『おもしろ人間国宝』では、たい焼き魚拓家の宮嶋康彦さんに
出演して頂きました。
もともと釣りが趣味で、昔から魚拓を採っていたという宮嶋さんが
初めて「たい焼きの魚拓」を採ったのは1983年のこと。
その日、釣りに行く前にたい焼きを3匹購入した宮嶋さんは、
釣りをしながら2匹を食べ、残った1匹を家まで持ち帰りました。
そして、家に帰り、釣った魚の魚拓を採るとき、残った1匹のたい焼きが
まるで本物の魚のような顔をしているのを見て「こいつも魚なんだな~」
と思い、魚拓を採ってみたのがキッカケだったそうです。
その後、当時一緒に仕事をしていたという筑紫哲也さんから、
麻布十番にある名店「浪花家」さんの存在を教えてもらった
宮嶋さんが、実際に「浪花家」さんを訪れてみると、店主から
1度に大量に焼くのではなく、1匹ずつ焼く店は東京にわずか
数軒しかないことを教えられました。
そこで、宮嶋さんは1匹ずつ焼くたい焼きを「天然もの」、
1度に大量に焼くたい焼きを「養殖」と勝手に名づけ、
無くなりつつある"天然のたい焼き"を記録に残すため、
本格的に「たい焼きの魚拓」を採り始めたそうです。
ちなみに、宮嶋さんが"天然のたい焼き"を見つけた場合は、
必ず3匹のたい焼きを買い、まず1匹目をその場で食べ、
2匹目をお店の外かイートインスペースで魚拓にし、そして、
3匹目は家に持ち帰り、保存用として干物にするそうです。
(かつて文化放送があった四谷にある、たい焼きの名店「わかば」の「たい焼き魚拓」)