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  • 第1075回:ヤングケアラーを考える

    気になるニュースをサキドリする『ニュースサキドリ』

    今日は「病気や障害などを抱える家族の介護や世話を担う18歳未満の子ども=ヤングケアラーの支援、強化へ」というニュースを追いかけました。

    ヤングケアラーの実態、なぜ今、この問題がクローズアップされているのか?
    まずお話を伺ったのは、淑徳大学 社会福祉学科 の結城康博 教授です。

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    現在の福祉制度には、ヤングケアラーに限らず、「ケアする人を支える(ケアする)」という視点が欠けているといいます。

    昨日発表された支援策について、「国が一歩進み、このヤングケアラーというものが光を浴びたことについては評価できる。国が支援策を発表することで、福祉に遠い人たちがヤングケアラーの存在を知ったことは大きいが、実際、公的支援の規制を緩和してもらえるのかなどはこれから見ていきたい。子どもたちは子どもたちで恥ずかしいと、隠している子も多い。社会全体でヤングケアラーの子どもたちの困っているところを拾い上げられるかが重要だ。」と語ってくださいました。

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    16時台『後半』は、去年3月、全国初の「埼玉県ケアラー支援条例」を制定した埼玉県の取り組みに注目。

    条例の提案者代表を務めた埼玉県議会議員、吉良英敏さんにお話を伺いました。

    国がヤングケアラーの支援に乗り出したことについては「全体的に言えば良い流れだと思う。しかし、ヤングケアラー支援は対象が広いので、市町村や省庁がしっかり連携をして、国の法制化に進んでいってもらいたい。」と期待。

    「埼玉県ケアラー支援条例」を作ろうと思われたきっかけは、介護離職、介護殺人、介護自殺などの社会的背景、地元の方々の活動、さらに子育て支援にご自身が携わる中で、重度の障害をもつお子さんのお母さんから「助けての声」、こういったことが重なったのだそうです。

    『前半』に結城教授がおっしゃっていた「ケアラーをケアするシステムがない」ことは、「条例をつくるときにも思ったが、そういう概念自体が社会になかった。どうしたら支援できるのか、介護とか看護を身内に丸投げしてきた実態を、個人に目を向けてしっかりと見てあげる。そういった支援、体制が必要になってきている。」と語ってくださった吉良さん。

    そのほか、昨年12月から発行されている『ケアラー新聞』のこと、支援計画である「5本の柱」についても詳しく紹介していただきました。

    ■『ケアラー新聞』電子版はこちら

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    報道スポーツセンターからお送りする『SAKIDORIニュースパレード』

    石川真紀キャスターと一緒に、このあと17時から始まる全国ネットニュース番組『ニュースパレード』の主な項目をチェック!

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    国際ジャーナリストの小西克哉さんが語り下ろす『今日のオピニオン』

    テーマは「日本ワクチン敗戦、米中はどうしているのか?」

    今、アメリカや中国は、ワクチンを国際政治の武器に使っていると言われています。

    国際政治には「国際協調主義」と「現実主義」という2つの考え方があり、ワクチンほどこの2つの差がクリアに出るものはないと小西さん。

    しかし、中国はほかの国々に配っているもののワクチンの有効性がいまいちであまり感謝されていない、そしてアメリカはトランプの縛りが残っている、両方とも国際外交しようとしているが難しいのが現状だと解説してくださいました。日本についてはまた今度!

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    もっと知りたいニュースのその先『ニュースフカボリ』

    ヤングケアラー支援の先進国とされるイギリスの現状を、BBC勤務のジャーナリスト・清水健さんに伺いました。

    家庭内暴力、育児放棄、借金などによる「子どもの貧困問題」を取材した際に、ヤングケアラーの問題にも直面したという清水さんによると、イギリスでは教育現場に2011年から指導員が配置され、ヤングケアラーの子どもたちへの教育のサポートや相談などを行っているそうです。

    貧しい家庭は親が公的機関の介入を嫌う傾向があり、これはイギリスならではの階級意識の強さが背景にあるということでした。

    1999年の段階では、子どもの貧困は先進国最悪だったイギリスがどう変わっていったのかも解説!

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    『ニュースアトオイ』

    この時間は、政府が野党の理解が得られないとして、取り下げる方針を固めた入管難民法改正案について取り上げました。

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    名古屋出入国在留管理局で収容中に死亡したスリランカ人女性の遺族と、上川法務大臣らがこのあと面会するということです。遺族の「悲しい。こんなこともう誰にも起こさないで。」という悲痛な声、そして、「法務大臣として会うわけではなく、上川陽子として会う」と強調した上川法務大臣について、法務省前から、西村志野記者にまとめて伝えてもらいました。

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    【今日の1曲】 Home Sweet Home / モトリー・クルー

  • お電話:国際障害者スポーツ写真連絡協議会(パラフォト)代表 佐々木延江 さん

    今日は、パラトライアスロンに詳しい国際障害者スポーツ写真連絡協議会(パラフォト)の代表、佐々木延江さんにお電話を繋ぎました。

    佐々木延江さんは、1970年、横浜市のお生まれ。

    長野パラリンピックで片脚のアルペンスキー選手のカッコよさに憧れてパラスポーツを知り、パラスポーツを世に伝える取材活動を始めました。
    2001年、パラフォトを設立。パラスポーツを、楽しみ、知り、伝えるファンのメディア「パラフォト」の代表として、精力的に情報を発信されています。

    先週土曜、横浜港とその周辺で行われた「ワールドトライアスロンパラシリーズ(2021/横浜)」。

    国内外の有力選手が数多く出場したこの大会の試合内容を、佐々木さんに振り返っていただきました。

    SAKIDORI!で4年前に取材した佐藤圭一選手は、昨年7月に左肩を怪我し、ひどい状況の中からやっとトレーニングが出来るようになってのこの大会。そして、これまで2度SAKIDORI!にご出演くださった秦由加子選手は、1年ほど前から挑戦している義足を付けないでバイクに乗る方法が今回、完成形へ。

    実はこの大会を松井佐祐里アナも取材、「パラトライアスロンの過酷さに驚いた」と言います。また、障害の重い選手がスイムからバイク、バイクからランに移る時、そのサポートをする「ハンドラー」という存在の大きさにも感銘を受けたよう。
    佐々木さん「なるべく急いで、でも、すべての選手に平等でなければいけない難しい立場」だということも教えてくださいました。

    今後のパラトライアスロンの代表選考は、各クラス、7月15日までのITUパラリンピック出場資格ランキングで、上位9位までの選手が代表に内定するということです。

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