林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

7月22日(日)恋の歌

今週は、

城西国際大学 日本研究センター、

栃尾 有紀(とちお・ゆき)先生の授業でした。

 


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今年4月に続き、

奥深い万葉集の世界を紐解いてくださる先生に心惹かれるファンの方が急増中であること、

同性の私も納得なのは言うまでもありません。


今回のテーマ、恋歌は、

若い男女が求愛の歌を掛け合う、歌垣と呼ばれる古来の習俗から成り、

中国南部の少数民族やインドシナ半島、フィリピン、インドネシアなどでは、

現代においても類似した文化が残っているそう。

相手を客観的に見定め、

言葉のセンスと情熱とが端的に披露される

歌を用いての ' 合コン '。

理にかなっているように思えます。


万葉集に収められている恋歌の中でも、

前期のものは、

①男性から女性への求婚、

②女性が男性の言葉を引用してNO! の返歌をする、

③男性がさらに求婚、というパターンに集約され、

後期になると、

女性が自ら独詠する歌、

つまり、

女性が内省しつつ求愛の意を込める傾向へと変化していったようです。


授業で取り上げた歌・・・

 玉くしげ 覆ふをやすみ 明けていなば 君が名はあれど 我が名し惜しも

                          鏡王女 → 中臣鎌足

 玉くしげ 三諸の山の、さなかづら さ寝ずはつひに ありかつましじ
 
                          鏡王女 → 中臣鎌足

 相思はぬ 人を思ふは 大寺の 餓鬼の後(しりへ)に 額づく如し
  
                          笠郎女 → 大伴家持

 
残念ながら残っていない作品と、

書物に残って語り継がれている作品と ― 

恋歌を詠んだ本人にとっては、

どちらにしても有意義で、

後世の私たちが感じる浪漫は絶えることがありません。

 

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師匠もお気に入り(!?)のフレーズ、

' 餓鬼の後に額づく如し ' を、一度でも実感したことがお有りのアナタ。

オリンピックで健闘する選手たちの汗を拝んで、

清々しい気持ちになりましょう!

                  石川真紀

【 ON AIR MUSIC 】

     Beach Baby / First Class


番組日記 | 2012年7月22日 08:00

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