林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

8月19日(日)ケンカして学ぶこと

今週は、

城西国際大学 福祉総合学部 准教授、

広瀬 美和(ひろせ・みわ)先生の授業でした。


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どんな子どもだったか、

そして、

子ども時代にケンカをしたか否か ―

そういう事柄が、

コミュニケーションの取り方に、

後々、少なからず影響を与えると考えられているそうです。


広瀬先生曰く、

「ケンカをしてもらわないと困る」のが、

おおむね3歳~5歳頃までの間。

大人はよく、

子どもに「仲良くしなさい」と言い勝ちですが、

仲良くする為には、自分と他人が同じではないことを知る前提が必要で、

時に、物を取り合ったり衝突したりする経験を通じて、

仲直りすることを覚え、

' 心 'の存在を知っていくのだそうです。


自分自身に当てはめて考えてみると、

確かに、

他者に自分の思っていることは容易ではありません。

年齢を重ねるほど、その難しさを感じます。


相手に一生懸命伝えよう、

相手は笑っているけど、実は悲しいのかもしれない、といった機微は、

心が柔らかく、多感な時期にこそ得られるもので、

他方、

心が壊れやすいものであることを

身をもって知るのも、

未熟なうちに経験しておくことが出来て良かったと

大人になって初めて思うものです。


大切なのは、必要以上に介入することではなく、

察知すること。

周りの大人が分かってさえいれば、

子どもは成長する力を発揮できるのでしょう。

 

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泣き虫でガキ大将で、

昆虫とプロレスが好きで、

ブドウとナメコにイヤな思い出があって・・・

正蔵師匠は、

少年時代から、老若男女問わず周囲の人たちの影響を受けてきたことで、

今も一層、愛される為の努力を惜しまず、

繊細で、謙虚で在り続けることが出来るのでしょう。

                  石川真紀


番組日記 | 2012年8月19日 08:00

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