林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

5月17日(日)社会を繋ぐ糸

今週も、

城西国際大学 薬学部 准教授、

中村 洋(なかむら・ひろし)先生の授業。

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今回は、

先生が製薬会社勤務時代に研究を手がけられた

痛風のお薬、

Topiroxostat( トピロキソスタット )のお話から始まりました。

創薬プロセスのうち、

第一段階である

世にまだない化合物の探索を専門とする

中村先生。

2013年に医薬品として承認されるまで、

研究には

およそ10年の歳月が流れたのだそうです。


未来の世の中を予測しながら、

実際に市販されるに至るかどうか定かでない研究を続けるのは

たやすいことではないはず。

しかも、

自分たちが世に送り出したお薬を使う患者さんと

直に接することはほとんどないようで、

薬剤師さんから

「 先生が創ったお薬、出てます 」と言われることで、

誰かの役になっていることを実感すると、

先生は仰います。


中村先生曰く、

「 1つの科目を突き詰めることが大切。

  その周りに色々なものが見えてくる 」-。

創薬に限らず、

1つの道を究めた方々に

ある程度共通する哲学という気がします。

創薬が、

化学と向き合い、

その先の、患者さんの思いに寄り添う職業であるのと同様、

きっと他のお仕事にも、

' 繋がり 'を大事にできる

想像力が必要不可欠。


社会を構成する1つ1つには、

それぞれに支え、支えられている

見えない糸が確実に存在していることを、

再認識する授業でした。

                  石川真紀

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番組日記 | 2015年5月17日 08:00

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