林家正蔵のサンデーユニバーシティ

文化放送

毎週日曜日7:30~8:00

4月2日(日)「粗品」

今週は、

城西国際大学 観光学部 助教、

于 航(う・こう)先生の授業でした。

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中国・長春市ご出身の于先生に、

今回は、

「インバウンド観光の さらなる可能性と問題」をテーマに、

お話しいただきました。


今後、

一層の外国人観光客誘致を目指している日本にとって課題となるのは、

地方への観光客を増やすこと。

観光地への来訪も、宿泊施設の利用も、

東京、大阪、京都を中心とする都市部に限られているのが現状ですが、

これからは、全国津々浦々への誘致が期待され、

しかも、

各土地土地には、地元の方が自覚されていない魅力が、

まだまだ、あるものなのだとか。

確かに、

私自身、ふるさと秋田に居た頃は当たり前に思っていたことが、

上京後にできた友人に話すと、興味津々だったり...。

その土地に暮らしている当人にとっては、

まさかこんなことが、と思うようなことこそ、

観光資源になるものなのだそう。

地方の良さをアピールするには、

観光資源ごとに、テーマ性、ストーリー性で特徴づけ、

滞在日数や趣味趣向によって選べる選択肢を幾つか示すと良いでしょうと、

于先生がアドヴァイスをしてくださいました。


そして、ハッとしたのは、

私たち外国人観光客を迎え入れる側が、気をつけた方がよいこと。

それは、

「粗品」という言葉に代表される日本の習慣。

へりくだる、謙遜するのは、日本が誇る美徳ですが、

于先生曰く、

「来てほしいなら、つまらないものですが、とか、

 何もない所、などとは言わなくていい」と。

このお話から思い浮かぶところでは、

ほかにも、推し量ったり、玉虫色の表現をするより、

どうしたいのか、や、

Yes or Noをはっきり伝える方が、

特に外国の方々とは意志疎通しやすいもの。


まずは、訪れてもらって、知ってもらうこと。

日本の心である謙虚さを理解してもらうのは、

その後でも良い、ですよね。

                    石川真紀


番組日記 | 2017年4月 2日 08:00

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