林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2月15日(日)ひとつの世界

今週は、

城西国際大学 観光学部 准教授、

デイビッド・ウィリアムス先生の授業でした。

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イギリス・ロンドンご出身で、

観光社会学がご専門のデイビッド先生。

初めて来日されたのは、平成元年(1989年)1月11日で、

その前年、前々年と、中南米を旅していらした途中で出会った

メキシコ人のご友人が、

日本へ留学されたのをきっかけに、

デイビッド先生も訪日。

以後、日本での滞在が26年となり、今も継続中とのこと。

メキシコ人のご友人と親しくなったことも、

それに伴って日本へ来ることを

「チャンスだと思った」というエピソードも、

さらには、

様々な困難を乗り越えて日本での暮らしを続けてくださっていることも、

全てが奇跡であり、

巡り合わせや運命の偉大さを感じずにはいられません。


日本を訪れる外国人観光客が年々、増加している一方、

私たち日本人が海外を訪れる機会も、

以前に比べて増えています。


デイビッド先生が仰っていましたように

欧米人が個人で旅程を組むアラカルトスタイルは、

' ハズレも含めて、自分の旅 ' という考え方が大前提。

なかなか休みを取れない、

あるいは、

取れるのに取らない傾向にある日本人は、

やっと取れた短い休暇を、

損することなく目いっぱい満喫したいと考えがちなせいか、

例えば、旅程の組み立てを旅行会社に任せたり、

団体旅行を選択することで、

自己責任さえも預けられる・手放せるものと

誤解してしまっている節が見受けられます。


外国からの観光客を受け入れる立場としても、

日本から海外へ旅する立場にあっても、

「 こうでなければならない 」 とか、

「 予定を完遂しないと、失敗 」 といった考え方は忘れて、

「 10か所のうち、1つでも、思い出になればいい 」、

「 時間や環境を共有できることそのものが、旅 」くらいの

ゆとりが持てるようになれば、

必然的に、

異なる言語、様々な文化と向き合った場合も

意思疎通に積極的になれるはず。


知らなかったことを見聞きし、

好きな国・地域を増やして、視野を広げることは、

人にしか出来ない豊かな行為であり、

世界を1つにしてくれる道へと繋がっていくことでしょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2015年2月15日 08:00

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