林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

3月13日(日)特別な1つ

今週も、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

北川篤也(きたがわ・あつや)先生の授業。

20160313-1.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回は、

映像作品を作る上で、北川先生が大切にしていらっしゃることから、

お聞かせいただきました。

まずは、

スタッフ、キャスト、それぞれの力を、どれだけ引き出せるかということに、

心を砕いていらっしゃるとのこと。

短時間のうちに労せず力が発揮される場合もあれば、

1対1で、じっくり向き合ってみてから、滲み出てくる場合もあるようで、

奇跡の邂逅を楽しみ、お互いに尊重しながら現場でのお仕事を進めるスタイルは、

きっと、関わった1人1人の心に、

宝の記憶として、生涯、刻まれるはずです。


そして、お芝居の内容について。

喜怒哀楽の加減を、どう表すかが、

お芝居の一番難しいところなのだとか。

例えば、壁にぶつかった主役級の演者がいる場合。

北川先生は、いったん台本から離れて、

その人の人間性を探ってみるそうです。

芝居が巧い人が必ずしも全員、売れるわけではない芸能界。

始めのうちは下手と言われても、

場数を踏んで、人に見られることを繰り返すうち、

ある瞬間、急成長を遂げる人も少なくないようです。


授業の後半では、

「カッコーの巣の上で」や「アラビアのロレンス」、

「赤ひげ」や「椿三十郎」などの黒沢明監督作品、

ティム・バートン監督作品など、

学生さんたちにオススメの監督・作品を挙げてくださった

北川先生。

作品を客観的に見る視点と、

自分が作るとしたらと考えながら見る主観的な視点、

さらには、

劇場で他の観客と感動を共有することで得られる

' 血が逆流するような感覚 ' を大切にしてほしいと仰います。


映画創世記に比べて、

現代は、全作品を見ることがかなわないほど、

娯楽が量産される時代ですが、

何をもって特別と捉えるかは、

いつの時代も、その人次第。

思い出すだけで笑顔になれたり、涙したり、

感動が新鮮に蘇る作品と、

果たして、一生のうちに、どれだけ出会えるでしょうか。

                   石川真紀


番組日記 | 2016年3月13日 08:00

≪ 3月6日(日)演出道 | 番組日記 一覧 | 3月20日(日)ゴールへのアプローチ ≫

Copyright © Nippon Cultural Broadcasting Inc.All right reserved.