林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

10/10(日) 福祉離れ

「女性福祉論」や「婦人保護事業」を主に研究していらっしゃる
堀千鶴子先生。
城西国際大学で、社会福祉士や精神保健福祉士など
社会福祉の資格をとるための授業をしていらっしゃいます。

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堀先生は、今、学生さんの中で<福祉離れ>が起きている、と
指摘します。

あまりにも現場の負担などがクローズアップされ、就職するのは
つらいと、思いとどまる人が増えているのだそうです。

でも、堀先生は___
「福祉」を学校の授業だけで勉強するのでなく、
是非、<ボランティア>などで福祉の現場を体験してみてほしい!
そうすれば、福祉の仕事がいかにやりがいがあるか実感でき、
プライドを持ってやれる仕事だ、ということもわかってくる___
そう、おっしゃいました。


また、福祉をめざす人は、人に対して優しく、人の心の
痛みを感じられる人が多いのだけれど、やさしいだけではダメ。
<冷静に判断できる人>であってほしい、とアドバイスします。

福祉の現場は、どうしても精神的負担が大きく、相手の気持ちを
思いやるあまり自分の気持ちを内にため込んで、自分を追い詰め
結局つぶれてしまうことがある。
「志」はあるのに「福祉」から離れてしまう、という残念な
ことが起きないように、<専門的訓練>が必要。
そのための勉強なのだといいます。


「福祉」に携わる人は、相手を思いやるあまりに、自分を見失う
ことのないよう、気分を切り換え、切り換え、やっていくことが
大事だ、という堀先生のお話に、
やっぱり、大変なお仕事なんだなあと、あらためて思いました。

そして、この殺伐とした世の中で
尚、優しい気持ちを持って、福祉の現場で働こうとする若者たちが
いることをありがたく思うと同時に、福祉に携わる人たちが
待遇面でも、もっと希望をもって働ける職場に早くなるように
心から願わずにはいられません。


【今日の一曲】

クレイジー・フォー・ユー / マドンナ


番組日記 | 2010年10月10日 08:00

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