林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

8月31日(日)右利き?左利き?

今週は、

城西国際大学 薬学部 准教授、

小柳順一(こやなぎ・じゅんいち)先生の授業でした。

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生物有機化学がご専門の先生に、

' お薬の左右 ' という考え方について、教えていただきました。

化合物には、実像と、鏡に映る鏡像とで説明されるように、

非常に似ているけれど異なるA、Bが存在し、

例えば、実像・Aを右利き、鏡像・Bを左利きと呼ぶ、

そういった考え方があるのだそうです。

お薬で言うと、実像、もしくは鏡像のどちらかが、

必ず人体に有効な成分となっていて、

人体に有効なのが右利きと判明すると、

その成分が、どんなタイプの人にも有効とのこと。


ちなみに、実像と鏡像が全く同じ、

つまり、右利き・左利きに分けられない物も存在するのだとか。


現在は、

' 右利き・左利き ' を見分ける試薬を作ろうと、

研究・開発を進めている段階で、

この試薬が完成すると、

市販薬が、消費者にとって、

より分かりやすく分類される可能性があります。


かなり難解なテーマについて、

小柳先生は、

初めてでも分かりやすい例を用いて説明してくださいました。

ただ、理解できたかというと・・・???という方、

きっと正蔵師匠や私だけではないと思いますので、

どうか、来週も、お付き合いくださいね。


                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  La Bamba / Los Lobos


番組日記 | 2014年8月31日 08:00

8/31・9/7(日)ゲストの先生は・・・

城西国際大学 薬学部

准教授 小柳 順一(こやなぎ・じゅんいち)先生

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先生のご専門は、「生物有機化学」

??と思う方も多くいらっしゃると思いますが、先生は化合物の左右(利き手)を

見分ける研究を進めていらっしゃいます。

化合物(薬)、その「利き手」とは一体何??

私にどんな影響があるのでしょうか?


| 2014年8月25日 08:00

8月24日(日)労働者のニーズ

今週も、

城西大学 経済学部 准教授、

坂本俊輔(さかもと・しゅんすけ)先生の授業。

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今回は、日本の労働市場において大別される雇用形態のうち、

昨今、金融業や小売業を中心に導入が進められている

限定正社員について、

背景や特性を解説していただきました。


限定正社員とは、

いわゆる、正規雇用と非正規雇用の中間のような働き方。

転勤や異動の対象とせず、勤務地や仕事内容を限定することで、

出産や育児、あるいは介護を理由とした離職を解消し、

長く勤められる環境を整えようという労働スタイルとのこと。

昇進や給与の面では、正社員と比べて低い水準となりますが、

半面、

地域の特性や地元顧客との交流を売り上げに反映できるといった

メリットが注目されています。


折に触れて、様々な業種の経営者にお話を伺っていますと、

雇用に関する制度は、先手を打って設けるよりも、

具体的な事例が生じて初めて

必要な制度を敷くケースが圧倒的に多いのが実情。

つまり、労働者側にとっては、

今までどおり働き続けるのが難しい事態に直面した場合、

退職という結論に至る前に、

まずは所属上長や人事に相談してみることで、

解決策を模索できる道筋があるのだということを思い知らされます。


働くことは、

自己実現の場であり、生活の糧を得る手段であり、

時に辛く、時にやりがいを感じられるものでもあります。

より良い商品・サービスを提供するには、

そこで働く人の一定の幸福度が担保されていることが大前提。

新しい制度を導入する際には、

とかく先進する欧米の事例を参考にするケースが多いですが、

日本がこれまで培い、大切にしてきた日本らしさは

どこかで保ち続けていきたいものです。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Jet / Paul Mccartney & Wings


番組日記 | 2014年8月24日 08:00

8月17日(日)働く辛さと、喜びと

今週は、

城西大学 経済学部 准教授、

坂本俊輔(さかもと・しゅんすけ)先生の授業でした。

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先生のご専門分野である労働経済学を通して社会を見ると、

今の日本社会が抱える諸問題と課題が歴然とします。


先生の分析によりますと、

日本で失業が起きる理由は、次の3点。

1.需要不足による失業 ( 不景気 )

2.構造的失業 ( 企業が求めるものと労働者の資質のミスマッチ )

3.摩擦的失業 ( 採用情報、募集要項が、うまく伝達されていない )

ハローワークや学生課の機能向上、

あるいはインターネットの普及によって、

労働市場を巡る状況は日進月歩と期待したいところですが、

望ましい' 出会い ' が見つけにくいのも現実。

求職中、就職活動中であれば、

当事者は能動的に行動しているわけですから、

まずは、

然るべき情報と、適時、適所に巡り合える環境整備の充実が急がれます。


有力な指標のひとつである完全失業率は、

日本は欧米に比べて低く、

日本史上では、高度経済成長期に比べて高いとのこと。

経済を構成する他の要素や時代背景によって、

数字を単純に比較するのには無理が伴いますが、

2や3のような原因から改善の糸口を模索することは

出来るのではないでしょうか。


正蔵師匠が仰るように、

「落語の世界は、(家庭のご事情や師匠からの破門以外)

 自分から辞めたいという人は、ほとんどいない」現状を見聞きしますと、

生きる喜びと、生活の糧のバランスに思いが至ります。

とかく、仕事は辛いもの、と言われ勝ちですが、

喜怒哀楽、艱難辛苦を共有できる仲間や

成果を受け入れてくださるお客さまの存在が、

その辛さを至上の喜びへと変えてくれるもの。


ご縁があった職場で長く務めるには、

何よりも本人が納得し、

周囲と支え合えているという実感が不可欠。


お客さまと商品を、常に最優先とし、

人が財産であることを忘れない業種、企業、団体こそ、

社会に必要な存在なのです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年8月17日 08:00

8/17・24(日)のゲストの先生は・・・

城西大学 経済学部

准教授 坂本 俊輔(さかもと・しゅんすけ) 先生

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先生のご専門は「労働経済学」です。

「経済学」も色々な視点から見ることによって、考え方や対策が変わってきます。

日本の労働市場の現実は一体・・・

今回は「失業と雇用」をテーマにお話を伺います


| 2014年8月11日 08:00

8月10日(日)o-ni-gokko

今週も、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

羽崎泰男(はざき・やすお)先生の授業。

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(写真は、全員で「鬼ゴッター」のポーズ!)


一般社団法人「鬼ごっこ協会」の会長を務め、

スポーツ鬼ごっこの普及に尽力していらっしゃる

羽崎先生曰く、

「遊びのほとんどが絶滅危惧種で、絶滅種」―。

スペース的な問題から危険性が取り沙汰されたり、

特定の人物を狙うなどの悪質な行為から、

伝統的な遊びが

時代とともに、軒並み禁止されてきた傾向があります。

一方で、

電子ゲーム世代の現代っ子は、

コート全体を俯瞰する能力に長け、

スポーツ鬼ごっこに親しみやすいといった

プラスの傾向もあると仰います。


遊びを伝承することの難しさを痛感しつつ、

現在は、

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、

例えば開会式のデモスポーツとして、

スポーツ鬼ごっこをプログラムに加えてもらうことを

目標に据えていらっしゃるとのこと。

世界にアピールする大きなチャンスを、

本当に良いモノ、大切なモノの為に、

活かしていただきたいと願います。


どんな物事も、

知識も素地もない方を1から勧誘するのは至難の業ですが、

当事者が楽しそうにしていると、

自然と人の輪ができるというのも、

世の常。


アスリートの方々の牽引によって、

スポーツ鬼ごっこが、

そう遠くない未来に ' o-ni-gokko ' として世界中に広まる可能性は、

実に無限大です。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  ウガ・チャカ ~Hooked On a Feeling / BLUE SWEDE


番組日記 | 2014年8月10日 08:00

8月3日(日)鬼ごっこの起源

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 教授、

羽崎泰男(はざき・やすお)先生の授業でした。

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スポーツ文化がご専門の羽崎先生に、

古くから伝わる鬼ごっこの歴史や意義について教えていただきました。

鬼ごっこの起源は、原始の時代、

食料を得る為に獲物を追いかけたり、

追いかけられながら狩りをしたことが始まりと言われています。

思い起こすと、

1歳の子どもは蟻を、

3歳くらいになると蝶を、

誰に教えられるわけでもなく追いかけ、

生き物を追うという体験をし始めます。


他方、鬼ごっこには、

お祭りの時に子どもたちが遊ぶ祭事・神事が模倣され

一般化されたものという考え方もあるとのこと。


先生がスタジオにご持参くださった数々の浮世絵にも

鬼ごっこの一種、 ' ことろことろ( = 子捕ろ 子捕ろ ) ' や、

日本特有の ' 鬼 ' の存在意義の推察に繋がるヒントが描かれ、

鬼と鬼ごっこが、

私たちの生活に密に受け継がれてきた意義の深さに

思い至ります。

 

羽崎先生曰く、

「人の身体にとって、子ども時代の運動は、とても大切」― 。

身体と心は、人の健康を構成する両輪であり、

大人になってから、子ども時代の経験に感謝することが少なくありません。

場合によっては、現代版への変更を受け入れつつ、

鬼ごっこや、自然と戯れる経験を、

未来を担う子どもたちに伝えていきたいものです。

                 石川真紀


番組日記 | 2014年8月 3日 08:00

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