林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

12月14日(日)感受する心

今週も、

城西国際大学 メディア学部 客員助教、

及川善弘(おいかわ・よしひろ)先生の授業。

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及川先生は、ご自身の監督作品が公開されると必ず、

劇場に足を運び、

観客の反応を直に見聞きするとのこと。

昨年、1959年に発生した宮森小学校米軍ジェット機墜落事故を題材にした映画

「 ひまわり ~ 沖縄は忘れない あの日の空を ~ 」が公開された時には、

ご当地である沖縄でのリアルな反応を目の当たりにされたそうです。


映画の魅力について問われた及川先生は、

映画を制作する側の魅力と、

鑑賞する側の魅力を、

それぞれ解説してくださいました。

自分自身の思いをフィルムに刻み込み、

作品を通じて、

制作者と観客の思い、考え方の静かな交信が生み出される醍醐味。

そして、

映画を鑑賞することで、

劇場で自分と他の観客の感性の違いを相対的に意識しつつ、

一生忘れることのない強力な印象が得られる邂逅。


映画の作り手は、大きなスクリーンで鑑賞されることを想定して制作しているので、

ぜひ、劇場のスクリーンで観てほしいと、先生は仰います。


日々の暮らしの中では知りえない事象に歩み寄り、

行ったことのない土地、

出会ったことのない人々、

過去の風景、そこに生きた人々と触れ合うことのできる映画。

アナログからディジタルへ環境の変化が進み、

いわゆるハード面の革新は避けられないのかもしれませんが、

制作する側と鑑賞する側は、

無駄も余白も新しさも懐かしさも総合的に感受し続けていたい、

そうした心の機微を持ち続けていたいと思っています。


                 石川真紀


番組日記 | 2014年12月14日 08:00

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