林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

5月15日(日)共同制作という結晶

今週は、

城西国際大学 メディア学部 教授、

掛尾良夫(かけお・よしお)先生の授業でした。

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釜山国際映画祭が創設された1996年当初から、

映画の共同制作に携わっていらした掛尾先生。

現在は、

城西大学同様、創立50周年を迎えた韓国・東西大学と共同で

学生さんたちによる映画制作の指導に当たっていらっしゃるとのことで、

作品に込める思い、制作秘話などをお話しいただきました。

 

映画の主人公は、

韓国併合当時、韓国から日本へ渡ってこられた海女さんたち。

重厚なテーマのもと、実話とフィクションを絡めた作品に仕上げる為、

企画の段階から何度も練り直し、

日韓双方の人々が抱く思いの差異を埋めながら

脚本を構成されたそうです。

中心人物となる海女の女性はご本人が演じ、

それ以外の俳優と、

監督、脚本、カメラなど、現場はほとんど日本と韓国の学生さんで運営。

教育の現場としては、

グローバルな感覚・反射神経を身に着けることが目標だと、

先生は仰います。


学生さんたちは、今、どんな課題を抱えているのか、

掛尾先生にお訊ねしましたところ、

お応えは、こういうことでした。

「 相手のことを知ること 」。

作品のテーマの深さについては言うまでもなく、

歴史や背景など基礎的な部分を理解した上で、

相手を尊重し、文化を学ぶことを通じて、

まずは知ろうと努力することが人間関係やモノづくりの基本であることを、

先生のお話から再認識しました。


共同制作によって生み出される作品は、

今年10月の釜山国際映画祭でお披露目される予定で、

その後、東京など関係各所で順次、上映会も企画されているとのこと。


作品を通じて、距離も時空も超えた交流が深められ、

その結晶が形作られることの意義深さを思わずにはいられません。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Take A Chance On Me / ABBA


番組日記 | 2016年5月15日 08:00

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