林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2月28日(日)かけがえのない時季

今週も、

城西大学 現代政策学部 准教授、

飯尾唯紀(いいお・ただき)先生の授業。

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飯尾先生ご自身、

ハンガリー各地で一定期間、生活していらしたご経験があり、

また、城西大学にはハンガリーからの留学生が、

毎年、30人ほどいらっしゃるということもあって、

今回の授業では特に、

日本とハンガリーの共通点、

あるいは、

ここが違って驚いたというエピソードが

続々と披露されました。


日本とハンガリーに共通する文化として象徴的なのが、温泉。

紀元前、ローマ帝国時代から既に湧いていたという、

ハンガリーの温泉。

首都・ブダペスト市内には、

16世紀のオスマントルコ占領時代に建設されたドーム型の温泉施設が現存し、

男女別、

入浴用のエプロンを着用して入浴するのが

ハンガリー・スタイルなのだそうです。


逆に異なるのは、居酒屋。

ハンガリーの居酒屋は、ひたすらお酒を飲む場所とされ、

おつまみとしては、

ラードを塗ってパプリカをまぶしたパンが添えられる程度。

ハンガリーからの留学生が日本の居酒屋に初めて行くと、

供されるお料理の豊富な種類に、まず驚くそうです。


そして、将来の可能性を含めて、モデルケースの1つとなりうるのが、

消費税。

27%と、世界的に見ても群を抜いて高い税率のハンガリーでは、

食料品や、本、新聞などは低い税率に設定され、

乗用車を購入する際には高い税率を課すなど、

対象品目が分けられているとのことです。

中には、肥満を防ぎ、医療費を抑える為のポテトチップス税のように、

ユニークな税も導入されていて、

保守系与党が主流のハンガリーは、

政策面、経済面、健康面など、様々な面において、

自国との比較対象に適すると感じられます。


国際教育センターの副所長もお務めの飯尾先生が

今後の課題として挙げていらっしゃったのが、

日本から外国への留学を希望する学生の少なさ。

若い世代にしか経験できないこと、

後の人生の糧となる、かけがえのない時季の為に、

経済、語学、治安といった不安を少しでも軽減し、

日本の学生さん方にとって、留学が選択肢の1つとして、

より現実的になることを強く希望します。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年2月28日 08:00

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