林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

2月14日(日)'稼ぐ'か、'遊ぶ'か

今週も、

城西国際大学 経営情報学部准教授、

阿部信太郎(あべ・しんたろう)先生の授業。

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今回は、

カジノ合法化をめぐる議論が進められる昨今の情勢を踏まえ、

ギャンブルに関する話題を取り上げました。


ギャンブル依存度に関する、あるデータを見てみますと、

日本は男性10%、女性2%と、平均5%が依存していて、

世界的に依存度が高い国とされています。

その理由としては、

外国のカジノが、アメリカのラスベガスなど、

もともと何もなかった場所に新設され、

日常生活とは隔絶して運営されているのに対し、

日本の場合、

公営ギャンブル、公営競技、パチンコ、宝くじ、スポーツ振興くじなど

身近に存在する為、

空き時間や居場所に困った際に立ち寄ったり、

息抜きの場所に使われたり、

日常化している実態があります。


ギャンブル依存の度合は、

駄菓子屋でのくじ引きや、ブロマイド、ガチャガチャといった

高揚感、収集意欲が刺激されるタイプのものに始まって、

負けたら ( スッたら ) 取り返す、

熱くなって、やらずにはいられなくなる、と、

一定の段階を踏んで進行していく傾向にあるようです。


こうしたギャンブル依存度の高さは、

SOGS ( =South Oaks Gambling Screen )という

スクリーニングテストを使用した調査に代表される

依存度チェックにより、

依存症の傾向にあるか否か、

ある場合、どの程度、深刻なのか推し量ることが可能とのことですが、

依存している人を、

家族や周囲の人が諭して、どうにかなるようなものではなく、

重要なのは、

本人が、今のままではいけないと自覚しないかぎり、

改善は難しいということ。


カジノ、ギャンブルが、

商業ベースのものである以上、

主催する側、取り仕切る側が圧倒的に優位であり、

また、

元来、遊興費と割り切って遊べる人の ' 遊び ' だということを、

まずは、きちんと知り、忘れてはならないのだと思い知る授業でした。

                   石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】
 
   Two Heart / Phil Collins


番組日記 | 2016年2月14日 08:00

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