月25日 08:00

8月18日(日)ムリ・ムダ・ムラ

今週は、

城西大学 経営学部 准教授、

木内正光(きうち・まさみつ)先生の授業でした。


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当代・林家木久蔵師匠と同級生でいらして、

お父さまも教わっていた田川晋一先生に会いたい一心から

城西大学経営学部で経営工学の道を進もうと志すに至ったという木内先生。

冒頭でご披露いただいたこれらのエピソードから、

人との繋がりを大切にされ、

そして、

胸の内には、並々ならぬ熱い思いを、密やかに抱いていらっしゃる ―

そんな人物像が伝わったのではないでしょうか。


先生のご専門である経営工学のお話から、

今回は、私たちにとって身近な、家事などの生活習慣を例に、

生産性の向上について解説していただきました。


何を効率が良いと捉え、反対に、何を非効率と考えるのか、

あるいは、

何を、ムリ・ムダ・ムラと捉え、反対に、何を価値と評するのか ―

こうした分類は、業態や組織、環境、条件などによって異なり、

正解・不正解と単純に分けられるものではないことが解かりました。


今のご時世、

とかく短期的な利益が優先され勝ちですが、

企業・団体と顧客の信頼関係や

品質、満足度といった本質的な部分は一朝一夕には会得できず、

長期的な経営力と、日々の積み重ねが不可欠。


商品・サービスを世に送り出す立場にあるかぎり、

振り返った時、その仕事を誇らしく思えるような日常を送りたいものです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  MORE THAN WORDS / Extreme


番組日記 | 2013年8月18日 08:00

8月11日(日)グリーンな需給バランス

今週も、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

深沢茂樹(ふかさわ・しげき)先生の授業。


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今日の授業冒頭で行った

グリーン・コンシューマー度チェックの結果、

正蔵師匠も私も及第点で、

これからも向上を目指して、

賢い生活を心がけていきたいと思っているところです。

 

印象的だったのが、

このグリーン・コンシューマー度チェックを受けて

深沢先生が仰った、

「 消費者の方が賢くなりましょう 」 という言葉。

需給バランスによって変動するマーケットは、

結局のところ、

ニーズがある商品・サービスの売れ行きが良くなるもの。

逆に、購買・利用する人が少なくなれば、

自然に淘汰されていきますから、

1人1人が努めて、

グリーン・コンシューマー ( =賢い生活者 ) に近づくことで、

より環境に配慮した商品・サービスがどんどん増え、

やがては、

単価が低く抑えられる傾向へと導かれる可能性が高まるのです。


「 便利な場所で売られているから買う 」 とか、

「 材料・材質、生産地には頓着せずに買う 」 と言った受け身の姿勢を、

出来る所から見直して、

能動的に消費行動してみると、

世の中の見え方が少しずつ変わってくることでしょう。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Hello, Dolly! / Louis Armstrong


番組日記 | 2013年8月11日 08:00

8月4日(日)賢い生活者

今週は、

城西国際大学 環境社会学部 教授、

深沢茂樹(ふかさわ・しげき)先生の授業でした。

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環境科学をご専門とされる深沢先生は、

現在、教養課程で環境社会学の基礎を教えていらっしゃるとのこと。

文系、理系を問わず、あらゆる専門分野に関わり、

' 共生する為の経済学 ' が求められていることを、

先生ご自身が痛感していらっしゃるそうです。


あらゆる学問に関わると同時に、

1人1人の生活の基盤とも密接に関連する環境問題。


旬産旬消、地産池消の考え方に象徴されるのが

グリーンコンシューマーですが、

一般的には、環境に配慮する ' 緑の消費者 ' を指すこの言葉を、

先生は、

' 賢い生活者 ' と表現し、

その大切さを教えてくださいました。


日の光を浴び、大地に足を置いて、風に身を委ね、

そして、季節を感じながら生きる ―


自分自身の生活で何が大切なことなのか、

今一度、考えてみることから、

賢い生活が始められる気がしています。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  You See A Chance / Steve Winwood


番組日記 | 2013年8月 4日 08:00

7月28日(日)無限の出会い

今週も、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。 


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今回は、最近の雇用実態について、教えていただきました。


今日のキーワードは、' キャリアデザイン ' 。

賃金を得て、納税の義務を果たす一方、

自己実現の重要な手段でもある、労働。

個人個人の願望を100%叶えることは不可能だとしても、

大枠の方向性として、

各々が、

こう在りたい、こういう生き方をしたい、という理想に近づく為に、

' 与えられる ' あるいは、 ' 導かれる ' よりも、

能動的に選択して、道を切り拓いていく時代を、

私たちは生きています。


高度経済成長期を経て、

国全体、社会全体に、いわゆる' 体力 'がつき、

結果的に崩壊するバブル期を経験した日本。


少なくとも、個人が選択できる範囲では、

より安定的、かつ持続可能で、

結果として満足感を得られるような、

そんな人生を送ることが出来れば、

それなりに幸せを実感できるものなのかも知れません。


オープニングで正蔵師匠が触れていらした

北海道・洞爺湖での花火鑑賞のエピソード。

志を同じくするメンバーとの共通体験は、

人生を豊かに彩ってくれるもの。

1人1人の力、世界、時間は限られていても、

人物や物事との思いがけない出会いによって、

可能性は無限に広がるはずです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  青春に乾杯 ( Pour un flirt ) / Michel Delpech


番組日記 | 2013年7月28日 08:00

7月21日(日)現代社会の'リスク'

今週は、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。


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これまで折に触れてご教授いただいております、蓼沼先生。

今回は、

今年4月、城西短期大学が創立30周年を迎えたことを受けて、

お運びいただきました。


1983年、女子短大としてスタートした城西短期大学。

以後の30年という時間は、

殊に女性の在り方、生き方が、目まぐるしく変化した時代となりました。


かつて、 ' 良妻賢母 'という象徴的な言葉で表現された

女性の、いわゆる ' 理想的 ' な生き方。

適齢期と呼ばれた24歳頃には、

本人の意思とは別に ' 結婚して子どもを産む ' のが

女性の ' エリート '、

' 成功のカタチ ' とされていたそうです。

従って、当時の女性たちは、短期大学で20歳まで学び、

4年間程、社会人を経験し、結婚して家庭に入るのが、

' あるべき姿 ' とされていたようです。


過渡期、変遷期を経て、

現在は、城西短期大学から四年制への移行が可能になるなど、

' 良妻賢母 'を目指す以前に

一個の人間として、それぞれが目指しうる選択肢が増えました。

そして、

晩婚少子化、社会保障、労働環境・条件など、

新たな問題が顕在化しています。


きっと、1人1人には、持って生まれた役割があり、

それを基盤にして道を成すことを、

人生と呼ぶのかも。

お仕着せではなく、

一定の ' 自由 ' という幸せを手に入れた今、

私たち現代人は、

他人と比べたり、あるいは、他者を否定したりして、

選択した道を信じることが出来なくなった途端、

自分自身の生き方を否定することになる ―

そんなリスクを省みながら、

日々、奮闘しているのかも知れません。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Hard Luck Woman / KISS


番組日記 | 2013年7月21日 08:00

7月14日(日)豊かな社会へ

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

高橋淳子(たかはし・じゅんこ)先生の授業。

 

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今回は、城西大学で取り組みが進められている

開かれた学校づくりと、就労支援について、

教えていただきました。


社会へ巣立つご本人も、そして、受け入れる側も、

知らなかったり、経験が足りなかったりするために、

意思疎通を図りにくい環境になってしまうことがあります。

どんな場面においても、

きちんと教わって、慣れることによって、

お互いに、ある程度、順応できるものですし、

1人1人、個性や生活習慣に合った歩み方が、

きっとあるはずです。


高橋先生のお話の中で特に印象的だったのが、

「 学生さんたちと共に歩いていくことで、

  理解を深めたい 」 というメッセージ。


どちらかの考え方を、もう一方へ伝えるだけでなく、

意見を出し合って、より良い社会づくりを目指す ―

真の豊かさの実現には、この積み重ねが必要不可欠です。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  What Kind Of Man / Chicago


番組日記 | 2013年7月14日 08:00

7月7日(日)共に生きる、ということ

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

高橋淳子(たかはし・じゅんこ)先生の授業でした。

 

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障害者福祉をご専門としていらっしゃる高橋先生は、

大学生時代の実習時、

' 人と人との繋がり ' を大切にする恩師の先生と出会ったことで、

この道へ進もうと決意されたそうです。

その恩師の先生が仰った

' たくさん恋をしなさい ' というメッセージには、

出会った人とのご縁を重んじる、人生の礎とも言うべき熱意が込められています。


相手をよく見て、受け入れること ―


人間関係を築く上で、とてもシンプルな過程です。

全員を、よく見て、受け入れることは、とうてい不可能であっても、

その瞬間瞬間に恋することで、

より良い相乗効果が期待できるということを、

高橋先生の恩師はお伝えになったのかもしれません。


異なる個性を持って生まれた1人1人は、

他者と出会った数だけ、あるいは、それ以上の化学反応を生み、

知らず知らずのうちに支え合って、

今日を生きています。


個性や特徴をそれぞれに伸ばしながら、

必要な部分をお手伝いし合えるような社会を、

その場に居合わせた者同士、

瞬間瞬間に築いていきたいものです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  雨にぬれた朝 ( Morning has broken ) / Cat Stevens


番組日記 | 2013年7月 7日 08:00

6月30日(日)遊びの記憶

今週も、

城西大学 薬学部 准教授、

江川祐哉(えがわ・ゆうや)先生の授業。

 

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今日は、スライムを使った実験からスタート。

グニャグニャのスライムに砂糖を入れると、

ドロドロに溶けるのは、

スライムに混入しているホウ砂が、

スライム内の洗濯糊から分離して、

砂糖にくっつくから、なのだそうです。


江川先生が研究されているのは、

ホウ砂の化合物であるボロン酸を、

シクロデキストリン(=環状オリゴ糖の一種)と結合させることで

分子ネックレスを合成し、

インスリンに応用しようというもの。

ホウ砂が血糖値センサーとなり、

一定の血糖値を超えた場合にインスリンが作用するよう

コントロール出来るようになると、

お薬の改良へと繋がりうると期待されています。


先生のお話を伺っていて興味深かったのが、

少年時代に行った遊びの記憶。

冒頭でご紹介したスライムをご自分で作ってみた経験が、

研究者の道を歩むようになって、その仕組みを知った時、

対象への興味を抱くきっかけになったと

振り返っていらっしゃいました。

成分や化学式、哲学など、難しいことは解からなくても、

子どもの頃の経験が、

何十年も経ってから改めて、

どういう意味を持つ物事だったのか理解することがあります。

大切なのは、

幼少時に、触れていた、ということ。

人には、記憶が蘇る瞬間があり、

周囲から見たら無駄と一蹴されてしまいそうなことも

有益に転換できる特殊な能力が、

きっとあります。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Ob-La-Di, Ob-La-Da / The Beatles

    * 好きなビートルズ・ナンバーとして、

    正蔵師匠は、「 In My Life 」、

    私、石川は、「 Hello Goodbye 」を
 
    挙げさせていただきました。


番組日記 | 2013年6月30日 08:00

6月23日(日)過去・現在・未来

今週は、

城西大学 薬学部 准教授、

江川祐哉(えがわ・ゆうや)先生の授業でした。

 

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先生のご専門である物質、

シクロデキストリン(=環状オリゴ糖の一種)の可能性について、

教えていただきました。


既に商品化されている中から

先生がスタジオにお持ちくださったのは、

消臭剤のファブリーズ、ヘルシア緑茶、チューブ入りワサビ。

これら3点には、シクロデキストリンが使われ、

それぞれ、油っぽい匂いをカプセル状に閉じ込めたり、

カテキンの苦味を抑えたり、

ツーンとくる香り・成分を食した時に発揮させるなど、

応用範囲の広い物質であることが判ります。


このシクロデキストリンを、

血糖値を下げる為のインスリンに応用させようという研究に、

先生は取り組んでいらっしゃるそうです。

同時並行して他の仕組みを研究しているチームも存在し、

クリアするべき課題もある為、

実用段階に入るまでには、まだまだ、とのこと。


ですが、

(あったらいいな。こうなってほしいな。)というモノの実現に向けて、

日夜、研究が重ねられていることを想像すると、

幾ばくかの希望を抱かずにはいられません。


そして、全ての研究が結実するものではないにせよ、

それぞれに情熱を傾ける方々が居らして、

然るべき時間を要しているということに励まされる人は、

決して少なくありません。


今、私たちの生活にとって欠かせないモノ、

当たり前のように存在するモノも、

先人たちの努力の結晶であることを、

ふと、思います。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Bohemian Rhapsody / Queen


番組日記 | 2013年6月23日 08:00

6月16日(日)ダメな自分

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

河合 洋(かわい・ひろし)先生の授業。


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前回に引き続き、

生活リズムをより良く保つ為に

睡眠のメカニズムを解説していただきました。


先生のお話を総括しますと・・・

良い睡眠の為に、取り入れたい方法は、

◆香り、本、静けさなど、リラックスできる環境を整えること

◆枕元の灯りは、暖色系の弱いライトを選ぶこと


逆に、避けてほしいのは、

◆パソコンや携帯電話に代表される刺激の強い光。

 眠る2~3時間前から浴びないようにしてほしいとのことです。


朝、しっかり目覚めて、日中、適度に活動することで、

起床して15時間~16時間が経過すると、

人体は自然に眠れるサイクルになっているそうですので、

メリハリをつけた生活を心がけることも大切です。

 

そして、もうひとつ。

夢のお話。

脳が日中に起きたことを記憶に固定しようと反復しているのが、

いわゆる、睡眠中に見る夢ということのようで、

日中に強いストレスを感じた場合、

イヤな夢や恐い夢を見てしまう傾向にあるようです。

脳には、解明されていない部分がまだまだあるそうですから、

私たちが見る夢の1つ1つも、

もしかしたら重要なデータに成り得るのかも。

自分の頭の中で起きていることが、一番わかりにくいせいで、

悩みも尽きないわけですが、

子どもの頃に教わった

「(無理にでも)楽しいことを考えて眠ると、

 きっと、良い夢が見られる」というメソッドは、

理にかなっているんですね。


正蔵師匠の場合、

朝型・夜型をチェックするテストの結果、

健康的な朝型であることが判明。

噺家さんとしては、

お酒やタバコを好み、多少、不健康なくらいが良しとされた時代もあったようですが、

師匠のように、健康管理をきちんとしていらっしゃるのは、

責任感の表れでもあると思います。


「昨日、飲みすぎちゃって・・・」ですとか、

「ついつい、夜更かししちゃうんだよね・・・」など、

周囲とのコミュニケーション上、

ダメな自分を演出すると遣り過ごしやすい場面はあるものですが、

実際には、ある程度、規則をもって、

健康的な生活を送ることで、

笑顔の輝きも、お仕事の効率も、グンと増す気がします。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Take it easy / Eagles


番組日記 | 2013年6月16日 08:00

6月9日(日)1日、25時間!?

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

河合 洋(かわい・ひろし)先生の授業でした。


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人の一生のうち、3分の1という長時間を占める睡眠。

今回は、

先生の現在のご専門分野である生体リズム、

とりわけ睡眠について、

メカニズムを教えていただきました。


生体リズムを判り易く言い換えると、体内時計。

食事の時間を知らせる腹時計や、

昼間、活発に活動すると、夜、自然と眠くなる切り替えなど、

私たちの体には、

一定の規則をもって営みを刻むメカニズムが

自動的に備わっているのだそうです。


特に興味深かったのは、

人体の時計が ' 25時間制 ' であるということ。

1日が24時間サイクルなのに対し、

人体が25時間制で回っている為、

夜更かししようとすると出来てしまうものの、

どこかのタイミングでリセットしてあげないと、

体のリズムは、どんどんズレる傾向にあるようです。


私たちの生活の軸とも言える時計をリセットしてくれるのが、

太陽光。

朝日や日中の日射しを適度に浴びることで、

体が自然に目覚め、

規則正しい健康的な生活を取り戻せるようになるのだそうです。


睡眠に関する、もう1つのポイントが、

寝貯めは不可能ということ。

先生が仰った判り易い例えによりますと、

' 借金を返すことは出来ても、貯金は出来ない ' のが

睡眠というものなんですって。


ライフスタイルや体質等によって、

朝型、夜型、様々な生活を送る現代人。

この機会に、

あなたも、自分に合った睡眠サイクルを見つけて、

良質な眠りを習慣化してみてはいかがでしょうか。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  It's so easy / Linda Ronstadt


番組日記 | 2013年6月 9日 08:00

6月2日(日)○○の主体

今週も、

城西大学 理学部 教授、

見附孝一郎(みつけ・こういちろう)先生の授業。

 

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分子科学研究所でのご勤務を経て、

昨年4月から城西大学の教壇に立っていらっしゃる見附先生に、

研究所と大学という環境の違いについて

ご所存を語っていただきました。


最大の違いは、

研究所の主体が研究者であるのに対して、

大学では学生が主体であるということ。

その分野において未知数である学生さんたちと研究を共にすることで、

プロの研究者同士では当たり前過ぎて素通りしがちな事象も、

思い込みで済ませてしまわず、

改めて ' やってみる ' ことが多々あり、

新たな発見・発想に繋がる機会がもたらされるのだそうです。

 

そして、先生のご研究テーマである太陽電池について。

既存のシリコン製太陽電池と、

先生が研究されている有機系太陽電池には、

それぞれ、長所と短所とがあり、

今後は、共存・補完し合っていくのが理想と仰います。


地下資源に乏しい日本にとって

エネルギーの問題は喫緊の最重要課題であり、

原発事故という忌まわしい出来事を経験した私たちは、今度こそ、

生命のバトンを安心して渡すことのできる

当代で最大限実現可能な社会インフラを、

選択・整備していかなくてはなりません。
 

科学技術、人道、現実性・・・

あらゆる要素を真摯に見据え、

新たな日常を

1人1人が主体となって構築する、

そういう時代です。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Happy Ever After / Julia Fordham


番組日記 | 2013年6月 2日 08:00

5月26日(日)電力の地産地消

今週は、

城西大学 理学部 教授、

見附孝一郎(みつけ・こういちろう)先生の授業でした。

 

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先生は、少年時代から、星・天体に興味をお持ちで、

星の発生、成分を調べる為には、分子レベルでないと説明できないことに気づき、

公的機関である分子科学研究所へ就職。

昨年4月からは、城西大学で教壇に立っていらっしゃいます。


そして、現在のご専門は、太陽光発電。

住宅用太陽光パネルなど、現在は、シリコン製(無機物)の商品が主流ですが、

より安価で、かつ、使い勝手のよいモノを実現すべく、

有機系の太陽電池を研究中とのことです。


物質の最小単位である分子が光のエネルギーを吸収し、

電気エネルギーに変換するというもの。

もしかしたら、

私たちの体内で起こる代謝や面白い!とトキめく感性も、

分子がエネルギーを受けることによって

もたらされているのかも、と思うと、

化学反応の奥深さを実感せずにはいられません。


見附先生の展望では、

有機系の太陽電池が一般化することによって、

見た目がカラフルになる上、

柔らかい品物にも応用が可能になるそう。

例えば...、

ビニール傘の表面に太陽電池を貼り付けて、

湿気を飛ばずファンを回したり、

洋服の表面に太陽電池を貼り付けて、

スマートフォンを充電したり、

日常使用する電力を、

手軽に ' 地産地消 ' することも夢ではないようです。


いつ頃、実現するのか、現時点では未定ですが、

' 近い将来 ' が楽しみですね。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Go West / Pet Shop Boys


番組日記 | 2013年5月26日 08:00

5月19日(日)日常

今週も、

城西国際大学 看護学部 助教、

奥 百合子(おく・ゆりこ)先生の授業。


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今日は、

AED( 自動体外式除細動器 ) の詳しい使い方を始め、

日常生活で備えておきたい、救急措置について、

教えていただきました。


救急車の平均到着時間が、現在は、8.1分。

この数字には地域格差があり、

救命率は、1分ごとに7~10%低下すると言われています。

そこで求められるのが、

自助・共助による救急措置。

救急車が到着するまでにAEDを使用することで

救える生命が存在するということを、

知っておきたいものです。


今日の放送では、

トレーニング用のAEDを用いて、

奥先生に使用法を解説していただきましたが、

いざという時に、医療従事者が居合わせるとは限りません。

居合わせた人が積極的に協力できるように、

1人1人、日頃から救急救命措置への意識を高めておくことが大切、

とのことです。


かく言う私も、

先日、狭い歩道を自転車で徐行中、

急に飛び出して来た人を避けようと、

やむを得ず、車道側に転倒し、

左の肘と膝を打撲しました。

幸いにして大事には至らず、

傷もすぐに治りましたが、

突然のことで動転しているのは本人ですので、

居合わせた方々が、自転車を起こしてくださったり、

大丈夫ですか?と声をかけてくださったり、

見ず知らずの私を助けてくださったことに感謝しています。


平凡な日常でも、いつ、何が、誰に降りかかるか分かりません。

救急救命への関心を高めることは、

自分自身と大切な人を助けることに、きっと繋がります。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Return To Innocence / Enigma


番組日記 | 2013年5月19日 08:00

5月12日(日)信頼の育成

今週は、

城西国際大学 看護学部 助教、

奥 百合子(おく・ゆりこ)先生の授業でした。


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今日は、

奥先生が、指導、相談に当たる上で心がけていらっしゃること、

そして、ご専門である救急蘇生法について、

教えていただきました。


先生は、プリセプターと呼ばれる指導員として、

学生さんや、新人看護師さんの指導、相談に当たっていらっしゃいます。

そのお立場で大切にしていらっしゃるのが、

個性を伸ばすこと。

患者さんと接する際、

短時間であっても、より信頼し合える関係を築く為に、

まずは、

緊張せず、いつもどおり振る舞えることが肝要なのだそうです。


また、教育する側に立った時、多くの人がぶつかるはずの大きなテーマ、

叱り方については、

先生曰く、「 (生徒さんに) 向上心はあるので、

       その人の自尊心を傷つけないように、

       トラウマにならないように、導くことが大切 」。

なぜ失敗したのか、どうすればより良くなるのか、

原因を共に考え、同じことを繰り返さないようにする過程が、

プロフェッショナルを育てるということなのでしょう。


ご紹介いただきました

AED = 自動体外式除細動器については、

新しいガイドラインのもと各地で開催されている講習を積極的に受けて、

使用方法と設置場所を知ることが、

大きな一歩になるはずです。

 

ナイチンゲールデーに耳を傾ける、看護師さんのお話。

生命と健康をサポートしてくださる看護師さんの育成方法には、

いつもお世話になっている1人として、

感じることが多くありました。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Now & Forever / Richard Marx


番組日記 | 2013年5月12日 08:00

5月5日(日)時々、だからこそ・・・

今週も、

城西大学 現代政策学部 助教、

庭田文近(にわた・ふみちか)先生の授業。

 

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鉄道と道路については、

全国津々浦々を実際に通って体感された経験を持つ庭田先生。

近年では、様変わりを続ける都市交通や、

自動車の交通事情、

次世代エネルギーを使用した自動車の開発など、

未来を見据えたテーマに注目していらっしゃるそうです。


交通を巡っては、

地下鉄の24時間化や、

燃料電池を使った自動車の将来性について、

先生ご自身も、その可能性の高さに期待しているとのこと。

こうしたお話をもとに各報道に触れると、

関心も理解も深まりそうです。


この連休中、久しぶりに長距離を運転した、

あるいは、鉄道で遠出したという方もいらっしゃることでしょう。


お仕事や通勤、通学等で、

日常的に鉄道や道路を利用している人には

もしかしたら、当たり前すぎて見過ごされてしまっていることも、

時々、利用する人にとっては、奇異に映り、

( あれっ? ) と気づく点も多いはず。


最近では、写真や動画など、

手軽に記録を残せますから、

身の回りのちょっとした異変、

気づきを大切に、

休日をお過ごしになってみてはいかがでしょうか?

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Angel / Aerosmith


番組日記 | 2013年5月 5日 08:00

4月28日(日)旅の魅力

今週は、

城西大学 現代政策学部 助教、

庭田文近(にわた・ふみちか)先生の授業でした。

 

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先生は、もともと鉄道ファンでいらして、

終点の先に行ってみたい、という思いから、

鈍行列車とバイクで日本全国を旅行した経験がおありです。


鉄道の音と振動を感じながら、知らない町へ出かけ、

道を走行することで、その土地に身を置き、

現地の人々と、文化、食に出会う楽しさは、

お話に耳を傾けているだけでも、

活き活きと伝わってきます。


このように、各地の交通網を直に体感する中で、

先生がお感じになったのが、

地方ほど、交通システムが脆弱で、

経済を阻害しているという問題。

世界遺産登録や、各種ランキング等によって、

観光客が一時的に大挙して押し寄せることが、

結果的には、

地元の経済にも環境にも負荷を強いることになり、

やがては、

経営不振など、事態の悪化を招くことになりかねないのが現状なのだそうです。


人出が短期間に集中すると、

廃れてしまうのが早いと憂慮する地方関係者は多く、

程よい人数がコンスタントに訪れ、

しかも、リピーターになったり、口コミで広まっていく、

そんな努力が、

招き入れる側にも、訪れる側にも、求められているのかもしれません。


大型連休、

お休みという方も、お仕事の方も、

利用する交通網と周囲の様子に着目して、

じっくり観察してみるのも、面白そうですね。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】                                                

   Sunday Morning / Earth, Wind & Fire


番組日記 | 2013年4月28日 08:00

4月21日(日)'聡明さ'

今週も、

城西大学 経済学部 教授、

大水善寛(おおみず・よしひろ)先生の授業。

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今回は、景気浮揚・経済活性化の為の

有効需要について、

そして、

1990年代以降、中心的な考え方として台頭した

グローバリズムについて、

教えていただきました。


かつて、世の中を動かしていたのは、

ホブスンやケインズといった

比較的、裕福な家庭に生を受け、自身も財を成した経済学者たちの考え方。

ヨーロッパには、特に、

' 聡明な人が国を動かすと成功する ' 

と信じられてきた歴史があるのだそうです。


' グローバリズム ' や、

今まさに課題となっている ' TPP ' についても、

世界全体を、ある程度まとまった単一の市場と捉えることで

今までより良くなるはずという発想の下、

推進されているものの、

釈然としない面が往々にして存在します。


旧態依然とした既得権益も、

何か新しいことを始めようとする勢力も、

結局のところ、

富める者だけが益々、富を増大させ、

市井の人々の血と汗が、なかなか報われない、

そんな現実を生み出してしまっています。


文化や、宗教、国民性、気質、志向...

政策やライフスタイルを選択する上で

考慮されるべき概念は多岐に亘ります。


グローバルに生きる人々が、

平均的に納得できる決定を見るには、

綿密な話し合いが不可欠で、

かつ、

その話し合いを重ねている最中にも、

時は流れていきます。


機会の平等を世界中に浸透させる為に

何が必要で何が不必要なのか、

過不足なく判断できることが、

真の ' 聡明さ ' なのかも知れません。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Bette Davis Eyes(ベティ・デイビスの瞳) / Kim Carnes


番組日記 | 2013年4月21日 08:00

4月14日(日)現代に生きる

今週は、

城西大学 経済学部 教授、

大水善寛(おおみず・よしひろ)先生の授業でした。

 

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先生のご専門である経済思想史は、

= 経済に関する考え方の歴史、ということで、

元々は、ミクロの考え方だけだったものに、

マクロの考え方が後から加わったこと、

ミクロとマクロの指標は、一致しないケースが多いこと、

経済の波及効果は、短期的現象と長期的現象に分けて考えられること、など、

経済学の入門を教えていただきました。

 

経済学、経済と聞くと難しく感じられても、

日本の諺に、

例えば、「 風が吹けば桶屋が儲かる 」

    「 情けは人の為ならず 」 と言われるように、

日々の生活、身近な事象に浸透している考え方と理解すると、

わかりやすくなります。

 

今日の授業で挙げられた

イギリスの経済学者、ジョン・アトキンソン・ホブスンは、

19世紀~20世紀の時代を生きた人物ですが、

経済の建て直しに関する考え方などから、

今の時代は、ホブスンの時代と目されているそうです。


彼の考え方の中で印象的なのが、

' 平等 ' という概念の大切さ。

ここで言う平等とは、

チャンス(機会)に対する平等を言い、

学歴が偏重されてきた長い歴史と

親の所得による教育への影響など、

今の日本が抱える問題を照らし合わせて考えることのできるテーマです。

 

「 歴史、流行は繰り返す 」 と世に言いますが、

先達とは現代を共有することが出来ません。


過去に学ぶべき部分は謙虚に学びつつも、

大水先生のように、

今の時代に合わせて解説してくださる

現代の学者さんたちの見識こそ、

本質的に学ぶべき所が多いということを、

再認識する授業でした。


様々な意見を見聞きし、

誰の、どんな説が信頼に値するかを見極め、

共に考えながら現代を作り上げる責任を、

私たちは自覚しなくてはなりません。

 

そして、為政者は、

市井に生きる私たちのミクロ経済が日本の根っこを支えていることを、

忘れないで居ていただきたいと思います。                                                                                                                

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Starting Over / John Lennon


番組日記 | 2013年4月14日 08:00

4月7日(日)ちょっと、そこまで

新年度最初の授業は、

先週に引き続き、

城西国際大学 観光学部 助手で、航空旅行アナリスト、

鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業でした。

 

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今回は、沖縄本島のほか、

3月に新しい空港が開港したばかりの石垣島の旅プランを、

鳥海先生にご披露いただきました。


観光で優先されることと、旅程、グルメ、ショッピング、その他、オプションを含め、

同行者同士、事前に話し合って、

これだけは絶対!というものと、

現地判断、余裕があれば、というものに、分けて計画を立てておくと、

各々、ある程度の満足感を得て、

家路に着くことができそうです。


わがままを全て叶える為には、1人旅も良いものですよね。


今後は、

ヨーロッパにおけるスペイン・イビサ島のようにさえなる可能性を秘めた

石垣島。

竹富島や、西表島、小浜島など周囲の島々を含めて、

目覚しい発展を遂げ、

日本からはもちろん、中国、台湾、韓国などアジア各地から、

週末を楽しむだけの為に、気軽に訪れる若者が増える

' LCC (格安航空会社) の基地  ' として成長しつつあります。


これだけ、長距離の旅が身近になると、

元々、フットワークの軽い人は、より一層、軽くなること必至ですし、

出不精の人も、きっかけさえあれば、

積極的に楽しめるようになるかも知れません。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  サンホセへの道 / Bossa Rio


番組日記 | 2013年4月 7日 08:00

3月31日(日)空のオプション

今週は、

城西国際大学 観光学部 助手で、航空旅行アナリスト、

鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業でした。


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昨年、LCC=格安航空会社が相次いで就航して以降、

関西圏を中心に、

旅行のスタイルや人の流れに変化が見られるようになりました。

 

旅行、帰省、出張など、空の便を利用する機会は、人それぞれですが、

中でも、LCCの使用率が増えたのは、旅行と帰省。

路線や時間帯、早期決済を上手に取り入れることで、

帰省の頻度が増し、

女性シニア層の旅行は、

ホテルのランクアップやショッピングなど、現地での消費アップ、

若年層の旅行は、回数を増やす傾向にあります。


そして、こうした利用客を受け入れる地方の側は、

意識改革が求められるようになりました。

新規就航までのハードルが低くなった分、

搭乗率が低く、採算がとれない路線と判断されると、

早々に撤退する可能性が高まったのです。

食文化にせよ、名所・旧跡、景色にせよ、

地元の方々にとっては当たり前の物事こそが、

可能性を秘めた観光資源であり、

訪れた人が、また来たいと思ったり、

周囲の人たちにオススメしたいと思うような努力を、

各地、重ねていらっしゃる様子です。


LCCの特性上、急な出発や旅程変更のある場合は不向きですが、

計画性を保てて、時間に余裕が持てるケースにおいては、

自分仕様の旅をカスタマイズすることが可能な時代。

まずは、鳥海先生のようなエキスパートを身近で見つけて、

選択肢の多さを知ることから、

新たな楽しみを開拓できそうですね。

                石川真紀


番組日記 | 2013年3月31日 08:00

3月24日(日)笑・話・歌

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

和野千枝子(わの・ちえこ)先生の授業。


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先週に引き続き、

高齢化や重篤な疾患に伴って発症する可能性のある

嚥下機能障害について教えていただきました。


微熱が続いたり、痩せたり、

食べこぼしが多くなったら、注意が必要。

また、カステラなど、今までは好物だったのに、

食べられなくなる食品が増えてきたら、

飲み込みにくくなっている表れなのだそうです。


スタジオでは、健口くん ( けんこうくん ) という専用の器械を使って、

「 パ、タ、カ 」 の音をそれぞれ5秒間に何回言えるか、

正蔵師匠と、師匠のマネージャー・坪内さん、石川でテストしてみました。

いずれの音も、食べ物を飲み込む時の舌の位置と同じで、

繰り返し速く、正確に発音できることが、

正常と判断できる1つの目安になるそうです。


誤嚥の予防法として推奨されるのが、

1.笑う、話す、歌う

2.口腔ケア

この2つ。


笑ったり、話したり、歌ったりすることは、

口の周りや、ノドの筋肉を使っているということ。


そして、歯みがきのタイミングとしては、

虫歯・歯周病予防の為には、食後すぐ、

誤嚥性肺炎予防の為には、寝る前と朝起きてすぐが、

良いのだそうです。


自分自身の日常生活を点検してみるのはもちろん、

家族や友人など、身近な人たちの行動にも、

お互い、気を配っていたいものです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Read My Mind / Sweetbox


番組日記 | 2013年3月24日 08:00

3月17日(日)ゴックン

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

和野千枝子(わの・ちえこ)先生の授業でした。

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先生のご専門は、

高齢化や重篤な疾患に伴って発症する可能性のある

摂食嚥下障害。

食べ物を食べて、飲み込むという、

健康な時には無意識に行っている動作も、

ノドの筋肉が衰弱すると、出来なくなってしまい、

誤嚥による肺炎を引き起こす恐れがあるそうです。


摂食・嚥下は、次の5段階を連続して行っています。

 1 先行期(認知期)... 食べ物であることを認識し、食べるペースを作る段階。
             食べやすい量やスピード、熱くないかどうかを、
             ほぼ無意識に判断します。

 2 準備期(咀嚼期)... 食べ物を咀嚼して唾液と混ぜ合わせ、飲み込む準備をする段階。
 
 3 口腔期 ... 舌の蠕動によって、食べ物を口からノドに送る段階。

 4 咽頭期 ... ノドから食道へ送る、ゴックンという段階。
         逆立ちしても飲み込めるよう、気管が塞がります。
         
 5 食道期 ... 食道の運動により、食べ物を胃まで運ぶ段階。

こうした一連の動作を無意識に行っていることを知ると、

改めて、人の体の神秘を感じます。

 

誤嚥の恐れがあるかどうか、自己診断できるそうですので、

また来週、続きの授業も、どうぞお聞きになってください。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  It's Okay / Des'ree


番組日記 | 2013年3月17日 08:00

3月10日(日)普遍のパワー

今週も、

城西大学 経営学部 客員教授、

誉 清輝(せん・せいき)先生の授業でした。

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60歳から剣道をお始めになったという誉先生。

礼に始まり、礼に終わる武士の心を内に秘め、

自分自身の修業の為、お稽古に勤しんでいらっしゃるそうです。


日本に暮らして40年以上を経た今、先生がお考えになるのが、

' 以心伝心 ' の意味。

「なんとかします」という言葉を発した場合、

日本では、90%の高確率で可能性アリと考えられますが、

外国では、NOに近いという、この一例からも汲み取れるように、

時と場合によっては、NOと言えない優しさ、あるいは、弱さが、

窮地へと追い込んでしまうことになりかねません。

殊に、利害関係が生じる場合は、

速やかに、はっきりと、断る勇気を持ちたいところです。


諸外国の先頭を切って少子高齢化社会を経験している日本には、

苦しみながら培っているノウハウをビジネスモデルとして、

展開しうる可能性があると、

先生は仰います。


多様な人材が存在するということは、

ある事象について、

解決方法やアイディアを多角的に生み出す潜在能力を擁するということであり、

引いては、人口が国力を構成する大きな要素である所以と言えます。


近代化とともに、科学技術の発展、IT技術の革新を目の当たりにした私たちは、

それらが進めば進むほど、

人の心と人間関係の大切さも思い知りました。

長らく陥っている不景気の暗雲を振り払い、好い気を生み出すのは、

いつの時代も、マンパワーであるはずです。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  雨に歩けば / Donald Fagen


番組日記 | 2013年3月10日 08:00

3月3日(日)美徳と決意と

今週は、

城西大学 経営学部 客員教授、

誉 清輝(せん・せいき)先生の授業でした。


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5年前まで経営していらしたという貿易会社では、

主に自動車工業の関連機器を

台湾、マレーシア、タイなどアジア各地の工場へ調達する事業を営み、

年商およそ6億円に及ぶ起業家・実業家として活躍された誉先生。

高度経済成長期を経て、

曰く「二度と体験できない」バブル時代を駆け抜けた生き字引とも言える誉先生から

学生さんたちが学ぶことは、尽きないはずです。


かつて、日本の3大輸出と称された、テレビ、カメラ、自動車のうち、

今も残っているのは自動車だけであることを、

誉先生ご自身、実感していらっしゃるそうで、

半面、アジア各地から日本を訪れた観光客が

日本のメーカーの日本製の商品を買い求めたいと願っても、

もはや、それが叶わないもどかしさを感じることが、頻繁にあるそうです。

為替相場の変動やTPP交渉など、中長期の変化を先読みしながら、

諸外国と伍して共存・共栄する為に、

今後の日本が立ち向かう現実は、きっと厳しいものになるでしょう。


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和食を始めとする日本文化、おもてなしの心、躾・・・

誉先生も強調していらした日本の良さを、

これからは、上手に商品化・サービス化することも重要です。

形のないもの、言葉に出来ないものを、わかりやすく伝え、

値段など付けようのないものに価値を与えることは、

元来、日本人が美徳とするものではなく、余程の決意を要すること必至ですが、

日本の良さを広く知ってもらう為の1つの入り口でもあります。


国家レベル、大企業レベルで物事を選択しようとすると、

一市民の思いが置き去りになってしまいかねませんが、

市民レベル、個人レベルで、出来るところから取り組んでみると、

日本の良さを上手に活かした実績を

着実に積み重ねていけるような気がしています。

                石川真紀


番組日記 | 2013年3月 3日 08:00

2月24日(日)スパイスの効能

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

田嶋 公人(たしま・きみひと)先生の授業。

 


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古今東西、人々の食卓を彩ってきた数々のスパイス。

日本では、ワサビ、胡椒、一味、七味、山椒や、

ネギ、大根、生姜、茗荷、柚子に至るまで多様な刺激があり、

また、

インド料理やトルコ料理などに幅広く使われる、

ターメリック、クミン、コリアンダー、パプリカ、ローレル、シナモンなどを含め、

つまるところ、

のど越しから胃腸に届くまで、消化管全域で食べ物、飲み物を美味しく味わう為の、

理にかなった所以があるのだそうです。

味を見るのは舌だけだったとしても、

栄養摂取に繋がる食事は、

知らず知らずのうちに、胃腸を自ら活性化させながら行っていたのですね。

胃腸は、こうした日常の食生活を通じて鍛えられてもいますが、

不調や違和感を自覚したら、

見送らず医療機関を受診するなど、手当てをしましょう。


そして、

薬剤師資格もお持ちの田嶋先生が仰るように、

ドラッグストア等、ご自身でお薬を買い求める際には、

是非、

薬剤師さんに症状を具体的にお伝えして、

合うお薬を紹介してもらいましょう。

 

正蔵師匠は、よく、先輩諸氏から、

「緊張しない芸人はダメ。

 緊張していないように見せて、実は、緊張と上手く付き合っていくもの」と、

言い聞かせられてきたそうです。

程よい緊張感やストレスは、

心身のコンディション維持に役立つと言われますが、

過度なストレスは禁物。

溜め込んだり我慢したりせずに、食を楽しむなど気分転換しながら、

ちょうど良い心持ちを保っていけるといいですね。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  HOLIDAY / Madonna


番組日記 | 2013年2月24日 08:00

2月17日(日)心身共に

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

田嶋 公人(たしま・きみひと)先生の授業でした。


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「 先行きを考えると、頭が痛い 」

「 緊張すると、胃の腑がキリリと痛む 」 ―

' 心身共に ' という表現には、

医療や科学技術が今のように発展する以前から

先達が本能的に会得してきたはずの実感が込められているのかも。


田嶋先生の研究テーマである

トウガラシやワサビといった ' スパイス ' たちは、

刺激物ゆえ、摂りすぎが禁物なのは大前提として、

心の在り様によって、その働きが減退しがちな ' カラダ ' を、

程よく活性化させる手助けをしてくれるそうです。


大根、ネギ、ショウガ、ミョウガ、ユズなど、

様々な薬味には、

それぞれ ' 薬 ' のように滋養を与えてくれる

大きな存在意義があるということを、

これからは、

食事の都度、きちんと意識しながら味わいたいものです。

 


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先生のお話の中には、

もう1つ、重要なメッセージが。

「 一般的に、

  胃は、かなりのストレスに耐えうるように出来ています。

  その胃が痛くなったり、傷ついたりするのは、

  余程のことだということです。」

かけがえのない自分のカラダを大切にする為に、

暴飲暴食は、まずもって言語道断、

自覚症状がない平常時から、

内なる声に耳を傾けて、

自愛と整調を心がけましょう。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  TO BE WITH YOU / Mr.Big


番組日記 | 2013年2月17日 08:00

2月10日(日)普遍のメッセージ

今週も、

城西短期大学 ビジネス総合学科 客員教授、

長谷川 啓(はせがわ・けい)先生の授業。

前回に引き続き、小説家・佐多稲子の足跡を辿りました。


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今回は、主に、戦中~戦後の作品に着目。

「生きた兵器」

「私の東京地図」などの作品に描かれた、

銃後の戦いと、戦争責任を自問する様について、

長谷川先生に解説していただきました。


多くの人々に読まれ、発行部数を伸ばすことは、

おそらく、作家の大きな目標であり、

成功の指標でもあるのでしょう。

一方で、

戦時中にあって、

戦意高揚に協力せざるを得ない状況を経験した

売れっ子作家として佐多稲子は、

兵士たちを前に、どんな言葉を選び、自らの声で語ったのでしょう。


人は、1つ1つの言動を成す時、

自分が納得できる何かを信じて、そうしているような気がします。

自分の信条とは違ったり、

条件が異なれば別の答えを出していたはず、と思うような事態でも、

先達の言葉に光を見出したり、

あるいは、家族や伴侶など、身近な人物の助言を得たりして、

その時に最善と思える決断を積み重ねているのではないでしょうか。

 


大なり小なり、悩み事は、少ない方が断然、気楽なはずですが、

あれこれ思い悩んで生きる人には、

同じように日々を送る味方が居てくれるもの。


そして、そうした悩みの種が、同じ時代にかぎらず、

時空を超えて共通する普遍的なテーマでもあることを、

私たちは、古書、書物から知り、

糧にしながら、

命を繋いでいくのかもしれません。

                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  New Song / Howard Jones


番組日記 | 2013年2月10日 08:00

2月3日(日)筆の力

今週は、

城西短期大学 ビジネス総合学科 客員教授、

長谷川 啓(はせがわ・けい)先生の授業でした。

 

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今回取り上げていただいたのは、

明治から平成まで、

激動の日本を生き抜いたプロレタリア文学の女流作家、

佐多稲子。


「キャラメル工場から」

「くれなゐ」

「素足の娘」

「女の宿」

「樹影」

「時に佇つ」

「夏の栞」など、代表作を挙げながら、

佐多稲子という人物の切なる思いを解説していただきました。


公私共に、困難な時代を駆け抜けた1人の女性の足跡。

当時の彼女が訴えた世直しへの思いが、

時を超えてなお受け継がれ、

未だ道半ばという現状を、

筆者本人は、どのような思いで天から眺め、

また、後の世に、どのようなメッセージを遺したかったのでしょう。

 


後世に語り継がれる文学という形式、

そして、

筆の持つ計り知れない力に、

学ぶことは尽きません。


                石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

    
  Layla / Derek and the Dominos


番組日記 | 2013年2月 3日 08:00

1月20日(日)寒い時季こそ、セルフチェックを

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

長井 栄子(ながい・えいこ)先生の授業でした。

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寒い時季は、比較的、心臓に負担がかかりやすい傾向にある為、

今回は、

脳卒中にかかりやすいかどうかをチェックするリストをもとに、

生活習慣や環境を考えてみましょう、というお話でした。

使用したチェックリストは、

厚生労働省のHPに掲載されていますので、

どうぞ参考にしてみてください。↓

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/nousottyu/check.html
                  


脳卒中に関するチェックリストと併せて、

正蔵師匠のパーソナルデータをもとに計算したのが、

BMI、つまり、肥満度を示す数値。

体重(kg)を、身長(m)の2乗で割ると弾き出されるもので、

BMIのベストは、22 、

18.5未満は低体重、18.5~25未満が標準、25以上は肥満気味と判定して、

生活習慣の改善に役立てる目安にされます。


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暴飲暴食、あるいは、過度なダイエットが禁物なのは言うまでもなく、

食事と運動習慣のバランスがとれた生活を心がけることが、

心身とも健康な状態を保つことへと繋がります。


食べたいものを食べ、したいことを思いきり楽しむ為にも、

健康診断や検診を受けつつ、

各自、自分の心と身体の声に耳を傾けてあげることも大切ですね。

                       石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Dreams / 王菲(フェイ・ウォン)


番組日記 | 2013年1月20日 08:00

1月13日(日)病と闘うということ

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

末永 香(すえなが・かおり)先生の授業。

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今回は、

小児ガンと闘う子どもたちと、そのご家族の現状を例に、

病名を知った時から、闘病、予後、寛解の状態を、いかに過ごしていくか、

患者さんご本人の受け止め方と、

周囲のサポートについて、考えました。


例えば、子どもが入院を要する病気に罹った場合、

親御さんとしては、他の子どもには心配をかけまいと、

病について知らせず、お留守番をお願いすることもあるようですが、

子どもの視点に立ってみますと、

親がなぜ、自分と一緒に居てくれないのか、

ただただ寂しい気持ちと疎外感を抱いてしまうことが

少なくないそうです。


親御さんご自身も、病気の原因を思い巡らせ、

自責の念にかられるケースがあるようで、

現実と向き合い、

そうした非常事態にあっても

可能なかぎり日常生活を送ろうと努めることが、

いかに困難なことなのか、

考えさせられます。


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それぞれの役割を大切にしながら、

お互いを思い合って立ち向かうことで、

家族や身近な人との絆が深まっていくのかもしれません。

                  石川真紀


番組日記 | 2013年1月13日 08:00

1月6日(日)再起へ

新しい年、いかがお過ごしでしょうか。

本年も、どうぞ宜しくお願いします。

 

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

末永 香(すえなが・かおり)先生の授業でした。

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先生の手に抱かれているのが、

少年の人形、ヒカルくん。

病と闘う子どもたちに、

本人の体に起きていることと必要な治療を伝える

大切な役目を担っています。


子どもが健康に成長する為に必要なこと ―

食事、睡眠、運動、衛生管理、排泄など、

生活の基本となる事柄はもちろん、

最も大切なのは遊びなのだそうです。

核家族化、少子化が進み、子どもを巡る人間関係が限定されがちな現代において、

他の子どもたちや家族以外の大人たちと交流することで、

他人と上手に付き合いながら自分自身の向上を続けられる

バランスの取れた人格が形成されていくようです。

 

 

さて...

今年の箱根駅伝、城西大学チームは、5区途中棄権という結果でした。

急峻な上りを含む最長距離という難区間であることに加え、

場所によっては風速18メートルの強い向かい風が襲った、

稀にみる悪条件下。

ランナー自身と周囲が、

わずかでも不安を抱えてスタートを迎えた場合、

あるいは、途中から条件が悪化した場合、

役割を果たしたいであろうランナー自身の意思を充分に酌んだ上で、

撤退を選択できるチームの信頼関係は磐石なのではないでしょうか。


私の想像など、とうてい及びませんが、

櫛部静二監督が仰っていた

' 将来を担うランナーの育成 ' という大学スポーツの一義を考えますと、

苦渋の末の勇気ある決断だったと思えます。


次なる ' 下克上 ' に向けて果敢に再起をはかる過程を、

きっと見届けます。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     A New Day Has Come / Celine Dion


番組日記 | 2013年1月 6日 08:00

12月30日(日)青春ドラマ

今週は、

城西大学 経営学部 准教授で、

男子駅伝部監督の、

櫛部静二(くしべ・せいじ)先生、

文化放送・松島 茂アナウンサーと一緒に、

「 箱根駅伝直前スペシャル がんばれ!城西大学 」 

と題して、お届けしました。


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「 学年リーダーを決めて、学年ごとに強化し、総合力を向上させる。 」

「 ケガを克服した中原 大選手は、卒業後も、

  日本の陸上界を牽引するランナーとして成長し続けるでしょう。 」

「 敵は他チームではなく、以前の城西。
  
  同じ区間を走るなら、自分自身が敵。 」


櫛部先生のお話を伺っていますと、

城西大学 男子駅伝部の学生さんたちは、

走ることの意味を誰よりも理解し、

体力も精神力もバランスよく鍛えることが出来ているような印象を持ちます。


総力というものは、

個々の能力を向上させることで初めて成り立ち、

成長を続けた先に前進がある。

陸上競技が、

個人競技のようで実は団体競技の色が濃いスポーツである所以がここにあり、

その象徴が駅伝と言えます。


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お聞きいただきましたように、

チームの状態は良好のようですし、

櫛部監督の表情から察するかぎり、

5位以内という目標の達成も期待できそう。

10年連続出場を果たした今大会、

3年後の大学設置50周年に向けて、

ユニフォームをリニューアルして臨みます。


文化放送では、89回を数える今大会も、

完全実況生中継。


筋書きのないドラマを

走りで魅せる学生ランナーの皆さんの青春、

お正月2日、3日は、ご一緒に応援しましょう。


その前に・・・

最後になりましたが、

今年もお聞きいただき、ありがとうございました。

どうぞ佳いお年をお迎えください。

                  石川真紀


番組日記 | 2012年12月30日 08:00

12月23日(日)「挫折」

今週は、

城西大学 経営学部 准教授で、

男子駅伝部監督の、

櫛部静二(くしべ・せいじ)先生の授業でした。

 

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今回は、これまで伺うことのなかった

櫛部先生ご自身の足跡を語っていただきました。


小学生の頃は、野球チームで俊足を活かしながら基礎体力作りに勤しみ、

陸上競技を始めたのは中学へ進学してから。

以降、高校を卒業するまで、ほぼ無敵の環境で研鑽と実績を積んでこられた

櫛部先生が、

初めてにして大きな ' 挫折 ' と振り返る出来事に見舞われたのが、

大学1年生の箱根駅伝でのこと。


当時、コーチに就任されて初めての箱根駅伝に備えていらした

瀬古利彦さんから、

エース区間の2区に抜擢された櫛部先生を、

レース2日前の大晦日、食あたりが襲います。


病室で年越し。

元日、お粥をやっとの思いで口にするやシューズを履いた櫛部先生は、

体の軽さを感じ、

瀬古コーチから「どうだ?」と問われ、走ることを決意。

しかし、迎えた本番当日。

トップで襷を受け取り、ハイペースでレースを運んだ後、

残り3km辺りで突如、低血糖状態に陥り、

顔色真っ青、意識朦朧、蛇行しながら、這う這う走破。


自責の念にかられる櫛部先生を、

瀬古コーチやチームメイトは、

ただただ、そっと見守ってくれたそうです。


師匠も仰っていたように、

人を育てるのは、' 挫折 ' から立ち上がる気持ち。


櫛部先生にとっては、2年後、

大学3年生の時、

早稲田大学が総合優勝を果たしたレースで1区を走り抜いた瞬間、

「払拭できたかな?」と思えたとのこと。

 

こうして、過去の自分を語って聞かせてくださる櫛部先生。

先生が現在、監督をお務めでいらっしゃる城西大学 男子駅伝部が、

学年ごとのバランスに富み、

チーム全体として大きく成長している様子を伝え聞くと、

簡単に揺らぐことのない強さを感じます。

 

 

箱根駅伝のスタートまで、あと10日。

来週は、お話しいただける範囲でチームの直前情報を伺います。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Driving Home For Christmas / Chris Rea


番組日記 | 2012年12月23日 08:00

12月16日(日)自分軸

今週も、

城西大学 経済学部 教授、

冨貴島 明(ふきしま・あきら)先生の授業。

 

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景気の低迷、価格破壊が叫ばれて久しい現代。

商品やサービスには、相応の値段というものがあると、

私は今も信じています。

商品・サービスは、

日用品、嗜好品、贅沢品など、幾つかに分類することが出来ますが、

安ければ安いほど良いモノと、

ある程度値段が張ったとしても愛用したいモノと、

選ぶのは、あくまで消費者でありたいと思うのです。


' 買い物上手 '、 ' 賢い消費者 '、という目標もまた、

商品・サービスを供給する側の戦略に乗せられている面があるそうですが、

先生のお話を伺っていて感じるのは、

まず、自分の中に軸を持つことの大切さ。


人は、他者との繋がりの中で生きる生き物であり、

現代社会においては消費行動をしないと日々の暮らしが成り立ちません。

乗せられ、買わされるのも、巡り合いですから、

代金を支払って購入する以上、

自分の中の軸が、それを良しとするか否か、

つまり、

その商品・サービスが自分の生活を向上させてくれると信じられるかどうか、

自分なりに考えた結果の消費行動であったなら、

必要とされるモノ、本物が勝ち残る社会を実現できるのではないでしょうか。

 

 

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忘年会、クリスマス、お節、新年会...、行事の続く時季。

何かと、特需の多い季節でもあります。

自分にとっての ' 行事 ' が、

それぞれどんな意味を持つのか、

旧き佳き伝統を受け入れながら、過ごし方を創造し直してみると、

' 自分軸 ' の形成に繋がりそうです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Only If / Enya


番組日記 | 2012年12月16日 08:00

12月9日(日)選択、そして消費

今週は、

城西大学 経済学部 教授、

冨貴島 明(ふきしま・あきら)先生の授業でした。


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先生のご専門は、マーケティングの中でも、

消費者に商品を買わせるマーケティング戦略。

①従来の製品・サービスと比べてココが変わったなどとアピールする、差異化・差別化戦略

②特定のブランドやメーカーを愛させる、関係性戦略

③コマーシャルに物語やトランスフォーム(変形)を取り入れて無意識をくすぐる、心脳戦略

④限定商品、ハラハラ感など、混乱させながらも買わせてしまう、反顧客主義戦略

以上、大きく分けて4種類の戦略に、

私たちは知らず知らずのうちにハマっているというワケです。


こうしてカテゴリー毎に見比べてみますと、

分かりにくい面もありますが、

思い当たることは少なくないはず。

 


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生活必需品と嗜好品とで、

消費行動は分かれるものですが、

' 自分が選んでコレを買った、コレを愛用している '、と胸を張って買い物できると、

能動的な消費者として一歩前進できる気がします。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     君の瞳に恋してる / Boys Town Gang


番組日記 | 2012年12月 9日 08:00

12月2日(日)軽やかな

12月1日のお誕生日で、

正蔵師匠は50歳になりました。

おめでとうございます。

師匠には、

日本一、軽やかな50歳で居ていただきたいものです。

 

さて、今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

鈴木 明子(すずき・あきこ)先生の授業。


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今日は、先生のご専門である感染制御について伺いました。


数多あるウイルス・菌の類の中で、

目下、絶対に制圧できないものの代表が

インフルエンザ・ウイルスなのだそうです。

菌が生体外で増殖可能なのに対し、

ウイルスは、細胞内に素早く入り込み、

増殖して飛び出す性質がある為、

手洗い・うがいを励行して人混みを避け、

飛沫が及ぶ半径2mの防御を徹底することが、

= うつらない、罹らないよう心がけることに繋がると、

先生の解説で納得できました。
 

そして、もう1つ重要なのが、

基礎体力をつけること。

疲れを溜めず、充分な睡眠・休養を取り、

体を温め、適度な湿度を保つことも、効果的です。

また、

免疫を活性化させる際に消費するビタミンCを補給してあげる為、

千葉県東金名産の柚子など、

ビタミン豊富な野菜・フルーツをバランスよく摂取すると、

風邪・インフルエンザを予防できる体に近づくことができそうです。

 


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漢方医学のみならず、正蔵師匠曰く落語にも登場する、

伝統中国医学の古典「傷寒論」。

1800年近く前、感染症の治療法を中心に編纂された書物であることを考えますと、

インフルエンザが、長きに亘り多様に手を変え品を変え、

生き延びていることが伺えます。

どれだけ予防しても、罹る時には罹ってしまうものですが、

出来るだけのことはして、

罹っても重くならないよう、長引かないよう、備えましょう。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     There must be an Angel / Eurythmics


番組日記 | 2012年12月 2日 08:00

11月25日(日)頑強な理由

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

鈴木 明子(すずき・あきこ)先生の授業でした。


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風邪、インフルエンザの流行期を控えたこの時季、

ワクチンを接種し、

手洗い・うがいを励行し、

人混みを避ける、など、

基本的な予防をきちんとすることが、

私たち1人1人に出来る防御方法であることを、

改めて教えていただきました。


インフルエンザ・ウイルスは飛沫によって感染する為、

半径2mの防御を徹底することが大切で、

輸送機関が発達した現代にあって、

パンデミック(世界流行)時に、

日本で感染症によって亡くなる方の数や死亡率を

比較的低く抑えることが出来ているのは、

ワクチン接種と早期の投薬が功を奏したものと評されていることも、

興味深いお話でした。

 

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もしかしたら、

地球上で最も頑強な生物が、ウイルス・菌、なのかも。

つまり、構造が単純だからこそ、

周辺環境に順応して多様に変異し、

生き延びることが出来るもの。

あれこれと思い悩みがちな人類に、

シンプルに生きることの大切さを教える為、

ウイルス・菌は太古の昔から、

そして、おそらく未来永劫、

逞しく存在し続けるのでしょう。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     Through The Fire / Chaka Khan


番組日記 | 2012年11月25日 08:00

11月18日(日)自学力

今週も、

城西大学 経営学部 教授、

蛭川幹夫(ひるかわ・みきお)先生の授業。


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今日は、蛭川先生が顧問として運営されている

企業が認めた学習サークル「簿記塾」のお話を中心に伺いました。


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ご覧のように、

簿記塾の教壇に立っているのは学生さんたち。

日商1級合格を活動目標に掲げていますが、

真の目標は、

協調性やプレゼンテーション能力、マナーを兼ね備えた社会人の養成。

サークルと標榜しているものの、

春休みや夏休みにも授業を行い、

オープンキャンパスでは指導補助を任されていて、

実質、部活動に近い活動内容と認知されているのだそうです。

 


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先生曰く、

簿記の学習で一番大切なのは、最初の導入部分。

基本5要素と呼ばれる、資産、負債、純資産、収益、費用を

きちんと教わることで、

その後の独学も学習向上も、スムースに運ぶ可能性が高まるようです。

「落語も同じ」と、師匠が仰っていたように、

基本が大切なのは、万事に相通じることのように思えます。

どんな道も、進むのが険しく困難ですが、

歩み続けると、必ず、踏みしめた道のりに気づくもの。


蛭川先生が育む ' 自学力 ' は、

自立、自活へと繋がる頼もしい力です。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     True / Spandau Ballet


番組日記 | 2012年11月18日 08:00

11月11日(日)意識改革

今週は、

城西大学 経営学部 教授、

蛭川幹夫(ひるかわ・みきお)先生の授業でした。


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はじめましての今日は、

簿記って、何?という、

入門第一歩のお話から伺いました。


簿記とは、

企業・団体の業績を書き記す為の基本的な技術を指し、

簿記によって作成される

貸借対照表(BS:バランスシート)や連結財務諸表などは、

例えて言うならば

学校が児童・生徒に発行する通知表のようなものだそうです。


そして、

簿記には、資金の収支を重視して記す単式簿記と、

商品・サービスの仕入れも併せて記載する複式簿記とがあります。

損益計算を行うには、複式簿記の方が好ましく、

公益性が高いということを教わりました。


簿記検定の受験者数が、

例年、大学入試センター試験の受験者数よりも多く、

大都市圏の大学生から50歳代・60歳代までの受験者数を合わせると

全体の6割を超えることから、

多様な業種、あるいは市民生活においても

高い必要性が認知される、簿記。


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受験するか否か、

さらには、合格・昇級できるか否かが、

本格的に勉強中の方々にとっては最も気になるところだと思いますが、

まずは、簿記の考え方を知っておくと、

知らないままでいるよりも利便性が高いようだということは、

今日の授業で解かりました。


おこづかい、家計の管理から、

少しずつ、意識変革に役立ててみましょう。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     1-2-3 / Len Barry


番組日記 | 2012年11月11日 08:00

11月4日(日)学ぶ幸せ

今週も、

城西国際大学 メディア学部 研究員、 

三好隆文(みよし・たかふみ)先生の授業でした。


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お話にありました

城西国際大学で運営されているカフェ「City Lights Café」。

2010年6月のオープンから、

有機栽培コーヒーと、アフタヌーン・ティー、

LIVEイベントの定期開催など、

憩いのひとときを演出しているようです。

場所は、JR東金線の求名駅前。

お近くにお越しの際は、いらしてみてはいかがでしょう。


メニューやLIVEスケジュールなど、

詳しくは、HPでご確認ください。

http://www.jiu.ac.jp/cafe/

 

その他、

千葉県山武市で毎年開催されている

体験型音楽祭「山のおんぶ」や、

高校の学園祭など、

メディア学部の学生さんたちが

PAの機材ごと出張してお手伝いをされる実績も、

随時、重ねていらっしゃるとのこと。

多様なケースを想定した授業をある程度経験した後は、

具体的なニーズに即した研鑚を積むことで、

卒業される頃には、

より実践的、かつ有意義な時間を過ごした実感が得られるでしょう。

 

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三好先生が師事していらっしゃって、

正蔵師匠もご存知と仰るプルチョウ次郎先生のように、

一緒に過ごすほど尊敬の度合いが深まる対象と出会えることは

幸せの最たるカタチ。

学び、探究し、

自らが求める以上の導きが得られることこそ、

生きている実感へと繋がるはずです。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     Stuck with You  / Huey Lewis & The News


番組日記 | 2012年11月 4日 08:00

10月27日(日)セルフプロデュース

今週は、

城西国際大学 メディア学部 研究員、 

三好隆文(みよし・たかふみ)先生の授業でした。

 

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現在26歳と、学生さんたちに近い年代の三好先生は、

今年4月から大学の研究員として勤務していらっしゃいます。

ご自身が在学時代から専攻していらっしゃる

マネジメント、セルフプロデュースの研究をさらに重ねながら、

学内のサウンドスタジオでレコーディング実践の授業を行うなど、

音響の研究にも力を入れていらっしゃるそうです。

 

番組内でご紹介させていただいた楽曲「サクラホーム」は、

毎年4月に開催される鴨川市嶺岡林道 桜まつりテーマソングとして、

三好先生と田原 猛さんによるフォークデュオ、LOFTが制作されました。

鴨川の桜を愛でながら、聞いてみたいですね。

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正蔵師匠曰く、

落語の世界でも、セルフプロデュースをされる方が続出しているとのこと。

私自身、

アナウンサー業とプロデュース業を兼務するようになって3年近くになりますが、

手探りの歩みながら得るものが多いことを、

日々、実感しています。

専門家としてのミクロの視点を基盤に、

総合的なマクロの視点を加えることで、

より、

社会との結びつき・意義を意識したソフトを世に送り出すことができるようになると

信じています。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     Dance With Me / Orleans


番組日記 | 2012年10月28日 08:00

10月21日(日)目標と想像

今週も、

城西大学 理学部 准教授、 

橋本 雅司(はしもと・まさし)先生の授業。

 


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先週、ご紹介くださいました発光する化合物に加え、

今日は、

液体を固める力、凝固させる方法という、

新しいご研究分野についても、お話しいただきました。

 

既に商品化されているモノ、

身の回りで使われているモノでは、

ゼリー、寒天のほか、

天ぷら油を固める凝固剤、

さらには、

タンカーから重油が流出する事故が発生した時に、

海と生き物を守るべく、油を固めて処理する方策にも、

液体を凝固させる技術が応用されているそうです。


前回に引き続き、

橋本先生のお話には、示唆に富む大切なコトが盛り込まれていました。

「固まるかどうかは、作ってみないと分からない」―。

その道のご専門家であっても、

設計図通りに物事が進むか否か、

予測通りの結果が得られるか否かは分からず、

そもそも、

設計図から完全な結果を想像することは難しいのだそうです。

 


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先生が今後の目標として掲げていらっしゃるのが、

「太陽電池を有機合成化学で作りたい」というもの。

 

その目標を達成させる為に、

どんな努力が成されるのか、

私には想像も理解も出来ないのですが、

2回のお話を通じて

' 偶然 ' へのアプローチが広がりました。

予期せぬモノだけではなく、

何かを成したからこそ、もたらされるモノでもあり、

結実、恩恵でもありながら、

元々、自分の中にあったモノでもあるような...


ヒトが成すコトは、

偶然でもあり、必然でもあると信じ、

有益な技術開発に期待します。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     Antonio's Song / Michael Franks


番組日記 | 2012年10月21日 08:00

10月14日(日)偶然の可能性

今週は、

城西大学 理学部 准教授、 

橋本 雅司(はしもと・まさし)先生の授業でした。

 

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先生のご専門、

有機合成化学とは?という入門から分かりやすくお話しいただいたことで、

ペットボトルや、ナイロン地の衣類など、

私たちが日頃、使っている

身の回りの品々に応用されている分野であることがイメージできました。


そして、橋本先生は、現在、

発光する化合物の発見に向けて研究を重ねていらっしゃるそうです。

既に実用化されているものでは、

視覚効果や非破壊検査に利用されるブラックライトや、

洗剤に入っていてワイシャツの黄ばみ汚れを白く見せる

蛍光増白剤(あるいは蛍光剤)などが挙げられ、

光と色が視覚に及ぼす効果を上手に取り入れた

有機合成化学の応用が進められているとのことです。

 

 

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研究の過程で大切なのは、

見落とさないことと、偶然。


何らかの目標を掲げて実験、研究をされている中で、

他のサンプルや想定と異なる現象が確認された時、

見落とさず丁寧に調べてみた結果、

のちに新たな発見に繋がることがあるのだそうです。


これまでノーベル賞を受賞された方々も、

こうしたエピソードを披露されることが少なくありません。


科学・化学の世界は、未だ無限の可能性を秘め、

私たちに希望を抱かせてくれます。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     A Lover's Concerto / Sarah Vaughan


番組日記 | 2012年10月14日 08:00

10月7日(日)自分仕様

今週も、

城西国際大学 観光学部 助手で、

航空・旅行アナリスト、

鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業。

 


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スタジオにお越しいただくたびに届けてくださる

LCC=格安航空会社の最新情報を、

今回も伺いました。


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( 鳥海先生が搭乗された、エアアジア・ジャパンの航空機。
 
  破格のチケットも魅力の1つです。)


先生が基本的な考え方として強調していらっしゃるのは、

仕事の出張など、スケジュールを重視する場合は、

大手の航空会社を選択するのが無難であるということ。

使用空港や所要時間、地上交通、付帯施設など、

これまでと異なる点について、不便を感じたとしても、

それを受け入れることが出来る場合は、

LCCの利用価値が格段に上がるようです。

移動そのもの、道中そのものを楽しむことが、

旅本来の醍醐味だということを、

時には味わうのも素敵です。

 


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各々の生活スタイルや予定、趣向によって、

カスタマイズすることが可能になった空の旅。

選択肢が増えるということは、

イコール、どう利用するか、

ユーザー自ら能動的に考え、いかに準備するかという、

' 使い様 ' の時代だと言えます。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     I'm Beginning To See The Light / Peggy Lee


番組日記 | 2012年10月 7日 08:00

9月29日(日)招致のゆくえ

今週は、

城西国際大学 観光学部 助手で、

航空・旅行アナリスト、

鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業でした。

 

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前回、6月の授業後、

引っ切り無しに様々な土地へ東奔西走していらっしゃる鳥海先生。

今回は、ロンドン・オリンピックに見る都市型観光について、

その魅力を語ってくださいました。

 

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2020年夏のオリンピック開催に向けて招致活動を続けている東京は、

来年9月7日の開催地決定まで、

トルコ・イスタンブール、スペイン・マドリードと凌ぎを削ることになりますが、

都市型のオリンピックと、途上国型のオリンピック、

あるいは、その国・地域の置かれている状況など、

それぞれに開催意義が存在し、

環境も文化も明らかに異なることを考えますと、

最終的に民意の高さ、国民の支持率だけを前面に判断するのは疑問。

IOC=国際オリンピック委員会は、公正・中立な立場で、

総意をまとめ上げてほしいものです。

 

 

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今夜は、中秋の名月。

お天気が良ければ、お月見を楽しみたいですが、

あいにくの空の場合は...

正蔵師匠オススメの「柳田格之進」や「権兵衛狸」辺りの落語で、

秋の夜長を過ごすのも一興ですネ。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     The Loco-Motion / Little Eva


番組日記 | 2012年9月30日 08:00

9月23日(日)人と車の共存

今週も、

城西大学 現代政策学部 学部長、

小淵洋一(おぶち・よういち)先生の授業。

 

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先生が長年研究されている交通渋滞対策のうち、

今日は、

1986年に開始された奈良市の近鉄沿線の交通規制のケースをもとに、

お話しくださいました。

朝のラッシュ時、

ご主人を駅まで送る奥さま運転の車で混雑していた学園前駅南北道路を

一般車進入禁止とした渋滞解消法。


この方法の導入が検討され始めた当初、

「抜け道がないのに、

 進入禁止にしてしまったら、(一般車両は)どうすればいいの?」

といった反対意見を述べた人々に、

渋滞対策の中心的役割を担った奈良県警の方は、

「抜け道がないからこそ、導入するのです。」と説得。

導入に漕ぎ着けた経緯がありました。


課金する方法の場合、道路交通法上、法律の改正が必要ですが、

交通規制は地方警察レベルの裁量で施行できることを利用した成功例として、

有史に語り継がれているそうです。

また、対象区間に

ガソリンスタンドやコンビニエンスストアなど商業施設がなかったことも、

導入を後押しする要因になったと考えられています。

 

 

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道路特定財源が一般財源化された今、

現在、全国平均で0.2%に過ぎない歩道整備率を向上させるべきと、

先生は強く訴えていらっしゃいます。

 

産業や経済活動を優先させた結果、

車道の占有率が増大しましたが、

これからは、

1人1人が健康余命を伸ばし、

必要な時に必要な車両がスムースに通行できるようにする為、

より一層、

人と車の共存を支える政治を進めていってほしいものです。

                        石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     I Want You Back / The Jackson 5


番組日記 | 2012年9月23日 08:00

9月16日(日)後追い行政

今週は、

城西大学 現代政策学部 学部長、

小淵洋一(おぶち・よういち)先生の授業でした。

 


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東京など大都市を中心とする慢性的な交通渋滞は、

車が増えたから道路を増やす、という

日本政府が重ねてきた ' 後追い行政 ' が生み出したもの ―

端的に、そう表現できるそうです。


1975年、

20年後の渋滞深刻化に備え一般道の通行に課金システムを導入した(ロードプライシング)

シンガポールのケースや、

2003年にスタートしたイギリス・ロンドンのコンジェスチョン・チャージ、

2007年にロードプライシングが導入されたスウェーデン・ストックホルムのケース、

ノルウェーで道路財源確保の為に導入されたケースなど、

それぞれの事例のシステムと効果を検証し、

日本の各地でも

地域性や文化に合わせられる部分を組み合わせて

ケーススタディすることが出来そうです。


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交通渋滞にかぎらず、

年金も福祉も、エネルギーも、

日本の行政は、あらゆるものが ' 後追い ' で来てしまっています。


日常生活の中では、

明日できることは、明日やる、でいいこともありますが、

市民生活では予想しきれない事態を想定し、

先を見越して行うのが政治であり、

市民生活ではカバーしきれないサービスを受ける為に

納税しているはずなのに。

 

表面的には楽観主義であっても、

根拠のある希望を市民に持たせるのが為政者に相応しい人物だと

私は思っていますが、

1人の思いや力だけでは 

なかなか世の中を変えるまでに時間がかかるのが現状ですから、

私たち市民は、

交通安全にしても、防犯にしても、

周囲と共存共栄できる堅実な生活を続けていたいものです。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     I Say a Little Prayer / Aretha Franklin


番組日記 | 2012年9月16日 08:00

9月9日(日)働き方

今週も、

城西大学 現代政策学部 客員准教授、

大薗 陽子(おおぞの・ようこ)先生の授業。

 


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先週出された宿題、

「もしもあなたが経営者だったら。

 社員の皆さんに、

 円滑、かつ気持ちよく仕事してもらう為に、

 どんなことをしますか?」 ―

正蔵師匠のお答えは、

「弟子たちと朝食と一緒に摂る」というものでした。

大薗先生の判定は、正解!

他には、

◆一定の裁量を与える

◆失敗した時に、キツく言わず見守る

...といったことなどが、

企業体として利害を一致させる為に挙げられる方法だそうです。

 

そして、

昨今、問題となっているワークライフバランスについて。

単に労働時間を短縮することではなく、

生産性を上げる為に働き方を変えることを目的とした概念であることを

しっかり理解することが大切だと、

先生は仰います。

日本の商品、サービスは、世界に誇るべき高品質のものですが、

これからは、

それらが過剰品質ではないのか見直すことの必要性も、

取り沙汰されているようです。

これまで当たり前のようにしてきた作業が全て、

本当に必要なのか否か、

後退ではなく前進する為に、

選択と決断が求められる時代と言えます。

 

 

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締めくくりに大薗先生がお話しくださった

就職活動に当たる学生さんへのメッセージ。

「' やり方 ' を知らない学生さんが多い。

  やればできる、ということをお伝えしたい。」 ―

バブルが弾け、不景気が続いた結果、

企業は即戦力を求め、規模を縮小する傾向が定着しています。

人はコストで割り切れるものではなく、あくまでも資本であることを、

社会を構成する1人1人が矜持とし、

中長期的な視野を持って能動的、主体的に労働する意識を

雇用する側も、される側も保っていたいものです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     The Loco-Motion / Little Eva


番組日記 | 2012年9月 9日 08:00

9月2日(日)心理学

今週は、

城西大学 現代政策学部 客員准教授、

大薗 陽子(おおぞの・ようこ)先生の授業でした。

 

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私たちが行動する時、

それは、生活の為であると同時に、

元気になる為、向上する為、自分以外の誰かの為、

何かを成し得たいという目的が存在します。

つまり、

世の中のあらゆる存在、職業は、

相手に元気を送り、向上させ、有意義であることを前提としているのであって、

それらの送り手は、

受け手よりも比較的

体力・気力が比較的充実していることが、

必然的に前提となる ―

大薗先生の太陽のような笑顔と笑い声を前に、

そんなことを思っておりました。


前職である金融機関のシステムエンジニアとして勤務されながら

通信教育に学び、

大学院の博士課程を修了された後も、

大学で教鞭をとるまでに、

公募や論文選考に何度も挑戦し続けたと仰る大薗先生。


挫折しても、踏まれても、何度でも立ち上がってきた先生曰く、

「意志を強くするしかない」。

弱い自分を克服する方法として、

先生も実践された5年日記を勧めていらっしゃるそうです。

成りたい自分、目標を明確に掲げ、

日々の生活や、他人から言われたことなどを書き記すことで、

現状との差を認識する為のツールだとのこと。

目標を小分けにし、小さな達成を積み重ねながら、

足りないものを補填していくことが大切だと

実感していらっしゃるようです。


自分と周囲の心の動きを的確に知ることで、

対処方法を増やすことが出来る ―

心理学には、すぐに活かせるヒントが凝縮しています。

 

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来週は、

大薗先生のご専門である産業組織心理学について、

一歩踏み込んだお話を伺います。

出された宿題は、

「もしもあなたが経営者だったら。

 社員の皆さんに、

 円滑、かつ気持ちよく仕事してもらう為に、

 どんなことをしますか?」 ―

ご一緒に考えてみましょう。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     My Girl / The Temptations


番組日記 | 2012年9月 2日 08:00

8月26日(日)豊かな心

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

広瀬 美和(ひろせ・みわ)先生の授業。

 


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先生が関心を持って研究していらっしゃる

類人猿とヒトの比較行動学について教えていただきました。。


双方の共通点が顕著に現われるのは、

仲直りしたい時に見せる表情と行動。

首をすくめ、顔をクシャッとさせる ' グリメイス ' と呼ばれる表情や、

仲直りしたい相手にモジモジしながら近づく ' モジモジ行動 ' は、

チンパンジーなどの類人猿とヒトに共通するもので、

幼少期、

周りのモデルを見ることで自然に学んでいくと考えられているそうです。


子どもを持つ親御さんや周囲の大人は、

特にお若い世代を中心に、

子どもの成長や子ども同士の人間関係にどう介入すればいいのか

迷うことも多いようですが、

「子どもは、実体験でないと理解できない、そういう時期」だと

広瀬先生は仰います。


子どもに負担をかけまいと、

みんなと同じペースで何かを出来るようにさせたり、

ケンカなどのネガティヴな経験を避けさせたりするのは逆効果。

いつ出来るようになるのか、どうしたら仲直り出来るのかは、

子どもが各々のペースで身体的経験を重ねることで

会得していくものなのだそうです。

 


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大人にとっても子どもにとっても大切なのは、

何も特別なことではなく、

当たり前の日常。

心が壊れやすいことを理解し、

平穏無事が尊いことを知る時、

人間らしい豊かな心が育まれるのでしょう。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

     Hello, Dolly !  / Louis Armstrong


番組日記 | 2012年8月26日 08:00

8月19日(日)ケンカして学ぶこと

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

広瀬 美和(ひろせ・みわ)先生の授業でした。


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どんな子どもだったか、

そして、

子ども時代にケンカをしたか否か ―

そういう事柄が、

コミュニケーションの取り方に、

後々、少なからず影響を与えると考えられているそうです。


広瀬先生曰く、

「ケンカをしてもらわないと困る」のが、

おおむね3歳~5歳頃までの間。

大人はよく、

子どもに「仲良くしなさい」と言い勝ちですが、

仲良くする為には、自分と他人が同じではないことを知る前提が必要で、

時に、物を取り合ったり衝突したりする経験を通じて、

仲直りすることを覚え、

' 心 'の存在を知っていくのだそうです。


自分自身に当てはめて考えてみると、

確かに、

他者に自分の思っていることは容易ではありません。

年齢を重ねるほど、その難しさを感じます。


相手に一生懸命伝えよう、

相手は笑っているけど、実は悲しいのかもしれない、といった機微は、

心が柔らかく、多感な時期にこそ得られるもので、

他方、

心が壊れやすいものであることを

身をもって知るのも、

未熟なうちに経験しておくことが出来て良かったと

大人になって初めて思うものです。


大切なのは、必要以上に介入することではなく、

察知すること。

周りの大人が分かってさえいれば、

子どもは成長する力を発揮できるのでしょう。

 

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泣き虫でガキ大将で、

昆虫とプロレスが好きで、

ブドウとナメコにイヤな思い出があって・・・

正蔵師匠は、

少年時代から、老若男女問わず周囲の人たちの影響を受けてきたことで、

今も一層、愛される為の努力を惜しまず、

繊細で、謙虚で在り続けることが出来るのでしょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2012年8月19日 08:00

8月12日(日)世界の実験場

今週も、

城西大学 経済学部 教授、

庄司 啓一(しょうじ・けいいち)先生の授業。

 


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前回のお話を受けて、

アメリカ合衆国が' 世界の実験場 'と呼ばれる理由と、

今まさに抱える問題点について、

総論していただきました。

 

庄司先生が学生さんたちに勧めていらっしゃる

「若い時には、外国に行きなさい。

 そして、

 自分と考えの違う人と出来るだけ多く友だちになりなさい。

 日本という国、日本人が如何に、

 パスポート、国家によって守られているかを感じてほしい。

 訪れた先々に、グローバル化のヒントがあるはず」―


こうしたメッセージを伺っていますと、

学問もきっと、一代で成し得るものではなく、

先生から後進へとバトンが渡される

ゴールの見えないリレーのようなものであることを感じます。
 
 
庄司先生の思いを受け継いだ学生さんたちが、

やがて世の中をリードし、

今よりもっと

多様な国・地域、

色々な考えを持った人たちとの心の距離が近くなることを願います。

 

 

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次の機会には、

刻々と移り変わる現状をさらに踏まえた上で

打開策も伺いたいと思います。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Turn,Turn,Turn!  ( To Everything There is a Season ) / The Byrds


番組日記 | 2012年8月12日 08:00

8月5日(日)強い国

今週は、

城西大学 経済学部 教授、

庄司 啓一(しょうじ・けいいち)先生の授業でした。

 

 

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先生のご専門であるアメリカ経済と移民の歴史について、

要旨となる部分をお話しいただいた今回の授業。

広大な国土を保有し、強い国アメリカを体現してきた大国は、

自国の歴史を振り返る時、

どういった点を反省し、どういった点を称賛するのでしょうか。


人間を人間として扱わなかった過去、

改訂、変更を重ねた移民政策、

貧富の差、

人種差別・・・


人として後悔してもしきれない犠牲の上に

のちの繁栄が築かれたとすれば、

国民の生命と財産を守るという政治家の大義が

創世記から揺らいでいたと言わざるをえません。


人民を束ね、生産力を向上させた結果、

富が再分配されることはなく、

やがて、

世界的な軋轢、利権構造、格差社会へと繋がっていったとも思えます。

 


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いかなる業種、分野においても、

あとから生まれた人には、

前人未到の余地が少ないように思えることが多いもの。

ですが、

時代とともに、そこに生きる人は入れ替わり、

新しい時を生み出しています。

 

誰も着手していないこと、

やり直せること、

心機一転できることが必ず存在すると信じて、

私たちは今を生きるだけ。


来週も、庄司先生のお話の続きを伺って、

より理解を深めてまいりましょう。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     The Dock of the Bay / Otis Redding


番組日記 | 2012年8月 5日 08:00

7月29日(日)鏡を覗いてみると・・・

今週も、

城西国際大学 日本研究センター、

栃尾 有紀(とちお・ゆき)先生の授業でした。

 

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万葉の時代は旧暦ということで、

タイムリーなのが七夕。

正統派のストレートな歌から、

ひねりを効かせた大人の歌まで、

様々な歌が詠まれていたようです。


今週、授業で取り上げた歌・・・

◆天漢(あまのがは) 梶の音聞こゆ 孫星と 織女と 今夕逢ふらしも 

◆赤らひく 色ぐはし児を しば見れば 人妻故に 我恋ひぬべし
 
◆天の川 去年(こぞ)の渡りで うつろへば 川瀬を踏むに 夜そふけにける 

                                                    柿本人麻呂


そして、

栃尾先生がいらっしゃる

城西国際大学 日本研究センターでは、

万葉集に収められている歌を教材に

英語で授業を展開する、

All - English BA Program という取り組みが行われているそう。

日本語を母国語とする学生さんたちのほか、

中国、ハワイ、ノルウェーからの留学生の皆さんも参加して、

お互いの訳、解釈を評し合う、

興味深いプログラムのようです。


その授業で取り上げられた歌、

◆昼は咲き 夜は恋ひ寝る 合歓木の花 君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ

                                                           紀女郎

こちらを、ある日本人の女子学生さんは、

 Blooming in the daytime

  Petals come together at night

  It is mimosa

  Shall I see this scene alone?

  Why don't you see it with me?

・・・と英訳されたとのこと。

疑問符を2つ畳み掛けて

相手の気を引くのは、

年齢も時空も超えた、女性同士ならではの意思疎通に思えます。 

 

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「英語で上演される落語を聞くと、

 ( 滑稽噺など ) ポイントがよく理解できる噺もある」と

師匠も仰るように、

外国の言語や文化を鏡にして、

改めて、自国の文化を知ることが出来る面白さがあります。


否定疑問やメタファーを用いることで、

結果、直截的な表現になる妙もまた、

現代人が翻訳することで再認識される古典の魅力です。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Listen to the Music / The Doobie Brothers


番組日記 | 2012年7月29日 08:00

7月22日(日)恋の歌

今週は、

城西国際大学 日本研究センター、

栃尾 有紀(とちお・ゆき)先生の授業でした。

 


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今年4月に続き、

奥深い万葉集の世界を紐解いてくださる先生に心惹かれるファンの方が急増中であること、

同性の私も納得なのは言うまでもありません。


今回のテーマ、恋歌は、

若い男女が求愛の歌を掛け合う、歌垣と呼ばれる古来の習俗から成り、

中国南部の少数民族やインドシナ半島、フィリピン、インドネシアなどでは、

現代においても類似した文化が残っているそう。

相手を客観的に見定め、

言葉のセンスと情熱とが端的に披露される

歌を用いての ' 合コン '。

理にかなっているように思えます。


万葉集に収められている恋歌の中でも、

前期のものは、

①男性から女性への求婚、

②女性が男性の言葉を引用してNO! の返歌をする、

③男性がさらに求婚、というパターンに集約され、

後期になると、

女性が自ら独詠する歌、

つまり、

女性が内省しつつ求愛の意を込める傾向へと変化していったようです。


授業で取り上げた歌・・・

 玉くしげ 覆ふをやすみ 明けていなば 君が名はあれど 我が名し惜しも

                          鏡王女 → 中臣鎌足

 玉くしげ 三諸の山の、さなかづら さ寝ずはつひに ありかつましじ
 
                          鏡王女 → 中臣鎌足

 相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の後(しりへ)に 額づく如し
  
                          笠郎女 → 大伴家持

 
残念ながら残っていない作品と、

書物に残って語り継がれている作品と ― 

恋歌を詠んだ本人にとっては、

どちらにしても有意義で、

後世の私たちが感じる浪漫は絶えることがありません。

 

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師匠もお気に入り(!?)のフレーズ、

' 餓鬼の後に額づく如し ' を、一度でも実感したことがお有りのアナタ。

オリンピックで健闘する選手たちの汗を拝んで、

清々しい気持ちになりましょう!

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Beach Baby / First Class


番組日記 | 2012年7月22日 08:00

7月15日(日)プレッシャーとは

今週も、

城西大学 経営学部 助教で、

女子ソフトボール部監督、

長澤 淑恵(ながさわ・よしえ)先生の授業でした。

 

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世に ' プレッシャー ' と呼ばれる

得体の知れないモノについて、

先生はご自身に関して、

( プレッシャーが ) かかる時ほど燃えたタイプと前置きした上で、

「プレッシャーに負けて活躍の場を台無しにしてしまう人に共通するのは、

 落ち着きがない点。

 自分の言動について、きちんと考えて臨むことが大切」と仰います。


現役時代を振り返って、

あるいは、

現在、学生さんたちと接している中で、

1人1人が自分自身の気持ちをコントロール出来ているかどうかを把握し、

未熟なところを補強し合うことで、

チーム全体が成長していけると確信していらっしゃる様子です。


長澤先生が、ハワイに留学されていた頃に出会った言葉、

「人は、自分の為よりも、

 他人の為に何かをする時の方が大きな力を発揮できる」―


他方、正蔵師匠ご自身の体験からは、曰く、

「ほどよい緊張感は必要。

 とにかく場数を踏むことで、プレッシャーに負けない経験を獲得していくもの」―


言うまでもなく、どちらにも真実があります。


表層的には、ソフトボールが団体競技、落語は個人芸ですが、

それぞれ、

団体競技でありながら、個人技の連携でもあり、

個人芸でありながら、客席とともに作り上げるものでもある、

正反対のような、表裏一体のような、

興味深い対象同士でもあるような気がします。 

 


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自分が思うほど周囲は気に留めていないモノ、

プレッシャーにはそういう側面もあるとするならば、

目標とプロセスを自分なりに明確に設定し、

そこへ向かって信じた道を進むこと。

辞めたい、遊びたい、もう出来ない、といった、

内なる弱い心を、まずはシラミ潰しにすることから始まり、

最終的には

プレッシャーのベクトルさえもコントロールしてしまえるように、

コツコツと研鑽を積むしかありません。


どれだけ準備して闘っても、

望んだ結果を100%導き出せるとは限らないからこそ、

きっと、人間をやっていて面白いんでしょうね。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Summer Wind / Frank Sinatra


番組日記 | 2012年7月15日 08:00

7月8日(日)人が成長する場所

今週は、

城西大学 経営学部 助教で、

女子ソフトボール部監督、

長澤 淑恵(ながさわ・よしえ)先生の授業でした。


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小学生時代、お兄さんの背中を追うようにして踏み込んだ軟式野球に始まり、

中学へ進学された時から現在に至るまで

ソフトボール道を直走っていらっしゃる長澤先生。

「しっかり教えてもらえず、物足りなく感じた頃があり、
 
 (やがて、ふるさと岩手県・盛岡を離れ、) 

 他のスポーツ同様、

 ソフトボールも強かった埼玉・栄高校への進学を決めた」と振り返る言葉からは、

体力と理論がスポーツの両輪たる真意が伝わってきます。


次の攻撃を組み立てる時、

バッターボックスに立つ時、

守備を固める時、

そこには必ず、

求める結果に近づく為のトレーニングがあり、

選手1人1人の心構え、準備があるのだそうです。


過程なくして結果はなく、

努力せずして運を勝ち取ることもないということ、

スポーツの世界は実に明解であります。

 

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「例えば、

 人の気持ちが理解できたり、きちんと挨拶ができたり、
 
 そういった当たり前のことを自然と身につけられるのが、

 スポーツをやっていて良かったと思えること」―

そう語る長澤先生の瞳には、真実の光が漲っています。

                  石川真紀


番組日記 | 2012年7月 8日 08:00

7月1日(日)ココロの形成

今週も、

城西国際大学 看護学部 准教授、

宮澤 純子(みやざわ・じゅんこ)先生の授業でした。


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育児に関するご相談に応じていらっしゃる保健師さん、保育関係者の方、

世間には数多くいらっしゃると思いますが、

宮澤先生が担当された方たちは、きっと、

相談されたあと、心が整理できて、

子どもとの接し方に自信が持てるようになるのではないでしょうか。


子どもを、きちんと育てたいという願いは、

今も昔も変わらないものの、

とかく、

ストレスや苦労を与えない子育てを良しとする向きの強い昨今。


例え、家庭内ではストレスや苦労が少なくて済んだとしても、

やがて、集団生活に入り、

社会へと巣立っていくことを見通すと、

ダメなことはダメと理解させて、

自分をコントロールできるようにさせてあげる方が、

長い目で見ると、

ストレスに強く、心を平和に保てる人間になるようです。

 


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先生のお話しを伺っていて、もう1つ興味深かったのが、

コミュニケーションの大切さ。

ご職業柄、

知識と経験に基づいて、相手が理解できるように伝えることの重要性を認識されていて、

このことが、

ひいては私生活の幸せにも繋がると仰った言葉が印象的でした。


夫婦喧嘩でも、職場や街角でのトラブルでも、

不和、諍いというのは、大なり小なり、

日常の意思疎通が充分でないケースが鬱積して生じるもののような気がしています。


自分の気持ちを、

いかなる時も、相手が誰であれ、

100%表現できる、あるいは100%伝えられる人というのは、

そんなに居ないのでは?


わかってくれないのは、何故だろう?と問うても、

おそらく、答えは永遠に出せませんから、

相手が何を欲しているのか、

満足させられるかは別として、これなら私にもしてあげられる、

そんな風に考えを転換させることで、

今よりも、心穏やかで居られるようになれたらいいですね。

                       石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Surf City / Jan & Dean


番組日記 | 2012年7月 1日 08:00

6月24日(日)頼り合い

今週は、

城西国際大学 看護学部 准教授、

宮澤 純子(みやざわ・じゅんこ)先生の授業でした。

 


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母子看護学がご専門で保健師さんの資格もお持ちでいらっしゃる

宮澤先生は、

お仕事の合間を縫って

対面や電話による子育てに関する相談にも応じていらっしゃるそうです。


最近、実際にある相談では、

赤ちゃんが泣きやまないことでパニックになってしまったお父さん・お母さんや、

2人目を出産後、1人目の子どもと違うことが心配になっているお父さん・お母さんと

お話しする機会がおありだったそうですが、

先生は、ご相談者のお話を最後までしっかり聞いて、

どんなことで困っているのか、何が知りたいのかを把握してから

アドヴァイスするよう心がけていらっしゃるとのこと。


ご相談者にとっては、

話すことで心の中が整理でき、解決することも少なくないそうで、

宮澤先生のように、

出来ることを具体的に、一緒に考えてくださる方と接することで、

心細さが減り、まず安心できるということも、

とても大切だと感じます。


そして、今回は、正蔵師匠が、

授乳の体験学習に挑みました。

 

 

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胸の模型を装着して、

 

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赤ちゃんの代わりに、ぬいぐるみを抱っこ。
(ぬいぐるみは、小ぶりの物でも良いとのことです。)

 

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3児のお父さんでもいらっしゃる師匠は、

説明を受ける前から既に、

赤ちゃんがお乳を吸いやすい体勢で抱っこすることに成功。

宮澤先生も太鼓判の、素晴らしい出来栄えでした。


私の友人で育児中の女性たちと話していると、

ちょっとしたことでも何か頼み事をし合えるような

ご近所付き合い、ママ友同志のお付き合いがあると、

自分自身も子どもも安心できるし、楽しいみたいです。

頼んだり、頼まれたりし合えるように、

お隣り、近所、

声を掛け合っていられるといいですね。

                  石川真紀


番組日記 | 2012年6月24日 08:00

6月17日(日)歩こう♪

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

加園 恵三(かその・けいぞう)先生の授業。

 


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生活習慣病や糖尿病の予防に大切なのは、

食生活と適度な運動。

' 毎日30分くらい多めに歩こう ' という加園先生の呼びかけをお聞きになって、

今日から早速 ! と思い立つきっかけになっていたら、

先生もきっと喜ばれるはずです。


そして、さらに重要なのが、

歩行 = ウォーキングを習慣化すること。


正蔵師匠は、根岸のご自宅から各寄席へ出勤される際、

往復歩いて出かけることを励行しているそうです。

このように、

日常生活に上手に取り入れると、無理なく続けることができそうです。


現在、治療中の病気や既往症、服用中の薬品等によって、

距離やスピード、時間帯、頻度に注意が必要なケースもあるそうですので、

心当たりのある方は、

主治医の先生にご相談してみてくださいね。

 

 

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年に1回の人間ドック、健康診断を、

年度初めや誕生月、あるいは結婚記念日にと決めて

定期的に受けている方もいらっしゃるかと想いますが、

父の日や母の日に近い日取りというのも良いかも。


決して、

病気になったらどうしようと、

気にしすぎるのではなく、

自分と家族の健康を1日に1回くらい気にかけましょう、という

加園先生のアドヴァイス、

すぐにでも生活に取り入れて、

健康を維持していけるといいですね。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Simone ~ シーモンの涙 / England Dan and John Ford Coley 


番組日記 | 2012年6月17日 08:00

6月10日(日)ストレス×運動不足=・・・?

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

加園 恵三(かその・けいぞう)先生の授業でした。


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およそ5年ぶりの再会となる正蔵師匠をご覧になるなり、

「体がスッキリ、おやせになりましたね」と、

その変化に感心していらした加園先生。

内科医でもいらっしゃる先生曰く、

久しぶりに会って、「あれ?まずいな」という印象を抱き、

直後に体調を崩した方もいらっしゃるほど、

先生には、

体型や、表情、声、話し方で、

その人の健康状態がお分かりになるのだそうです。


現在、予備軍を含めると2000万人とも言われるのが、

糖尿病。

ストレスが多く、運動不足になりがちな現代人は、

血圧と血糖が上がってしまう要因が多く、

こうした生活習慣が続くと、

糖尿病に罹患しても、5年~15年程度もの間、

自覚症状がほとんど出ないまま、進行してしまう可能性もあるとのこと。


罹患してしまうと食事制限が伴う病気ということもあり、

まず大切なのは、

罹らないようにしようという気概を持つこと。

特に30歳以上の男女は、年に1回の検診を受け、

食生活と運動のバランスを見直してみたいところです。

 

 

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個人によって程度の大小こそあっても避けられないのが、

経年変化。

ずっと元気で、

食べたいものを食べて、思い思いに行動していられるように、

自分の体、家族の健康に留意しましょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2012年6月10日 08:00

6月1日(日)'X'分の1

今週も、城西国際大学 観光学部 助手で、

航空・旅行アナリスト、

鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業でした。

 

 

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旅の達人、鳥海先生が、

毎回、スタジオに運んでくださる異国の空気は新鮮。

LCC = 格安航空会社の路線を効率よく旅程に取り入れ、

ショッピングやグルメを満喫する ―

 

パック旅行が主流だった従来に比べて、

随分、旅を能動的に楽しむ流れになっています。

 

旅行にかぎらず、

今後、ポイントになるのは、情報収集の仕方。


次から次へと情報が沸き溢れるのに反比例して、

個人の趣味趣向が分散している昨今、

アナログであるガイドブックや女性誌の旅特集をこまめにチェックした上で、

ネット検索を活用する ―


手を伸ばせば幾らでも機会があるように感じられる現代社会では、

数多流入する情報に櫂を漕ぎ、

いかにして能動的に手を伸ばすかを試されているようです。

 

 

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鳥海先生が仰るように、私も1人旅も好きですが、

女同士、あるいは家族と出かける場合は、

旅先でしたいことを、各自1つだけに絞って計画しておくと、

個人的にも満足しながら、

みんなで出かけた思い出を過不足なく共有できるもの。


お話を聞いていると、

行ってみたいところが後を絶ちませんし、

' いつか ' と思っているだけでは、なかなか実現しないのも事実です。


思い立ったが吉日、とは、旅にこそ相応しい諺であり、

時間も機会も無限ではないことを再認識させてくれます。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      Take The A Train / Anita O'Day


番組日記 | 2012年6月 3日 08:00

5月27日(日)充電法

今週は、城西国際大学 観光学部 助手で、

航空・旅行アナリスト、

鳥海高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業。


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昨年10月以来、通算6度目のご出演となる今回は、

LCC ( 格安航空会社 ) の最新情報について、

先生自らの体験談を交えて教えていただきました。

 

ご愛用の携帯端末に収められた数々の写真の中でも、

特に印象的だったのが、

PEACHが就航した今年3月1日の記念写真。

 


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鳥海先生の後方に写っている客室乗務員の方たちは、

それぞれ様々なご経歴がおありで、

一緒に乗っていると安心感も倍増しそうです。


従来の料金体系を徹底的に見直し、

乗客が各々にとって必要なサービスを選択できるLCCのシステムは、

理にかなっている分、

多業種にも可能な範囲で導入を期待したいところです。


それにしても、

そんな事が可能なの!?と思うほど、

空の旅を頻繁に楽しんでいらっしゃる鳥海先生。

お会いするたび、

その見聞録を聞かせていただけることはとても楽しみですが、

旅先では、

どんなスケジュールで、どんな行動をしていらっしゃるのか、

一度、見てみたい気もします。

 

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師匠も仰るように、

自分が会うと元気になれる人と会いに出かけて、

うっとうしい季節も軽やかに過ごしたいもの。


なかなか長距離の移動は出来なくても、

海を越えることが出来なくても、

通勤・通学時間も、散歩だって、旅ですよね。


出かけた先で初めて出会う人や、土地の食べ物、

目新しい景色から、

予想以上にパワーをもらうことも、

旅の楽しみのひとつです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      Beyond The Sea / Bobby Darin


番組日記 | 2012年5月27日 08:00

5月20日(日)家族の在り方

今週も、城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼 康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。 


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今日はとりわけ、

先生がこの30年ほどで激変したと仰る

' 女性と仕事 ' について、

ご一緒に考えました。


かつては、

このくらいの年齢になったら結婚して子どもを設けるもの、

結婚相手や時期を決めるのは ' 家 '、

姑から嫁へ ' 家風 ' が受け継がれ、

他所で育った女性が、その家の人になっていく、

食事の順番・時間、行事、しきたりなど、

' こうでなくてはならない 'ことを中心に家族が運営される ―


家族全員に役割があることで、

1人1人が家庭を支え、社会を構成している自覚が育まれてきたはずで、

つまり、

行事、しきたり、役割は、1人1人にとっては面倒であっても、

個人の存在意義を明確に示してきたようにも感じます。

 

 


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明朝は、金環日食。

国内で25年ぶり、首都圏では173年ぶり、

そして、

次回は18年後という天文の壮大な時間軸と向き合うごとに、

家族や友人、仲間たちと巡り会い、

同じ時代を共有できている幸せを実感するもの。


天体が各々、自転、公転し、独自の軌道を有するように、

身近な人とも、

角度を変え、距離を保ちながら、接していけると良さそうです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      Alone Again / Gilbert O'Sullivan 


番組日記 | 2012年5月20日 08:00

5月13日(日)母の日

今週は、城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

蓼沼 康子(たでぬま・やすこ)先生の授業でした。

 

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蓼沼先生の授業は、毎回、

決して一方通行に収まることがなく、

同じ時代に居合わせる人間同士の対話の場を設けてくださる印象で、

おそらく学生の皆さんにとっても、

受講することで

世論の一端を形成している実感を得られるはずです。


私が勤める文化放送の例の他、

周囲の友人、知人に話を聞く中で、良く耳にするのが、

先輩たちが切り拓いた道を、

私たち後輩が歩んでいるということ。


管理職に就くか否か、現場主義を貫くか、

あるいは、

育児休業を取得するかどうか ―


雇用・管理する側も、される側も、

複数の選択肢から、

働き方と生き方、キャリアのバランスを自ら考え構成する機会を得ることで、

気力、希望、生きがいを保ち続ける原動力を失わずに

歩めるような気がしています。

 

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今日は、母の日。

お母さんになる前には、

誰にでも、少女時代、独身時代があり、

お母さんになって以降も、

ご近所付き合いや職業人としてなど、

社会における1人の人間、

1人の女性という面も併せ持っています。


性別、年齢を問わず、

お互いを尊重し合い、支え合って共存できる社会の実現を、

女性の1人として、願っています。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      手紙でも書こう / THE BOSWELL SISTERS


番組日記 | 2012年5月13日 08:00

5月6日(日)文化の伝承

今週も、

城西国際大学 日本研究センターの、

栃尾 有紀(とちお・ゆき)先生の授業。

 

 


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今日の授業でご紹介くださった万葉集収の歌 ―


 熱田津に 船乗りせむと 月待ては 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな  額田王

 人言を繁み 言痛み おのが世に いまだ渡らぬ、朝川渡る  但馬皇女

 ほととぎす  来鳴きとよもす  卯の花の  共にや来しと 問はましものを  石上堅魚

 あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る  額田王


人言(ひとごと=恋の邪魔をするような悩ましい噂)をよんだ歌は、

万葉集4516首のうち、およそ180首もあるそう。


自らのプライベートさえも歌によんで広く知らしめる言動は、

今で言うところの、twitterやblogのようなものだったのでしょうか。


否、

万葉集に残されるほどの歌は、

よんだ人たちが己を客観視していて、

' えい、ままよ ' と、

いかなる批評も甘んじて受ける覚悟の上にリリースしていることを鑑みますと、

いざ公表してしまってから、周囲の反応に右往左往し、

削除したり訂正したりできてしまうtwitterやblogは、

まだまだ発展途上の未熟なメディアと言わざるを得ません。 

 

 

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悠久の時を経て語り継がれる上代文学と向き合うにつけ、

息の長い言葉たちには、普遍的に受け入れられる理由があることを実感します。


果たして、当代の文化は、

後世へ、どのよう伝承されるのでしょうか。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      Baby,I Love You / Andy Kim


番組日記 | 2012年5月 6日 08:00

4月29日(日)うた

今週は、

城西国際大学 日本研究センターから初登場、

栃尾 有紀(とちお・ゆき)先生の授業でした。

 

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特に印象的だったのが、

先生がご専門の研究対象として万葉集をお選びになった理由。

「一番、わからないものだったから」 ―

時を経るほどに、歳月の隔たりは増すばかりですが、

時空を超えてなお、

これほどまでに人々に影響を与え続ける万葉集は、

解釈しきれないことそのものが最大の魅力なのかもしれません。


全20巻、4516首が、およそ130年間の長きに亘って編纂された万葉集の中から、

先生がご紹介くださった歌を。

 春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ娘子  大伴家持

 婦負の野の すすき押し並べ 降る雪に 宿借る今日し 悲しく思ほゆ  高市黒人

古の歌人たちは、

どんな節をつけて、うたっていらしたのでしょう。

 


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城西国際大学のキャンパスに設置されている「万葉の杜」では、

こちらの2首を含む40首が、縁の植物とともに並べられているそうです。

 


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お近くにいらした際には、上代の文学散歩を楽しんでみてはいかがでしょうか。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      朝日のあたる家 The House Of The Rising Sun / The Animals


番組日記 | 2012年4月29日 08:00

4月22日(日)交差点

今週も、

城西大学 理学部 助手、

高橋 理恵子(たかはし・りえこ)先生の授業。


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長年に亘り、羽毛ケラチンの研究をお続けになっていらっしゃる先生に、

日々の具体的な研究分析方法を伺いました。

ケラチンなどのタンパク質を構成するアミノ酸は、

専用の溶液を使うことで端から1つ目の節(細胞と細胞の間)で分離切断され、

それを繰り返すことで、

どのような順番で結合しているのかを判断していくのだそうです。

師匠が途中、何度か仰っていたように、

「目に見えないもの」を対象に、

これだけ繊細な手順を重ねて1つ1つの結果を導き出すなんて、

どれほどの根気が要るか計り知れません。

 

コツコツと積み重ねた先に得られる充実感、達成感が、

日頃の努力を昇華してくれるのでしょう。

 

 

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お話に出ていたアミノ酸、ペプチド結合の図。
(細かくて見えにくいかもしれませんが・・・。)

 

 

 

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ご専門に研究されている先生方、学者さんたちにとって、

研究そのものが日常であって、

初歩レベルから説明を求められる機会は珍しいはずですが、

師匠や私の素朴な疑問に

丁寧に応えてくださる瞬間には、

必ずや新しい回路が形成されているはず。

例え、その回路が目に見えなくとも。

 

この番組は、きっと、

知識の交差点に成っている ―

そんな思いです。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      そよ風の誘惑 Have You Never Been Mellow / Olivia Newton-John


番組日記 | 2012年4月22日 08:00

4月15日(日)結果

今週は、

城西大学 理学部 助手、

高橋 理恵子(たかはし・りえこ)先生の授業でした。

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城西大学OGである先生が

大学在学中から取り組んでいらっしゃる専門分野は、

ケラチン。


たんぱく質であるケラチンには

αケラチン(人や鳥の皮膚、毛髪、羊毛など。加熱すると伸びる。)と

βケラチン(鳥類と爬虫類の羽毛、爪、嘴、鱗など。加熱しても伸びない。)の

2種類が存在しますが、

鳥類と爬虫類だけが何故、αとβ2種類のケラチンを有するのかは、

未だ解明されていないそうです。


長年、研究を続けていらっしゃる先生の仰る言葉。

「挫けることはもちろんありますが、
 
 テーマに魅力があるから続けられる。」―

毎日、コツコツ積み重ねることで、

対象に近づくことはあっても、

遠ざかることはないんですよね。

 
人類や地球の長い歴史を想うと、

人が出来ることには限りがありますし、

結果なんて、すぐに出なくて当たり前。

1つ1つの言動に自分が存在した足跡を残すことが出来るか否かは、

その人の心の在り方次第なのです。

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正蔵師匠も仰っていたように、

ケラチンという存在そのものについて、

さらには、

αとβの2種類が存在することなど、

日常生活ではなかなか知りえないことを知るきっかけに、

この番組がなれたとしたら、

それほど嬉しいことはありません。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      What's On Your Mind / George Benson


番組日記 | 2012年4月15日 08:00

4月8日(日)持ち味

今週も、

城西国際大学 看護学部 教授、

後藤 武(ごとう・たけし)先生の授業。

 


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先生のご専門であるDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)の中で、

癌だけを攻撃する分子標的薬や、

関節リウマチの治療薬として開発が進められる生物学的製剤について、

お話しくださいました。

現在も既に行われている遺伝子診断の精度が向上して、

今後は、

闘病中の患者さんが苦しい思いを少しでも軽減できるような医療が充実することを、

願ってやみません。


工学 → 製薬会社 → 看護学部と、

より患者さんの立場に近づいてこられた

特異なご経歴を持つ後藤先生だからこそ、

お薬を使用する側の思い、機微を、

より深く理解された上で、

将来の看護師さんたちへの教育に携わっていらっしゃることと拝察します。

 

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新学期がスタートし、入学式のシーズンを迎え、

習い事を始めたくなる季節。

 

正蔵師匠には、達筆にお成りになるとしても、

文字には、

今の丸みを帯びたスタイルを

持ち味として残していただきたいと熱望します。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      Antonio's Song / Michael Franks


番組日記 | 2012年4月 8日 08:00

4月1日(日)ウソ

今週は、

城西国際大学 看護学部 教授、

後藤 武(ごとう・たけし)先生の授業でした。

 


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今年度から新設された看護学部で、

' お薬の分かる看護師さん ' の育成に取り組んでいらっしゃいます。


以前、ご出演いただいた大森 直哉先生の、かつての上司で、

やはり工学から薬学の道へ進まれたご経歴を持つ後藤先生のご専門は、

DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)。

服用したり注射したりしたあと、

薬剤が疾患部位に届くよう、

タイミングや量を調節してくれるシステムだそうです。

 

 


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今日はエイプリルフール。


' 落語家保護法を作って欲しい! ' なんて仰っていた正蔵師匠ですが、

日本が誇る伝統芸能である落語を、

もっと多くの人たちに鑑賞していただきたいという思いはホンモノ。

 

そして、

お薬の飲み方にも、ウソ・偽りがあってはいけません。


日曜日とエイプリルフールが重なった今年は、

家族や身近な人と、

心が温まる ' 楽しいウソ ' をやりとりするのも良いのでは!?

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      春がいっぱい(Spring is Nearly Here) / The Shadows


番組日記 | 2012年4月 1日 08:00

3月25日(日)ご来場、ありがとうございました。

春分の日に よみうりホールで開催されました

文化放送 開局60周年記念落語会。

ご来場くださいました皆さん、

ありがとうございました。


林家たい平師匠と初めて二人会をお務めいただきました

正蔵師匠の高座を、

私、舞台袖から拝見しておりました。

1人の独創性、表現力で聴観衆の想像を豊かに広げてくださる落語の世界、

これからも1ファンとして

楽しみつつ勉強させていただきたいと思います。

 

さて、今週も、

城西大学 現代政策部 助教、

柳澤 智美(やなぎさわ・ともみ)先生の授業。


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先週に引き続き、

先生が注目していらっしゃるNPO法人の中から、

障がいのある子どものサポートを行っている団体や、

市民が市民の成年後見人となって地域でのサポートを行っている団体など、

発起の経緯や現在の活動などについて

お話しいただきました。

 

 


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( お話の中で触れていらっしゃいました

  埼玉県坂戸市の人口分布を示すグラフ。

  20代と、60代~80代が全国平均より突出して多いことが読み取れます。 )

 

 


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必要に応じて新規に起業されたり、

拠点を増やしたりする可能性のあるNPOの活動は、日進月歩。

あなたの生活エリアには、どんなNPOがあるのか、

あるいは、

これから充実することが期待されるのは、どんな分野なのか、

お世話になるかも知れない時に備えて

一度、調べてみるのも良いでしょう。


                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      I'm In The Mood For Love / Julie London


番組日記 | 2012年3月25日 08:00

3月18日(日)共助

今週は、

城西大学 現代政策部 助教、

柳澤 智美(やなぎさわ・ともみ)先生の授業でした。

 


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先生のご専門である政策評価論の授業では、

通常、学生さんたちに、

NPO法人とは?というテーマで入門を導いていらっしゃるそうで、

前回のご出演時に続いて、

今回も、復習からスタートしました。


実際の授業でもご関係者を招いてお話を聞く機会を設けているという

公益財団法人ジョイセフ(JOICFP)や、

病児保育・病後児保育のNPOフローレンスといった団体の活動について伺っていると、

必要に迫られて立ち上げられたものという印象が強く、

共助の精神、熱意こそが、

活動の原動力になっていると感じます。

 

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出会いと別れの季節。


1人の力は小さくても、

支え合うことで、きっと前進できる ―


このような時勢にあって、より一層、

そんな思いを強くしています。

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

      ボタンとリボン / Dinah Shore 


番組日記 | 2012年3月18日 08:00

3月11日(日) 立つ、歩む、生きる

東日本大震災から、1年。

大切な方と離れ離れになっている方、

被害に遭われた方、

改めまして、お見舞い申し上げます。

共に立ち、歩み、生きていけますように、

引き続き、手を取り合ってまいりましょう。

正蔵師匠がお近くの落語会にいらっしゃる際には、

状況が許せば、

どうか楽しみにお運びください。

師匠も、

皆さんにお会いできることを楽しみにしていらっしゃるようです。

 

さて、今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

大森 直哉(おおもり・なおや)先生の授業でした。


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医薬品の研究・開発の傍ら、

化粧品の研究・開発にも携わっていらっしゃるとのことで、

基礎化粧品のラインナップをご持参くださいました。


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師匠が頬っぺに当てていたのは...

 

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水溶性の物質が、プラスとマイナスのイオンで構成されていることを利用して、

プラスとマイナスに切り替えながら振動することで

お肌に薬効成分を浸透させる仕組みの美顔器。

コンパクト大で、使いやすいスグレモノです。


そして、

大森先生はもちろん、

医薬品、化粧品業界全体で大きなテーマに掲げられているのが、

いわゆる ' 加齢臭 ' 対策。

皮膚の成分の一種、ノネナールが酸化することで臭いを発してしまうもので、

その臭いそのものを止めるのは、

なかなかの難題なのだそう。


今のところは、

臭いの原因となる物質を取り除くこと、

つまり、

首筋や耳の後ろ、脇の下など、

脈を打つ部分を特に念入りに洗って、清潔に保つことが、

加齢臭予防に繋がると考えられています。


' 加齢臭 ' という言葉、私はどうにも嫌いでして、

年輪香、とか、存在香、生命香なんて、

いいと思うのですが、いかがでしょうか?

                     石川真紀

 【 ON AIR MUSIC 】

      Mockingbird / Patti Page


番組日記 | 2012年3月11日 08:00

3月4日(日) ' 手 '

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

大森 直哉(おおもり・なおや)先生の授業でした。

 


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もともと化学がお好きで、薬学の道を志していたものの、

大学では工学部に進学された大森先生。

入学後、当初に志していた分野の研究チームが立ち上がり、

大学4年生の頃には、

遺伝子治療薬を人体に運び入れるペプチドの商品化に成功されたそうです。

「難治性の高い病を薬で治したい」という熱意が、

大森先生の人生を切り開いたのでしょう。


他方、基礎化粧品の研究・開発にも携わり、

商品化も進めていらっしゃるとのこと。


性別や年齢によって、お肌のケアの仕方、求められる成分が異なるものの、

化粧品は、薬品に比べて所定の開発期間が短い為、

よりユーザーのニーズに応じやすいようです。

 

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お薬を使ってする ' 手当て ' 、

化粧品を使ってする ' お手入れ ' 、

そして、

心が伝わる ' 手書き ' 。

雑誌の連載は、

今も手書き原稿で提出されるという正蔵師匠の体温を、

引き続き、

サンデーユニバーシティのON AIRからも感じてくださいね。

 

                       石川真紀


番組日記 | 2012年3月 4日 08:00

2月26日(日)新旧・地図比較

今週も、

城西大学 経済学部 助教、

山下 琢巳(やました・たくみ)先生の授業。

 


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先生が発表された最新の論文は、

「水害常襲地域における農地復旧の特徴と景観形成

  ~ 天竜川下流を事例として」。


今回は、先生が大学の授業で使用されている地図や、

最近、撮影された写真をお持ちいただきました。

 

 


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一同が見ている地図は・・・

 

 


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両方とも、天竜川(地図中央部を横断)が流れる静岡県浜松市の地図。

右が現在で、左は大正9年のもの。

赤く着色されているのは、建物・民家、

緑は水田ですので(白っぽく写っています。)、

川の近くまで宅地化が進み、

増水・決壊すると洪水しやすい地形であることが分かります。


そして、

先生は最近、正蔵師匠の地元・根岸界隈を

古地図(1856年幕末の地図)片手にお歩きになり、

水害の心配の有無について確かめてきてくださいました。


当地の特徴を示すのが、こちらの写真・・・

 

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左、手前から奥へ、ねぎし三平堂へ向かう路地と、

右の尾久橋通りとでは、

30~40cm程度の高低差があることが一目瞭然ですが、

師匠のお宅の辺りは、

万が一、水が出たとしても、

逃げる猶予はありそうだということです。

 

各地の古地図と現在の地図は、

国土地理院で所定の手続きを取ると

どなたでも入手することができるそうです。

 

自宅周辺はもちろん、

勤め先や学校、病院など、

生活環境がどんな地形なのか、

防災意識を高める為にも、

日頃から歩いて

確かめてみてはいかがでしょうか?


                  石川真紀


番組日記 | 2012年2月26日 08:00

2月19日(日)川自慢

今週は、

城西大学 経済学部 助教、

山下 琢巳(やました・たくみ)先生の授業でした。


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先生がライフワークとして研究に取り組んでいらっしゃるのが、

ふるさとである静岡県を流れる天竜川。


日本で9番めの長さを持つ1級河川、天竜川は、

名前に ' 竜 'の文字が入っていることからも推察できるように、

有史以来、氾濫を繰り返してきましたが、

多くの人々は、土地を離れることなく、河畔に住み続けました。

先生の研究によりますと、その主な理由は、

復旧・復興事業として行われた堤防の修理で一時的に生計を立てながら、

元々の産業である農業と両立させることができたこと。

 

水害の後は、肥沃な土砂が堆積し、

作物の生育に良い効果がもたらされたそうです。

 


江戸時代、

旧東海道を流れる河川には橋梁を架けてはならないことになっていて、

舟渡しが主流だったことや、

地盤の高い所を選んで家屋を建てていたことなど、

先人たちは、叡智を集め、理に適った生活を築いていたようです。

 

 


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河川研究会、あるいは地理部を立ち上げ、

やがて

「 川自慢でもしてみたい 」と仰る正蔵師匠。

天竜川も然ることながら、

日頃のお散歩コースにも研究のヒントがありそう。


次回の授業をきっかけに、

新しい ' 流れ ' が生まれるかも!?


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Tea For Two / Doris Day   


番組日記 | 2012年2月19日 08:00

2月12日(日)共存共栄

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 学部長、

磯部 文雄(いそべ・ふみお)教授の授業。

 


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お話しいただいた医療・介護保険も、

前回の年金同様、

財源や給付について、課題が山積しています。


この機に考えてみますと、

そもそも、予算は単年度収支で計上しながら、

公的な ' 保険 ' を運営し始めた時点で、

後の世代ほど負担が増大することは目に見えていたはず。


先人の政策決定、意思決定を悔いてばかりいても仕方ありませんが、

同じことを繰り返さないために、

あるいは、

後世の負担を今以上、理不尽に増大させることだけは阻止すべく、

問題点を洗い出して善後策を打ち立てなくてはなりません。


人生の先輩たちを敬いつつ、

同じ時代に生きる者同士、共存共栄する為に、

遅かれ早かれ、

保険料と税金のバランスを考え直さなくてはならないと、

私たちは辛抱強く覚悟していますから、

政策決定される立場の皆さんは、

保険料と税率を引き上げる前にしなくてはならないことを

優先して実行してほしいと思います。

 


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おかげさまで8年目に入った、当番組。

これからも、

皆さんと一緒に ' 学び、考える機会 ' を

大切に重ねていきたいと願っております。

                     石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   I've Got You Under My Skin / Peggy Lee   


番組日記 | 2012年2月12日 08:00

2月5日(日)社会保障

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 学部長、

磯部 文雄(いそべ・ふみお)教授の授業でした。

 

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礒部先生のご専門である社会保障政策。

このうち、今日は、今まさに焦点となっている年金について、

仕組みと今後の見通しなどをお話しいただきました。


年金が、そもそも世代間で支え合う保険制度である以上、

経済状況や人口構成によって流動的な性質を持っていることは

広く知られているとおり。


給付される金額や、給付開始年齢のことを考えますと、

若年層、さらには後の世代ほど負担ばかりが先行することは目に見えていますから、

できることなら、これ以上、先送りせずに、

構造的に改革できる点を洗い出して、改善してほしいと切に願います。


' 自分のことしか考えない '、

' 自分たちの世代さえ良ければいい 'なんて、

社会保障の理念から最も懸け離れた、さもしい考え方ですものね。

 

 

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世代間の支え合いと同時に、

業界全体の共存繁栄を目指す ―

正蔵師匠が時折、披露する逸話を耳にしていると、

師匠や名人を敬い、伝統が後進へと受け継がれる落語の世界には、

この道を歩んだことを幸せに、誇りに思える、

そんな基盤が築かれているように感じます。

                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Cheek to Cheek / Ella Fitzgerald   


番組日記 | 2012年2月 5日 08:00

1月29日(月)成功する人

今週も、

城西大学 経営学部 准教授、

太原 正裕(たはら・まさひろ)先生の授業でした。

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最も興味深かったのは、

古今東西、成功を収めてきた人の共通点。


①他人が休んでいる時に働く人。

②明るさ、愛嬌など、妬まれない素養のある人。


先生が即座に挙げた、この2つ、

あなた自身、あるいは、あなたの周囲の人は、

兼ね備えているでしょうか?


太原先生のゼミや授業で、

本業と同様、 ' 必修 ' にしていると仰る

バレーボール大会や、飲み会、バーベキューを通じて、

上記の2点、つまり、人間力を身に着けると、

その後の人生が必ずや豊かなものになるはずです。


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そして、落語をこよなく愛する太原先生から正蔵師匠へ託された、

日本語・日本文化 伝承への思い。

出会った仲間たちと、一定期間、密に接し、

より多くの言葉に触れることは、

自分自身の支えを増やし、

心を安定させる術を会得することにも繋がります。


自分自身と故郷について知ることは、

他者と外の世界について知ること ― 。


時代や場所は変わっても、

決して変わらない大切なことを、

学校では教えてくれていたのだと、いい大人になった今、ようやく気づき、

遅ればせながら感謝する、この頃です。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   All of Me / Sarah Vaughan  

 


番組日記 | 2012年1月29日 08:00

1月22日(日)ベンチャー精神

今週は、

城西大学 経営学部 准教授、

太原 正裕(たはら・まさひろ)先生の授業でした。

 


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先生のご専門である、ベンチャー・キャピタル。

起業したり企画する側としては、

何も特別な技術を必要条件とするものばかりではなく、

世の中の ' 空白 ' に着想を得て、

システムを新たに構築したり改良したりすることが大切なのだそうです。


世の中を良く観察し、

まだ誰も踏み込んでいないこと、

ニーズがあるのに商品化、サービス化されていないことを見つけ、

思いきって実行する精神。


これは、起業にかぎらず、

それぞれの職業、家事、毎日の生活において、

創意工夫を重ねることで育まれる、鍛えられる人生力とも

相通じるものがあります。

 

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太原先生は、

師匠が正蔵の名跡の襲名興行をされていた際、

池袋演芸場の最前列で高座を鑑賞されたほか、

高校時代は、' はじめてい・かいちょう ' の高座名で

落語研究会の会長として落語の魅力を追究していらしたと仰る

大の落語ファン。


先生の授業はきっと、

お話が楽しくて惹き込まれることでしょう。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Touch Me in the Morning / Diana Ross  

 


番組日記 | 2012年1月22日 08:00

1月15日(日) 一大決心

今週も、

城西国際大学 薬学部 医療薬学科 准教授、

佐田 宏子(さた・ひろこ)先生の授業。


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今回は、

現代人にとって馴染みの深いサプリメントについてのお話でした。

日本では、臨床・動物実験がなされておらず、

健康食品に分類されているサプリメントですが、

特に内服薬を常用している方は、

飲み合わせについて必ず、

薬剤師さんに相談してください、とのこと。

薬品とサプリメントを服用する際、

基礎代謝に影響を与え、薬の体内濃度が変わって、

薬効も変化してしまう可能性があるケースが考えられるそうです。


お薬を服用している方、

さらに、サプリメントとの飲み合わせについても、

おくすり手帳 (薬識手帳) に記入しておくと良いとのこと。


おくすり手帳は、薬局で無料で作っていただけて、

記入もしていただけますので、

1人につき1冊ずつ備えておくと、

自分自身の健康管理、家族の健康管理に役立てることができそうですね。


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禁煙した、あるいは、またタバコを吸い始めた (!) などのように、

生活習慣が変わった場合にも、

内服薬について相談が必要なケースがあるそうです。

正蔵師匠は、正蔵さんの名跡を襲名された際、

「何か断ち物を」と一大決心の末、

一度でキッパリと禁煙できた強い意思の持ち主。


宴席のお誘いには応じたいからとお酒を断つことは見送り、

禁煙後も、むしろ喫煙習慣のある人の傍に近寄っていくという辺り、

師匠の人懐っこさが表れていますね。


禁煙成功のポイントは、

生活をガラリと変えるのではなく、

出来るところからと割り切った姿勢にあるのかもしれません。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Clair / Gilbert O'Sullivan 

 


番組日記 | 2012年1月15日 08:00

1月8日(日)自己実現

今週は、

城西国際大学 薬学部 医療薬学科 准教授、

佐田 宏子(さた・ひろこ)先生の授業でした。


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佐田先生は、

大手製薬会社に就職され、

医薬品の研究開発を重ねる中で、

ふと、

医薬品を実際に使う患者さんや臨床の場に、

直に接した経験がないことを壁と受け止め、

退社を決意。

薬剤師資格を取得し、再度、大学で学び直されたという、

異色の経歴をお持ちで、

現在は、

城西国際大学において

医薬品情報に関する研究に勤しんでいらっしゃいます。


先生のお話を伺っていますと、

人の生命と健康に関わる大切なお仕事に従事される方々は、

すべからく、かく在るべき、という思いが湧き上がってきます。


一方で、

学問とは、職業とは、

本来、生業である前に、

自己実現に続く道であってほしいもの。


諸条件が整うならば、

業種を問わず、

120%納得できる形で遂行されるものこそが、

プロフェッショナルの仕事であり、

反対に、

関わる全ての人と過程が120%完璧に職分を全うできれば、

取り返しのつかない事態を防ぐことが出来るようにも感じます。

 


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正蔵師匠も私も、

自分の仕事を客観的に見聞きすることの出来ないお仕事。

高座や生放送を、

同時に確認することは不可能ですが、

聴観衆やリスナーの皆さんのお顔を想像しながら、

自己実現を目指したいと思います。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   What's On Your Mind / George Benson  

 


番組日記 | 2012年1月 8日 08:00

1月1日(日)佳き年でありますように。。。

新年、おめでとうございます。

今年は久しぶりの元旦オンエアということで、

正蔵師匠スペシャル!

師匠と私の2人でお届けしました。

 

お屠蘇や、お年玉、箸袋の習慣にも、

伝統を受け継ぐ大切な意味合いが感じられたのは

言うまでもありませんが、

殊に、

おかみさんこと、師匠のお母さま、海老名香葉子さんが、

正蔵師匠と三平師匠に毎年、色紙にしたためてお贈りになるという

年頭のメッセージには、

ご一門の絆、家族愛が満ちていて、

胸が熱くなりました。


離れていても、さらには、先祖代々、

そっと支えてくれる存在が、

誰にでも有ることを再認識するのもまた、

お正月ならではです。


【 ON AIR MUSIC 】

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   Basin Street Blues / Bobby Hackett & his Jazz Band
    
    * 正蔵師匠の選曲。
      
      こぶ平さんだった当時のとある日、楽屋にて、
   
      三代目 古今亭志ん朝師匠から、

      「友達に渡したまま失くしてしまったレコードがある。
  
       JAZZが好きなら、探してくれないか」と持ちかけられた1枚。

      コルネット奏者、Bobby Hackettが、

      トロンボーン奏者のJack Teagardenをヴォーカルに迎えて演奏した

      モダンジャズのナンバー。

      師匠曰く、「お風呂に入っているみたい」で、

      ミュージシャン同士の敬愛の念と、

      ほどよい ' もたれ合い ' が、

      なんとも粋です。
       

   ラプソディ・イン・ブルー / 映画「のだめカンタービレ」OSTより

    * 私、石川の選曲。

      アマチュアのジャズマンである父の影響で、

      ピアノを習っていた、ふるさと秋田時代。

      クラシックとジャズのように、

      ジャンルは設けられていていても、

      音楽に垣根はないことを知った契機の楽曲でした。

      時間の都合により、
 
      「これから・・・」というところでフェイドアウトしてしまいましたが、

      機会がありましたら、

      全編、聞いてみてくださいネ。


2012年、佳き年でありますよう、祈念しております。


                   石川真紀


番組日記 | 2012年1月 1日 08:00

12月25日(日) 箱根駅伝も、文化放送で!

今週は、この時期恒例!


城西大学 経営学部 准教授で、男子駅伝部監督の

櫛部 静二(くしべ・せいじ)先生をお招きしまして、

「箱根駅伝直前スペシャル! がんばれ城西大学」と題してお届けしました。


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櫛部監督は、監督就任3年めにして、

今年初めて予選会を経験。

ようやく予選通過した印象でしたが、

本番のレースを最大の照準に、

堅実に通過する為の万全な体制で臨んだ成果とのことでした。

 

夏場に故障者や体調を崩す選手が相次いだことで、

実践的な危機管理が構築され、

選手たちの精神的なタフさ、

そして、総合的な力が増強した

' 雨降って地固まる ' ' ケガの巧妙 ' を、

城西大学の男子駅伝部の皆さんは実感していらっしゃることでしょう。


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大学3大駅伝、ラジオ独占放送でお届けしている

文化放送では、

今回も

1月2日、3日の箱根駅伝を地上波AM1134とWEBで実況生中継します。

往路・復路の解説は、

シドニー五輪男子マラソン日本代表で、

現・旭化成陸上部コーチの川嶋伸次さん、

往路ゲストは、

' 山の神 ' として一世を風靡した

現・トヨタ自動車九州陸上競技部の今井正人さん、

復路ゲストは、

現・トヨタ陸上長距離部の高林祐介さん、

往路センター実況、松島 茂アナウンサー、

復路センター実況、長谷川太アナウンサー。


「実況が、とてもわかりやすい!」と正蔵師匠のお墨付きを得た

松島アナウンサーの往路実況と、

' しんがり ' を務める長谷川アナウンサーの復路実況を併せて、

櫛部監督曰く

「最高位の6位より上位の成績を目指す」城西大学のレースを、

熱く、応援しましょう!


                  石川真紀


番組日記 | 2011年12月25日 08:00

12月11日(日) We met an ' idol '!

今週は、

城西大学 薬学部 医療栄養学科 准教授、

杉田 義昭(すぎた・よしあき)先生の授業。

 

 


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先生のご専門である ' ポリアミン ' について伺いました。


私たち人も、動物も、植物も、

全ての生物の細胞に存在するポリアミン。

赤ちゃんが飲む母乳を始め、

大豆、キノコ、納豆、チーズ、ヨーグルトといった食品に

特に多く含まれるアルカリ性の構造体で、

新陳代謝や成長の促進、そして、消火器官の強化する働きがあるそう。

 

正蔵師匠は、

ポリアミンを「アイドルのよう!」と仰っていましたが、

名前やヴィジュアルが可愛らしくて、

且つ、頼れる存在ですから、

ポリアミン = アイドル 説は、言いえて妙であります。

 


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鈴々舎馬風師匠、柳家さん吉師匠のように、

いつもこの番組をお聞きの皆さん!

バランスの良い食事を心がけて、健康な生活を続けましょうネ。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  Personally / カーラ・ボノフ


番組日記 | 2011年12月11日 08:00

12月4日(日) 産学連携の目指すもの

今週は、

株式会社 JTB法人東京 代表取締役社長、

川村益之(かわむら・ますゆき)さんの授業でした。


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社会活動を行う上で、あらゆる業種に不可欠なのが、

ホスピタリティ。

いわゆる、

おもてなしの心であり、思いやりでもあります。


このホスピタリティを重厚な基盤に、

入社後、できるかぎり早期に戦力となりうる人材を育むべく、

城西国際大学 観光学部と産学連携を行っている

JTB法人東京。


ハワイ・ホノルルで添乗業務の実務を経験したり、

旅行以外の面では、

地域活性化プログラムに取り組む中で、

学生さんたちが、在学中から、

端的に言って ' 企業が採用したい人材 ' へと成長していける、

魅力あふれる学び舎であることが伝わってきます。

 

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経団連の方針変更に伴い、就職活動が短期決戦となった今、

限られたチャンスを着実に活かし前進する為の ' 体力 ' が、

学生さんに求められる時代となりました。

 

そして、学生さんを迎え入れる先輩社員たちは、

常に、その先を進んでいなくてはなりません。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  イエロー・リバー / クリスティ


番組日記 | 2011年12月 4日 08:00

11月27日(日) 学ぶことは、働くこと

今週は、

城西国際大学 副学長 兼 観光学部 学部長、

石田益実(いしだ・ますみ)教授の授業でした。

 

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先生のお話を伺っていますと、

教育機関も、学ぶ側も、

そして、

学生さんたちが巣立って行く社会の側も、

能動的、かつ、積極的に行動できる人材は、

まず、目標を明確に見定めるところから

成長するものであることを感じます。

 

2006年に設立された観光学部の学生さんたちのうち、

就職希望者の就職内定率が2年連続100%を達成し、

しかも、

観光関係への就職が75%、

一般企業へは25%が就職している実績を見ますと、

' Challenge して、Change ' させ、

結果として、

自然にホスピタリティを身に付けていくという

学部の理念、教育方針が、

社会において、いかに重要であるか納得します。

 

 


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今週の授業内容をベースとしまして、

来週は、

城西国際大学 観光学部と

' Communicate & Collaborate ' = 産学連携体制を敷いていらっしゃる

JTB法人東京 代表取締役社長、川村 益之さんに、

主な事業内容と、

学部で実践していらっしゃる講義・プログラムなどをお伺いします。


具体的な成功例に、ご期待ください!


                  石川真紀


番組日記 | 2011年11月27日 08:00

11月13日(日) 幾ら?何?

今週は、

城西大学 理学部 数学科 准教授、

高山 晴子(たかやま・はるこ)先生の授業。


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先生のご専門である ' 位相幾何学 ' という大きな山を眺めつつ、

そもそも、

' 幾何学 ' って何?と、

登山口の周辺を、

地図上で、

とりあえず興味を持ってウロウロしてみた印象でした。


端的に言うと、図形や空間を扱う学問である幾何学。

古代ギリシャの数学者ユークリッドが、

点とは何か、直線とは何か等の定義を与え、

公理系を提示したことからも推察できるように、

有形、無形を問わず、森羅万象を体系的に掘り起こし、

毛細血管を張り巡らせる作業こそが、

いわゆる学問なのかも知れません。

 

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初心者にとっては、

高山先生が少女の頃、お母さまの薦めで読み感化されたと仰る

藤原正彦さん著「若き数学者のアメリカ」を紐解いてみると、

幾ら?何?の、その先の ' 幾何学 ' へ、

歩み出せるかも!?


                     石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  I Am Blessed / エターナル


番組日記 | 2011年11月13日 08:00

11月6日(日) 異変に気づいたら・・・

今週も、

城西国際大学 地域福祉・医療研究センター 教授、

井上映子(いのうえ・えいこ)先生の授業でした。


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2010年現在、

65歳以上のうち、250万人が、認知症の症状を発症していて、

20年後の2030年には、

この人数が1.8倍に到達すると予測されています。


今、一緒に居る家族や親しい人が、

以前と異なる言動をし始めた場合、

できるだけ早く医療機関を受診すると、

完治は難しくても、

脳(海馬)の萎縮と認知症の進行を遅らせる為の

投薬・加療が可能なのだそうです。


認知症の患者さんと接した方々によりますと、

家族として精神的に最も苦痛を感じるのが、

いわゆる ' 繰り返し言語 ' と呼ばれる症状。

患者さんご本人は、

不安から、同じ事を繰り返し言い続けることがあるので、

話題を適度に変えてあげると、

家族も、患者さんご本人も、ラクになれるようです。


身近な人の辛い変化に直面した場合、

認知症、つまり、記憶障害という症状、病であることがわかれば、

患者さんを見守りながら

健やかな人たちの心身を維持できる傾向が高まるということです。


日常的な物忘れと、認知症との違いは・・・

数日前に、何を食べたか忘れるのは、物忘れ、

食べたことそのものを忘れるのが、認知症。


体験そのもの、エピソード全体を忘れ、

忘れてしまったこと、わからないことが不安で、

何度も同じことを言ってしまうのが、

認知症の主な症状なのだそうです。


もしも、' 異変 ' が生じたら。

患者さんご本人の人間性を尊重し、

なお、愛情を持って接していられるように、

医療機関や介護サービスを

バランスよく取り入れることの大切さを、

教えていただきました。


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家族の中だけ、

自分1人だけで、抱え込まないこと、ですね。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  We're All Alone / リタ・クーリッジ


番組日記 | 2011年11月 6日 08:00

10月23日(日) ニャン!

今週も、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

長谷川 啓(はせがわ・けい)先生の授業。

 

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先生の授業では、映画やドラマといった映像作品を使用することが多いそうで、

オススメの作品をご紹介くださいました。

 ●文学の授業では、
    
   愛・性・社会をテーマとする作品から、

       「世界の中心で、愛をさけぶ」 「蛇にピアス」
 
       「青の炎」 「ディア・ドクター」 「もののけ姫」など

   家族をテーマとする作品から、

       「父の詫び状」 「オカンの嫁入り」 「幸福な食卓」

       「誰も知らない」など

 ●女性学の授業では、

       「フリーダ」 「上海家族」 「モナリザ・スマイル」
           
       「かもめ食堂」 「赤い鯨と白い蛇」 「さくらん」など

 ●ジェンダー論の授業では、

       「宮廷女官チャングムの誓い」 「ファン・ジニ」
 
       「ぶどう畑のあの男」といった、

  主に韓国ドラマを教材としていらっしゃるそうです。       


自分の生活環境とは異なる地域、人々の考え方を見聞きするのに、

映画やドラマ、文学は大きな役割を担ってくれます。

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韓流文化の話題から、

お母さまは韓国ドラマのファンであるものの、

ご自身は、

ドラマではなく、

KARAを始めとする韓国の女性ユニットのファンであることを告白した

正蔵師匠。


師匠が最近、心を奪われている猫ダンスの主は・・・、

T-ARA!

私、放送終了後に思い出しました。     


暗に癒されたいというシグナルをお送りになる師匠に、

番組の女性関係者一同で、猫ポーズのプレゼントをしてみました。


「ニャン!」が決まって、まんざらでもない私たちに、

師匠が一言。

「出た~っ!化け猫!」


子猫時代よりも、化け猫時代の方が長い人生。

またチャンスがありましたら、

師匠に ' ニャン題 (=難題) ' を仕掛けてみます。


                    石川真紀


番組日記 | 2011年10月23日 08:00

10月16日(日) 読書の秋に・・・

今週は、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授、

長谷川 啓(はせがわ・けい)先生の授業でした。

 

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長きに亘って、

日本の近・現代女性作家を中心に研究を重ねていらっしゃる先生に、

田村俊子について教えていただきました。

 

明治44年に文壇デビューすると、樋口一葉の再来と言われ、

女性解放と江戸文化を畢生の事業とした人物。

日本で初めて、職業作家として成功した女性のようです。

 

番組内でご紹介した田村俊子の作品は、

  「木乃伊の口紅」 「女作者」 「炮烙の刑」 「悪寒」 「春の晩」 など。

 

また、この時勢を生きる私たちに

先生がオススメとして挙げられた本は、

   佐多稲子・著 「樹影」
  
   大田洋子・著 「屍の街」
 
   林 京子・著 「長い時間をかけた人間の経験」   


私自身は、いずれも未読の作品ながら、

関心の高いテーマばかり。

歴史を繰り返してきた人間の業と、

翻って、

いつの世も、人の悩みは似通ったものであること、

その両方を示唆してくれる先達の言葉から、

何を思うのでしょうか。

 

 

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読書の秋、熟考の秋。

矢の如く過ぎる時間を充実したものにしてくれる邂逅が、

向き合う本の中に、きっとあります。

 

                      石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  Drive My Car / ビートルズ


番組日記 | 2011年10月16日 08:00

10月9日(日) ' パンダは午前中! '

今週も、

城西国際大学 観光学部 助手、

鳥海 高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の

ホームルームのような授業。


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羽田空港と新千歳空港を例に、

大きな変革期を迎えている国内空港の

これからの在り方について、

そして、

鳥海先生が、

長年の夢だった本場のマーボー豆腐を食し、

パンダを見に出かけたという

中国・四川省の省都、成都リポートも披露してくださいました。

 

' パンダを見るなら、午前中、

  午後になると昼寝してしまうことが多いから '

というのがポイントでしたネ。


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(先週、お話しいただいたLCCについてと、

 国内空港に関する鳥海先生の記事は、

 「pen」7月1日号に掲載されています。)

 

 

鳥海先生が最近、オススメの北海道スイーツは、

「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」。

 

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(6個入り、税込み1260円)

完熟フルーツトマトの甘味と酸味が楽しめる逸品です。

 


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今後は、

ヨーロッパ路線に、より注目して行きたいと仰っていますので、

また次回の旅話にも、乞うご期待です。

 

 

15歳で噺家の道へお入りになった正蔵師匠は、

自由旅行をされたことが全くないそうですが、

行けるとしたら

以前、お仕事で訪れたキューバに、

もう一度、行ってみたいとのこと。


どんな職業であっても、

他の人には到底、理解できない思いと、

だからこそ得られる貴重な経験と、

その両方があるものです。


大切なのは、

日常であっても、旅先であっても、

エッセンスや変化を敏感にキャッチする感性、ですよね。


                    石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  アイドルを探せ / シルヴィ・バルタン


番組日記 | 2011年10月 9日 08:00

10月2日(日)非日常

今週は、

城西国際大学 観光学部 助手、

鳥海 高太朗(とりうみ・こうたろう)先生の授業でした。

 


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LCC=格安航空会社が続々と参入し、

信じられないほど破格の運賃で航空券が販売される

便数、発着枠が増えている昨今。


従来の画一的な料金体系ではなく、

基本となる運賃を最小限に抑えて、

そこへ、

座席指定料金や機内食代金など、サービス分をオプションとして加算する方法は、

実に合理的。


航空便に限らず、

様々な場面において

利用するお客さんの側のマナーが問題視されるケースが

散見されるご時世にあっては、

商品やサービスを提供する側とお客さんの相関関係がどう変異していくかも、

興味深いところです。


私たちが消費行動する場合、

' 代金さえ支払えば、
  
  商品やサービスの提供を受けて当たり前' という態度は、

改めなくてはなりません。


どんな商品もサービスも、

コストの大部分を占めるのが人件費だったわけですから、

価格競争の激しい現代では、

新たに、

商品やサービスを提供する側とユーザーとの間で

削減されたマンパワーの部分

= おもてなしの心を

補い合う必要が生じていると思うのです。

 

旅先は ' 非日常 ' なので、

勤務先や自宅など普段の生活環境では見せないワガママな自分を

披瀝してしまいがちですが、

その場に関わった誰もが不快にならず、

楽しい思い出を作れるかどうかは、 

' お客さん 'の姿勢に懸かっています。

 

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正蔵師匠も私も、

旅らしい旅は、なかなか出来ずにおりますが、

秋の行楽シーズン、旅のお話は想像するだけで気分が高揚します。


お出かけになる予定のある方は、実際に旅先で、

今のところ予定のない方も、空想の世界で、

それぞれ良い季節にしましょう!

   

                       石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  マイ・ホーム・タウン / ポール・アンカ


番組日記 | 2011年10月 2日 08:00

9月25日(日)生きる

今週も、

城西大学 薬学部 教授、

荒田 洋一郎(あらた・よういちろう)先生の授業。

 


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先生が20年以上に亘って研究を続けていらっしゃる最先端の科学のお話。

これでアナタも、

糖鎖(とうさ)とレクチンの存在の大きさを認識できたことでしょう。


正蔵師匠と荒田先生と私は、

同じA型であってもこんなに違う!

赤血球についている糖鎖の微細な差異のせいなのでしょうか!?


人知は、かくもまだ及ばない。恐るべき計り知れなさ。

 

受精から生命維持活動、脳が司る活動の全般に至るまで、

糖鎖とレクチンが関わっていない箇所はないのですから、

まずは、その奇跡に感謝するとともに、

私たち自身も、

身体と心が健やかでいられるよう積極的に努めていきたいという思いを

新たにさせられます。


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それにしても、

ヒトの体は良く出来ています。

全ての営みが、

簡単には壊れないように、

あるいは、

傷ついたら修復しようと機能しているものだということは、

ヒトの体 = 生命 が良く出来ているということでもあります。


ではなぜ、

ヒトの体 = 生命 が、

簡単に壊れたり、傷がついたままではいけないのでしょうか。


その答えは...、

壊れたり、傷ついたりしたままでは、終われないからだと、

私は思います。


生きるということは、自己実現を目指すこと。

つまり、簡単に壊れることなく、傷つきながら逞しく歩むことこそが、

与えられた生命を きちんと全うすることなのかも。


糖鎖 & レクチン よ、

哲学に思いを至らせてくれて、ありがとう!


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  Lost In Your Eyes / デビー・ギブソン


番組日記 | 2011年9月25日 08:00

9月18日(日)人体という宇宙

今週は、

城西大学 薬学部 教授、

荒田 洋一郎(あらた・よういちろう)先生の授業でした。 

 

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先生がご専門の、

' 糖鎖(とうさ) ' って?、

そして、' レクチン ' って?

 

師匠と私にとっては、まさに

「マンマ・ミーア!」とコボしたくなる不可解な世界でした。


事前に、奥さま相手に判りやすく解説する練習をしてくださり、

スタジオには、糖の基本形を表す模型もお持ちになった上で、

私たちに噛み砕いてお話しくださった荒田先生。

 

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 (模型は、赤が酸素、黒・紺色が炭素、白が水素を表現。
  
  糖の基本になるグルコース(=ブドウ糖が分解された形)を

  表しているそうです。)


糖がいくつか繋がって情報を構成しているのが、糖鎖。

そして、その情報を見分けているのが、レクチンというタンパク質。

 

糖鎖は私たちの体を作る およそ60兆の細胞それぞれの表面上にあり、

言うなれば、名札や顔のようなモノ。

 

細胞同士の通信、サインの発信、異物の排除など精密な働きを、

日々、私たちが意識しないうちに、

それでいて、私たちの健康を維持する為に、

せっせと積み重ねてくれているのです。

 


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ホラッ!

アナタも段々、糖鎖とレクチンの虜になってきましたでしょ?

この続きは、来週の授業を聞かないと!

                          石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  マンマ・ミーア! / ABBA


番組日記 | 2011年9月18日 08:00

9月11日(日)愛されたいですか?

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 福祉総合学科 助教、

所 貞之(ところ・さだゆき)先生の授業。

 


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今回は、

児童虐待の予防と早期発見の一助になりうる手段として、

児童館、学童保育の見直しや、

現在、実現に向けて議論と整備が進められている

幼・保連携の「こども園」についてのお話でした。


子育て、教育の課題は、イコール、未来への課題。

何よりも優先されるべきは、

オトナの事情や行政上の問題ではなく、

子どもでなくてはなりません。

 


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誰もが、

産まれてくる親や環境を選ばず、

何らかの使命を帯びて、己の幸せを実現する為に生きるもの。


師匠が仰っていたように、

' 愛されたい、認められたい気持ち ' は、

大人になっても、きっと誰でも、心の奥底にあって、

一生つきまとう ' 念 ' のようにさえ思えます。

 

子どもにとっての、

愛されたい、認められたい気持ちの対象が、

他でもない、親であることを思うと、

子どもが、ただ健やかに成長できる世の中の整備は、

必要最低条件。


まずは、

身近な子どもを、周りの大人みんなで見守ってあげられると、

一歩前進できそうです。

                     石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  Can't Help Fallin' Love / アンディ・ウィリアムズ


番組日記 | 2011年9月11日 08:00

9月4日(日)言葉が伝えるもの

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 福祉総合学科 助教、

所 貞之(ところ・さだゆき)先生の授業でした。

 


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社会問題化して久しい、児童虐待。

虐待を受けた子どもへの対応と、予防の為、

児童虐待防止法が施行されていますが、

子育てをするのが親だけとなってしまいがちな現状の改善と、

虐待の疑いがある家庭への迅速な介入が、

課題となっています。


先生のお話で印象的だったのが、

「言葉が伝えるものの大きさ」。

虐待と躾けの線引きは、

親の言葉と愛情が、

きちんと子どもに伝わっているかどうかで判断することが可能とのこと。

 

父親のゲンコツを2度と受けないように言動を改めるのが子ども ― 、

という社会通念が一般的だった時代は過ぎ、

子どもに解かるよう、

言葉と態度で教え諭すことが、

親の、大人の果たすべき ' つとめ ' のような気がします。

 


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かつて、少年時代の正蔵師匠を叱ったご両親は、

その時は、親も子も辛くても、

やがて成長してから必ず役立つ大切なことを、

師匠にお教えになったのでしょう。


子ども時代は、誰もが通った道ですが、

立場が変わって親になると、

途端に初めてのことばかり。


子どもは、まっさらで生まれてくる家を選びませんから、

親や周囲の大人が真っ直ぐに向き合うことで、

きっと、自立し、自己実現できる人へと成長するはずです。


                      石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  Listen to the Music / ドゥービー・ブラザーズ


番組日記 | 2011年9月 4日 08:00

8月28日(日)あなたと宿題

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授、

石井 雅章(いしい・まさあき)先生の授業。

 


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正蔵師匠曰く、三遊亭ぬう生さん似。

そう言われると、確かに・・・。

石井先生と ぬう生さんは、年代的にも、お近いようですね。


先生のご専門のうち、

今週、取り上げた企業の環境マネジメントシステムや、

環境ビジネスのお話は、

小中学生が短期間で研究するには大きなテーマですが、

エネルギーの問題が待ったなしの差し迫った状況なのは、

紛れもない現実。


子どもたちよりも先に生まれた者として、

未来の為になる選択をしていかなくてはなりません。

 

 


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少年時代、師匠の夏休みの宿題のお手伝いをした記憶のある方、

もしかしたら、

O岩さんやTっぺいさん以外にも、いらっしゃるかも!?


宿題が基本的に自分でやるモノであることには、

古今東西、相違ありませんが、

周囲を巻き込んで・・・

もとい、

有志の手を借りて、宿題に取り組んだ結果、

師匠のように明朗快活な人気者へと成長されるという傾向も、

見て取れます。


あなたは、

そして、

あなたの周りの子どもたちは、

宿題とどのように向き合っているでしょうか?


                       石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  クロコダイル・ロック / エルトン・ジョン


番組日記 | 2011年8月28日 08:00

8月21日(日) 結実

今週は、

城西大学 現代政策学部 准教授、

石井 雅章(いしい・まさあき)先生の授業でした。

 

 


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耕作放棄地とは・・・、

過去1年間耕作されず、

今後数年にかけても再び耕作される見込みのない遊休農地。

先生のゼミでは、

この耕作放棄地を有効活用すべく新たな取り組みが進められています。


埼玉県が開発した酒米「さけ武蔵」や、

小松菜、ほうれん草などの野菜、

マリーゴールド、コスモスなどの花、

レモンバーム、ローズマリー、スペアミントなどのハーブの栽培と、

それぞれの作物の製品化、

そして、城西健康市民大学を通じて、

講義はもちろん、実際に農作業も体験することで、

知識を得るだけでなく、

総合的に取り組む能力の鍛錬を目的としているそうです。


授業と体験を併せることで、記憶が醸成され、

成功だけでなく、失敗も体験することで、

創意工夫と蓄積が培われるという、

学びの原点を見ることができます。

 

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さて、

師匠とご一緒するようになって数ヶ月。

今日は、

お嬢さんが育てたナスの味を語る正蔵師匠の

お父さんらしい一面を垣間見て、

胸を熱くてしておりました。


作物も、子育ても、

愛情を持って接することで、

栄養たっぷりの実を結ぶことになるようです。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  Travelin' Man / リッキー・ネルソン


番組日記 | 2011年8月21日 08:00

8月14日(日) 一生の付き合い

今週も、

城西国際大学 サッカー部、

小山 哲司(こやま・てつじ)監督の授業。

 

 

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小山先生が監督に就任したのは、今年4月。

当初は、部員が10人を割り、

グランドや用具の整備もままならず、

練習は「したい時に」、という状態でした。

それから、4ヶ月 ― 。

新入生の他、以前、部に籍のあった上級生も戻ってきて、

30名近い部員数を擁するようになり、

小山監督の思い描く

' 一生付き合えるサッカー仲間 'への道を

共に歩んでいるそうです。


そして、次なる課題は、セルフマネジメント。

もともと、サッカー中心の学生生活を志す部員が少なく、

学業、アルバイト + サッカー の生活が主流である以上、

サッカーも含めて両立させる為に

自分自身をマネジメントすることを

部員1人1人に課しているとのこと。


2週に亘っての授業で、

私はすっかり、小山監督をアニキ ! と慕っております。

城西国際大学サッカー部の皆さんにとって、

小山アニキのような人物が監督で良かった ― 

年齢を重ねるごと、

社会にお出になって経験を積むごとに、

そういう思いが強くなることでしょう。

 

 


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正蔵師匠の周りにも、

小山監督と、そのサッカー仲間たちのように、

' 好きで一生付き合っていきたい人 'がいらっしゃるそうです。

きっと、

そういう人は大勢持つ必要はなく、

その人との邂逅に感謝し、

尊敬できて、

繋がりを宝だと思えることそのものに価値があるのかも。

 

人生を豊かにするのは、人、なんですネ。


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  リトル・ホンダ / ザ・ホンデルズ


番組日記 | 2011年8月14日 08:00

8月7日(日) 人の気

今週は、

城西国際大学 サッカー部、

小山 哲司(こやま・てつじ)監督の授業でした。

 

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ご本人も仰っていましたように、

一見、コワモテ ! ? と思われることがあるそうですが、

その瞳には、心根の優しさが滲み出ています。

生徒さんたちを掛け値なしに「かわいい」と形容し、

サッカーというスポーツを通じて心と身体を鍛え、

ひいては、生き方にさえ結びつく長期的な教えを授けていらっしゃるご様子、

そして、お人柄に、

感銘を受けておりました。


グランドも、劇場も、

きちんとお手入れが施され、

コンスタントに、本来の目的に相応しい使われ方をされている所には、

' 人の気が入っている 'という表現も

味わい深いものがあります。

 

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人が自然と集い、人が敬慕したくなるタイプの人物は、

つまり、

1つの道を信じ、ひたむきに研鑽を積んでいる人であり、

自分自身が編み出した' 育成メソッド 'のある人なのかも。


孤高、無頼という生き方も、それはそれで素敵ですが、

人を相手にするお仕事は、

人の中でこそ醸成されていくものと信じています。


                        石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  サーファー・ガール / ザ・ビーチ・ボーイズ


番組日記 | 2011年8月 7日 08:00

7月31日(日) 素直

今週も、

城西大学 理学部 教授、

鈴木 尚人(すずき・なおと)先生の授業。 


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今回は特に、

鈴木先生(45歳)と師匠(48歳)による

同世代トークの色合いが濃くなりました。


お2人が子どもの頃は、

食事時のおかずの争奪は当たり前、

負けると悔しく感じて、「次こそ!」と奮起するものだったのが、

今の生徒さん、お弟子さん世代には、

思うような結果が出なくても「自分はこの辺でいいか」と納得してしまい、

次のステップになかなか進めない人が多く見受けられるそう。


指導者としてのお2人が感じるもう1つの共通点として、

「物事は、根が素直だと伸び代が大きい」ということも

挙げられていました。

1つの道を前に進むには、

雑念を振り払い、

自分の力と指導を素直に受け止めて

次なる課題に取り組むことが必須のようです。

 
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夏休み、師匠が仰っていたように、

子どもを寄席に連れて行ってあげると、

師匠のように素直で、

想像力豊かな人に育つはず。


そして、

子どもなりに「気づく」ことの大切さ、面白さを会得したら

シメたモノ。


この夏、アナタにとって、

人生を変える出会いがあるかも知れません。


                      石川真紀


番組日記 | 2011年7月31日 08:00

7月24日(日)マラソンと人生

今週は、

城西大学 理学部 教授、

鈴木 尚人(すずき・なおと)先生の授業でした。

 

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アスリートが、試合に臨む意気込みを聞かれて、

「自分のプレイを全うしたい」と応じることがあります。

 

また、

良い結果を成したアスリートが、その秘策を聞かれて、

「練習は裏切らない。日々、コツコツと鍛錬すること」と

語ることがあります。

 

ひたむきに練習を積み重ねることで、道ができる ― 。

その道こそが、歩んできた半生であり、

驕らず、腐らず、諦めずに歩んだ者だけが、

道の先の栄光を掴む ― 。

 

鈴木先生が取り組んでこられた駅伝やマラソンは、

まさに、

人生の縮図であり、

1つの道を信じて突き進むことの大切さを

饒舌に物語る競技なのではないでしょうか。

 

  (鈴木先生の勇姿が、この中に! ↓ )

 

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 ( 真ん中が、日体大の襷をかけて直走る、鈴木先生。見事な ヒラメ筋!) 

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大相撲史上最多の通算1047勝を達成した

元大関・魁皇の浅香山親方は、

「攻める気持ちが足りなくなった」時に引退を決意したそうです。

 

このように胸を張って、後悔なく、岐路に立つ為には、

表出する努力の成果と共に、

自信が不可欠。

 

自分自身の心と向き合い、

落ち込んだり、達成感を抱いたりしながら、

長期間をかけて精神を鍛え上げることが必要と、

そんな思いを新たにしています。 

                      石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  We're All Alone / ボズ・スキャッグス


番組日記 | 2011年7月24日 08:00

7月17日(日) '納得'する為に

今週も、

城西国際大学 地域福祉・医療研究センター、

岩田 浩子(いわた・ひろこ)先生の授業でした。


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看護の基本となるのは、

寄り添い、共に歩む、ということ ― 。


これは、

以前、

岩田先生と同様に看護学をご専門とされている

飯田加奈恵先生の授業の際にも感じました。


痛みや辛さ、苦しみは、当事者でないと理解することはできませんが、

共有しよう、支えになろうと努めてくれる人が居てくれるだけで、

心強いもの。


孤独との闘いを軽減することこそ、

病や困難との、人間らしい向き合い方なのかもしれません。


そして、医師の先生と看護師さんが、

それぞれにプロフェッショナルでいらっしゃることで、

治療や予後、さらには生き方に

' 納得 'して前進できるという大きな意味合いが伴います。


私自身、実際に医療機関を受診した経験からも、

医師と看護師の方々は、

まさに、

車の両輪のようにお互いの専門分野を補完し合っていることを実感します。


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師匠が仰るように、

死別は旅立つ本人にとっても心残りがあることでしょうし、

遺される立場にとっては

埋めることのできない寂しさ、辛さがあります。


「病院なんて嫌い!」とか、

「芸人たるもの、不健康なくらいがいい!」などという価値観は、

徐々に入れ替わり、

現在は、' 納得できる長距離歩き 'の為に、

自分の体は自分で守る時代になりました。


年に一度の健康診断、メディカルチェックを受けて、

家族みんなで健康管理、しましょうネ!


                  石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  サーフ・シティ / ジャン&ディーン


番組日記 | 2011年7月17日 08:00

7月10日(日) 猛暑・酷暑を乗りきりましょう!

今週は、

城西国際大学 地域福祉・医療研究センター、

岩田 浩子(いわた・ひろこ)先生の授業でした。

 

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節電の夏とは言え、

熱中症で亡くなる方が続出している現状を、

どうにかして乗りきらなくてはなりません。

お聞きの皆さんは、

既に実践している項目が多いことを信じて、

おさらいを・・・。


熱中症の予防には、気温と湿度の管理が肝要。

熱中症に室内でかかってしまう高齢者が多いことからも想像できるように

◆ 部屋を閉め切らず、風通し良くすること、

◆ エアコンと扇風機を効率良く併用して、涼風を対流させること、

◆ 水分と塩分、スポーツドリンクを、こまめに摂ること、
  (意識がないのに、無理に飲ませると気管に入ってしまう恐れがあるので、
   水分を口に含ませる際には、
   意識がはっきりしていることを確認しましょう。)

 


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正蔵師匠は、

水風呂に浸かって、ひんやりする入浴剤を使い、

小説を読むことがお好きで、

寛ぐ時は、

ステテコ & ランニングシャツが夏の定番だそうです。


お1人お1人、それぞれに、

最も快適なライフスタイルを継続することが一番ですが、

暑い時期は、

自律神経のコントロールが効きにくくなるようですから、

家族、お隣り近所、お仲間同士、

声を掛け合いながら、

元気に過ごしましょうネ。

                      石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

  イパネマの娘 / アストラット・ジルベルト&スタンゲッツ


番組日記 | 2011年7月10日 08:00

7月3日(日) 不動産とアイドル

今週も、

城西大学 経済学部 教授、

玉城 逸彦(たまき・いつひこ)先生の授業。


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今回は、玉城先生が現在、主に研究に取り組んでいらっしゃる

不動産投資信託のお話を伺いました。


バブル崩壊を経験し、グローバル化の流れにあって、

日本政府は、

銀行などの金融機関を介した間接金融だけでなく、

直接金融なる選択肢も増やす決断を遂行したという

経緯があるそうです。


このお話を伺っていて私が連想したのが、

昨今のアイドル事情。


韓流アーティストのように

徹底的にトレーニングを受けてからデビューを果たすのが

' 間接金融 ' だとすると、

AKB48のように

日本で現在主流となっているアイドル育成ステップは、

' 直接金融 ' のようなイメージです。


なかなか手の届かない巨塔、

現実逃避させてくれる存在が ' 間接金融 ' 的アイドルだとすれば、

望めば会いに行くことができて、

浮き世を共に歩んでいる実感を

ほどよくファンに抱かせてくれるのが

' 直接金融 ' 的アイドル。


スタートは、' 直接金融 ' だったものが、

' 間接金融 ' でしか到達できないレベルまで大成した

AKB48のようなアイドルは、

理想的な一大モデルケースと呼べるかもしれません。

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このように思いを巡らせて回帰するのが、

落語を始めとする日本の伝統芸能。


寄席という ' 直接金融 ' 的舞台から、

大ホール、全国放送といった ' 間接金融 ' 的舞台まで

その活躍の場を幅広く築き上げ、

伝統を守りつつも

前衛的に邁進し続ける噺家さんたちは、

名実共に日本が誇る

理にかなったシステムを形成していると見受けます。


1人のお客さんに受け容れられるエンターテインメントは、

大勢にも通用するもの。


次に寄席へ参じる際には、

新たな視点を加え携えて臨みます。


                    石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Love Me Do / ザ・ビートルズ


番組日記 | 2011年7月 3日 08:00

6月26日(日) 町の主人公

今週は、

城西大学 経済学部 教授、

玉城 逸彦(たまき・いつひこ)先生の授業でした。


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導入として伺ったのは、

玉城先生のご専門分野の1つである

都市の再開発について。


古今東西、

再開発については賛否両論が渦巻くことを承知の上で、

経済を循環させ、都市の成長をストップさせない為に、

人々は再開発を受け容れてきた歴史があるとのことです。

 

日本が直面している少子高齢化の問題を鑑みる時、

町の主人公が、ほかでもない、

そこに住まう1人1人の人たちであることが再認識され、

暮らしやすい町が再生されなくてはなりません。


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正蔵師匠とお話ししていて、たびたび俎上に上るのが

お散歩。

地元、日暮里はもちろん、上野、浅草、谷根千など、

いわゆる下町の今昔を

隅々まで熟知していらっしゃるご様子です。

 

噺家さんのご一門に生を受け、

ご自身も噺家さんの道を歩んでいらっしゃるから、

下町がお好きなのか、

あるいは、

下町がお好きだから、噺家さんの道を選択されたのか、

元を辿ると、どちらなのか、

ふと興味を抱く瞬間もありますが、

どちらもまた、真実なのかもしれません。

 

路地裏で、公園で、商店街で、

師匠の出会う人々と風物こそが

高座を形成していると想うと、

お噺を聞く楽しみも倍増します。


                石川真紀


番組日記 | 2011年6月26日 08:00

6月19日(日) のり弁当

今週も、

城西国際大学 薬学部 医療薬学科 准教授、

額賀 路嘉(ぬかが・みちよし)先生の授業。


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今日は、

先生のご専門であるバクテリアのお話を伺いました。

先般、社会問題となりましたユッケによる食中毒を受けて、

食肉として提供される筋肉にバクテリアが付着することは考えにくく、

解体中に腸を傷つけたことで、

牛の排泄物に含有されていた有害な大腸菌が

何らかの形で食肉に付着していた可能性が高いと、

先生は推察していらっしゃいます。


つまり、バクテリア、ウイルス、菌を

保有したり取り扱う可能性の高い

医療従事者や調理師といった職業に在る方たちにとって、

常に感染ルートを思い描いて対策を怠らない

「 想像力が大切 」 とのこと。


専門家でない私たちも、医療や食事の提供を受ける際、

それが当たり前のサービスと過信せず、

自己防衛力と本能を働かせていたいものです。

 


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(放送中にご説明くださった先生のご研究内容を示すPC画像。

 人体で増殖したウイルスが体外に分離放出される際に、

 人の細胞とウイルスが接合している部分を

 切り離す働きをするタンパク質、とのこと。

 

 私たちの与り知らない所で、

 こんな闘いが繰り広げられているんですね。)

 


額賀先生も、お父さん。

皆さんは、どんな父の日をお過ごしでしょうか。

 

正蔵師匠のお宅では、毎年、父の日の夜に、

お父さまである初代・林家三平師匠の好物だった

のり弁当を

ご家族そろって召し上がるそうです。


かけがえのない時間を共有することで、

ご家族の絆、ご一門の絆として、

明文化できないオモシロ遺伝子が

脈々と受け継がれていくことでしょう。


                    石川真紀


番組日記 | 2011年6月19日 08:00

6月12日(日) 涙のコレクトコール

今週は、

城西国際大学 薬学部 医療薬学科 准教授、

額賀 路嘉(ぬかが・みちよし)先生の授業でした。

 

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今日の授業は、ホームルーム風。

専ら、

額賀先生が、かつて研究の為、6年間留学された

アメリカ・コネチカット州での暮らしについて、

伺いました。


アメリカ北東部に位置し、

西はニューヨーク州、南は大西洋に面するコネチカット州は、

額賀先生曰く、カントリー・サイド。


至る所に牛やウサギも共存する、

自然豊かな土地だそうです。


正蔵師匠も「留学してみたくなった」と仰るように、

額賀先生と ご家族の体験談は、示唆に富むものでした。


留学にかぎらず、

世界と、人と、出来るかぎり多くの出会いを持ち

見聞を広めることは、

必ずや人生の糧になるはず。


海老名家では、

中学卒業後、高校に進学するまでの春休みに、

海外へ1人旅する機会が与えられるそうです。


日本を出発する日、寂しさのあまり大泣きした正蔵少年は、

サンディエゴのお知り合い宅にホームステイされた間、

スポンジが水を吸うように多くを会得されたことでしょう。


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可愛い子には旅をさせろ ―


ホームステイ先から当時の正蔵師匠がかけた

国際電話のコレクトコール接続を、

お母さまである海老名香葉子さんがお断りになったのは、

かけがえのない ご子息への愛情と信頼から、ですよね!?


  
                         石川真紀


番組日記 | 2011年6月12日 08:00

6月5日(日) 聞き上手

今週も、

城西大学 経営学部 マネジメント総合学科 教授、

大島 卓(おおしま・たく)先生の授業でした。


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昨今、注目され続けている

ピーター・ドラッカー氏のマネジメント論、経営哲学が

他に類を見ないほど広く読解され、浸透している、

日本の国民性について、

大島先生は、

日本には、よりよいモノを海外から学びつつも、

伝統的に

匠の文化が根づいていることの強味を説いていらっしゃいました。

 

日本独特の文化の厚さを成し、誇りの中核に構えるものこそ、

匠の技。

 

影響されやすい部分を保ちながら、

本当に大切なことを自然と受け継いでいる私たちは、

艱難辛苦を乗り越える力を兼ね備えているはずです。

 

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そして・・・

正蔵師匠曰く、

ご自身が知るかぎりにおいて大多数の落語家さんたちは、

内向的で、人見知り、恥ずかしがりやさんなのでは、とのこと。

 

娯楽の殿堂であり、

噺家さんたちにとっての鍛錬の場である寄席や独演会において、

会話やスピーチが得意と自認して憚らない噺家さんが存在していたなら、

早々に伝統は途絶えていたことでしょう。

 

お話を上達させるには、

相手のお話の真意に耳を傾ける聞き上手になること、というのは、

人間関係を築く上での礎。

 

私もきっと、一人の人間として生涯をかけて

' 完成 ' を目指すことになりそうです。

 
                        石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   マイ・ホーム・タウン / ポール・アンカ


番組日記 | 2011年6月 5日 08:00

5月29日(日) 日本の強味

今週は、

城西大学 経営学部 マネジメント総合学科 教授、

大島 卓(おおしま・たく)先生の授業でした。


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東日本大震災からの復興に向けた道筋を描く時、

大島先生のご専門である自動車産業の歴史と展望が

そのモノサシと成り得るそう。


有史における世界的な不況やエネルギーショックのたびに、

日本の自動車産業は危機対応能力を培い、

より高性能の自動車を世に送り出してきた強味があるのだそうです。


底辺から何度も立ち上がることが出来たのは、

日本が日頃から、

愛社精神と仕事への誇りを育みやすい会社組織を構築してきたからこそであり、

今般の困難を経て、必ずやまた、

さらなる生産技術と危機対応能力を身につけて復興できるはずと、

大島先生は確信していらっしゃいます。


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1人1人が自分たちの底力を信じ、

自助、共助で今日を生き続けている現状ほど、

尊ばれるべきことはありません。

                       石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   イエロー・リバー / クリスティ


番組日記 | 2011年5月29日 08:00

5月22日(日) 落とし噺

今週も、

城西大学 薬学部 講師、

清水 純(しみず・じゅん)先生の授業でした。


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牛乳が苦手な清水先生、

朝食にヨーグルトとシリアルを摂って、

食物繊維と菌という

お通じにとってのゴールデンコラボを達成しているそうです。


皆さんも、ご自分のお通じをしっかりチェックして、

毎日の食生活を見直してみてくださいね。


今回はさらに、

清水先生が授業で展開していらっしゃる

調理加工実験についてもご紹介いただきました。


薬学部で管理栄養士を育成しているのは

城西大学だけ。


保存性や殺菌方法、異物混入がないかどうかの監視体制も徹底して

いちごジャムやパイナップル缶詰を製造し、

学生さん自身はもちろん、

ご家族や近所の方などと試食しているそうです。


私も、諸々の条件をクリアした いちごジャムを

お福分けしていただきました。


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いちごの粒や果肉の食感、そして風味が、

家庭で作る味に近くて、とても美味しいジャム。


ごちそうさまでした。


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正蔵師匠とご一緒するようになって、

意外な一面を垣間見ること しばしば。


好物の納豆は、ご飯に乗せず、別々に食べる、とか、

作家さんの比較的不発な作品に遭遇すると嬉しい、とか、

師匠の日常からは、

そのまま落とし噺となりそうなエピソードが続出します。


                石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Simone / イングランド・ダン & ジョン・フォード・コーリー


番組日記 | 2011年5月22日 08:00

5月15日(日) '少年のような・・・'

今週は、

城西大学 薬学部 講師、

清水 純(しみず・じゅん)先生の授業でした。


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高校生の頃に読んだ新聞記事がきっかけで、

食品化学の道を志すようになったと仰る清水先生。

多感な10代のように、常に好奇心と向上心、探究心を持ち続けてさえいれば、

より有意義な人生を歩むことができるということを、

久しぶりに思い起こしました。


今週、クローズアップしてくださいましたのが、

食物繊維。

日々のお通じは勿論、

腸内の余分なコレステロールを排泄させ、

心筋梗塞など血管の病気と生活習慣病の予防に大役を担ってくれる

食物繊維は、

成人男女、1日当たり、20g以上の摂取が目標値として掲げられています。


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こちら、

食物繊維を多く含む食品一覧表にも掲載されているように、

寒天、納豆、干し柿、蕎麦、

ライ麦パン、海藻、きのこ類などを積極的に摂取し、


お通じの目安として清水先生が持参くださいましたのが・・・


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ずばり、「見本の棒」。

望ましいお通じは、成人男女、1日当たり150g。

このくらいのお通じがあれば、

食物繊維の摂取量が充分であるということになります。

長さ約10cm × 直径 約2cmの円筒形、

50mlサイズの棒に換算すると3本分くらいと留意して、

毎日の健康チェックに役立てていただきたいと、

清水先生は仰っていました。


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そして、

図らずも、

' 少年のような ' 師匠の一面が披露された回となりました。

どの発言を指しているか・・・、

お聞きの皆さんには解かっていただけますよね!?

 

                             石川真紀

 
【 ON AIR MUSIC 】

   It Only Takes A Minute / タバレス


番組日記 | 2011年5月15日 08:00

5月8日(日)'待つ'ということ

今週も、

城西国際大学 地域福祉・医療研究センター教授、

飯田 加奈恵(いいだ・かなえ)先生の授業でした。


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飯田先生は、2012年4月に開設予定の

城西国際大学 看護学部 学部長に就任されるご予定で、

現在は、地元からの厚い要請に応えるべく

準備を進めていらっしゃるそうです。


看護の基本は、その人の持つ力を引き出すこと。

これは、病院看護でも、在宅看護であっても、

今般の東日本大震災で被災された方々へのケアにおいても、

共通する重要な意義なのだと、

飯田先生は仰います。


人を思いやることで、' 気づき 'が生まれ、

人を' 待つ 'ことができるようになる。


相手の話を聞き、表情を見ることで、

なぜ、そういう言動を取るのかを、心と科学の両面から解析し、

ケアの提供ができる看護師さんを育てることが、

飯田先生の目標であり、願いです。 


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医療・看護の現場にとって重要なこと、

人を思いやる、' 待つ 'ことは、

私たちの日常生活においても、

兼ね備え、心がけたいこと。


近親者ほど、実現が難しいのかも知れませんが、

家族、友人、同僚を相手に、

' 待つ 'ことの大切さを日々、体感していられれば、

この世界から諍いなどなくなることでしょう。


                   石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   Baby,I Love You / アンディ・キム


番組日記 | 2011年5月 8日 08:00

5月1日(日)やさしさ、そして、強さ

今週は、

城西国際大学 地域福祉・医療研究センター教授、

飯田 加奈恵(いいだ・かなえ)先生の授業。

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正蔵師匠が仰るように、

飯田先生の目には、

' やさしさと強さ 'が湛えられていました。


そして、その' やさしさと強さ 'が、

ご自身のご経験と弛まぬ努力によって、

雨だれが石を穿つように培われたものであることに、

人生の先輩として、

女性の先輩として、敬意を抱きます。


職業を選択し、労働するという行為は、

私たちの自由、義務であると同時に、

自己実現という意味合いも失いたくない要素。


飯田先生が歩まれ、

後進の教育に携わっていらっしゃる看護の道では、

' 誰かの為 'という奉仕の精神を大前提として、

その先に、

「 患者さんたちから学ばせていただいている 」、

「 見せたくないものも見せていただいている 」と、

人の道が本来、持ち合わせていたはずの

' 持ちつ持たれつ 'の真髄が、

確固として築かれ、受け継がれているのです。


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今日の結びに・・・

飯田先生のお話の中から、

困難と闘う現在の日本に在って、

心に留めておきたい言葉です。

「哀しみ、絶望は、

 ' 何もない 'ということのようですが、

 次を生み出すと信じています」。 


                石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   ビートでジャンプ / フィフス・ディメンション


番組日記 | 2011年5月 1日 08:00

4月24日(日) 良い旦那さん♪

今週も、

城西国際大学 国際人文学部 国際文化学科 教授、

魚住 明代(うおずみ・あきよ)先生の授業。

ご専門の女性学、ジェンダー論について伺いました。


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女性の身体的性差である妊娠・出産について、

魚住先生ご自身も、

かつて近しい方から、

「決して仕事を辞めてはいけない」とアドバイスをお受けになったそう。


私が勤める文化放送でも、

女性の先輩たちが道を切り拓き、

後進である私たちに、

「妊娠・出産は女性の人生のごく一時期のことだから、

 たとえ ' 超低空飛行 ' となっても、

 それまでやってきたことを全て辞めてしまう選択だけはしないように」と

言って聞かせてくれます。


女性にとっては、出産後の社会復帰、

男性にとっては、育児休業の取得など、

もしかしたら、

実現が難しくても ' しょうがない ' と半ば諦めて、

あるいは当座のことと受け容れて暮らしている事柄も、

近い未来には信じられない変革を遂げているかも。


そして、変革の原動力となるのは、

私たち市民が今、感じていること、困っていることを、

生きた声として訴え、

行政は、それを迅速に暮らしへと反映していく、

シンプルな構図だと強く感じます。


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洗濯、掃除、アイロンかけ、食材のお買い物など、

好きな家事が多いと仰る正蔵師匠は、

おそらく、

良い旦那さんであり、良いお父さんでいらっしゃるとお見受けします。

高座での噺や番組でのトークに、

温かさ、柔軟さが自ずと滲むのは、

堅実な日常生活の賜物なんですネ。


先週と今週の授業をお聞きになったアナタは、

きっと、この瞬間から、

結婚相手、パートナー、お仕事上のお仲間と、

より良い関係を築くことができるハズです。

                        石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   タイト・ロープ / レオン・ラッセル


番組日記 | 2011年4月24日 08:00

4月24日(日)「男らしい」と言われてしまいました・・・。

今週は、

城西国際大学 国際人文学部 国際文化学科 教授、

魚住 明代(うおずみ・あきよ)先生に、

ご専門の女性学、ジェンダー論について伺いました。

 

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ジェンダー = 社会が作った性差


男性らしさ、女性らしさ、とは、どんな事を言うのでしょうか。


正蔵師匠が仰るように、

「正しい、とか、

こうした方が良い、という表現なら納得できる」という気持ち、

私も良く解ります。


「もっと女の子らしくしたら」と、しょっちゅう言われましたし、

(あ、最近も言われます・・・。)

これまた正蔵師匠が仰るように、

私が「男らしい」から、でしょうか。


その人が、性を超越して、その人らしく選択し、

自己実現して行ける社会を形成する為に、

ジェンダー論が存在するのかもしれません。


さらには、1人の人格の中に、

男性らしい面も女性らしい面も兼ね備えている事を各々が自覚し、

お互いが短所を補い合い、長所を活かし合っていく時代に

差し掛かってもいます。


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魚住先生がかけてくださった

「女性は、ここまで至った時点で、既に闘っている」という言葉、

これからの励みにしていきます。


                 石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   マイ・シェリーアムール / スティーヴィー・ワンダー


番組日記 | 2011年4月17日 08:00

4月10日(日) 尊敬されよう、と試みましょう。

今週も、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生の授業。


ご専門分野である文化人類学・民俗学、社会学から、

「社会の子ども」をテーマに、

先週に引き続いて、お話しいただきました。


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'大人'という規準、'社会'という規準が曖昧になってしまった昨今、

子育てにも規準がなくなってしまいました。


正蔵師匠が仰っていた、

「'友だち親子'というのは、私はイヤ。

  落語家としてお弟子さんを育てるシステムは変わらないから、

  取り組みやすい」というお話は、

つまり、

本物の子育て、1本の道を信じて進むことの大切さが、

尊敬するに値する身近な大人の

見様見真似でこそ得られることを物語っています。


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大人は、子どもや後進の前で、

次の世代を育んでいる自覚を持ち、尊敬されようと振舞うこと。


それも、内向きな捉え方ではなく、

家庭から世間へと積極的に押しだして巣立たせる

「子やらい」の姿勢で。


そして、これからは、

子育てへの父親の参加(育児休暇の取得)が、

その人の為になり、勤め先や社会に貢献できることを

社会の共通認識として成熟させていきたいものです。


授業の後、蓼沼先生へ、

双方向の鼎談スタイルで進めていただいたことに

感謝の気持ちをお伝えしたところ、

「大学でも、このようなスタイルで授業していますので、

 また一緒に語らいましょう」とのこと。


あらゆる世代が共に創りあげていくのが、

生きた学問というものなんですネ。
     
                   石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   そよ風の誘惑 / オリビア・ニュートンジョン


番組日記 | 2011年4月10日 08:00

4月3日(日) 新入生です!

文化放送「林家正蔵のサンデーユニバーシティ」をお聞きの皆さん、

このたび、先輩の野中直子アナウンサーからバトンタッチを受け、

新入生として番組に加わります

文化放送アナウンサー・石川真紀です。


正蔵師匠とは、ご本人にお会いする以前、

ご実家である ねぎし三平堂にて、

お母さまの海老名香葉子さん、弟さんの林家三平さんと対談させていただく

ご縁に恵まれました。
 

多彩な分野で教鞭をとられる先生方の授業を、

正蔵師匠と楽しみながら聴講していきたいと思っております。

どうぞ宜しくお願い致します。


新学期最初の授業は、

城西短期大学 ビジネス総合学科 教授

蓼沼康子(たでぬま・やすこ)先生。

 


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ご専門分野である文化人類学・民俗学、社会学から、

「社会の子ども」をテーマにお話しいただきました。


名づけ親、取り上げ親(出産の際に取り上げた人物)など

複数の大人たちが子どもの後見人となり、

みんなで健やかに育てていた

かつての日本のように戻るのは、

必ずしも良いことではなく、そもそも不可能。


これからは、

「家族の子ども」 < 「社会の子ども」と大らかに捉え、

日頃は適度な距離を保ち、

必要な時だけ

みんなで気楽に子育てできる社会を築いて行きましょう、という先生のお話、

とても合理的で受け容れやすい新たなスタイルだと思います。

 

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正蔵師匠のご実家である林家ご一門のように

公私の別なく '風通しのよい' 場所は貴重な存在ですネ。

                          石川真紀


【 ON AIR MUSIC 】

   ロコモーション / リトル・エヴァ


番組日記 | 2011年4月 3日 08:00

3/27(日) 先生、ご一緒にどうですか!?

先週に引き続き、今日のゲストは・・・・

「ちょっと、そこまで!」という感じで、ヒョイと飛行機に乗り
海外を飛び回って、おいしい物を食べるのがお仕事(チョット
言い過ぎですか?)というみんなの憧れ!いつも明るく朗らかな
鳥海高太朗先生です。

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鳥海先生の今日前半のお話は、
旅慣れた人は格安航空会社(LCC)を利用する___
お得な旅のポイントは"こまめな情報収集"というものでした。

LCCと大手の航空会社の一番の違いは<値段(航空運賃)>
とにかく安い。

その代わりデメリットは、
・座席が狭く隣の人の肘があたる。
・通路側に座ると料理を運ぶカートが肘に当たる。
・荷物預けは1個目から有料
 (機内持ち込みの手荷物は7kgまで無料)
・機内食は全て有料____など、いろいろありますが

飛行機は移動手段、と割り切る旅慣れた人にとっては
費用対効果バツグン。

LCCで飛行機代を抑え、現地では、先週ご紹介した
シンガポールの≪マリーナ・ベイ・サンズ≫など豪華なホテルに
泊まって、三ツ星レストランでお食事!など、いろいろと
<自由な旅の組み立て>ができるのがLCC利用のいい所
だそうです。

また、LCCを利用する人は費用を浮かせるのには徹底していて
たとえば鳥海先生が利用したエア・アジア・エックスでは、
機内食は全部有料でしたが、機内で一番の人気は
一杯170円~180円のメイド・イン・マレーシアのカップラーメン
だったそうです。


さて、番組の後半は____

今日、『サンデーユニバーシティー』最後の放送、という私に
鳥海先生が、ぜひ行ってみて下さい!と
"定年後のお勧め旅プラン"を提案して下さいました。

それは_____"ボラボラ島"____

南太平洋のタヒチから、さらに飛行機で50分のところにある
ボラボラ島。

実は、タヒチのボラボラ島は、いつか行ってみたいと、ずっと
思っていて、でも、そういう所は新婚旅行で行くものだと勝手に
あきらめていた私は、「先生!ボラボラ島!?お勧めですか!」と
つい興奮してしまいました。

鳥海先生によれば、ボラボラ島は、海のきれいさがすばらしい!

水上コテージに泊まれば、まわりの人はプライベートには
干渉しないし<1人だって平気>。
食事はルームサービス(カヌーで届けてくれる)だし、
水上コテージで人目を気にせず、ゆっくり本を読んだらいいと
優しいお言葉。

実は、鳥海先生の最初の海外旅行が"ボラボラ島"で、
とってもすばらしいところだったので
「僕も新婚旅行はボラボラ島って、思っているんですよ」
とのお話に、すかさず、正蔵さんが
「なら、どうでしょう?2人一緒に!」と水を向けると

先生は、
『ヒィ~ッ!ヒッ、ヒッ』と引きつり笑いで絶句。
固まってしまいました。

先生、大丈夫ですよ!冗談ですから。

でも、鳥海先生がお勧め下さった憧れの"ボラボラ島"
いつか、行ってみたいです。1人でも勇気を出して____。


【今日の一曲】

カレンダー・ガール / ニール・セダカ


さて、最後になりましたが、皆さん、6年半にわたり聞いて
下さって、ありがとうございました。
正蔵さん!足を引っ張ってばかりのアシスタントでごめんなさい。
私は今日で卒業します。本当にお世話になりました。

番組が終わって、最後に、嬉しい≪サプライズ≫がありました。

番組の初めからお世話になった城西大学の鈴木さんや、廣告社の
水口さんはじめスタッフの皆さんが、「私の卒業式」をして
下さいました。
手作りの感謝状や抱えきれないほどの大きな花束を頂きました。

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ゲストの鳥海先生からもおしゃれな花束を頂き、本当に思っても
いなかったことに、嬉しさと感激もひとしおでした。

ゲストでお越しくださった沢山の先生方、ためになるお話、
面白いお話をありがとうございました。

来週から、石川真紀アナウンサーにバトンタッチします。

ますます、いい番組になりますように!

皆さん、応援してくださいネ。


                     野中直子

 


番組日記 | 2011年3月27日 08:00

3/20(日) 行ってみたい!!

「東日本大震災」の被害にあわれた皆様、
心からお見舞い申し上げます。

今も、40万人近い皆様が、避難所で少ない食料を分け合い、
灯油不足で暖房も節約しながら、寒さに耐えていらっしゃると
聞いて胸が痛みます。

文化放送では、リスナーの皆さんに「義援金」を呼びかけ
今、多くの善意が届けられています。

日本中で応援しています。どうぞ力を落とさないで下さい。

被災者の皆さんが、一日も早く暖かい食べ物と、お風呂と、
暖房の利いた部屋と布団で、ゆっくり休めますように
心から願っています。


今日の放送は、「東日本大震災」の前に録音されたものです。

番組の冒頭でご紹介した
『東京・春・音楽祭ー東京のオペラの森2011』については、
3/18(金)開催予定が震災のため延期になり、
今日ご紹介した公演は中止と決まりました。

予定通り公演が開催されるものもありますので、詳しいことは
「東京・春・音楽祭実行委員会」 のホームページでご確認
下さい。


さて、今日の『林家正蔵のサンデーユニバーシティー』の
ゲストの先生は、もうすっかりおなじみになりました
いつも明るく朗らかな、城西国際大学の鳥海高太朗先生です。

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先生は、羽田空港から楽に行けるオススメの海外旅行スポットを
いくつかご紹介下さいました。

鳥海先生は、去年10月羽田空港で国際線が復活してから
もう4回利用していて、そのご体験からまずお勧め下さったのが
深夜0時羽田発のロサンゼルス便。

飛行機に乗って、あとは寝るだけ。
機内の照明も最初から眠れるように暗くなっているので
すぐに熟睡。ロサンゼルスに着くのは夕方5時くらい。
着いてからちょっと食事をして、そのままぐっすり眠れば翌日は
<時差ボケ>なし!

これまでアメリカへいっぱい行っているけれど、
この深夜0時発の便が、体が一番ラクだった!!
とおっしゃってました。
≪これは、参考になりますネ≫


そして、今日、先生の"一押し"は、
LCC(格安航空会社)で行くシンガポールの旅_____

先生は、去年12月にLCCのエアアジアのマレーシア線
(羽田ークアラルンプール)が就航したのを記念して、
クアラルンプールまで片道5000円のチケットが発売されたのを
利用して、シンガポールまで行きました。

行きは、夜11時45分羽田発だったのでぐっすり眠りたい!と
エアアジアの<ビジネスクラス>を利用。エアアジアはLCCには
珍しくビジネスクラスがあって、座席はフルフラットのベッドに
なるもので赤と黒のツートンカラーでおしゃれ。
境目に仕切りがあるので隣に寝顔が見られなくて安心。
(ただし、料金は片道4万8000円)

羽田に戻ってくる便は午後2時クアラルンプール発10時羽田着で
寝る必要がないから狭い座席でもいい!と、片道5000円の
キャンペーンチケットを利用したということです。

さすが、先生!旅慣れています。

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一番上左 行きのエアアジアのビジネスクラス
一番上右 先生が食べたワタリガニ
中・左  帰りのエアアジアのエコノミークラス
中・右  シンガポールの「マリナ・ベイ・サンズ」

 

鳥海先生がエアアジアを利用して行きたかった先はシンガポール!

クアラルンプールから乗り継いでシンガポールへ。
目的地は、この1年ずっと行きたいと思っていた
___"マリーナ・ベイ・サンズ"___

カジノ、シアター、ショッピングモールがある、
今人気絶大なリゾートです!!

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3つの太い橋げたのようなビルの上に、飛行機の細長~い胴体の
ようなものがのっかている感じ。
このヒコーキのような、サーフボードのようなものが
"プール"なんだそうです。

正蔵さんも私も、思わず「キャ~ッ!!行ってみたい!!」と
声を上げてしまいました。
(ちなみに1泊3万5000円ナリ)

鳥海先生いわく、

『シンガポールのいいところは、
 いろんな国の料理が食べられるので何日いてもアキナイ』

『治安もいいし、6~7時間で行ける。木曜深夜に羽田をたって
 日曜の夜に帰ってくるスケジュールだと、金曜1日休むだけで
 いい。』など、
シンガポールはいいこと尽くし。

往復の航空運賃を節約して"マリーナ・ベイ・サンズ"で豪華に
楽しむ、なんていうのもいいですネ。


今は、海外旅行なんて、ちょっと考えられない状況ですけど、
1日も早く被災地が復興して、日本全体が
「ちょっと旅でもしようか・・・」と明るい気持ちが湧いてくる
日が近いことを願ってやみません。


【今日の一曲】

スカイ・ハイ / ジグソー

 


 


番組日記 | 2011年3月20日 08:00

3/6(日) 世界に誇れる日本の"得意分野"

小林哲也先生は、183cmの長身。
濃紺の地に襟の縁に白いステッチの入ったお洒落なジャケットで
颯爽とスタジオに入って来られました。

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小林先生のお話は、立て板に水。
こちらが聞きたいことに小気味いいほどに要領よく
ポンポンと答えて下さいます。

先生のご専門は「産業経済論」。
特に最近は「アジア経済論」を中心に教えていらっしゃるという
ことで、正蔵さんも私も聞きたいことがいっぱいありました。

まず、中国の目覚しい経済成長について。
このところアジアの国々の経済の伸びは著しく、特に中国は
2010年のGDP(国内総生産)が、ついに日本を抜いて
世界第2位に躍進するなど、日本を脅かす強力なライバルに
成長しました。

世界の中で経済大国といわれてきた日本の"元気"がなくなり
中国が勢いを増してきた中で、
これから日本はどうしたらいいのか、先生に伺うと________
先生は、きっぱりと

今、日本が"得意分野"と言われている所を伸ばすしかない!

___とのお答え。

たとえば"環境分野"
ハイブリッド自動車や電気自動車は、世界の中でも日本が一番
進んでいるので、その面でトップを走っていれば、
日本が世界の市場をとることができる、というのです。

さらに、
日本がこれまで得意としてきた技術を他国に真似されても
それを恐れることはない。
日本が、常に、新しい分野・新しい技術にトライして、これから
伸びていくだろう産業を発展させていくこと____

それこそが、今後 <日本の生きていく道>____とのご指摘に
日本の未来に明るい光が差したようで、なんだか"勇気"が湧いて
きました。

今、日本が一番の技術は、これから先も一番であり続けること。

同時に、得意分野、一番の技術にしがみつくことなく、
これから伸びていくであろう産業分野に着目して新しい技術に
どんどんチャレンジすること。

そんな先生のお話に、まるで、日本が
「前へ」「前へ」とゴールを目指しパスを出して走り続ける
サッカー選手のように思えてきました。

トップを走り続けるためには、若く躍動的でなくてはならない
んですネ。
殿様然とあぐらをかいていたのでは、置いてけぼりになってしまう
ということです。


でも、すべての面で一番であることはなく
『どこか1つの分野で、何かキラリと光る一番のもの』を
持てばよい、と先生はおっしゃいました。

"キラリと光る一番のもの"______それは、

日本にとっては、「環境分野」であり、今後は、
「老人介護・医療の分野」がそれにあたる、とのご指摘です。

公害問題で苦しんだ日本が、今、環境技術で世界の最先端を行く
ように、高齢化問題で苦しむ中から、日本は、
世界に誇れる"介護の在り方"介護のモデルを確立させ、
あとから「高齢化問題」で苦しむであろう中国や韓国の人々に
教えてあげる。

それが同時に"介護ビジネス"として発展していくことになる
のではないか____。

まさに、経済というものは、
"苦しみ"の中から活路を開いていくものなんですネ。


日本が<世界に誇れるもの><世界と勝負できるもの>
もうひとつあります。それは
"おもてなしの心" "接客サービス"

"おもてなしの心"は、これからもずっと世界のトップを切って
走りたいし、これなら、世界のどの国に真似されても大歓迎です。

今日は、小林先生のお話を聞いて
閉塞状況の日本もなかなか捨てたものじゃないぞ!
日本は世界に誇れるものがある!と、なんだか元気になりました。

先生、来週もよろしく!


番組日記 | 2011年3月 6日 08:00

2/27(日) "みんなで"環境に取り組む

鈴木弘孝先生は、長年、国営の公園作りに携わってこられた他、
1990年の大阪・花の万博(国際花と緑の博覧会)や
2005年の愛知万博の国際博覧会プロジェクト、また、
さいたま新都心への国の行政機関の移転プロジェクトなど
数々の大きなプロジェクトに参画してこられました。

そして、公務員としての最後の5年間は、建物を緑化することが
及ぼす環境改善効果について研究されました。

確かに、屋上に庭園を作ったり建物の壁面につる性の植物で
緑のカーテンを作ったりすると効果はあるんだそうです。

このところのヒートアイランド現象は、都市部から緑や水辺などの
自然を排除した結果なので、
できれば国や地方自治体が「公園緑地」を沢山作ればいいのだけど
それは財政的にも難しい。

都市部の土地の4分の3は民有地なので、個人の家庭や
民間企業などで、建物の屋上や壁面を緑化すれば
<効率的に都市を緑化することができる>
と先生はおっしゃいました。


最近では、自動車や家電、住宅、その他細々とした商品まで
エコ(ECO)という名前のつくものが沢山出てきて、環境に
対する関心は昔とは比べ物にならないほど高まっています。

鈴木先生や私が学生だった時代は、工場から出る排水は
川に垂れ流し。工場から出る煙も遠慮会釈なく空にモクモクと
放出され、トラックは黒い煙を吐いて走ってました。

公害が全国的に問題となったその頃と比べると、雲泥の差。

国民レベルで環境に対する関心や意識が高まっていて、
気がつかないうちに日本も<大人になったな>と思います。


鈴木先生は、

『環境は、今や、国(行政)が作って与える時代ではない。』

とおっしゃいました。

一般市民の意識や行動力が高まっているので、
公園作り1つとっても、計画の段階から"国"と"地域の人"と
一緒に話し合うことが大事だと。

≪もう、国から与えられる時代ではない≫

国も、企業も、個人も"みんなで"環境に取り組む。
なるほど。
(これは、環境以外の問題でも言えることかもしれません)

最後に

『都市を緑化する際に大事なことは、そこで生活していた
 野生生物と共存できる緑化、野生生物が生きやすい環境づくり
 なんですよ!』

と言われたことも心に残りました。

野生生物が生きやすい、ということは、人間が生きやすい環境
であることを忘れてはいけないんですよね。

先生、ありがとうございました。


【今日の一曲】

ルート66 / ジョージ・マハリス

 


番組日記 | 2011年2月27日 08:00

2/20(日) 『国営公園』って、どんなもの?

鈴木先生は、旧建設省に入省してから30年にわたり
主に国の公園緑地を整備する仕事に携わるなど、公務員としての
生活が長かったせいでしょうか、実直そのもの、話し方も
大変穏やかな紳士です。


今日は、先生のご専門の『国営公園』のお話をいろいろ
伺って、改めて「公園って、そうやってできるんだ!」と
感心しました。

まず、国営公園は2種類あること。

㋑ 広域レクリエーション事業として設置される。
  (ニーズの多様化に応じて)
㋺ 国家的な記念事業として、または、日本の歴史遺産を保存・
  活用するために設置されるもので、閣議決定が必要。

ちなみに、㋺の公園は

●「昭和記念公園」(昭和天皇在位50年を記念した公園)
●「吉野ヶ里歴史公園」(吉野ヶ里遺跡の保存)
●「飛鳥歴史公園」(高松塚古墳や蘇我馬子の墓とされる
          石舞台古墳などの保存)

~などがあります。

そして、先生のお話を伺っているうちに、この2種類の国営公園を
区別する言い方として、「イ号公園」「ロ号公園」ということも
なんとなく分かってきました。


さて、鈴木弘孝先生がこれまで手掛けてこられたのは
「ロ号公園」としては、明治100年を記念して作られた
東松山にある『武蔵丘陵森林公園』ですが、
その他は、ほとんどが「イ号公園」

●仙台の『みちのく杜の湖畔公園』
●愛知・岐阜・三重の3県にまたがる『木曽三川公園』
 木曽川・長良川・揖斐川が合流する一帯で日本最大の国営公園。
●福岡の『海ノ中道海浜公園』
 「漢委奴国王」の金印が出土した「志賀島(しかのしま)」と
 陸地を結ぶ砂嘴(さし)を"海の中道"というそうで
 そこに作られた500haを超える大きな公園。
●新潟県の長岡ニュータウンの近くにある『越後丘陵公園』

~など。


こうして並べてみただけでも、先生の公園作りは日本全国に及び、
自然環境を大事にしながら、日本の歴史的遺産を保護しつつ、
人々の心や体の健康作り、また、日々の娯楽や安らぎの提供などに
大いに貢献していらっしゃる、ということがよくわかりました。

『造園職』というお仕事は、スケールが大きくて
なかなか素敵なものですね。


今日のお話で、一番印象に残ったのは
国営公園作りには、大変な時間がかかる、ということ。

国営公園は規模が大きいので、
たとえば、完成目標300haの公園は、50ha、100ha
できたところで開園し、残りは順次整備していくんだそうです。

先生が担当した仙台の『みちのく杜の湖畔公園』も1989年に
開園しましたが、まだ半分ほど完成したにすぎない、というお話
にはビックリしました。

そして、最初に公園作りのプランを立ててから10年、20年
経つうちに国民のニーズも変わることがあり、公園作りの予算も
潤沢にあるわけではないので、必ず事業の途中で、
≪事業の評価見直し≫をやらなければならないというお話。

この事業を進めるべきか、やめるべきか、外部の人も交えての
≪事業の評価見直し≫が国の制度として義務付けられている点は、
とても重要なポイントで欠くことのできない制度だと思いました。


【今日の一曲】
ハーティング・パート / ルパート・ホームズ


番組日記 | 2011年2月20日 08:00

2/13(日) ルールはきちんと守って!

市川直子先生のご専門は『憲法』。

市川先生は、なぜ憲法に興味を持ったのか伺うと、

『社会のルールはどうなってるか、という素朴な関心、興味から
 法学部を選んだのだけど、"憲法"について知れば知るほど
 面白くなり、全然わかってないなと自覚するにつれ
 離れられなくなった』 そして、

『わからなければいけない、という使命感があった』そうです。

市川先生は、物静かなお嬢様然としたたたずまいですが、
<憲法を学ぶのは使命感!>というお話には力がこもり
毅然としていらっしゃいました。

最後に正蔵さんが、

「今の日本の社会は、先生にはどう映っていますか?」
と質問すると、

諸外国では、"約束"とか"契約"の概念が非常に強くて
契約を破れば、すぐ損害賠償の話になるのに対し、
日本の場合は、のらくらとして、いつの間にかうやむやに
終わってしまう。

<あまりにも法的なものが根付いていない>

<ルールがない!>

≪法とかルールとかきちんと守っていかなければいけません!!≫

と、先生の声はだんだん大きくなり、
力強くドン!とテーブルをたたくような勢いに圧倒されて
正蔵さんと私は、思わず『ハハァ~ッ!』と
テーブルにひれ伏してしまいました。

市川先生、あつい講義、ありがとうございました!!


【今日の一曲】

ハーティング・パート / ルパート・ホームズ


 


番組日記 | 2011年2月13日 08:00

1/30(日) <コミックジャーナリズム>

飯倉先生のご本「日露戦争諷刺画大全」(上下巻)は、
諷刺画を通して「日露戦争」を見直すことが大きなテーマに
なっています。
掲載されている諷刺画は658点。
先生が図書館に通って世界各国102の新聞・雑誌のページを
片っ端から1枚1枚めくって、20年の歳月をかけて
探し集めたもので、とてもユニークな本です。

これだけ諷刺画を集めるのはさぞ大変だったろうと思うのですが、

『集めるより、分析する方に時間がかかる。
 解説(キャプション)があっても意味の分からないものが多く
 絵の意味を読み解く方が大変だった。』 ということです。

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飯倉先生は授業に諷刺画を取り入れている他、
テレビのドキュメンタリー番組や、映画・ドラマなどを
5分くらいにコンパクトにまとめたものを学生に見せて
問いかけるスタイルの授業を行なっています。

そして、最近ではなんと「マンガ」も授業に取り入れている
と聞いて驚きました。

"マンガ"といっても、最近ではドキュメンタリー的マンガ
_____「コミックジャーナリズム」という分野があって、
戦地などで実際体験したことをカメラで撮るのではなく
マンガにして表現する「コミックジャーナリスト」がいて、
そういう「コミックジャーナリスト」の描いた作品を
学生たちに読ませているんだそうです。

先生のお話では、日本にも昔からドキュメンタリー的マンガは
あったそうで、その代表格は【はだしのゲン】

この作品は、コミックジャーナリズムとまでは言えないけれど
ドキュメンタリーであり、
実写映像ではなくマンガで描かれていることで、かなり感情移入が
できる、とのことで_____確かに、これは世界中のあらゆる
年齢層の人々に読んでもらいたい、いい作品です。

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先生がスタジオに持ってきて下さった「コミックジャーナリズム」
の代表的作品が、他に2冊。

1つは、迫害されるユダヤ人を描いた【マウス】
もう1つは、逆にユダヤ人に迫害されるパレスチナ人の視点に
立って描かれた【パレスチナ】

【マウス】は、アウシュビッツの強制収容所に送られた経験を持つ
父親から聞いた話を、作者のアート・シュピーゲルマンが描いた
もので、タイトルの「マウス」はユダヤ人を表わしています。

ちょうど【マウス】の本を手元で広げていた正蔵さんに、先生が、

『マウスがユダヤ人なら、ナチスは何ですか?』

正蔵さん:「ネコ!」

『ご明察です。スルドイですね。』

正蔵さん:(本を見ながら)「イェ、ちゃんと描いてある。」


何だか微笑ましいやりとりだなぁと思っていると、
本のページをめくっていた正蔵さんの手が止まり、
「ホラ!」と広げて見せてくれた絵______


≪ねずみが数匹、天井から縄で吊り下げられ
 首を吊って死んでいる絵≫


正蔵さん:
「生々しさというよりは、ジワー~ッとくるインパクトがある」と
鋭い感想。

私ものぞいてみると_____

シ~ンと静けさが漂う絵だけど、見ると恐ろしくなる。
これが実写映像だったら目を背けてしまう。マンガだからこそ
逃げずにじっと見ることができて、戦争の恐ろしさも真正面から
捉えることができる_____

これこそがマンガの効用なのだと思いました。

飯倉先生は、
【マウス】を読めばユダヤ人に同情するけど、
一方で【パレスチナ】で行なわれていることも知ってもらいたい。
学生には、偏った見方をしないように、
いろんな見方があるんだよ!と常にバランスをとって教えるように
心がけている、とお話下さいました。


≪一方的見方をしない≫
これが「国際政治」がご専門の飯倉先生が学生に一番伝えたいこと
なのだなと、改めて思いました。

2週にわたり、面白い授業に実際参加したような気がしました。
先生、ありがとうございました。


【今日の一曲】

Whatcha Gonna Do For Me /アベレージ・ホワイト・バンド 


 


番組日記 | 2011年1月30日 08:00

1/23(日) <国を動物で表わすと?>

飯倉章(いいくらあきら)先生は、
2005年以来、『サンデーユニバーシティ』には
2度目のご出演です。
昔、文化放送の深夜番組『セイヤング』をよく聴いていらして
落合恵子さん(レモンちゃん)のファンだったそうです。

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先生、今日は、リュックにたくさん本や資料を詰め込んで
スタジオに持ってきて下さいました。
(重かったでしょう、ありがとうございました)

そして、1冊1冊リュックから取り出し、先生が手元に置いて
説明する分と、正蔵さんと私が見る本まで用意して下さった上で
『はい、何頁を開いてみてください!』と、本当に授業のように
お話が始まりました。


教科書となったのは、飯倉先生が去年11月芙蓉書房出版から
出された「日露戦争諷刺画大全」上下巻、かなり分厚い本です。

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先生が出版されたこのご本は、諷刺画を通して、
「日露戦争」(1904年~1905年)を見直すことが
大きなテーマになっていて、658点もの諷刺画が掲載されて
います。

先生は、20年ほど前から、「日露戦争」当時における日本が、
欧米でどのように捉えられていたのか研究を続けてこられました
が、当時の新聞雑誌の記事を集めているうちに、自然と諷刺画も
集まってきて、その数なんと658点!!

「日露戦争」を解明する上で、とても貴重な資料になりました。

 

番組後半は、クイズ形式の楽しい授業になりました。


『諷刺画を見るには約束事があるんですよ!』と飯倉先生。

_____諷刺画では、国を動物で表わすのだそうです。

『ロシアは、動物で表わすと何でしょう?』

これは、正蔵さんも私も「クマ」とすぐ分かりました。

でも、ロシアを動物で表わすときは「クマ」だけではないそうで

『はい、上巻のP287を開いて!
 首を切られようとしているワシが描いてありますネ。
 首いくつあります?2つですネ。
 双頭のワシはロシアのロマノフ王朝の紋章なので、これは
 ロシアを表わしているんです。』と教えてくださいました。

そして、急にお茶目な顔つきになって、何かたくらんでいるような
含み笑いで、私たちに聞きました。

『じゃあ、首が3つあったら何ですか?』

正蔵さんと私
「???」

『怪獣映画!』

正蔵さん:「キングギドラ!!!」(笑)

『キングギドラ マイナス 1つの首 → ロマノフ王朝!
 こうやって学生に印象づけるんですよ!』

う~ん、先生なかなかやりますねェ。
双頭のワシ = ロマノフ王朝、確かにもう忘れないでしょう。

先生の講義はこのようにして、「諷刺画を見ながら歴史を知る」
とっても楽しそうです。

ちなみに日本は、
悔しいことに「サル」で表わされることが多いそうで、その他にも
「犬」(従順や忠実の象徴)とか「ヤマアラシ」などに描かれて
います。


お話がとても面白くなってきたのですが、時間が来てしまい、
「日露戦争諷刺画大全」のお話は、来週に持ち越されることになり
ました。

飯倉先生の面白~いお話、来週もぜひ聞いてくださいネ。


【今日の一曲】

 心のままに / ネッド・ドヒニー


番組日記 | 2011年1月23日 08:00

1/16(日) <クスリ> と <リスク>

今日の懸川先生のお話は、「古くて新しい薬」という内容で
始まりました。 

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私たちが"薬"と聞いてパッと思い浮かぶのは、工場で
作られたクスリ、"化学薬品"ですが、そういったクスリは
まだ100年そこそこの歴史で、それまでの5000年の間は、
植物や虫からできた"漢方薬"、あるいは植物の汁など
"植物そのもの"をクスリとして使ってきました。

先祖から伝わる知恵として、植物をクスリとして使ってきた
歴史の方が圧倒的に長く、
そうした"植物"の成分を細かく分析して、どの成分が何に効くか
調べて作られたいわゆる"西洋薬"は、まだ100年くらいの
歴史しかないんだそうです。


人類が最初に合成したクスリは、解熱鎮痛薬として有名な
『アスピリン』。

これは、
柳の枝の汁を絞ったものを、怪我をしたとき傷口に塗ると、
消炎作用があって、痛みが減るということが昔から知られていて、
それでは、柳の木の汁のどの成分が炎症を抑える働きがあるのか
<気の遠くなるような作業>で細かく分けて調べ上げていった結果
『アスピリン』が生まれた、といいます。

柳の木そのままでは駄目で、
「ちょっと変えると『アスピリン』になった」
という懸川先生のお話に、
「その、ちょっと変えた人は天才ですネ!」と
正蔵さん、感心しきり。  (本当にそうですね)


柳の木から「アスピリン」ニチニチ草から「抗がん剤」の成分が
とれるなど、今私たちが服用している薬の半分以上が
植物からとられたもの、植物由来の薬なんだそうです。

ニチニチ草と同じように"観賞用植物"のジギタリスや
キョウチクトウからは「強心剤」がとれます。

これは、どうして発見されたのか、というと、
牛や馬が草を食べていて時々興奮して暴れるので、どういう時
様子がおかしくなるか調べたところ、ジギタリスやキョウチクトウ
を食べたときと分かり、その成分を調べたら、
それぞれに「心臓の動きを活発にさせる働きがある」ことが
分かったんだそうです。

この場合は、毒性のある植物がクスリになることが分かった
1つの例です。

時として、「毒性のあるものがクスリになる」というお話から
懸川先生は、

<クスリ>と<リスク>という興味深いお話をして下さいました。

<クスリ>は飲むタイミングが難しい。
その、飲むタイミングと量を誤ると、命に関わる場合もあるという
ドキッとするお話に、
食前・食後・食間といった薬を飲むタイミングの指示を
あまり守ってこなかった正蔵さんと私は、思わず、「ウワァ~」と
大きな声を上げてしまいました。

___<クスリ>は時として<リスク>になる___

特に、糖尿病の患者さんがクスリを飲むタイミングを誤ると
命が危険になるほど逆効果だ、というお話に
頭をガンとたたかれた思いがしました。

薬って、いい加減に飲んだら本当に怖いんですね。

薬は、病気を治す働きもあるけど、飲むタイミングを誤れば
毒にもなるということを肝に銘じなければいけません。

懸川先生、今日もためになるお話をありがとうございました。


【今日の一曲】

It's The Falling In Love / マイケル・ジャクソン


番組日記 | 2011年1月16日 08:00

1/9(日) 薬の研究ってスゴイ!!

懸川友人(かけがわ ともひと)先生のご専門が、
『既存医薬品の新作用と安全性に関する研究』ということは
すでにご紹介しました。

ある病気を治すために飲んでいる薬が、あとになって違う病気にも
効き目があることがわかる_____そうした、すでにある
薬の中に存在する新しい作用と、その安全性の研究、
なんだそうです。

「すると、先生は、毎日顕微鏡をのぞいて研究していらっしゃる
 んですか?」 と聞くと、
先生は笑って
「<ミクロの世界>というより<ナノテク>より小さい世界、
 分子1個1個の研究です!」 とおっしゃいました。

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今日の懸川先生のお話で、
薬の研究・開発というのは一朝一夕にはできない、
とても<気の遠くなるような作業の連続>なのだ、ということが
よくわかりました。


たとえば、インフルエンザにタミフルが効く、ということは
今ではよく知られていますが、このタミフルは、
中華料理によく使われる八角から抽出された成分なんだそうです。

でも、八角が使われた中華料理をいくら食べてもインフルエンザに
効果はなく、八角の中にある成分を抽出してタミフルという薬に
したとき初めて効果を発揮する、ものなんですって。

では、どうして、八角の中にあるタミフルの原料となる成分が
インフルエンザに効くと発見したのか______?

大いに気になりますが、これが、スゴイ!
____たまたま発見した___といいます。


懸川先生のお話によれば、
薬の研究・開発というのは、たまたま発見するものらしいです。


『 世界中の研究者が何十年という時間と何百億円というお金を
  かけて、何十万、何百万種類のクスリの候補となる化合物を
  作り出してストックしておき、それらを1つ、1つ、丹念に
  調べ上げ、その成分が何の病気に効くか見つけ出していく。

  現在もそうした気の遠くなるような作業が世界中で続けられて
  いる。

  このクスリはこの病気に効くと、すでにわかっているものの
  中にも、これからの研究次第で他の病気に効くことが
  発見されるかもしれない。 』


そうした研究が、懸川先生のご専門の
『既存医薬品の新作用と安全性に関する研究』 なんだそうです。

薬の研究・開発って ス・ゴ・イ!

莫大なお金と時間がかかるので、薬の研究・開発は大企業しか
できないんですね。


さらに先生は、
薬と病気の関係は、≪鍵と鍵穴≫にたとえることができる、と
面白い話をしてくださいました。

体の中に病気の原因となる≪鍵穴≫があって、その鍵穴に合う
≪鍵≫(クスリ)を探してきて、それがカチャッと入れば
病気が治る、という考え方。

___鍵穴に合う鍵を何十万、何百万の鍵の中から探してくるのが
薬の研究・開発___ということなんですネ。


今日は、他にも、
『オーダーメイド医療』___薬の中にも、自分に効く薬、
効かない薬があるので、自分の体質に合った薬を出してもらう
____といったものが、近い将来実現するだろう、というお話
など、ヘェ~ッと驚く面白いお話がいっぱい聞けました。


来週の懸川先生のお話が楽しみです!!


番組日記 | 2011年1月 9日 08:00

12/26(日) 頑張れ!城西大学

今年最後の放送となる今日は、
"箱根駅伝直前スペシャル 頑張れ!城西大学"と題して
城西大学男子駅伝部の櫛部静二監督をスタジオにお招きして
お送りしました。

去年もこの時期にお越しいただきましたが、
櫛部監督は、相変わらず颯爽として、さわやかです。

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今年も、長年「箱根駅伝」の実況を担当している
文化放送の松島茂アナウンサーに話に加わってもらい、
「箱根駅伝」の魅力や、直前に迫った城西大学の選手の皆さんの
仕上がり具合など伺いました。

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今年の86回大会で城西大学は総合6位と大健闘!
初のシード権を獲得したことは皆さんご存知の通り。
年明けに行なわれる87回大会は、もっと上にいけるんじゃないか
いやが上にも期待が高まります。


まず、一番知りたい本番直前の選手たちの調子は____?

櫛部監督 『いいですねぇ~』 と自信満々な表情。
余裕すら感じさせます。

櫛部監督によれば、箱根駅伝のあと、夏の強化合宿を経て、
夏の疲れが秋に出てしまい、選手たちは少し調子を落とし
ましたが、「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」と連続出場する中で、
徐々に調子を上げ、今、とてもいい状況にあるということです。

「箱根駅伝」の取材を続けて十数年の松島アナウンサーに
<城西大学駅伝部の特徴>を分析してもらったところ、
どの大学のチームも、学年によって選手層の薄いところがあるもの
だけど、城西大学は、<各学年に軸になる選手がいる>
<安定感のあるチーム>だといいます。

では、今度の「箱根駅伝」で鍵を握る選手は誰ですか?と、
櫛部監督に質問をぶつけると_____

ズバリ、『田中圭祐です』 というお答え。

田中選手は、4年連続箱根駅伝に出場する、チームの主将で
9月の学生対校選手権では1500mを制したスピードが持ち味。
前回大会では、復路9区を走って区間2位の成績だったそうです。

なんだか、楽しみになってきました。
城西大学がどこまで頑張れるか、期待が高まります。


最後に、櫛部監督に「箱根駅伝」にかける意気込みを伺いました。

『ミスを少なくすることが勝利につながる。
 とにかく、今年獲得した6位は守りたい。その上で、
 3強(早稲田・駒沢・東洋)に1つでも迫りたい。』

ちょっと控えめな、でも、とても確信に満ちた力強いお答えが
かえってきました。


文化放送では、1/2往路・1/3復路とも、午前7時半から
第87回「箱根駅伝」を完全実況生中継します。

『サンデーユニバーシティー』はお休みしますが、
是非『箱根駅伝』聞いて下さいね。

松島茂アナウンサーは、1/2往路の実況を担当。
私も、「駅伝中継」の中で、ニュースや各区間のコース紹介などを
担当します。

監督車に乗って選手に檄を飛ばす櫛部監督は、
必ず車の中で文化放送の実況を聞く、と約束して下さいました。


来年の『箱根駅伝』は、どんなドラマが生まれるでしょうか?

          城西 ガンバレ!

あなたも、文化放送の『箱根駅伝』を聞いて応援してください。

 

 


 


番組日記 | 2010年12月26日 08:00

12/19(日) 日曜の朝から難しい話は・・・

土屋高宏先生は、「統計学」や「多変量解析」の理論を
専門に研究していらっしゃいます。

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「具体的に、研究室では、どのようなご研究をされている
 のですか?」と伺うと、
先生は、「待ってました!」と言わんばかりにニコニコしながら
〈トランプのカード〉を持ち出されました。


『日曜の朝から難しい話は、ナニでしょうから、今日は、
 このトランプのカードを使って私の最近の研究を1つ
 紹介したいと思います。』

(先生!そうこなくっちゃ。今日は、ついていけそう!
 「多変量解析」何するものぞ! よろしくお願いします。)


土屋先生の最近のご研究は、《データの並べ替え》。

大学の講義のあと、出席カードを集めて番号順に並べ替え
出席簿に記入することが結構面倒な作業なので、効率のいい
数字の並べ替え方はないか、と考えたことが研究を始める
きっかけとなったそうです。

先生が持ち出されたのは①~⑩までの10枚のハートのトランプ。

これを正蔵さんに渡して、よくカードを切ってもらい
バラバラになった数字を①~⑩まで番号順に並べるやり方を
教えてもらいました。


正蔵さんが最初にめくったカードは⑤。

これをテーブルの中央に置いて、次々にめくったカードを、
テーブルの上に出ている数字より小さいものは、左に。
大きいものは、右に。

そして、テーブルの上に出ている数字より
1つ小さい数字が出たら、そのカードの上に重ねる(たとえば
⑤の次に④が出たら、④は⑤の上に重ねる)というやり方で
並べていくと、

テーブルの上には①③⑥⑦⑨というカードの山が5つできました。

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土屋先生は、このとき、

「私は、最初から山は5つになると予測してました。」と
おっしゃいました。

統計学的には10枚のカードをこのような並べ方で並べると
カードの山の数が4~7になる確率が非常に高いんだそうです。

(・・・・ここまでくると、先生、今日もまたわからなくなって
 きました)

とにかく、このできたカードの山を左から順に①の山を③の上に、
というやり方で①を上にして重ねていくと、アラ不思議①~⑩まで
ちゃんと順番に数字が並んでいます。

「このやり方だと、10個の場所にカードを並べていくより
 束ねる回数が減るので効率的です」と先生はおっしゃいました。


ちなみに、正蔵さんがめくった数字の順番は

⑤→②→④→⑩→⑧→⑨→③→①→⑥→⑦ です。

そして、正蔵さんがめくった数字の並び順は
[131万354通り]あるうちの1つだそうです。

あなたもトランプがあったら試してみて下さい。


土屋先生、結局、また今日も
キツネにつままれたような気持ちで終わってしまいました。

すみません。やっぱり「多変量解析」って、むずかしいです。


【今日の一曲】

クレア / ギルバート・オサリバン


番組日記 | 2010年12月19日 08:00

12/12(日) 1%は誤差の範囲!?

土屋高宏(つちやたかひろ)先生のご専門は「統計学」と聞いて
何から伺おうかと迷いながら、
「ちょっと、一般の人にはなじみの薄い学問ですが・・・」
と切り出すと
『そんなことないですよ。"データあるところに統計学あり!"
 といっても過言ではありません。』と先生は話し始めました。

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先生のお話では、「統計学」は私たちの日常生活に
知らず知らずのうちに溶け込んでいるなじみの深い学問です。


たとえば、ラジオの聴取率やテレビの視聴率
(私たち放送局に勤める者は、この数字に一喜一憂します)、
それから、世論調査や国勢調査、さらには、アイスクリームの
売り上げと真夏の気温の関係など、日常生活のあらゆる分野で
データから情報を引き出そうとするとき、「統計学」の理論が
重要な役割を果たしている、というのです。

先生は、具体例を挙げて説明して下さいました。

たとえば、関東地方のテレビの視聴率を調査する場合
(ラジオの聴取率とおっしゃったかどうか、ちょっと覚えて
 いません、すみません)
全世帯を対象に調査するのは不可能なので、対象を無作為に
600世帯抽出して、その調査結果から全体の傾向を推測
するんだそうです。

この場合、全世帯を調査していないので、当然〈誤差〉が
生じます。対象が600世帯の場合の誤差は2%~4%、
調査結果は〈95%の確かさ〉だそうです。

この2~4という〈誤差〉の数字の出し方は、
確率と統計学を使うと計算することができますよ!とのこと
でしたが、「数式」を使うので、土屋先生はこの説明を省略
されました。


ここで、正蔵さんと私が気になったことは、
なぜ、調査対象を「600世帯」にするのか、ということ。

土屋先生は、
「それは、〈誤差〉をどのくらいにするか、によりますネ。
 調査対象を600から、2000、3000と増やせば、
 当然〈誤差〉は小さくなりますが、全世帯を対象にしない限り
 100%確か、ということはありえない。」

そして、『1%は〈誤差〉の範囲です。』とおっしゃいました。

それを聞いて、私は、

『先生、ラジオでは、その1%がとても重要な数字なんです!』

と言いたかったんですが、話の腰を折るといけないので
スルーさせました・・・・。


この後も、日常生活と関係のある「統計学」のお話ということで、
「アイスクリームの売り上げと真夏の気温」の関係、
「マンションの価格と部屋の広さ、最寄り駅までの時間、
 都心からの距離」との関係など、土屋先生から伺いましたが、
「多変量解析」「回帰分析」といった言葉が登場して
正蔵さんと私、どうも腰が引けてしまいました。

耳慣れない言葉って、相当高い壁となって行く手を阻むもの
ですね。

土屋先生、来週は、もう少しお手柔らかにお願いします。


【今日の一曲】

Hello It's Me  /  トッド・ラングレン


番組日記 | 2010年12月12日 08:00

12/5(日) 教育とは"引き出す"こと

東谷(とうこく)先生は、子供の教育について
家庭と学校の他に、もう一つ〈地域〉が加わって
この三者がうまく連携してこそ、子供は育っていくものだ、と
お話下さいました。

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東谷先生が子供の頃は、地域のおじさん、おばさんたちから
声をかけられたり、"お祭り"など地域のいろんな行事とともに
子供は育ってきたけれど、今はマンション暮らしが多く
マンションじゃなくても「隣は何をする人ぞ」で、
隣の人の暮らしもわからない。

この、「子供が地域と関わっていないこと」が
教育に大きなマイナスだと先生はおっしゃいます。

そういえば、私が子供の頃は、町内の知らないおじさん、
おばさんが、いたずらっ子に
「コラッ、そんなことするんじゃないっ!」とか、注意していた
のを想い出します。

今は、悪さをする子を見かけても、大人たちは、見て見ぬふり。
子供たちも、知らないおじさん、おばさんに声をかけられるだけで
気味悪がる素振り。
なんだか心が寒々してきます。


長年教育の現場にいらっしゃる東谷先生は、
『子供が育つには地域が必要』と、声を大にしておっしゃいます。
それは何故かというと、
学校は、どうしても子供たちを点数(成績)で見てしまうけど
地域は違う。地域には地域の物差しがあり、点数でなく子供を
見てくれる、という点にあります。

地域社会が子供を育てていた昔のようにするには
どうしたらよいか、と東谷先生は考えました。

そこで、たどりついた結論は、
学校周辺の地域で、そこの行事に参加することで地域の人々と
触れ合い、その触れ合いの中で子供を教育する力をいただこう、
というものでした。

豊島区には、江戸時代から伝わる「長崎獅子舞」という伝統芸能が
あり、3百数十年の伝統を継