林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

8月24日(日)労働者のニーズ

今週も、

城西大学 経済学部 准教授、

坂本俊輔(さかもと・しゅんすけ)先生の授業。

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今回は、日本の労働市場において大別される雇用形態のうち、

昨今、金融業や小売業を中心に導入が進められている

限定正社員について、

背景や特性を解説していただきました。


限定正社員とは、

いわゆる、正規雇用と非正規雇用の中間のような働き方。

転勤や異動の対象とせず、勤務地や仕事内容を限定することで、

出産や育児、あるいは介護を理由とした離職を解消し、

長く勤められる環境を整えようという労働スタイルとのこと。

昇進や給与の面では、正社員と比べて低い水準となりますが、

半面、

地域の特性や地元顧客との交流を売り上げに反映できるといった

メリットが注目されています。


折に触れて、様々な業種の経営者にお話を伺っていますと、

雇用に関する制度は、先手を打って設けるよりも、

具体的な事例が生じて初めて

必要な制度を敷くケースが圧倒的に多いのが実情。

つまり、労働者側にとっては、

今までどおり働き続けるのが難しい事態に直面した場合、

退職という結論に至る前に、

まずは所属上長や人事に相談してみることで、

解決策を模索できる道筋があるのだということを思い知らされます。


働くことは、

自己実現の場であり、生活の糧を得る手段であり、

時に辛く、時にやりがいを感じられるものでもあります。

より良い商品・サービスを提供するには、

そこで働く人の一定の幸福度が担保されていることが大前提。

新しい制度を導入する際には、

とかく先進する欧米の事例を参考にするケースが多いですが、

日本がこれまで培い、大切にしてきた日本らしさは

どこかで保ち続けていきたいものです。

                 石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
  Jet / Paul Mccartney & Wings


番組日記 | 2014年8月24日 08:00

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