終わりよければ・・・(放送終了)

8月31日~9月4日の「ラジオサロンdeくにまる」のゲストは新垣隆さん

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8月31日(月)「音楽との出会い」 
新垣隆さんが音楽に出会ったのは4歳の時。お兄さんが通っていたピアノ教室にくっついていって自分も通うようになったのでした。後に学校の行事等でピアノ伴奏をするようになった新垣さんは、何時しか唄う事は苦手になり、演奏一筋となったのだそうです。
小さい頃は野球選手、レーサー、棋士などになりたかった新垣さんですが、中学、高校のころから音楽の道に進むことを考えるようになります。なんと、音符に魅せられたと話す新垣さんです。

9月1日(火)「ゴーストライター」 
音大に進んだ新垣隆さんは、そのまま大学に残って非常勤講師になります。ちなみに学生時代の新垣さんは「粗削りだけどやる気はある」という評価でした。
そんな新垣さんにゴーストライターの話が来ます。最初は映画音楽の手伝いをする助手という事だったので引き受け、面白いと思っていた新垣さんですが、相手の要求が変わった頃からこれは困ったなと思うようになりました。その要求とは・・・。

9月2日(水)「会見を決意して」
ジョン・ウィリアム氏が作ったスターウォーズのオーケストラ演奏に魅力を感じて映画音楽を手がけたかった新垣さんですが、さすがになんとかしないといけないと思うような出来事が起き続けます。そこでノンフィクションライターの神山典士(こうやまのりお)さんの力も借りて、新垣さんはゴーストライターをやっていることを公表しました。
もうこれで音楽の活動はできないだろうなと思った新垣さんですが、同時に、悪いのは自分であり、これでやっとピリオドを打てるという気持ちもあったのだそうです。

9月3日(木)「音楽家としての再スタート」 
ゴーストライターであることを公表した新垣さんに、周囲の人たちは小さなコンサート作曲や演奏の仕事を廻してくれました。「何やってんだよと」自分でも思っている中、音楽仲間に救ってもらったと話す新垣隆さんです。
講師を辞めないでほしいという学生の署名活動もありました。ありがたかったけれど、もう、いつものようには授業に立てないと新垣さんは講師を辞めることを決意します。
そんな新垣さんの最後の授業は・・・・、あっけないものでした。

9月4日(金)「プライベートについて」
防虫剤のコマーシャルではオリジナル曲、虫さんにささげるオマージュを演奏しています。意外と曲が攻撃的な新垣隆さんですが、普段は地味、服も着たきりの生活をしています。サンダル履きでフラッと出歩けていた頃が懐かしいとも話す新垣さんは、音楽をやっているか、食べているか、寝ている時に幸せを感じるのだそうです。
10年後はどうなっていると思うのかを訊いてみたのですが、こちらも予想通りの答えでした。いつも変わらない新垣隆さんです。

<プロフィール>
1970年東京に生まれる。4歳よりピアノを始め、ヤマハ音楽教室や千葉県立幕張西高校音楽科などを経て、1989年桐朋学園大学音楽学部作曲科に入学。在学中、若き同志による型破りな音楽に視覚的な要素を加えた演奏会「冬の劇場」に参画。同学科を卒業後、作曲家ピアニストとして多岐にわたり精力的に活動する。ピアニストとしては数々の演奏家たちと同じ舞台に立つ他、サイレント映画の伴奏も数多くこなし、そのエンターテイメント性と共に近代を検証するひとつの方法の提示としても評価され注目を集めている。作曲家としては、昭和期における作曲家達の研究に従事し現代音楽を主体としているが、ジャンルはその枠におさまらない。映画やCM音楽の作曲も手掛けている。教育者としては、2013年度まで母校の非常勤講師を約20年にわたり務める他、アマチュアのためのピアノコンペティションの企画・伴奏や八千代交響楽団の指揮を務めるなど、多くの人々との触れ合いを通じてクラシック音楽をより身近なものとして楽しめるよう尽力している。最近ではテレビ・ラジオ番組に出演し、親しみやすいキャラクターとして今までとは違う一面も見せ輝きを増している。作曲を南聡、中川俊郎、三善晃、ピアノを中岡秀彦、河内純、夢藤哲彦、森安耀子、指揮法を高階正光の各氏に師事。