斉藤一美 ニュースワイド SAKIDORI! 毎週月曜日~金曜日 15:30~17:50 ON AIR
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  • 第706回:野党連携のキーマン

    気になるニュースをサキドリする『ニュースオフサイド』
    野党合流は進むのか!?立憲民主党・枝野代表と国民民主党・玉木代表が今日、会談。
    まずは今日これまでの立憲民主党と国民民主党、野田前首相を中心とする無所属衆議院議員グループの動きをそれぞれ整理して、石森則和記者に伝えてもらいました。
    スタジオには、野党連携のキーマンと言われている中村喜四郎 元建設大臣の告白本を出されたノンフィクションライターの常井健一さん。
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    常井さんによると、中村喜四郎さんは94年、ゼネコン汚職での逮捕のときを除いては、14選無敗の男。
    底なしに明るく天真爛漫で、以前の渡部恒三さんのような、小沢一郎さんにはない融和ムードを作れる人だそう。ベテラン議員も1年生議員も分け隔てなく、自ら一人一人のもとへ出向いていく、言うなれば田中角栄流・竹下流というような昭和のやり方で人の心をつかむ、そんなお人柄。
    「中村さんの頭の中にはいろんな連携の形があると思うけれど、今行われている野党の動きは第一段階。かなりウィングを広げてやっていかないと安倍政権は倒せないという、現実的な見方も持ち合わせて動いている。」

    そのほか、野党連携に関しては、「立憲と国民がくっついた場合、3割弱くらい期待するという声がもう出ている。これは意外となかなかなんじゃないか。」という見方も示してくださいました。

    ▼常井健一さんが昨日、文藝春秋から出されたご本『無敗の男 中村喜四郎 全告白』もぜひ手に取ってお読みください。
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    「今」を切り取る『きょうのナマチュウ』は震災に関する話題を取り上げました。
    1つ目、宮城県南三陸町に設置された慰霊の石碑について。
    ▼東日本大震災の慰霊の場として整備が進む公園に、犠牲者の名簿を安置する石碑が完成し、今朝、除幕式が行われました。
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    この「震災復興祈念公園」とはどのような場所なのかをスタジオで説明してくれたのは、西村志野記者。
    南三陸町の特に被害が大きかった街の中心部に、犠牲者の鎮魂と防災を伝える目的で整備が進められ、令和2年9月に全面開園を予定しています。
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    ▼復興祈念のテラス「小学1年生だったあの日、この目で見たものはまだ私の中で鮮明に生き続けている。どうかこの町が 大好きだったあの日のように活気と人々の笑顔であふれる町になりますように。」
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    ▼名簿安置の碑「いま、碧き海に祈る 愛するあなた 安らかなれと
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    ▼こちらの碑には、東日本大震災での大津波の説明が記されています。
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    津波記憶石を建立、寄贈している一般社団法人 全国優良石材店の会=全優石の吉田岳会長にお話を伺いました。
    8年半前の東日本大震災後、何かできないかと義援金募集などを行っていた吉田さんですが、もともと津波があった場所には津波石というものがあったことに注目。東日本大震災で南三陸町は、海抜22メートルのところまで、時速40キロでというものすごいスピードで波が押し寄せ、あっという間にのみこまれてしまいました。「こんなところまで津波が来るとは思わなかったという人々のために、後世へ伝えようと震災直後から津波記憶石を寄贈している。まだ復興も道半ば。一生懸命に地元の方たちは復興に取り組んでいる。我々が少しでも、未来へ、そして亡くなった方の慰霊になればやった甲斐があったなと思う。」と思いを語ってくださいました。
    石の提供、加工、掘り、運搬などすべてを有志で行い、三陸海岸沿いにこれまでで34個の津波記憶石を建立しているということです。
    ▼感謝状を受け取る吉田さん。
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    かわっては、台風19号の被災リンゴを使ったリンゴ湯など、長野県北部の復興を後押しするプロジェクトについて。
    お話を伺ったのは「北信濃農業復興プロジェクト」山岸直輝代表です。
    普段は東京で全国の農家さんの支援をしている山岸さんですが、今回、地元である長野県が被災して、長野の農業という切り口で、SNSを活用して何とか支援につながらないかと立ち上げたプロジェクトだといいます。
    「東京に居ながら地元長野を盛り上げたいという方々に賛同してもらっている。これから、リンゴやぶどうのシーズンが終わるので、来年度の予約販売のサイトを立ち上げようと思っている。さきにお金をいただいて、来年お返しをするというもの。」
    また、品川区の金春湯で12月24日25日、最後のリンゴ湯を行う予定だとお知らせしてくださいました。興味を持たれた方、寄付をしたいという方やリンゴを購入したい方、詳しくはこちらからどうぞ⇒ ■「北信濃農業復興プロジェクト」


    石川真紀キャスターの『SAKIDORIニュースパレード』
    報道スポーツセンターから、17時からの全国ネットニュース番組『ニュースパレード』でお伝えする主な内容をご紹介!
    地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の山口県配備について、防衛省が現行案のむつみ演習場を唯一の適地とする再調査結果をまとめたというニュースも取り上げました。
    山口にしても秋田にしても、臨時国会が閉じた後にこうして出てきていて、このタイミングというのも気になるところだと語った真紀さん。
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    コメンテーター俳優の石田純一さんの『今日のオピニオン』 テーマは「政府が出すフェイクニュース?」
    今年1年を振り返って、「日本はある意味、フェイクニュースのようなものを政府が発表するのが当たり前のようになってしまったのではないか?」と語り下ろしました。
    例えば、FTAの関税撤廃率に関して、金額ベースで発表すべきところを品目ベースでしか発表せず、あたかも不利な協定ではないように見せている数字マジックや、沖縄の辺野古基地問題をめぐる県民投票で「全有権者の3割しか反対していない」と報じ、「7割以上が反対している」ことから目を逸らそうとしていたり、ほかにも「沖縄サンゴ移植問題」、「新規自衛隊員募集協力拒否」など嘘ではないし真実だけれども、ファクトチェックがきちんと行われず、間違った判断へと誘導するようなやり方に「メディアも政府も正直に!より真実に近い形で報道しないとダメ!」と喝!
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    『SAKIDORIスポーツ』
    担当は土井悠平アナウンサー。
    箱根駅伝まであと16日。今日は、駒澤大学を取材中の長谷川太アナウンサーに電話を繋いでレポートしてもらいました。
    駒大OBで、9月のマラソングランドチャンピオンシップで優勝し、東京オリンピック男子マラソン代表に内定した中村匠吾選手と同じグラウンドで、駒大の選手たちは練習に臨んでいるそうで、これも活気を漲らせるいい影響になっている模様。
    大八木監督は「(優勝は)東海だよ東海~」なんて言っていたそうですが、スーパールーキー田沢廉選手ら、優勝してもおかしくないメンバーで層を厚くしています。
    以前は怒る7・褒める3だった大八木監督も時代に合わせ今では、怒る5・褒める5と丸くなったそうで、選手とLINEもするとか!
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    『ニュースパレードアネックス』
    あと2週間で2019年も終わり。来年は終戦から75年の節目でもあります。
    相次ぐ風水害や地震、復旧の進まない原発事故。日本はどこに向かうのでしょうか?
    今日は「未来への伝言」を残した"地の巨人"小松左京について、現在、世田谷文学館で開催中の『小松左京展ーD計画ー』の紹介とともに鈴木敏夫デスクが詳しく解説。
    「column~記者たちのオフマイク~」に、鈴木デスクがこの企画展の写真も合わせて見どころなども書いてくれましたので、そちらもぜひご覧ください。
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    【今日の1曲】 冬のファンタジー / カズン
  • 小松左京とは何者か

    初めて書いたかもしれません(汗) 文化放送の鈴木敏です。

    小松左京展~D計画という展覧会が、12月22日(日)まで東京・世田谷の世田谷文学館で開かれています。その展覧会もまもなく終わるという事で、急いで今日紹介しました。

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    D計画とは、代表作『日本沈没』の中で、事態に対応するために創られたプロジェクトの名前。Dはディザスター(災害)を意味しています。

    実は、この小松左京展、10月12日(土)の初日に取材に行くはずだったのですが、本当のディザスター、台風19号が上陸し、河川決壊、緊急放流と我々も大混乱の中、取材に行けずじまいでした。と思っていたら小松左京展自体も順延になったそうです。

    文学館の方も「まるで小松左京さんに見透かされていた気がする」と話していました。

    翌日に延期された初日には、いきなりSFファン垂涎の、筒井康隆さんと豊田有恒さんの対談!先日も、テルマエロマエのヤマザキマリさんと、とり・みきさんの対談など実に豪華な企画が続きました。今の目玉は、開高健から小松左京に送られた手紙、オーパ!!

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    ちなみに展示会では、小松さんが使っていた書斎の机も展示されています。

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    このほか、左京氏が使っていたビオラや時計や手帳、取材ノートや日本地没の詳しい図解なども、とにかく様々な貴重な品々が展示され、どのように「日本沈没」は創作されていったのかということも良く分かります。

    ちなみに猫が大好きだったそうで、猫部屋も再現されていますよ。

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    小松左京、星新一、眉村卓、豊田有恒、平井和正、そして筒井康隆...子供の頃からSF小説をむさぼり読んだ私ですが、正直大人になってからは少し遠ざかっておりました。

    この「知の巨人」を記憶から呼び戻すきっかけになったのが、「午後の三枚おろし」でおなじみのアメリカ人の詩人、アーサー・ビナード氏。

    今年の春のこと、アーサー氏はいつもの甲高い声で「スゴイ本、ミツケタヨー!!」と叫びながら走ってきたのです。それは「戦争はなかった」という短編小説でした。

    1968年の作品。ある日同窓会に出かけた主人公が、戦争中の思い出話で旧友たちを話の花を咲かせようとするのですが、誰も「戦争のこと」を覚えていません。一種スリラー小説と呼べるこの作品の中で心動かされるのは、主人公自身も「確かに、今が平和で幸せならいいじゃないか」と戦争への記憶を忘れ去ろうとする場面。しかしそう思い込もうとすればするほど、あの悲惨な戦争を忘れられなくなります。そして主人公はある決断をするのです。

    フジテレビ「世にも奇妙な物語」の題材になったこの作品を手に、いささか興奮気味にアーサーは「これは預言書なんだよ。だって今現実にこうなっているじゃないか」と訴えてきました。彼は言葉を続けて「来年の長崎原爆の日には、東京オリンピックの閉会式が行われるんだ。わかる?光をあてると、残さなければいけない闇も消されてしまうんだよ。小松左京はそれを予感していたのだよ」と。そう言われて読み返すと、改めてこの小説の底なし沼のような怖さに気が付きました。結局、報道部の有志8人で、今年の夏に、この小説をモチーフにした「戦争はあった」という番組を作ることに(小松左京ライブラリさん、ご快諾の上です)。ちなみに左京氏には「地には平和を」というすごい作品もありますのでこちらもぜひご一読下さい。

    さて「SF魂」というエッセイの中で左京氏は、

    「あの戦争が無かったら、おそらく僕はSF作家にはなっていない」と書き綴っています。

    展覧会では、戦時中に使っていた「防空頭巾」まで展示されていました。

    左京氏が、テーマに掲げていたのは「災いへの危惧」で、それは時に、「地震や風水害」などの自然災害であったり、そして「戦争」であったりもします。

    「日本沈没」「復活の日」などディザスターものを多く書いているが左京氏ですが、それはいずれも日本の未来を予見するような内容。日本列島の重量を、科学的知見をフル稼働して独自で計算し、熊本地震でもクローズアップされた「中央構造帯」を分析しつくした左京氏の預言書とも言えるのかも知れません。

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    左京氏は東京生まれの母親に関東大震災のことを聴いて育ち、神戸で戦争を経験し、勤労崎の造船所で終戦を知りました。1995年の阪神大震災では「小松左京の大震災95」という連載ルポルタージュを書き上げます。そして東日本大震災のおよそ4か月後に80歳で亡くなりました。リアリズムにあふれたSF小説、その代表作「日本沈没」は1973年に発表され、累計470万部を売り上げました。映画化もされ大ヒット。その映画は、2006年に「進撃の巨人」や「シンゴジラ」の樋口監督によってリメイクもされています。そして今度はネットフリックスのアニメ版が、準備されているとのこと。これは2020年の東京オリンピック直後の日本が舞台となっているそうで、どのような作品になるのでしょうか?

    もちろんテーマは、戦争や災害だけではありません。1970年の大阪万博では、岡本太郎さんらとタッグを組んで、テーマ館のサブ・プロデューサーを務めました。ラジオ大阪では桂米朝さんとDJまでやったラジオ好きです。若き日には、高島忠夫さんとバンド活動に打ちこみ、晩年までビオラ演奏に興じた音楽好き。旅をし、酒を飲み、家を抵当に入れてアーサー・C・クラークら世界のSF作家を呼びシンポジウムを開いた冒険家。若き日は、高橋和巳と文学論を交わした京大の純文学青年。

    展覧会を眺めれば眺めるほど「小松左京とは何者か」という疑問は深まるばかりでした。

    最後に、私がもっとも気に入った展示写真はこれ。

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    まだSFという言葉が世の中に定着していなかった時代。筒井康隆氏、星新一氏ら日本SF作家クラブのメンバーで旅行に行ったら、旅館に「日本SFサッカークラブ様」と書かれていたという。彼らが大笑いする声が聞こえてきそうです。この時代には、過去と未来があふれていたのですね。

    若い世代には、最近、小松左京という巨匠の名前がピンとこないのだとか。
    なんともったいないことか。

    過去を忘れ、未来が見えない現代に我々が、小松左京から学べる事は、まだまだたくさんあるのでは...。これが私のセールストークなのか、それとも本当にあなたの右脳も左脳も刺激するものなのか、足を運んで確認してみてください。

    入館料は、一般 800円/65歳以上 ・高校・大学生600円 、小・中学生300円/ 障害者手帳をお持ちの方 400円(但し大学生以下は無料)です。

    周囲は銀杏の落葉も香ばしく、癒されますよ~。

  • ゲスト:スポーツライター 斎藤寿子さん

    今日のゲスト、スポーツライターの斎藤寿子さんがお話してくださったのは、先月29日から今月7日まで、タイのパタヤで取材した車いすバスケ「アジアオセアニアチャンピオンシップス」についてです。

    男子の結果は4位でしたが、とにかく内容がすごく良かったそう。
    金メダル常連のオーストラリアや強豪イランを相手に勝ち星を挙げた日本!
    「12人全員が主力となって戦っていた。誰もベンチで終わらない!チーム層・選手層の厚さは1番じゃないか!?」と思わせる戦いぶりだったとか。

    勝敗を分けたのは、リバウンド数の差!
    3ヵ月前の国際強化試合「三菱電機ワールドチャレンジカップ」でイランに「11」も差があったリバウンド数を、今大会で「5」に縮め、オーストラリアには「8」あった差を今大会では逆に日本が「14」も上回りました。
    これまで取りに行っても高さで負けていた日本ですが、インサイドに敵を入れない・近付けさせないで落ちてきたボールを取る「ボックスアウト」に重点を置き、取ったら速攻!これが功を奏したようです。
      
    そして、女子は3位という結果ではあったものの、オーストラリアと中国に未勝利。中国には去年のアジア大会の決勝で30点差をつけられましたが、今大会は8点差に抑えたということで、ここは成長した部分だと評価していました。
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